邪神に転生させられたポケモンオタクとチャンピオン(予定)の二人旅 作:電脳図書館
実質フカマル一匹で攻略しなければならないシロナのクロガネジム戦。
それがもうすぐ決着を迎えようとしていた。
「あともう一押しが足りんかったかの?まぁ一匹目でここまで削られるのだから二匹目を出せば行けるじゃろ。戦えればの話じゃが」
「・・・」
「シロナ・・・」
普段は割とおしゃべりのシロナが口を閉ざしてまで考え込んでいるのを見るのは久々だ。
フカマルはみずでっぽう一発耐えられる程度のHP。次のポケモンが戦えないことは見抜かれてるっぽいし、シロナはどうするつもりだろうか?
「うん、これしかないよね。フカマルちょっと無茶するよ!」
「フガ!!!」
シロナだけではなくフカマルも身体がキツいはずなのにまだ勝負を諦めていない・・・それでこそだ!
「フカマル突撃!」
「フガー!」
「む、来るか。オムナイトみずでっぽうで迎え撃つのじゃ!」
「オム!」
オムナイトは当然みずでっぽうで迎撃する。普通は回避しつつ接近するのだろう。
「そのまま突っこんで!」
「フガ!」
「なんじゃと!?」
「そう来たか!」
フカマルにみずでっぽう直撃するが構わず前進を続ける。館長とオムナイトも驚く中みずでっぽうを耐え切って眼下に迫る。
「フカマル、オムナイトを抑え込んで!」
「フガフガ!」
指示に従い両手で殻、口で触手に嚙みついて動きを抑え込む。すなじごくの効果もありじりじりと相手のHPが削られて行く。
「続けてそのままじならしよ!」
「やらせんぞ!まもるじゃ!」
「オムー!」
今まではじならしの範囲外で戦っていたため使う機会が無かったが、弱点のじならしをここぞとばかりに繰り出すがまもるで防がれてしまった。
「防がれても気にしないで!じならしを続けて!」
「フガガ!」
「これは・・・そういうことか!」
じならしが続く中じならしを止めない理由に俺が気づいた瞬間フカマルとオムナイトが経っている地面が割れる。
「オムー!?」
「・・・なるほど、このジムのバトルフィールドの床がいわやじめんタイプが好む大地なことを利用したか」
フカマルとオムナイトは割れた地面に埋もれてしまう。特にオムナイトは大きい殻が埋まっていることでかなり行動が阻害されている。
「ええ!地形を活用する戦い方もあるってハルが教えてくれたの!」
「え、俺?」
あれ、俺そんなこと教えたっけな?首を捻りながら考える・・・あ!?
「コンテストでやった水場でのコイキングの立ち回りか!」
「うん!」
あのときコイキング時代のギャラドスには敵とは正面から立ち向かわせずに水を掛けての目潰しやたいあたりでのヒット&アウェイに終始させていたが、その場面を見てシロナなりに学んでいたのだろう。
「じゃがこれでお互いに動けな「フカマルこのままりゅうのいぶきで止めをさして!」な、自爆覚悟じゃっと!?」
「俺との最初のバトルも自爆戦法使ってたなそういえば」
「フガアアア!!!」
「オムーーーー!?」
ゼロ距離りゅうのいぶきが炸裂する。まもるは連続して使用すると成功率が極端に落ちる都合上実質使えない・・・りゅうのいぶきで舞い上がった砂煙が晴れた先には仰向けに地面にめり込んで倒れている二体の姿があった。
「オムナイトとフカマル戦闘不能!このバトルはドロー!しかしチャレンジャーの手持ちのもう一体は今だに健在な為このジム戦はチャレンジャーシロナの勝利となります!!」
「・・・やっぱスゲーなシロナ」
倒れたフカマルに喜びと心配の気持ちが混ざった顔をしながら駆け寄る姿を見て、皮肉抜きにそう思ったのだった。
【一時間後】
「それではひみつのコハクの復元に入るのじゃ!!」
「「おー!!」」
フカマル達を回復させ準備を済ませた後工事中の博物館に入らせてもらい早速化石の復元に入る。ようやっと手持ちポケモンを化石で埋めることが無くなるのだ!
「ではスイッチオンじゃ!!」
スイッチを押すと復元器が振動し始めしばらくすると部屋一面に広がる光を発生させる。
「「まぶしい!?」」
「さぁ刮目して見るのじゃ!かせきポケモンプテラの姿を!!」
テンション上がっている館長の言葉に従い俺達はゆっくり目を置けるとそこには
「ゴアアアア!!!」
ワイバーンのような姿をした古代で大空の王者と呼ばれたポケモンが姿を見せる。
「復元は成功じゃな」
「これがプテラか。実際に見ると迫力が違うな」
「かっこいいわね!」
目を輝かせるシロナをよそにプテラの両眼は俺を見据えている。俺を見極めているのだろう
「いけるかね少年?」
「準備はして来ました。後は天命を祈るのみですよ」
館長の問いにそう答えると一歩前に出る。気難しいプテラとよろしくやっていく為の準備の成果を見せてやるぜ!
「グル・・・」
「プテラ、復元と正式加入祝のプレゼントだ受け取れ!」
懐から取り出すのはどこにでもあるただのポケモンフーズ・・・ではない!
「ジム戦の賞金と館長から教わったかせきポケモンの好物とかの情報を元に俺が配合した特製のポケモンフーズだ!」
「ゴア!?」
「出たー!!ハルの胃袋を掴めば大抵の生き物と仲良くなれる作戦!」
「飯で釣る作戦とはのー」
その後用意した特製ポケモンフーズを完食し、素直にモンスターボールに収まるプテラなのだった。
なおそれを羨んだ俺の他の手持ちとシロナの手持ちポケモンにも特製ポケモンフーズを作る羽目になったのは完全な余談である。
読了ありがとうございます!化石復元の話があっさり気味になりましたが、ここまであっさり行けたのはハルのゲーム主人公並みのポケモンに好かれる才能と特製ポケモンフーズを用意した用意周到さがあったからだったりします。