ts転生オリ主がやらかした話   作:ヤンデレ好き

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前話の感想で、私ははっきりと書いてないのに皆さんなぜかオリ主が達磨にされた前提で感想を書かれていて驚きました。私も四肢欠損は嫌いではありませんが…
自分的には神経とか腱を切られて、薬の後遺症でまともに動けないという想定をしていました。

達磨エンドは考えてみます。


赤ちゃんになる日(続)

「なぁルビー…」

「ばぶ~」

「おい…!」

「なによもう…伯母さんが起きちゃうでしょ」

「す、すまん…」

アクアは本当に困ったような表情をしていた。

 

 伯母が自分たちの家に来て早一か月…伯母はすっかり家に馴染んでおり、育児を筆頭に掃除、洗濯、料理など…精力的に働いていて、もはや家庭内で母親のようなポジションになりつつある。

 

 しかし意外だったのは社長の奥さんであるミヤコだろうか。育児に関しては今のところほとんど伯母さんがやっているが、それ以外の家事に関してはミヤコも結構やっている。まぁ、今まで社長の仕事を手伝いながら家のことをやっていたんだし、育児に乗り気でないだけで能力はあったんだろう。

 今日のところは斎藤社長とともにプロダクションの仕事に出ていた。

 

 先ほどまで伯母は自分たちのオムツを変えており、双子がお昼寝の時間になってからはソファの上でうつらうつらとしていたが、今はすっかり寝息を立てている。疲れていたのだろうか。

 

「いや、いい人なのはわかるけどさ…」

「?あんたも嬉しそうにおっぱい吸ってたじゃない」

「うれ…!?」

アクアの顔はすでに羞恥で赤くなっていた。

…確かに伯母さんはいい人だ。赤ちゃんのお世話も上手だし、伯母さんが手本になっているのかアイの育児能力もかなり上達している。自分たちが仮に普通の赤ちゃんだったとしても、今のアイなら問題なくお世話が出来るだろう。

しかし、アクアにはどうしても許容できないことがあった。

 

「あの人は…ほら、ちょっと大胆というか…」

「社長の目がいやらしいのは問題よね…伯母さんは全然気にしてなかったけど」

 

アイですら、家で授乳する時は社長に気を遣って際どいところが見えないようにするのだが…

 

「この前なんか出しっぱなしで寝かしつけて来たもんね」

「出しっぱなしとか言うなよ…」

 

伯母には羞恥心がないのだろうか…あの人まだ二十代前半だよな。

それとも家族には裸を見られても気にしないタイプで、社長夫妻も完全に家族認定しているとか…?

 

(しかしこのままでは俺は…)

 

 アクアは赤ちゃんとしての生活を受け入れてはいたが、それでも前世が成人男性だった者として最後の一線を超えないようにしていたのだ。アイの生乳による授乳はなんとか断っていたし、お風呂に入っている際も裸を見ないように出来るだけ目を瞑るようにしている。

 

 

 それは、いつも通り仕事から帰ってきたアイが双子にミルクを飲ませようとしていた時のこと。アイはアクアが哺乳瓶でしかミルクを飲まないことを知っているから、伯母と違って最初から哺乳瓶を使ってミルクを飲ませようとするだろう。アクアは安心していたのだが…

 

伯母が何事かをアイに囁いていたことに、アクアは気づかなかったのだ。

 

「アクア―、ミルクでちゅよー」

アクアを抱きかかえたアイが哺乳瓶でミルクを飲ませようとして―――

 

気づけばアクアはアイの胸を吸っていた。

(????????)

「やったっ、アクアがおっぱい吸ってくれた!すっごい夢中で吸ってるー!きゃわー♡」

 

「よかったわねぇ」

「ありがとお姉ちゃん!」

「私は大したことしてないわよ…少し慣れさせただけ」

 

 アクアが哺乳瓶の先端を咥えようとした瞬間、アイは素早く哺乳瓶の代わりに自身の胸を差し出していたのだ…!

 アクアは抗えなかった…伯母によって授乳の時間=最初は胸、という刷り込みがされてしまっていたのだ。

―――考えるより先に体が動いていた。

 

(………)

 

「明日からはアクアも毎日おっぱいだねー」

 

 

アクアの尊厳はボロボロだった。

(俺の体は伯母とアイに世話をされている時は、完全に赤ちゃんとして動くようになってしまった…)

 

「早くなんとかしないと…」

「諦めて赤ちゃんやってればいいじゃない。何が不満なのよ」

「俺にはプライドがあるんだよ…」

 

…気が緩んでいたのだろうか。

いつの間にか伯母の寝息の音が聞こえなくなっていたことに、二人とも気づかなかった。

 

「そういえば伯母さんまだ寝て……あ」

「なに…え」

 

「………」

 

ソファーに体を横たえたまま、伯母は目をばっちり開いてアクアとルビーを見ていた。

 

(き、聞かれていたか!?いつからだ…)

「(ど、どうするのよ…!?)」

「(ちょっと待て…!)」

ルビーが小声で話しかけてくる。

(ど、どうする…転生のことを話すか…いやだめだろ…)

 

アクアとルビーが慌てていると、気づけば伯母がソファーから二人の正面まで移動していた。

 

(あ、赤ちゃんのふりで誤魔化すか!?寝ぼけて夢を見たってことで納得してくれないか…!?)

 

伯母は二人を抱え上げてから、いつもと変わらぬ優しい声で話し始めた。

 

「…以前から二人とも、赤ちゃんにしては随分賢いなぁとは思ってたのよ…あ、二人が話しているのは今初めて知ったわけじゃないのよ?」

 

「ふぇ!?」

「えっ」

 

「二人とも、たま~に夜中に起きてお話ししていたでしょ?最初に聞いた時は驚いたわ~」

 

(気づかれていたのか…)

アクアの心に絶望が広がっていく。

(…もう、この家では暮らせないな…二人そろってどこかしらの研究施設にでも送られるか…それとももっと酷い…)

「あ、あぅぅ」

ルビーはすでに泣きそうになっている…アクアも釣られて涙が出そうだった。

 

 ここでの生活は楽しかった…前世で自分を殺した男に感謝してしまうくらい、アクアは今の人生が楽しかったのだ。推しの子が自分の母親になり、毎日自分に愛を注いでくれる人がいる、という状況は疲れ切った社会人の心を癒していた。

 伯母が来てからは推しとの絡みを見て尊みを感じることが出来たし、母性の強い伯母はアイに劣らぬ母親っぷりで、まさに二人の母親から愛でられる毎日は天国であった。

 

(…人って、心の底から絶望すると勝手に涙が出るんだな)

アクアもルビーも本物の赤ちゃんのように泣き声を上げてはいなかったが、それでも涙が出て来るのを止めることが出来なかった。

 

 

「二人とも前世の記憶があるのね!いや~小さい子供の中には前世の記憶を持ってる子がいるって聞いたことがあったけど、二人ともそうなのね~」

 

(えっ)

 

「もう、泣かなくてもいいのに…」

二人の涙を拭った伯母は、その場に二人を再び寝かせるとキッチンへと向かっていった。

「お腹空いたでしょ…伯母さんミルク作ってくるから、二人とも待っててね」

 

 

「あの…」

ミルクを入れた哺乳瓶を持ってきた伯母に、二人は恐る恐る話しかけた。

「どうしたの?」

 

「な、何も聞かないんですか…?」

「僕たち…その…」

 

 たしかに、幼児の中には生まれる前の記憶を話す子がいるというが、それにしても二人は異常だ。もっと気味悪がられてもおかしくないし、なにかよくないものに憑かれている、と考える人もいるだろう。

 

「そうねぇ、さすがに最初は私も驚いたわ…他の皆は気づいてないみたいだし、どうすればいいのか…正直悩んだ」

 

「「…」」

 

「でもね」

 

伯母は二人の傍に座ると。

 

「二人とも、私の可愛い妹がお腹を痛めて産んだ子よ…それに、一か月の間一緒に暮らしてきて、二人がアイのことを母親として愛していて、悪意がないこともよくわかった」

「二人には前世の記憶があるの?」

 

「それは…」

「そ、そうなの…!」

「!?ルビー…」

 

罪悪感からだろう、ルビーは正直に答えてしまった。

 

「記憶だけじゃないわね。精神的なもの…自我とか性格とか、そういうのも前世のままなの?」

 

「…うん」

「ごめんなさい…騙すつもりはなかったんだ。僕たちも望んでこうなったわけじゃなくて…」

 

「いいのよ…前世のことは深くは聞かない。ただ、覚えておいてほしいことがあるの」

 

伯母は優しく二人の頭をなでながら、諭すように語り掛けた。

 

「あなたたちを産んでから、アイは心の底から笑うようになったわ。特にあなたたちと一緒にいる時のアイは本当に幸せそうで…私も嬉しかった。今の二人はアイの子供よ…どんな事情があろうと、それだけは変わらない」

「二人がいいなら、このままここで一緒に暮らしてもらえないかしら?」

 

「…いいの?」

 

「えぇもちろん。…あなたたちの事情はアイや社長たちには言わないわ。私はアイに幸せになってほしい…それに、あなたたちにも協力してもらいたいの。どうかしら?」

 

「わ、わたし協力する!ママには幸せになってほしいの…ママの幸せが私の幸せだから!」

「…」

アクアは悩んでいた。

「本当にいいんですか?僕たちが普通の赤ちゃんじゃないってわかった上で、今まで通り伯母さんは暮らしていけるんですか?」

 

アクアを見つめる伯母の目は、覚悟を決めた目をしていた。

 

「…私にはもう親類縁者は誰もいない…父も母も幼いころに亡くしてしまったわ。施設にいた皆は家族同然の人たちだったけど、それでもどこか一歩引いた関係だった。そんな私にとってアイは唯一人の、心の内をすべて話せる大事な妹なのよ…血の繋がりがないことなんて関係ない」

 

「私はあの子の幸せのためならなんだってする…とっくの昔に覚悟は決めてるの」

 

「…わかりました。僕も覚悟を決めます」

「ありがとうアクア…ルビーも。二人とも、これからもよろしくね」

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

(一時はどうなるかと思ったが…伯母さんは本当にアイを大切に想っているんだな…)

 

アクアは史上最大のピンチを乗り越えることが出来たことに安心していた。

 

(しかし伯母さんには悪いが、これはもしかしたらいい機会かもしれない。中身が赤ちゃんじゃないことはわかったんだし、これからの世話の仕方について話し合うチャンスだ)

 

 まだ前世のことをはっきりと伝える勇気はないが、ある程度の年齢をした男性だったことは教えてもいいだろう。当然、中身がいい年をした大人だとわかれば、さすがに伯母さんも今まで通りの世話のやり方ではまずいと思うはずだ。

 

(オムツは仕方ないが、授乳に関しては哺乳瓶を渡して貰えれば俺は自分で飲む。アイにも伯母さんからさりげなく言ってもらえれば…)

 

アクアは希望に顔を輝かせながらも、努めて冷静に伯母へ提案を始めた。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

「授乳のやり方?」

「そ、そうです。僕たちの中身は赤ちゃんじゃないんだし。毎回、その…ね…?」

 

「…」

 

「僕は哺乳瓶を貰えれば自分で飲めるし、出来れば母さん…アイにも、それとなくやり方を変えるように伝えてもらえると…」

 

 期待を込めた目で伯母を見上げるアクアに対し、ルビーは残念そうな雰囲気を出しながらも沈黙を保っていた。

 伯母は少し考える様子を見せると、顔を上げてはっきりと告げた。

 

「だめよ」

「えっ」

 

伯母は真剣な顔をして話し始めた。

 

「さっきも言ったでしょう?今の二人はアイの子供で、赤ちゃんなのよ。前世は関係ない、二人には赤ちゃんとしてお世話をされる権利…いいえ、義務があるの」

「わぁ…!」

 

ルビーは目を輝かせているが、反対にアクアは嫌な予感がして震えていた。

 

「え、あの」

「そして母親であるアイが不在の間のお世話は私の役目」

 

伯母はアクアを抱き上げた。

 

「ちょ」

「言ったでしょう、私には覚悟があるのよ。」

「あ」

 

いつも通り胸を晒そうとする伯母の腕の中でアクアはもがいているが、それでも伯母は止まらなかった。

 

「私は全力であなたたちをお世話するわ…あなたたちも、赤ちゃんとして全力でお世話されるのよ…」

 

アクアは目の前が(胸で)真っ暗になった―――

 

 

 




・オリ主
 曇らせの次に他人の尊厳を踏みにじることが大好きな人間の屑。
そろそろ二人もアイのライブに行きたくなるだろうし、原作の流れをなぞる為にも何かしら手を打たないと…とは思っていた。
アクアのことは絶対に逃がすつもりはない。運命の日までの約3年間、玩具としてストレス発散に付き合ってもらう。

・星野愛久愛海
 頑張ったけどダメだった人。
別に伯母のことは嫌いではない。普通に好意はあるし家族だと思ってる。それはそれとして危険人物だと認定している。

「俺のそばに近寄るなああーッ」


・星野瑠美衣
 不安から一転、改めて幸福な赤ちゃんライフを送ることが出来て幸せな人。


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