飽きない感じになってれば良いなって思います。
俺こと哀川流星は転生者である。
と言っても途切れ途切れの記憶で自分の名前、住んでいた地名、家族や友達のことは全然覚えてない…
覚えている事といえば、自分が音楽を作ることを趣味にしていた事、アニメやゲームが好きだった事、当時の年齢が20歳だった事…
そして、自分が車に撥ねられて死ぬ直前のある言葉。
(幸せになってほしかったんだろうなぁ…本気で)
どうやら俺には大切にしている人がいたらしい…
少し言い方に疑問を覚えたが、まぁ死ぬ直前で意識が朦朧としてたり、体の痛みで考えが纏まってなかったりで変になってたんだろうって事で納得した。
とまぁこんな感じで、死んだらなんか赤ん坊に転生してた。最初の頃は色々と受け入れられなかったが、10年も生きていれば多少受け入れることもできてきた。
そう…転生からもう10年も経っている。
つまり、今の年齢は10歳って事だ。なんなら丁度10年になるって感じ?だから何かあったってわけでもなく、なんならこの10年は普通の子供らしく振る舞うことで精一杯だった…
「りゅうちゃ〜ん?もう朝よ〜起きてる?」
「あ゛あ゛……お゛き゛…んんっ…起きてるよ!」
「…?そう?おはよう、なら顔洗ってきなさい」
「うんっ!わかった!」
どうやらもう朝になっているようだ。
俺の寝起きは10歳の子供とは思えない声を出す。なんでだって思ったけど…前世の癖みたいなものだろうか?これだけじゃない。他にもお風呂に入ってる時や、今世のお母さんにお風呂で髪の毛を洗われた時、走り回って疲れた時に座る時等、意識してないのに勝手に口から出ててくるみたいだ。正直最初はこの癖を気にしていなかった。そんな子供もいていいよねって感じだったんだが…ある日学校で
「ふぅ〜すっきりした…ん?」
「ねぇねぇ!うちのクラスの流星君ってさ!偶におじさんみたいな声出す時あるよね!」
「やっぱり!◯◯ちゃんもそう思った?私も初めて聞いた時家でゴロゴロしてるお父さん思い出しちゃって笑いそうになったんだよね!」
「そうなの?面白そう!今度話しかけてみようかな〜」
どうやら俺の話をしているらしい。
時折出るおっさんみたいな声にみんな面白がっているようだ。
まぁだから?って話だけど、子供の笑いの沸点なんてこんなもんだし、むしろこれを話題に仲良くなることができるならいいんじゃね?って思っていた。
「話しかけると結構落ち着いているし、私はかっこいいと思うよ!他の男子なんていっつも走り回ったりしたり、女子にイジワルばかりしてうるさいのに…」
「そうそう!流星君ってそんなことしないし!私たちの話いっぱい聞いてくれて話していると楽しいし!」
「他の男子が女子にイジワルした後、イジワルされてた子に大丈夫?って聞いてたりしててすっごい優しいんだよ!」
なるほど…結構女子の間では好感度は高いみたいだ。
前世の記憶のせいであんまり無邪気になりきれないし、かと言って誰とも関わらないのは親が心配するからだめだし…とこんな感じで接していたから男子にはあんまりウケが良くないが、女子からは友好的に見えてるらしい。
「おいっ!哀川の話してんのかよ!あんなスカしたやろうの話なんて楽しいのかよっ!」
何処からか複数人の男子が女子の会話に横入りしてきた。
俺の話で盛り上がってるのが気に入らないのか?よくわからんがあんまりうるさくしすぎないといいけど…
「そうだけど…何?あなたたちに関係ないでしょ?」
「っていうかいきなり話しかけてこないでよ!びっくりするじゃない!」
「うっうるせぇ!てゆうか!アイツは変なやつだろ!おっさんみたいな変な声偶にだすし!」
「そうだそうだ!あんなガキおじさんの何処がいいんだ!」
「ほんとだよ!親の顔が見てみたいと思わないのか!」
最後のやつの言葉に少し肩が上がった…まずい…あんまり癖については気にしてなかったが親の教育に問題あるかもなんて気づくとそうも言ってられないぞ…
「…まぁ…確かに」
「思うけど…」
やべぇ女子も思ってるんかよ!
これ直さないと親に迷惑かけちゃう!
ってな感じで…自分がどう思われてようがあんま気にしないけど、育ててもらって、出来上がったのがこんなおっさいっぽい声出すガキだと思われたら申し訳ないから抑えて普通の子供っぽくしようとしている。
「りゅうちゃん?まだ洗面所?もうご飯よ!学校に間に合わなくなるわよ!」
「っやべ!今行く!」
母の言葉で鏡の前でぼうっとしてた俺は急いでリビングに入ってテーブルに座ってご飯の準備をしている母を待った。
キッチンから母がきた。
そう言えばちゃんと説明したことなかったな。
彼女の名前は哀川 明星(あいかわ あかり)
身長は170センチほど、髪は黒髪で長さは背中まで届くほどのロングだ。目の色は少し黄色?金色?になっている。前世を含め初めて見る瞳の色だ
我が母ながら結構な美人だと思う。
ほんとに3×か?
お皿にパン、サラダ、スクランブルエッグと朝に丁度良いくらいのご飯が2人分出てきた。
「じゃあいただきます、りゅうちゃんも」
「うん、いただきます!」
まずはサラダを食べてから、バターを塗ったトーストを食べる。
うまい、相変わらず他の人に作ってもらうご飯は美味しい。10年経ってもその感覚は忘れられない。前世の記憶は中途半端だが、この感じからして俺は一人暮らしをしていたようだ。それも結構長い年月。じゃないと20歳だった俺がこんなに人に作ってもらう料理に感謝しないとおもったからだ。
「りゅうちゃん?今日学校が終わったら早く帰ってきてね?理由はわかるよね?」
「うんっ!てゆうか忘れないよ!流石に自分の誕生日は」
そう…今日は俺の誕生日だ
転生してから10年…特に何もなく普通の暮らしを謳歌できている。
今んところは魔法なんてもんはないし、漫画染みた変な組織とかもない。至って普通の世界だ。
そうだ…話は変わるが、前世の記憶では俺は音楽が好きだったらしい。記憶ではギターやピアノがあったから多分ある程度は弾けていたんだろう。それを思い出して、今世も楽器店とかに置いてあるピアノとかを触ってみたんだが、なんと全然弾けない…指も動かないし、指が独立してないで同じ動きしかできなかった。
正直残念だった、楽器が弾ければ曲を作ったり、前世のことを思い出す一手になると思ったんだが…そうは問屋が卸さないらしい。
「手が止まっているわよ?食べないの?」
「っ!ううん!食べる!ちょっとプレゼントのことが気になってただけだよ!」
「あらあら、やっぱり楽しみにしてたのね
今日もすぐ起きたから楽しみにしすぎて寝れなかった、なんてことがあると思ったけど…」
「もう!俺はそんな子供じゃないよ!流石に寝る時はしっかりねるもん!」
「そう言っているうちは、まだまだ子供ね」
そう言って微笑んでいる母…少しむくれている俺…その構図は、とても幸せそうな家族の様子に見えたかもしれない。
「ごちそうさま!じゃあ学校いってきます!」
「はいはい、いってらっしゃい
怪我しないでね?」
⭐︎⭐︎⭐︎
俺は15分ほど歩いて通っている小学校についた。
正門前では学校の先生が車とか自転車に子供が轢かれらないように補導してたり、そんなこと知ったもんかって感じで走り回る子供達がいたり…あんたら元気だね、おじさんびっくり(前世含め30歳)
そんなこんながあり、教室に向かって行く、
学校の一階で上履きに履き替え、自分の教室がある3階に向かう。
「あっ!流星君!」
「おはよう!」
「うん、おはよ」
階段を上がっていると同じクラスの女子2人に遭遇した。
正直子供との会話は苦手だからあんまり話さないのだが、わざわざ話してくれてるのに無視するのはなんか違うので会話をしていく。
「そう言えば聞いた?2人とも?」
1人の少女が2人に問いかける
「何が?」
もう1人の少女は意味がわからず首を傾げている
「何かあったっけ?」
斯くいう俺もなんのことかわかっていない。
聞いたってことは…何か先生から報告とか?
いや…大体そういうのは学校の終わりに言ってくれるし、俺は先生が言ってたことは忘れてないから別のことだと思うけど…
「なんかね、うちのクラスに転校生がくるんだって!」
「ええっ!?そうなの!?」
「初めて聞いた…それ本当?嘘じゃない?」
「あっ!ひどいな〜流星君、嘘なんてついてるわけないじゃん!実はね、さっき職員室でたまたま話してるのが聞こえてね!それでね!」
「それでうちのクラスに転校生が来るのがわかったと…」
「って言われたっ!もう!最後まで言わせてよ〜」
「ごめんって、でもいきなりすぎてびっくりしたよ」
「確かにね〜、それでそれでっ!男の子なの?女の子がくるの?」
話を聞いていた方の少女は男子か女子かどっちが来るのか気になるようだ。
確かに、こういうイベントはみんな楽しみだからね、ワクワクするのもわかっちゃう。
そうこう言っている内に教室に着いて、転校生の話をしていた。
どうやら俺たちの話を聞いていたのか、他の同じクラスの子達もわいわいと転校生について話しているようだ。
やっぱりこういうイベントは男女関わらず盛り上がるんだろうなって思った。
「はい〜静かにしてね、朝のホームルームをはじめまーす」
うちの担任が教室に入ってきて早々にホームルームを始めた。
みんな話をやめて自分の席に座って行く…みんなが座ったことを確認した先生は1つ頷いて、出席番号順で名前を呼んで出席確認をしている。
それが終わった直後、1人の男の子が立ち上がって言った。
「せんせー!転校生がくるってほんとー!?」
「なんで知っているのかわかんないけど、本当よ。なんなら今から紹介するわ」
先生の言葉に教室は少し騒めいた。
俺も少しびっくりしている。
転校生のことって当日に発表されるんだなって思った。
前もって説明とかしないのは、先生もこれをある程度のイベントと思っているのか…はたまた単純に言えない事情があるのかはわかんないけど、まぁそういうものだと思っておこう。
「じゃあ呼ぶよ?りょーすけくーん、入っておいでー!」
先生に呼ばれて、前の教室の扉が開く。
そこにいたのは、黒髪で目元近くまで髪を伸ばしてる細身な男の子が現れた。
少し下を向いてるが、緊張しているのだろうか?
「じゃあ…りょーすけくん、自己紹介してね?」
「はっはい、えっと…ぼくの名前は…
りょうすけ。
榎本亮介(えのもと りょうすけ)です、
よろしくお願いします。」
少し緊張気味の様子だったがしっかり自己紹介できたようだ…とりあえず、彼がこのクラスに馴染めるように応援の意を込めて拍手をしよう…
他の子達も拍手をして、ひと段落ついた。
「じゃありょーすけくんの席は…りゅうせいくんの隣ね。」
どうやら俺の隣が彼の席になるらしい…
そう言えば前から隣の席、不自然に空いてると思ったけど、こういうことだったんだな。
てことは結構前から決まってたのかな?
りょーすけ君は先生に言われた通りの席に行く。
荷物を席に置く時、ふと彼と目が合った。
「よろしくね?えのもとくん」
「…っ…うん、よろしくね?」
名前を呼ぶと少し顔が暗くなった…?
何か気に触るようなことを言っただろうか…
てことで、原作キャラ初登場はみなさんご存知リョースケくんです。
リョースケくんを最初にした理由はいろいろあるけど、まだ構成がしっかりできてないので話すのはやめておきます。
ご拝読ありがとうございました。