ts転生オリ主がやらかした話   作:ヤンデレ好き

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アニメ1話を見てから衝動的に書きました。

設定ガバガバだし自分の文才のなさが憎い…


誰かこんな感じの話を書いてください!お願いします!


望みは叶った…はずなのに

 

「お姉ちゃん!しっかりして!お姉ちゃん!!」

 

 

涙を流しながら、必死に自分の肩を揺する義理の妹の姿を見て。

 

俺は……

 

(うひょー!推しの曇り顔たまんねぇ!)

 

歓喜していた。

 

(某作品のキャラも『恐怖には鮮度がある』って言ってたもんな)

 

(もうすぐドーム公演が始まるという『希望』と、最愛の姉が目の前で死んでしまうという…『絶望』!)

 

この落差が最高の曇らせを生むのだ…!!

 

 

「いやだ!こんなお別れいやだよ…!お姉ちゃん!!」

 

(ここまで来るのは大変だったなぁ…)

 

 前世を思い出してから12年。

この世界に産まれてからの努力がようやく実ったのだ。

推しの最高の曇らせ顔を見ることが出来た……後悔はない。

 

 

薄れゆく意識の中で、俺はこれまでの人生を思い出していた。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 俺が前世をはっきりと思い出したのは、とある少女に出会ってからだった。

 

 

 

 

 

 この世界の俺は、小学校低学年までは優しい両親のもとで暮らしていた。

前世に関しては、知識だけしか思い出せておらず、記憶は断片的にしかないので、前世の性別なんかはわからなかった。

しかし、知識の内容には偏りがあったので、たぶん男だったのだろうとは思っていた。

 

 

 決して裕福ではなかったが、両親は、前世の知識があるせいで不気味な子供であった俺のことを受け入れ、愛情をもって育ててくれる優しい人たちだった。

 一つ気になることがあるとすれば、オレの髪は金髪で、両親は黒髪だったことか。

顔だちも似ていなかったし、もしかしたら何らかの事情があって、俺を引き取ってくれたのかもしれない。

 

 

 …しかしある日、家族全員で車で外出した際、酔っ払いの車に衝突事故を起こされてしまった。

両親は打ちどころが悪く、病院に運ばれたものの、病院の先生の努力むなしく亡くなってしまった。

 

 俺はなんとか助かったが、両親には親類縁者がいなかったため、施設に入ることになったのだ。

 

 

 

 俺が入った施設は、正直なところ、あんまり良いところとは言えなかった。

 

 決して職員さんたちの質が悪いわけではないのだが……職員さんの人数が不足していて、常にぎりぎりの状態で回していて、いつも疲れた表情をしている。

 施設そのものも古く、環境からして快適とはいえない。どうやら資金も不足しているらしい。

連鎖的に子供たちにも影響を与えていて、雰囲気も少し張りつめているような、居心地の悪さを感じた。

 

 

 

 前世知識の影響でそれなりに大人びた精神になっていた俺は、施設の状況の改善に努めた。

疲れている職員さんも、暗そうな表情をしている子供たちのことも見ていられなかった。

 

 

…両親を失った悲しみを、何かに没頭することで誤魔化したかったのしれないが。

 

 

施設に入ってから数年。

 

 俺が中学を卒業するころには、施設の雰囲気はだいぶ改善されていた。

資金不足と、施設の老朽化に関してはもう少し時間がかかるが、それ以外は結構いい感じだ。

 

 

…前世の知識があるとはいえ、子供一人が動いたところで、ここまで周囲に影響を与えるのは難しいだろう。

 

しかし、今世の俺の体はスペックが高かった。

 

 

 騙す才能。

より厳密にいえば演技の才能か。

 

 

 今世の俺の体は、俺が作ろうと思った表情、動き、声の出し方を、まさに理想的な状態で、違和感なく自然に出力してくれる。

見た目もよく、前世知識をフルで活かせるくらいには頭の回転も早かった。

 

 

 今では、施設にいる人はみんな、俺の言うことは疑わず、聞いたことは素直に話してくれるし、少しお願いすれば俺の言うことを全力で叶えるために行動する。

 

 

 え、洗脳しているんじゃないかって?

 

 

 ………

 

 

 だ、大丈夫だって!

 

 新しく入ってくる子供たちも、一か月もすれば明るい表情で他の子どもたちと仲良くするようになる。

 

 職員さんたちも、まるで疲労なんてないって感じでいつもニコニコだ!

 

 たまにやってくる偉い人も、俺の『お願い』で資金不足の解決に力を貸してくれている。

 

 

 

よし、何も問題はないな!

 

 

 

そんなこんなで、俺が高校入学をしたころ。

 

その日、俺は運命的な出会いを果たすことになった。

 

 

一人の少女が、新たな仲間として施設に入ってきたのだ。

 

年齢は今年で8歳。小学2年生になるらしい。

紫がかった艶やかな黒髪と、整った顔立ち。

綺麗な赤い瞳には、星の光のような輝きを宿していた。

 

 

 職員さんに促され、自己紹介をする女の子。

 

 

「星野アイです。よろしくお願いします」

 

 

 

(星野アイか……星野アイ!?)

 

 

この少女との出会いをきっかけに、俺は前世の記憶を完全に思い出したのだ。

 

 

(お、思い出した…)

(まだちっちゃいけど、間違いない。推しの子の星野アイだ…この世界は『推しの子』だったのか…)

(うわ可愛い……でも目が少し濁っているような…あとちょっと雰囲気が暗いな)

 

 

 

 原作の星野アイは、母親が窃盗で捕まってからは施設で暮らしていたんだったか。

 

まさか自分のいる施設に入ってくるとは…

 

 

そんなことを考えていた俺に、天啓が降りてきた…!

 

(こ、これは運命だ…)

(天は俺に、望みを叶える機会を与えてくれたのだ!)

 

 

前世の記憶を思い出すと同時に、俺はどうしようもない性癖まで思い出していた。

 

 

 『曇らせ』である。

好きなキャラの曇った顔が見たいという、中々歪んだ性癖だ。

 曇らせには好みによって違いがあるが、俺が一番好きなのは、明るい性格の女の子が絶望に顔を歪ませながら涙を流す顔を見ることだ。

 特に、普段は明るく振る舞っているけど、暗い過去やトラウマを持っているキャラ、という設定ならなお良い。性癖に深く刺さる。

 

 

 …推しの子は、残念ながらアニメの1話を見た後に前世の自分が死んだため、それ以降のストーリーを知らない。

 

 俺は当時1話を見て、星野アイの設定を知るうちに『推せる…!』と思ったのだが……悲しいことに、作中のアイは明るい表情でいることがほとんどだった。

 曇った顔が見れたのは、アイが死んでからの、双子の子どもであるアクアとルビーを筆頭とした、アイに近い人物たち。

 

 

(違うんだよ…俺が見たかったのは星野アイの曇り顔なんだ…!)

 

 

 これはチャンスだ…。

 

 アイがいつまで施設にいるのかわからない。

作中では、アイドル活動中は、苺プロダクションの社長である斉藤壱護の家で暮らしていたはず。

 社長にスカウトされたのが12歳くらいで、スカウトと同時に施設を出たと仮定すると、施設で暮らす期間は短くて3年、長くとも4年くらいか…?

 

他の子どもたちと一緒にアイに自己紹介を返しながら、俺は高速で計画を考えた。

ここまで頭を使ったのは今世で初めてかもしれない。

 

よし…!

 

 この3年で俺はアイから信頼を勝ち取る。

目標としては、子供を妊娠したら真っ先に相談されるくらいの関係……姉のようなポジションがベストか。

 

 俺が望む原作の流れは変えず、それでいてアイに近いポジションで原作と関わる。

はっきり言って無謀ともいえる挑戦だが…

 

 

(これは試練だ…!望みを叶えるために、天から与えられた試練なのだと、俺は受け取った!)

 

 

 どうせ2回目の人生だ。

やりたいこと全力でやってなにが悪い。

前世では、やろうとしても出来なかったことが、今世では出来るのだ。

 

 しかも、今の体には俺の望みを叶えるために必要な能力があり、環境も揃っていると来た。

 

 やってやる…やってやる…!

 

 アイの曇り顔は俺のものだ……俺だけのものだ…!

 

 

 

 

 

 

 …今思えば、当時の俺はいろいろなことが同時に起こりすぎて、テンションが振り切れてしまっていたのだろう。ぶっちゃけ正気じゃなかった。

 

しかも、この状態が12年も続いたのである。我ながら大したもの……いや、誇れることじゃねぇわ。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 そんなこんなで、アイの曇らせを見るための努力を続け、冒頭に繋がったわけである。

 

 念願叶って推しの曇らせを見ることが出来たし、俺は満足して死ぬはずだった。

 

 

  ……そう、はずだった。

 

 

 原作のアイの代わりにナイフで刺されたのだ。しかも何度も。

助かるはずがないと思ったのだが…

 

 

後に俺は、ここで死ななかったことを後悔するようになる。

 

 

 

 

「あれ…?お姉ちゃん…?」

 

「ど、どうしたのアイ?」

 

「今日…もしかして、どこかに出かけた…?」

 

「え、えぇ……すぐそこのスーパーま「なんで?」…えっ」

 

「出かけるときは、私か社長達と一緒じゃなきゃダメって、いつも言ってるよね?」

 

 

「また約束、破ったんだ…」

 

 

「で、でもすぐ近くだし、すぐに帰って…アイ?…ま、待って!アイ!」

 

 

 

「お仕置きしなきゃ…ね、お姉ちゃん…」

 

 

 

 

 

 

 

 これは、推しの曇らせを見るために原作をぶち壊した元男が、病んでる人たちにめちゃくちゃにされる話である。

 

まぁ自業自得なんだけど。

 

 

 




・星野アイ
被害者その1。
 原作よりも良い環境で育った。アイドルになろうとした理由も、子供を作ろうとした理由も原作とは違う。子供を作った相手は原作と同じだが、選んだ理由は見た目が姉に似ていたからにすぎない。恋愛感情もないし愛してもいない。
 妊娠してからは関係もすっぱりと断ち切っており、実は新居の住所は誰にも教えていない。
オリ主のことは、表向きは姉のように慕っているが、実際はくそでか感情を抱いている…が、その感情がバレないように振る舞っていた。

…あの時までは。

アクアとルビーが高校に入るまでに、芸能界で多大な力を持つことに成功する。
目的はもちろん、自分に厄介ファンを差し向け、最愛の姉を傷つけた黒幕を探すため。

最近はいいことがあったのか、とてもご機嫌な様子。
 

・オリ主
すべての元凶にしてアホ。
 アイより7歳年上の金髪美少女(美女)。
アイに近いポジションを獲得するため、施設にいる間は本当の姉のように振る舞い愛情を注ぎ続けた。こんなことをしていたら贔屓だとか周りに言われそうだが、施設にいる人はみんな洗脳済みなので問題なし。
 12年間の努力が実り、ついに推しの最高の曇らせ顔を見ることが出来たので、とても満足していたのだが…

 ちなみに、アイ以外にも被害者は大勢いる模様。




・黒幕
一番の被害者になる予定の人。
 たぶんカミキなんちゃらとかいう人。アイを妊娠させ…させられた。
アイの新居を突き止めるのには苦労したが、なんとかリョースケを使ってアイ殺害を決行できた…が、失敗。
 アイの殺害は諦めておらず、数年間は芸能界で力をつけ、使える手駒を増やして自身の欲求を満たそうと行動している。
 しかし、アイが自身よりも圧倒的な早さで芸能界で力を持ち始めたため、このままではアイを殺すことが難しくなってしまうのでは、とかなり焦っている。
 最近はなんだか外にいるときは誰かの視線を常に感じるようになり、少し精神的に疲弊している。
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