沢芽喰種〜ザワメグール〜   作:神武音ミィタ

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新フォーム、当初より遅れます(^^;;
来月で鎧武終わってまうよ……(>_<)


第8話 味方

「ん……。」

 

水平線から朝日が昇る。私…紅宮 深雪は目覚めた。私の隣では、羽崎 春奈が私に寄り掛かって眠っていた。

 

「春奈。春奈。」

 

私は春奈を揺さぶる。その瞼が開いた。

 

「あ……おはよ、深雪。」

 

「おはよう。さっ、早く戻ろっか。」

 

私はトランシーバーで戦極 凌馬に通信を送る。

 

「良かった良かった、生きていたみたいだね。」

 

呑気な声がスピーカーを通じて流れてくる。

 

「お陰様でね。白鳩の奴らは?」

 

「タワーからは去ってくれたが、町をうろついているところだろう。ロックビークルでヘルヘイムに入ってからこちらに帰ってきた方が得策だろうね。」

 

やはりか……。

 

「分かった。そうする。」

 

私はトランシーバーを収め、ヴァイオレットチェイサーを展開した。私はそれに跨がる。

 

「春奈、乗って。」

 

「あ、うん。」

 

春奈は私の後ろに跨がる。私はアクセルを踏み、花弁に包まれて、ヘルヘイムへと向かった。

 

 

 

「紘汰さん。本気で言っているんですか?」

 

ビートライダースの合同ダンスイベントの後、葛葉 紘汰と呉島 光実、駆紋 戒斗、そして、高司 舞はドルーパーズで話をしていた。

 

「あぁ、少なくとも、あの櫻音ってやつは信用出来る。あいつはもう、人を殺す意思は無いみたいだしな。」

 

「それが嘘と言う可能性も十分にあるんじゃないか?」

 

戒斗が紘汰に問う。

 

「……断言は出来ない。けど、俺は本当であることを信じたい。とりあえず、喰種に遭っても殲滅とかそういうのはよそう‼︎ 先ずは話し合いをだな…」

 

「そんなにチンタラとやってられるか‼︎」

 

戒斗はテーブルを叩く。

 

「戒斗‼︎」

 

舞は戒斗を抑える。

 

「……もし、喰種は喰種でも、誰も殺してない喰種だっているはずだ。そいつらを殺せば……取り返しのつかないことにだってなり得るだろ?」

 

その場が静まる。戒斗は立ち上がる。

 

「ふん、勝手にしろ。」

 

そしてそのまま去って行った。

 

「戒斗………」

 

光実は紘汰に向かい、言う。

 

「…紘汰さんの意見も最もです。ですが紘汰さん。喰種は人類にとっては脅威にしかなり得ない存在…と言っても過言じゃありません。それを踏まえた上で…」

 

「あ、あぁ…分かったよ。」

 

「……私は紘汰の意見は正しいって思うよ。」

 

舞も紘汰に向かい言う。

 

「舞……ミッチ……ありがとな。」

 

 

 

 

私たちはユグドラシルタワーに戻ってきた。

研究室には戦極と湊がいた。

 

「無事だったようだね、良かった良かった。」

 

「白鳩は?」

 

「町をうろついているわ。」

 

湊は町の様子のモニターを見る。そこにはスーツの男が2人……あの男だ。

 

「非常に悪い知らせがある。脅されてしまってね…彼らに、対喰種チューニングを施したゲネシスドライバーを奪われてね……」

 

「何、やってんの⁉︎」

 

私は戦極の胸倉を掴んだ。

 

「すまない、本当にすまないねぇ…ハハハ…」

 

「っ!」

 

私は戦極を殴り飛ばす。

戦極は地面に倒れる。

 

「ロックシードは比較的弱い物を渡したが……あのクインケという武器の性能上、強いことは変わりない。生身の喰種なら……やられるだろうね。」

 

「………だったら…私がぶっ倒す!」

 

私はその場を去ろうとした。

 

「み、深雪‼︎」

 

「春奈はここにいて‼︎」

 

私は研究室を飛び出した。

 

 

 

 

喰種対策局の男二人が、インベスを前にしていた。

 

「よし……試してみるとするか?」

 

「だな。」

 

男たちはゲネシスドライバーを装着し、マツボックリエナジーロックシードを解錠。

 

『マツボックリエナジー‼︎』

 

ロックシードをドライバーにセットし、ロック。ドライバーを絞る。

 

『ロック、オン…‼︎』

『リキッド‼︎』

『マツボックリエナジーアームズ‼︎』

 

男二人は黒影・真 マツボックリエナジーアームズに変身した。

影松・真を構え、インベスを切り裂く。

 

「キェッ⁉︎」

 

インベスは怯む。

 

「ほぉ?悪くない着心地だな。我々の基本装備にも導入してもらいたいものだ。」

 

「だが、武器はイマイチだな……」

 

黒影・真はクインケを展開する。

 

「こちらの方が……使いやすい‼︎」

 

そして、クインケを振るい、インベスを切り裂いた。インベスは爆発した。

 

「決めてやるか…‼︎」

 

もう一人はゲネシスドライバーを2回絞る。

 

『マツボックリエナジースパーキング‼︎』

 

「やあああっ‼︎」

 

インベスに回し蹴りを叩き込む。インベスは吹っ飛び、爆発した。

黒影・真たちは変身解除。

 

「悪くないな……これなら勝てるぜ、喰種なんか簡単に殺せるな…ひひっ。」

 

対策局の男たちは再び歩き出した。

 

「さて……獲物を探すとする……いや、その必要は無しか?」

 

男たちの後ろに……アーマードライダー・櫻音がいた。

 

 

 

「報告通りだな。血のような赤をしたアーマードライダーとやらが喰種という目撃情報ともビンゴだ。」

 

白鳩は黒影・真に再び変身した。私…櫻音は乱丸と無双セイバーを構える。黒影・真たちはクインケを展開する。

 

「はっ‼︎」

 

私は黒影・真に高速で接近し、斬りかかる。

しかし、両方とも受け止められる。

 

「っ⁉︎」

 

「間合いが甘い‼︎」

 

もう片方の黒影・真から蹴りを食らう。私は吹っ飛び、壁に叩きつけられる。

 

「かはっ⁉︎」

 

「この程度か……造作もない。」

 

黒影のくせに……強い…っ⁉︎喰種対策チューニング…戦極のバカ…っ‼︎

黒影・真はクインケを私の右腕に突き刺した。鮮血が舞う。

 

「っ⁉︎ がああああっ‼︎ ああああああっ‼︎」

 

「いい悲鳴だ。さて…それではドライバーを……」

 

『ジンバーチェリー‼︎ ハハーッ‼︎』

 

「はっ‼︎せいっ‼︎」

 

黒影・真たちはどこからともなくきた攻撃に怯む。その攻撃の主は……鎧武だった。私は起き上がり、腕のクインケを引き抜いた。

 

「おい‼︎ しっかりしろ‼︎ 逃げるぞ‼︎」

 

鎧武は私を担ぎ、高速移動でそこから移動した。

 

 

 

黒影・真は立ち上がる。

 

「人間が喰種の味方か……吐き気がするな。」

 

「どうする?もう片方の娘から始末するか?恐らく、ユグドラシルが匿っているだろう。」

 

「そうするか。」

 

黒影・真たちはその姿のまま、脚を進めた。

 

 

 

私は鎧武のガレージに運ばれた。ソファに寝かされ、傷の手当てを受ける。

 

「大丈夫か?」

 

葛葉が問う。

 

「なんとか……ね。」

 

鎧武のガレージには、チーム鎧武のメンバーだけでなく、バロンの駆紋 戒斗、ザック、ペコもいた。

 

「てめぇが俺たちのチームのやつを……っ。」

 

ザックが拳を固める。私は身体を起こした。そして、チームバロンのメンツの前に立つ。

 

「……何のつもりだ?」

 

駆紋が私の目を見つめる。

 

「………私を殺したいなら好きにして。仲間の仇なんでしょ?」

 

ザックとペコ、チーム鎧武のメンバーが驚愕した表情を浮かべる。しばらくの沈黙の後……駆紋が口を開いた。

 

「……確かに、仇だ。だが、貴様のことを聞いて、考えが変わった。血に塗れるのを認められなかったのは……俺が甘いから…まだ弱者だからだ。」

 

「戒斗………。」

 

「………お前の生きる覚悟は強い。お前は強者だ。」

 

駆紋の言葉に、私は微笑む。

 

「……そんな大層なやつじゃないさ。私は…まだまだ弱いよ。」

 

私は拳を固めた。

 

「だから……もっと強くならなきゃいけない。私のやるべきことのために。」

 

「………ふん。」

 

「とりあえずだ‼︎ こいつは喰種だが、安全な奴だ‼︎俺の言った通りだったろ⁉︎」

 

「まぁ…信じてやるよ。」

 

ペコが葛葉に返す。周りのメンバーも頷く。

 

「………ありがと。」

 

 

 

 

その頃……ユグドラシルタワーでは………

 

「ぐああああっ⁉︎」

 

タワーに侵入者が入ってきていた。2体の黒影・真……喰種対策局の男二人だ。

 

「力尽くというやつか……」

 

研究室に貴虎も駆けつける。

 

「凌馬、侵入者は⁉︎」

 

「狙いはこの部屋の奥にいる彼女だ。しかし、彼女は大事なサンプルだ。失うわけにはいかない……貴虎、湊くん、ここに恐らくあの黒影たちは来る。迎撃を頼むよ。」

 

戦極 凌馬は2人にそう告げ、春奈のいる部屋に向かった。

そして、研究室に2体の黒影・真が現れた。

 

「行くぞ湊。」

 

「えぇ……変身。」

 

「変身。」

 

『メロンエナジー…‼︎』

『ピーチエナジー…‼︎』

 

ドライバーにセットし、ロック。ドライバーを絞る。

 

『ソーダ‼︎』

『メロンエナジーアームズ‼︎』

『ピーチエナジーアームズ‼︎』

 

斬月・真とマリカが黒影・真に斬りかかる。黒影・真たちはクインケで攻撃を防いだ。

 

「命が惜しければ、この街から立ち去れ。喰種対策局など我々には必要ない。」

 

「困ったなぁ……ならはどいてもらうのみ‼︎」

 

 

 

 

「羽崎くん。」

 

春奈の部屋に戦極が入る。

 

「対策局の奴らが乗り込んできた。君は早くここから出たまえ。」

 

「え……?」

 

「そこの非常階段から外に出られる。あぁ、あとそれから……これだ。」

 

戦極は春奈にトランシーバーを渡す。

 

「外に出たら、これで紅宮くんに連絡したまえ。さ、早く。」

 

春奈は言われた通りに、非常階段から外に出た。そして、トランシーバーのボタンを押す。

 

 

 

「ん?」

 

トランシーバーからだ。私はボタンを押す。

 

『み、深雪⁉︎』

 

「春奈⁉︎ どうしたの⁉︎」

 

『研究室に白鳩が乗り込んできて……逃げてきたの‼︎今戦極さん達が足止めしてる‼︎』

 

「⁉︎ 戦極……⁉︎」

 

葛葉と駆紋が驚いたような顔をする。

 

「わかった。今どこなの⁉︎」

 

『今……ドルーパーズってお店の前‼︎』

 

「わかった‼︎」

 

私は通信を切る。

その途端、葛葉に肩を掴まれる。

 

「どういうことだ⁉︎戦極 凌馬が関わってんのか⁉︎」

 

「あいつは喰種の私を検査してただけよ…あんたらにとって不都合なことはしてないからっ‼︎」

 

私は葛葉を振り払い、ガレージを出た。

 

 

 

「く……黒影の癖に、やる……っ‼︎」

 

斬月・真とマリカの黒影・真たちとの戦いは接戦だった。若干黒影・真たちの方に余裕があるようだ。

 

「………」

 

黒影・真たちは突如変身を解除した。

 

「……?」

 

「ここにもう、用はないな………っ‼︎」

 

男は煙幕を張る。辺りが白煙に包まれる。

 

「っ‼︎しまった‼︎」

 

白煙が消えた時には、もう2人はいなかった。そこへ戦極が戻ってくる。

 

「あらら……逃げられたか…これは不味いねぇ…」

 

斬月・真とマリカは変身を解除。貴虎は戦極に問う。

 

「凌馬、あいつらは何を企んでいる?」

 

「単に喰種を殲滅したいだけさ。それが彼らの仕事だからね。」

 

戦極は頭を抑える。

 

「サンプルを失ってしまうか……致し方ない。祈るしかないようだ…」

 




色々と大変になってきたこの頃(笑)
まぁ、マイペースに頑張りますー(^_^)
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