推しの子〜ラピスラズリ〜   作:巫碧

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毎度ありがとうございます。

昨日は飲み会だったので確認作業をサボりました。
待っていた方は申し訳ありません。

次回は明日か明後日の昼までに上がる予定です。


第八話 七咲

 

 

「というわけで着きました! 陽東高校!」

 

「何がというわけだよ、ルビー?」

 

周りの注目を集めつつ、なんとか学校に着いた私達。

着いたらかなちゃんが出迎えてくれた。

 

「入学おめでとう、みんな」

「ここの事は前にしっかり話したから覚えてるわね?」

「歓迎するわよ後輩達、芸能界へようこそ!」

 

「よろしくお願いします、先輩!」×4

 

「そう言えばかなちゃん、今日あまお疲れ様!」

 

「あ、ありがとう… アクアがひっくり返してくれなかったら最悪なまま終わってたわ…」

 

「そんな事ない、お前も頑張ってたろ?」

 

「アクア…!」

 

なんだか良い雰囲気だ

 

「おや? おやおやおや? …ラピスさん」

 

「ええ、ルビーさん」

 

「「これは楽しみですね〜」」

 

そんな話をしながら歩き、各教室へと別れていった。

幸い私とルビーは同じクラスだったので2人で教室に向かう。

 

「な、なんか凄いね…」

 

「そうだね〜」

 

「あ、なんか余裕あってちょっとムカつく。」

 

「ルビー!? わ、私お姉ちゃんだし…ここで気押されちゃダメだと思って…!」

 

「冗談だってw 慌てるお姉ちゃんカワイ〜」

 

「むう…」

 

「仲ええんやね〜 姉妹で来てはるの?」

 

急に関西弁で話しかけられてそちらを向くと、おっとりした感じの美人さんがいる。

 

「あ、すんません、 めちゃ美人姉妹おるやん思て… 芸能科ってすごいわぁ」

 

「せや、ウチら姉妹なんよ〜 「お姉ちゃん!?」ウチ星野ラピスいいます、こっちのラブリーエンジェルは私の妹でルビー言うんよ、妹共々よろしゅうな〜」

 

「ご丁寧にどうも〜 うち寿みなみいいます、よろしゅうー」

 

エセ関西弁でお互い自己紹介をしていると…

「寿みなみ… あっ、グラビアやって(スパーン)あだっ!」

 

「ルビー、失礼な事しちゃいけません。」

 

「で、でも! この人Gカップなんだって、えちえちだよ?」

 

「え? どれどれ…」

 

「アンタもかい!?」

 

「てへっ」

 

その後は普通に話し、親睦を深めた。

 

「そう言えばラピス、ドラマ見たけど…とても良かったよ! 特に最後!」

「私もあんな恋がしてみたいわ〜 あ、御成婚おめでとうございます。」

 

「あはは… まだ結婚はしてないよ〜」

 

「まだ、なんだ…」

 

「そうだよ、2人ともガチラブだからね!」

「見てるだけで血糖値上がりそうだよ〜」

 

「そうなの? 見てみたいな〜」

 

「お義兄ちゃんも普通科の方にいるよ?」

 

「えっ!? マジ? やるなぁ〜」

 

「ちょっと2人とも〜」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「あっ、チャイムなったから席行くね、またあとでね〜」

 

初日の説明も終えて…

 

「「ていう感じで友達になったみなみちゃん」」

 

「どういう感じだよ」

 

「アクアと愛斗くんはお友達できた?」

 

「ああ、俺は…」

 

「ドラマ見たって女子にかこまれてたぞ?」

 

「…お義兄ちゃん? お姉ちゃんというものがありながら…」

 

「何怒ってるのルビー?」

「愛斗くんはそんな移り気じゃないよ?」

 

「当たり前だ、ラピス以外なんて考えられないよ」

 

「愛斗くん…」

「ラピス…」

 

「うわぁ〜 本当に血糖値上がりそう…」

 

おっと、いけないいけない またイチャついてしまった。

 

アクア「それよりそっちはどうなんだ? 特殊な環境だし勝手も違うだろ?」

 

寿「そうですね…周りがプロだと思うと…」

 

ラピス「ちょっと緊張しちゃうよね」

 

ルビー「まあ養成所とか現場じゃないんだから普通にしてればいいんだよ」

 

アクア「どっかの重曹娘が言ってたな、そんな事」

 

ルビー「あっ、そう言えば凄い人1人居たね」

 

ラピス「ああ、フリルちゃん?」

 

ルビー&寿「「え!? 知り合いだったの?」」

 

ラピス「あれ、言ってなかったっけ? ていうか前にドラマで共演したことあるよ〜?」

 

そんな話をしているとタイミングよく不知火フリルがやってきた。

 

「あっ! フリルちゃーん!」

 

「?…ラピス、さっき振りね」

 

「フリルちゃん 紹介するね?」

「こっちの仏頂面の子が弟のアクアで、こっちの天使が妹のルビー!」

「それでね…彼が私の///」

 

「アナタがあの…」

 

「初めまして、俺は神崎愛斗です。 いつもラピスがお世話になってます。」

 

「噂は聞いていたけど本当にオシドリ夫婦ですね…」

 

「やだな〜「まだ夫婦じゃないですよ?」」

 

「何がまだよ、完全に息ピッタリじゃない」

「それはそうと、アクア君? 今日あまに出てた人? 界隈で話に上がってて観た」

「良かった」

 

「…ありがとう」

 

「そちらの方はミドジャンの表紙で見たことがあります。」

「名前は…みなみさんでしたっけ?」

 

「はい!」

 

「それでアナタは…重曹キャラの生みの親の…」

 

「どういう覚え方!?」

 

「しょうがないよ〜 ルビーはまだ本格デビューしてないからね〜」

 

「…えと…頑張って、ルビーさん?」

「それよりラピス…貴女、歌出さないの?」

 

「歌はメインじゃないからね…」

 

「そう…残念…上手なのに」

 

それから少しお話しして解散した。

ルビーは少し気まずそうだったが、デビューすればすぐに名前は広がるはず!

その後、私達は苺プロにやっやって来たが、途中で愛斗くんは行くところがあると言うので別れた。

 

「イチゴ〜、早く卍解して私をアイドルにしてよ〜!」

 

「事務所に来ていきなりなんだ? グループ作るって言ってもスカウトしたり手続きがだなぁ… 後次名前で読んだら黒棺すんぞ?」

 

苺プロはあれからも成長を続けているが、アイドル部門はアイ達B小町が解散した後のグループは思うように成果は出ず、不仲の末解散してしまったのだ。

それ以降アイドル部門はルビーがいるだけで特に活動は出来ていない。

社長達もスカウトはしているが、断られたり他の王手にすでに声をかけられてたりと中々新人は入ってこない。

ちなみに黒棺とは真っ暗にした部屋でエンドレスホラー映画の事だ。

 

「それだけはイヤ〜! でもこのままじゃ学校でいじめられる!」

 

「そうは言ってもなあ、そこらへんに名前の売れてるフリーのやつとかがいればいいんだがなぁ」

 

「いるじゃん フラーランスで名前の売れてるやつが」

 

「誰!? そんな人いたっけ!?」

 

「ああ、つい最近売れたけどドラマ以降下火になってる……顔が可愛い娘」

 

「あっ、もしかしてかなちゃん? 確かにドラマ以降ちょっと辛いって言ってたな〜」

 

「あ、そういえばラピス…「なに? 社長」 今日からお前に新しいマネージャーがつくことになる。」

 

「えっ!? 愛斗くんはどうなるの!?」

 

「落ち着け、愛斗は変わらずお前の専属だが…今回はすげえ人が自分から売り込みに来てな…その人の元でアシスタント兼ラピスの精神安定剤を務めてもらう。 …んで 、愛斗は今その人をミヤコと一緒に出迎えに行ってもらってる。」

 

「へぇ〜楽しみだな〜」

 

それから少しして、ミヤコさんと愛斗くんが1人の女性を伴って帰ってきた。

 

「皆さん初めまして、春原美春(すのはら みはる)と申します。 よろしくお願いします。」

「今日からラピスさんのマネージャーとして」

 

「…はるはるぅ!? なんで!?」

 

「おい!? ラピス? お前初対面でなに変なあだ名つけてんだ、失礼だろう! すみませんねぇ〜春原さん、うちのラピスが…」

 

「いえいえ、気に入りました。 これからはそう呼んでいただけますよね? さk…ラピスさん?」

 

「!? う、うん!  社長! 私、愛斗くんとはるはると一緒にカフェで親睦を深めてくるね!」

 

「お、おい! …行っちまったよ…」

 

「社長、さっきの春原さんって誰なの?」

 

「ああ、彼女はあの名女優、七咲咲耶のマネージャーだった人だ。」

 

「「!?」」

 

「なんだ、どうした?」

 

「「なんでもない…それより俺も(私も)行ってくる!!」」

 

「ちょっとまて、お〜い…」

 

 

私たちは途中でアクア、ルビーと合流し、咲耶だった頃によく来たバーに向かっていた。

バーと言っても日中はカフェとしてもやっている店だ。

 

「ラピスさん…確認ですが、お三方はあの事…」

 

「う、うん…知ってるよ? ていうか、見つかっちゃったね…」 

 

「私があなたを見て分からないわけないでしょう?」

 

「あはは…ですよね〜」

 

「それよりお姉ちゃん、どこ向かってるの?」

 

「あのね、私が前世でよく行ってたバーでね…」

 

そんな話をしているうちに件のバーに到着した。

 

「いらっしゃい…おや? 美春ちゃん、こんな時間に珍し…」

「その娘達は… 奥の個室が空いてるからそっちへ行くといい。」

「改めて…いらっしゃい、新婚さん…」

 

「「まだ結婚はしてません。」」

 

「時間の問題だろう… 今度こそ、末永く、お幸せに…」

 

「ありがとう、マスター…」

 

「昔みたいにおっちゃんでもいいんだよ?」

 

「ちょっ、それは言わないで〜!」

 

「さぁ ラピスさん、みんなも打ち合わせするわよ〜」

「お父さんのスペシャルブレンド5つお願い!」

 

「はいよ…ゆっくりして行きなさい。」

 

「は〜い、マスタ〜」

 

美春さんに呼ばれて個室の方へ向かう。

ここは個室が4部屋あり、私が咲耶だった頃にマスターのご厚意でよく使わせてもらってた場所で、今では会員限定の完全予約制らしいが、その中でもいつも使っていたこの部屋はあの事故以降開放した事はないらしい。

感慨深く記憶を思い返していると急に後ろから抱きしめられた。

 

「咲耶…おかえりなさい…グスッ…」

 

「な、泣かないでよ…はるは…る… 私まで……うわああぁん!」

 

少しの間2人で大泣きして、少し落ち着いた頃にふと愛斗くんの方を見ると、目頭を押さえて上を向き涙を堪えていた…アクアも同じような感じで、ルビーに至ってはハンカチをぐしょぐしょに濡らしていた。

 

それから少ししてみんな落ち着いた頃…

 

 

「久しぶり…ここ…」

 

「咲耶だった頃よく来たんだっけか?」

 

「うん、実はマスターはね、私の親戚なの。 小さい頃から沢山お世話になったな〜」

「私がまだ11歳の頃に交通事故で両親が亡くなってね… その時、従姉妹のはるはる…美春ねぇのとこが私と2歳の弟を引き取って育ててくれたんだ。 その時お義父さんとお義母さんは共働きでね…小さい頃とかは家に置いとくのは心配だからって言ってこの個室を借りてくれたんだよ。 ここはある意味私達の部屋だったの!」

 

「そうだったのか、それで…おっちゃんてのはなんなんだ?」

 

「そ、それはね…」

 

「それがね…この娘小さい頃やんちゃで、ここでお世話になってる時もマスターのことおっちゃんて呼んでたのよ〜、マスターも結構可愛いがってたわね…」

「実はマスターって若くして奥さんを亡くしちゃってね、自分の子供みたいに思っていたみたい。」

「そうそう、やんちゃと言えばこの娘中学までは男の子達と一緒に泥だらけになって遊んでたのよ〜」

 

「はるはるぅ〜そんなことまで言わなくても…」

 

「でもお姉ちゃんならなんとなく想像がつくよね〜」

 

「まぁ、そうだな… 俺達が小学校とかで周りに馴染めるか心配しつつ自分が1番楽しんでただろ、あれ」

 

「そうだな、ラピスは結構大人びてる印象だったけど、イベントとかは1番楽しんでたよな…」

 

「もう! みんなして私を子供みたいに〜 むぅ…」

 

「そういえばさ、お姉ちゃんはなんで美春さんのことはるはるって呼んでるの?」

 

「それはね…お義姉ちゃんよりはるはるの方が親しみ易さ?ってのがあっていいんだもん!」

 

「なるほど…私もはるはるって呼ぼ〜」

 

「いいわ! 咲耶の妹なら大歓迎よ!」

「それと…改めておかえりなさい、咲耶… いいえ、今はラピスだったわね…」

「約束通り見つけたわ…」

 

「見つけてくれてありがとう… 本当は連絡しようと思ったんだけど…なんだか不安になっちゃって…」

「でもね、愛斗くんに見抜かれて少ししてから、いつか心の整理が出来たらその時は一緒に挨拶に行こうって言ってくれたんだ…」

「その前に見つかっちゃったけど…」

 

「そうだったの…本当にいい人を見つけたわね、あなた…」

 

「うん! 京都に修学旅行で行った時にね、愛斗くんからいきなり七咲咲耶?って聞かれてびっくりしたけど、これまでのこと全部話したら…話してくれてありがとう、 ずっと大切にするって言ってくれて、この本つげ櫛までくれたんだよ!」

 

「…すっごいプロポーズね!」

 

「でしょ〜!」

 

「俺も改めて見直したよ、愛斗」

 

「私も! 見かけによらずロマンチストだよね〜」

 

「やめてくれ…恥ずかしすぎて死にそうだ。」

 

その後、お店を臨時休業して来たマスターを交えて談笑しつつ、今後の事も話した。

 

ちなみに、あの後弟が乱入して来て泣き付かれた…

弟は今、自分で立ち上げた芸能関係向けの身辺警備の会社(対マスコミや対ストーカーの護衛的な存在)をやっており、今の父親のことや事件の事を話したら、私を広告に使う代わりに苺プロと格安で契約してくれる事になった。

 

「そういえお姉ちゃん、七咲咲耶って本名だったの?」

 

「ううん苗字は、はるはると同じ春原だよ。」

「はるはると義弟が1人居たのと、その他にも近所で中の良かった子が3人いて〜」

「そこに私と総くんを足して7人、みんな仲が良くてね、それで私が16歳でデビューする頃に7人で約束したの。」

「みんなでそれぞれの得意分野で咲き誇ろうって! それで七咲なんだ〜」

「その時に総くんはまだ7歳だったんだけどね、仲間はずれは嫌ってよく一緒に遊んでたの!」

「あっ、でも今は六咲?」

 

「バカねぇ、今でも七咲よ」

 

「ありがとう…」

 

「にしても… 七咲、いい名前を考えたな。」

 

「えっへへ〜そうでしょ? 私が考えたんだよ〜」

 

「ちなみに、僕がやっている会社も七咲警備ですね。」

「ところで愛斗君… いや、義兄さんと呼んだ方がいいかな?」

 

「いえ、愛斗で大丈夫ですし、そうあるべきです。」

 

「ほう? どうしてかな?」

 

「俺が好きになったのは、七咲咲耶だった前世を持ち、星野ラピスとして生きて来た今のラピスです。」

 

「なるほど…とても…実に憎たらしいが、義兄に相応しい男だ。」

「望み通り愛斗君と呼んでやろう。」

 

「アンタはなにをそんな尊大になってるのよ…これじゃあ愛斗君の方が大人ね、アンタだけ愛斗君じゃなくて愛斗さんって呼びなさい。」

 

「美春義姉さん!?」

 

「そうだなぁ、これでは愛斗君の方が大人だね… 総司、後でおもちゃを買ってあげよう。」

 

「マスターまで!?」

 

「あははっ! もうダメ〜腹筋が死んじゃうよ〜」

「愛斗くん、アクアとルビーも後で総くんにあげるお菓子一緒に選んでね?」

 

「ああ任せてくれ、いい店を知ってる。」

 

「あひるでいいだろ」※小さいあひるの形をした白餡の入っている焼き菓子

 

「姉さんにオマエまで!?」

「ってかあひるはないだろ!?」

 

「なによ?もらう側なのに贅沢いわないの…私なんかチロルチョコとか考えてたんだからね?」

 

「ルビーさんまで…」

 

義弟は来られなかったが、そうして夜まで話をしたり食事をしたりしながら時間を取り戻すように過ごすのだった。

そして帰り際

 

「いいかい咲耶、戻って来てくれた事はとても嬉しい、しかしここを出たらまた君はただの星野ラピスに戻るんだ。」

 

「ちょっとマスター!?」

 

「ただなぁ…弱気になった時や咲耶に戻りたい時はいつでもここへ来なさい。」

「なんだったらラピスとしてアクア君やルビーさん、友達を連れて来たっていいんだ。」

「おまえが元気でいてくれたら私は満足だよ?」

 

「マスター!」

 

マスターに抱き付き、マスターも抱きしめてくれた。

また頑張れる…この先の障害だって、今の私なら乗り越えてられる!

 

「行って来ます!」

 

「行ってらっしゃい咲耶、頑張るんだよ、ラピスラズリ… それにしてもアイさんは凄い名前をつけたな…」

 

それにはみんな同意した。

そして笑い合ってみんなそれぞれの日常に戻るのだった。

 

 

 




ありがとうございました。

色々推しの子系作品出てますが、闇堕ち率高くないですか?
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