リンディはグレアムと話すために自らが借りているマンションに招待した。
「それで、どうして地球にいるのですか?」
「休暇と墓参りは本当さ。休暇明けからここで私自ら指揮を取り闇の書の捕獲にあたる」
「グレアム提督みずからですか!?」
「そうだ!もう11年前のような悲劇を起こさないために私は動く!!」
「「ッ!!」」
グレアムの言葉にハラオウン親子は何も言えなかった。
11年前に闇の書によってリンディの夫であるクライドは殉職したのだから。
「それと仁太くんのことだが」
「はっはい」
「彼を管理局に勧誘することは許さん」
グレアムは真剣な顔でそういった。
「なっ!!」
グレアムの言葉にクロノは驚いた。
「確かに彼には魔力がある。しかし彼は管理が異世界で生まれ育った魔法を知らない一般市民であり、私の親友の大事な孫だ!私は親友に彼とその妹を平和に過ごさせると誓ったのだ!!彼らが魔法に接触し自らの意思で魔法の世界にくるというならそれは尊重しよう。しかしこっちからの接触は禁止する!これは命令だ!リンディ・ハラオウン提督、クロノ・ハラオウン執務管」
「「了解しました!!」」
ハラオウン親子はグレアムに敬礼して了承した。
リンディはできれば仁太を嘱託でもいいから管理局に入れたかったが、上官で恩人でもあるグレアムが目をかけている人物には手が出せないと思っていた。
「グレアム提督、一ついいでしょうか?」
「なんだい?」
「彼、仁太君は魔力持ちです。なので闇の書の蒐集に狙われてしまうおそれがあります」
リンディのこの言葉を聞いてグレアムはリンディの考えがわかった。
「保護を名目に強制的に魔法にかかわらせるきか!そんなことはさせんぞリンディ・ハラオウン!私以外の管理局員が彼、いや八神家に関わることを禁止する!!」
「ですがっ!!」
「彼の護衛にはアリアとロッテをつける。この話はこれで終いだ!」
グレアムはそう言うと部屋から出ていった。
グレアムたちが話している頃、俺は病院にきていた。
「入院っですか」
石田先生にはやてを入院させたほうがいいと告げられた。
「麻痺が思ったよりも進行しています。大事を取って今日から入院したほうがいいです」
「わかりました。はやてをよろしくお願いします」
石田先生にそう言ってはやてがいる病室に行く。
ドアを開けようとしたら中から泣き声が聞こえてきた。
俺は静かにドアを開けると、それに気づいたはやてが急いで涙を拭いて笑顔を作る。
「どないしたん?兄ちゃん」
その姿に胸が締め付けられるほど痛い。
俺ははやてを抱きしめる。
「我慢しなくていいんだはやて」
「えっ?」
「痛いときも辛いときも泣いていいんだ。我慢するな!すべて吐き出せ!兄ちゃんが全部受け止めてやる」
「にいっちゃん」
そういってすぐにはやては泣き出した。
「いややっ!死にとうない!!せっかく家族が増えたのに!毎日楽しかったのにぃ!!助けてや!兄ちゃん!!」
「兄ちゃんに全部任せろ!!お前を死なせやしない!!」
泣きじゃくるはやてを強く抱きしめながらそう誓う。
しばらくすると泣きつかれたはやては眠りについた。
はやてをベットに寝かせて家に帰った。
家には猫が2匹いた。
「アリアとロッテか」
「そうよ。私達は表向きはあんたの護衛って形になってるけど、本当は蒐集の手助けよ」
「私とアリアが管理局を妨害するからあんたらは蒐集に専念して」
「わかった。シグナム」
「何でしょう兄上」
「時間がない。ペースを上げるぞ」
「はっ!」
「ヴィータとシャマル、ザフィーラははやてを頼む」
「おう!」
「はい!」
「心得た!」
それから俺とシグナムで蒐集を行い、ヴィータとシャマルは毎日はやての面会時間限界まではやてといっしょにいてもらい、ザフィーラには子犬モードを習得してもらい、シャマルたちが帰った後、人形のふりをしてはやてのそばにいてもらった。
シグナムと蒐集活動していると、原作通りフェイトちゃんからも蒐集してしまった。
申し訳ない気持ちでいっぱいだったが、はやてを助けるためだど自分に言い聞かせた。
そして今、俺は1人管理局員がはった結界に閉じ込められている。
局員は全部で15人いて、その中にクロノもいた。
「もう逃げ場はない!大人しく投降してくれ!!」
「悪いがそれは出来ん相談だ。俺には叶えなくてはならない願いがあるのでな」
「それなら実力行使で捕縛させてもらう!」
クロノの言葉と同時に局員たちがデバイスを構え始める。
「少し本気で相手してやろう」
俺はそう言って八門遁甲を開けていく。
「八門遁甲!第五杜門っ開!!」
「なっなんだこの魔力は!!」
杜門を開いたことによって膨れ上がった魔力にクロノたち局員は驚きたじろぐ。
「お前たちからもう魔力を蒐集することは出来ない。よって早々に退場してもらおう!」
そう言って俺は高速体術で局員達をなぎ倒していく。
「クソッ!!ブレイズカノン!!」
高速砲撃を放ってくるがそんな速度では俺を捉えることは出来ない!!
「君は厄介そうだから物理的にダメージを与えておくよ」
「なっ!!」
俺は高速で動きながらクロノを殴っていく。
「これで最後だ!」
思い切り腹を殴り吹っ飛んで行くクロノには一本の縄が巻かれていた。
その縄を思い切り引っ張りクロノをたぐりよせ、拳と膝蹴りを同時に叩き込む。
「裏蓮華!!」
「ごはっ!!」
クロノの口から血が吐き出され、手には骨が砕ける感触が伝わる。
裏蓮華をもろにくらって動かなくなったクロノを確認して杜門を閉じる。
「ふぅ、最近体がなまっていたから杜門でも少し疲れるな」
[体の損傷は30%でです]
「ありがとう青龍」
杜門で30%だと驚門を開いたら暫く動けなくなるだろうな。
使い所を間違わないようにしないと。
そんな事を考えていたら上からピンク色の砲撃と雷の矢が飛んできた。
「おっと!」
避けて上を見るとなのはちゃんとフェイトちゃんが新しくなったデバイスを構えていた。
「また君たちかい」
「大人しく投降してください」
「私達はお話がしたいだけなんです!」
なのはちゃんのお話(砲撃)はお断りしたいな。
「お話がしたいと言いながらいきなり攻撃してくる人とはお話をしたくないんだが?」
「そっちだっていきなり攻撃してきたくせに!」
俺の言葉にフェイトちゃんが言い返してくる。
「こちらはお話がしたいわけではないからな。でも君たちは話がしたいと言いながら武器を向けてくる。それは話し合いではなく脅迫だよ。言うことを聞かないと撃ちますよってな」
「「・・・・・」」
俺の返しに何も言い返せない2人。
魔法が使えるって言ってもまだ小学生だもんね!
大人には口では勝てないよね!!
『なら武器を持たずの話し合いには応じてくれるのですか?』
いきなり映し出される画面にはリンディ・ハラオウンが映し出されていた。
「どちら様で?」
『時空管理局リンディ・ハラオウンです。あなたが所持している闇の書はロストロギアと言って危険なものなのです。どうして持っているのかなどをお聞きしたいので一度こちらにきていただきたいのですが』
「断る」
『何故ですか?』
「まず俺は時空管理局なんてものは知らない!そんな怪しい組織の拠点に行ったら何をされるかわからない」
『あなたに危害は加えません!』
「信用ならん!俺は時空管理局の執務官を名のる人物からいきなり逮捕だ何だと言いがかりをつけられて攻撃されているんだ!」
『そっそれは申し訳ありません。しかし闇の書は危険な「何を言っているんだ?」えっ?』
「俺が持っているのは闇の書なんてものではない。俺が持っているのは夜天の書だ」
『えええっ!!でもっその見た目はっ!エイミィ!!』
『データベースでは闇の書とでています!!』
なんかむこうで慌ててるけど、俺は何も悪くないよね?嘘は言ってないもん。
「そちらの勘違いということで俺はいかせてもらう」
『あっ!ちょっとまってください!!』
リンディさんが必死に止めてくるが俺は無視して転移して帰るのだった。