魔法世界の碧き猛獣   作:ヒキニックニク

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 「おお、勇者よ。死んでしまうとは情けない」

 

目を覚ますとあのイケメン最高神が目の前に立っていた。

 

「えっ!俺また死んだの!!」

 

「いや、死んでない。ってかよく死ななかったね」

 

「死んでないのかよ!!」

 

「うん。でも普通の人間があれを食べたら死ぬからね!君は幼い頃から高町美由紀ちゃんの暗黒物質を食べ続けたお陰で体制が出来たから無事だったんだよ」

 

神の言葉を聞いて心から高町に感謝をする俺。

 

「そんで?何で俺をこんなところに呼んだんだ?」

 

「呼んでないよ?気がついたら君がいきなり現れたんだよ」

 

えっ!そうなの?まぁ呼んでないのならいいか。

ついでに聞きたいこともあったから。

 

「神よ、神龍の力でシャマルの料理の腕を上げることはできるか?」

 

「無理!あれは神をも殺せる可能性を秘めている代物だ!!」

 

そんなに酷いのかよシャマルの料理は!!

 

「じゃあシャマルの料理はずっとあのままなのか?」

 

俺がそう聞くと神は何も言わずに目をそらす。

それが答えなのだろう。

シャマルは二度とキッチンに入れない!!

そう固く誓うと体が透けてきた。

 

「どうやら目を覚ますみたいだね。これからも君の面白い行動を楽しみに待ってるよ!」

 

 

 

ゆっくりと目を開ける。

するとはやてが心配そうな顔をしながらこっちを見ていた。

 

「兄ちゃん!気がついた?」

 

「ああ、おはようはやて。俺はどのぐらい寝ていたんだ?」

 

「30分ぐらいや。いきなり倒れたからびっくりしたで!!」

 

「ごめんごめん」

 

そう言いながらはやての頭をなでてあげる。

体を起こしてあたりを見回すと、シャマルが正座させられていて、首から「私は危険物を作ってしまいました」と書かれた板をぶら下げていた。

まぁシャマルはしょうがないと思い体を起こす。

 

「兄上、気が付きましたか」

 

「シグナム、お前何処にいたんだ?」

 

「私はシャマルに買い物を任されましてスーパーに」

 

そう言ってエコバッグから味噌と砂糖を取り出すシグナム。

なるほど、だからいなかったのかと納得して立ち上がる。

 

「ほんまに大丈夫なん?」

 

「大丈夫だよはやて。ああいうのは高町で慣れてるから」

 

「たったしかに美由紀さんのも強烈やからなぁ」

 

俺が言ったことに納得したはやて。

 

「すげーぜ兄貴!!あんな劇物食っても平気なんて!!」

 

ヴィータがキラキラした目で俺を見てくる。

 

「劇物なんてひどいですー!!」

 

シャマルが涙を流しながらヴィータに言う。

 

「そうだぞヴィータ、あれは劇物なんかではない!!」

 

「お兄さん!」

 

俺がそう言うとシャマルの表情がパァァァと明るくなる。

 

「あれは劇物なんて生やしいものではない!化学兵器だ!!」

 

「もっとひどいですぅぅぅぅっ!!」

 

明るかった表情は一気に悲しみへと変わっていった。

あの後はシャマルが食材をほとんど使ってしまっていたので、出前を取って夕飯をすませた。

 

 

 

 翌日俺は、はやてと共に病院に来ていた。

はやてはいつもの定期健診を受けて、俺はシャマルの料理でダメージを受けた内臓が大丈夫かを内科で検査してもらった。

この病院の内科の先生とは小学生の頃からの付き合いだ。

何でそんなころから内科に通ってるって?

そんなの高町の料理を無理やり食べさせられてるからに決まってるだろうが!!

マジで何回か士郎さんと恭也さんに診察代請求しようかと思うぐらいしょっちゅう通ったよ!!

先生から「これ以上食べると命にかかわるよ?」って何回も言われたよ!!

だけどあの人たちはやめてくれなかった!

もういじめではなく拷問だったよ。

けれど何回も食べていたおかげで体制がついて今回のシャマルの料理に耐えることが出来た。

それだけは感謝してもいいかもしれない。

 

診察を終えて家に帰りいつものようにはやてを可愛がりながら家で過ごしていた。

今日はシグナムたちだけで蒐集に向かっている。

何処の世界でとっているんだかと思っていた瞬間、町中に結界がはられた。

 

「やはり原作通りになのはちゃんは襲われるのか」

 

俺はボソリとつぶやく。

 

「ん?兄ちゃんなんかゆうたか?」

 

「何でもないよはやて」

 

そう言って俺ははやてと夕飯を作っていく。

シグナムたちは20時ぐらいに帰ってきて、はやてと俺に怒られた。

夕飯が終わり、はやてが眠りについたことを確認して俺はシグナム達をリビングに呼び出して正座をさせた。

 

「さて、何で俺が怒っているのかわかるか?」

 

「夕飯の時間に遅れたから?」

 

俺の質問にヴィータが答える。

 

「確かにそれも怒っているが、それではない」

 

「地球で蒐集したからですか?」

 

恐る恐る手を上げながらシャマルが言う。

 

「そのとおりだ!しかもはやての友人であるなのはちゃんから蒐集し、管理局に闇の書の存在が気づかれた。先程グレアムから連絡があり地球に対策拠点を置くと言っていた。グレアムが機転を利かせてお前たちの姿が写っている過去の映像を消しといてくれたらしいから今のところは身バレの心配はないと思うが、慎重に行動しなくてはならない。それを肝に銘じておけ!」

 

「「「「はい!!」」」」

 

 

 

 シグナムたちがなのはちゃんを襲った次の日、俺は学校を終えてから翠屋でバイトをしていた。

するとそこになのはちゃんに連れられてフェイトちゃんとハラオウン親子がやってきた。

フェイトちゃんはなのはちゃん、すずかちゃん、アリサちゃんと仲良く話している。

 

「おまたせしました」

 

なのはちゃんたちのテーブルにケーキを運ぶ。

 

「ありがとうございます!あっ仁太さん、今日はやてちゃんは?」

 

「はやては定期検診の日だから今日はコレないんだ。ごめんね」

 

「いっいえ!それなら仕方ないです!早く良くなるといいですね!」

 

「ありがとうなのはちゃん」

 

はやてを心配してくれたなのはちゃんにお礼をいう。

 

「なのは、はやてって?」

 

会ったことがないフェイトちゃんがなのはちゃんに聞く。

 

「はやてちゃんはね、仁太さんの妹で私達と同い年の子で、足が悪くて車椅子に乗ってるお友達なの!今度フェイトちゃんにも紹介するね!!」

 

「うん!」

 

なんとも微笑ましい光景なんだろうか!

はやてにまた新しい友達ができることに感動してるとハラオウン母が話しかけてきた。

 

「すいません」

 

「はい、ご注文ですか?」

 

「いえ、少しお話を聞きたくて」

 

「お話ですか?」

 

一体何の話かと考えながら周りを見てみると、エミリィとか呼ばれていた少女が何かの機会を持ってこちらを見ていた。

どうやら俺の魔力をあの機械で感知したのだろう。

どうしたものかと考えていると何故かグレアムさんが入ってきた。

 

「やあリンディ調子はどうだい?」

 

「グッグレアムていとっ!さん、どうしてここに!?」

 

「どうも何も休暇が取れたから故郷に帰ってきたんだが?友人の墓参りもしたいし」

 

「そっそうですか」

 

確かにグレアムは地球出身なので嘘はついていないだろうが、何でこのタイミングなのかと困惑しているハラオウン母。

 

「おや、仁太君じゃないか!大きくなったなぁ」

 

「お久しぶりですグレアムさん」

 

「えっ!はっ?ええええっ!!」

 

俺とグレアムさんが知り合いだと言うことにさらに困惑するハラオウン母。

 

「グッグレアムさん!彼とは知り合いなんですか?」

 

ハラオウン母がグレアムに聞く。

 

「ああ。彼は私の親友の孫だ。私にとっても孫みたいなものだよ」

 

優しい笑顔でそう答えるグレアムさん。

 

「あっはやてちゃんが言ってたお世話になってるおじさんって」

 

なのはちゃんが思い出したかのようにそういった。

 

「私のことだよ。はやてくんの手紙に書いてあったお友達かな?」

 

「はい!高町なのはです!」

 

「月村すずかです」

 

「アリサ・バニングスです」

 

なのはちゃんたちが礼儀正しく挨拶していく。

 

「ギル・グレアムです。これからもはやてくんと仲良くしてあげてくれると嬉しい」

 

「「「もちろんです!!」」」

 

なのはちゃん達が元気良く答える

ああ、なんていい子たちがはやての友人になってくれたんだ!

お兄ちゃん嬉しくて涙が止まらない!!

 

「はやてくんは大丈夫そうだな。仁太君はどうなんだい?もう年頃なんだから彼女の1人でも出来たかい?」

 

演技なのか素なのかわからないがそんな事を聞いてくるグレアムさん。

彼女ってとこで何故か高町が反応したがどうしたんだ?

 

「いませんよ」

 

「まったく、いい加減妹離れしないと結婚できんぞ?」

 

グレアムさんの言葉に思い切り頷く高町。

 

「いいんですよ。はやてが幸せなら俺は結婚なんてしなくても」

 

俺がそう言うとガーン!とショックを受ける高町。

 

「まったく、こうなったら誰か紹介したほうがいいか?」

 

グレアムさんがそう言うと高町から嫌な気配が漏れ出す。

恭也さんがそれに気づいて高町を裏に引っ張っていたのだが、どうかしたのか?高町の奴は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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