邪神に転生させられたポケモンオタクとチャンピオン(予定)の二人旅   作:電脳図書館

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第八話になります!今回はちょっと短めです。


初めての野営

俺はコイキング、シロナはヒンバスをゲットした俺達は昼飯は家族から渡された弁当を食べしばらくは食べられなくなるであろうお袋の味を噛み締めるとしよう。

 

「基本弁当とかは俺が作ってたけど今回ばかりは母さんが用意してくれたな」

 

「それはそうでしょうね、しばらくは食べられなくなるのだし。私の場合は祖母の味だけど」

 

「ルーツは同じだからいいんだよ」

 

「まぁ確かにお母様はお婆様から料理を教えて貰ったらしいから味は同じかもね」

 

モグモグと向かい合ってお喋りしつつ食事の準備でポケモン達のポケモンフーズも用意したのだが。

 

「ノーン」

 

「フガフガ!」

 

「美味いか?・・・これアンノーン達は兎も角コイキング達にどうやって喰わせるんだ?」

 

「え?・・・水中にフーズを落とすとか?」

 

「ここ水辺がないんだが。でも地面に降ろしたら跳ねるだけだしな」

 

「コイ?」

 

「ヒン?」

 

そのまま二人して悩み結局それぞれ身体を抱え、フーズを片手で掴み取って口元に持って行き喰わすという少々滑稽なやり方になってしまった。

 

「そんじゃ俺達も食べるか。ちょっとその煮物の芋一つ貰えない?俺のも喰っていいから」

 

「いいわよ。その代わり私はこのレンコンを貰うわ」

 

「はいはいどうぞ、にしてもこの芋やっぱ出汁が染みてて美味いな・・・なぜこの味を孫娘が受け継げなかったのか(白目)」

 

煮物の芋を食べて美味しいのだがこの味が途絶えるのかと思うと勿体ないなと溜息を付く。

 

「ちょっとそれどういう意味?まだ10歳だからこれからよ!」

 

「フッ(失笑)シロナの家事スキル的に無理だろ。せめて自力で白飯くらい焚けるようになってから言え!」

 

「ぐぬぬ・・・!そんなことを言うならこっちだって!」

 

「ん?あ、お前は唐揚げ取るのは無しだろ!さっき喰ったレンコンで我慢しやがれ!」

 

「嫌よ!うーん、衣はサクサクで中のお肉は柔らかいわ!」

 

「貴様お前がそのつもりならミートボールは貰うぞ!!ソースと合挽肉が上手く絡んで美味い!」

 

「ああ!?」

 

互いに右手に箸を左手には弁当箱を持って相手の弁当のおかずを取り合うという幼稚園児でもやらないような幼稚な攻防を繰り広げていく。

 

「えぇい!そんな取られたくないなら自分で作れるようになれよ!」

 

「私はいいのよ!というかハルはおば様以外にも私のお母様とお婆様にも料理を教わってたんだから味を再現しなさい!ハルの味の料理も含めてちゃんと毎日食べてあげるから!」

 

「はぁ?シロナには自分の家の味に対するプライドはないのか!」

 

「今時女性だからって料理が出来なきゃダメってことは無いからいいの!」

 

「それは自分が料理が出来ないことを棚上げする免罪符ではなーい!」

 

予定していたお昼休憩を大幅に過ぎるまでこの争いは続き、最終的に弁当のおかずの半分以上を互いに交換するという結果になったが特に溝が出来るという訳でも無く再び二人で道を歩いていく。しかし所詮は10歳の足、原作のようにずっとBダッシュとかできる訳も無く先程の騒ぎで時間を食ったこともあり、長い210番道路を抜けることは叶わなかったので初野宿となる。

 

「ここに杭を打つからそこ支えといて」

 

「分かったわ」

 

夕食は適当にきのみとコイキング、ヒンバスに追い込んで貰って川魚を取り調理した料理で済ますとテントの杭をハンマーで打ってテントを張る。説明書を見ているとはいえキャンプ経験の無い俺達が問題無く組み立てられているのはこの世界のキャンプ用品の性能の高さだろう。元々10歳になった子供に学校よりもポケモンを持たせて旅に出しているという普通に考えたら頭おかしい世界なのだが、その代わり前世よりも需要が爆上がりしたキャンプ用品の技術が進んでいて子供でも簡単に扱えてしまうのだ。

 

「まさか素人二人がテントをこんなに早く張れるとはな」

 

「遅れるよりはいいでしょう?」

 

想定していたよりも手早く済んだので寝るまで少し時間が出来てしまった。テントを張る前に作った焚火を利用して二人分のココアを作り折り畳み椅子にそれぞれ座る。

 

「はいこれ、インスタントだけど」

 

「ありがとう・・・この時間に二人で起きてココアを飲んでるとちょっと悪いことをしている気分よね」

 

「その内慣れるさ、これからはこれが日常になる。さて初日を終えた訳だがホームシックになってないか?」

 

「それは大丈夫よ。というかハルと一緒だから今までの日常と変わらないからホームシックになんてならないわ」

 

「なら良かった。それじゃ楽しかったか?」

 

「勿論よ!野生のポケモンとのバトルや釣り、お風呂代わりの川での水浴びとかキャンプみたいに野営したり色々新鮮な事ばかりで明日からの旅も楽しみね」

 

「ああ、まだ始まったばかりだからな。明日には隣町のズイタウンに着けるはずだ」

 

「ズイタウンか、昔家族と行ったことはあるけどあまり観光とかしていなかったから明日は色々回りましょう!」

 

タウンマップを引っ張り出しておおよその現在地を確認する。タウンマップを見ようとシロナも近づいて覗き込む。自分のを見ればいいと思うのだが・・・流石に地図は読めるよな?

 

「シロナ・・・お前地図も読めないのか?」

 

「読めますー!?出すのが面倒だっただけだから!」

 

「えー本当か?まぁいいけどよ。取り敢えずの目標はクロガネシティに行って化石の復元だけどその後はどうする?」

 

「私はジムに挑戦するつもりよ。折角だからハルもジムに挑戦して一緒にチャンピオンを目指さない?」

 

「OKやってみるか!」

 

やはりというかシロナの現在の目標はシンオウチャンピオンらしい。打って変わって俺の目標はあの邪神のオーダーを果たすことなのでシロナとは被らないのだが自分のトレーナーの腕とポケモンのレベル上げを考えるとジムやポケモンリーグへの挑戦は効率を考えても絶対に参加仕手おきたい所だ。せめて四天王レベルに強くならないとお話にならないだろう。

 

「ええ、でもそうするとライバルかしら?」

 

「チャンピオンの座を掛けてバトルすることになるかもな」

 

互いに笑いながらそのまま互いに眠くなるまで談笑した。今現在は俺の方がトレーナーとしての腕は上だがフカマルがガバイト、ガブリアスと進化する頃には派手に抜かされている可能性は高い。もしかすると将来チャンピオンになったシロナに全てを打ち明けて共闘する未来もあるかも知れない・・・願わくばその後も普通の友人関係を続けられていることを祈りながらテントの中で寝袋に入る。明日の旅も今日の様に順調に行きたいものだ。

 

 

「やっぱりテントが一緒っておかしくない?異性だぜ俺ら」

 

「一人で寝るより落ち着くからいいのよ」

 

幼馴染とはいえ男としてはちょっとは恥じらいを覚えて欲しいと思う俺なのだった。




読了ありがとうございます!今回はシロナの絡みが多かったですね、次回はズイタウンに入る予定です。
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