他の推しの子の2次小説読んでたら時間が経ってました。
やっぱりアイさん生存の作品は多いですね。
色々な作品読んでましたけど、幸せそうなアイをみてると、この作品もアイ生存をさせたいっておもってきますね。
まぁそんな感じで書いてきました。
今回はリョースケ君回です。
名前を呼ぶと少し顔が暗くなった…?
何か気に触るようなことを言っただろうか…
「じゃあ授業を始めます」
その後は特に何もなく学校が終わった。
榎本君は他のクラスメイトに話しかけられていたが、喋るのが苦手なのか吃ったりビクビクしてたりを繰り返すと学校が終わる頃には誰も話しかけなくなった。
授業の途中で先生も気づいたのか、授業でわざわざ2人1組を作ったり、質問に当ててたりしてたんだけど、全部上手くいかなかった。
2人1組の時は榎本君はビクビクしてたし、もう1人の子はそんな榎本君にどうすれば良いのかわからず困惑してたな。
質問の時も答えは合ってたけど、もうそんなことじゃ周りはもう話かけてこなくなっていた。
これでひとりぼっちの完成だ。
榎本君…転校初日でこれって…
「榎本君?今大丈夫?」
とりあえず話かけてみるか…
学校も終わって、いざ帰ろうとしている榎本君に声をかけた。
「えっ、あっ、えっと…」
「大丈夫、ゆっくりでいいよ?落ち着いて深呼吸」
俺がそういうと、榎本君はゆっくり息を吐いてこちらに目をやった。
先ほどと違いしっかりこちらの目を見ている。
「っふぅ〜…うん、ありがとう。えっと…?」
「哀川流星だ。流星とか好きに呼んでくれ」
「じゃ、じゃあ…流星君で…それでどうしたの?」
「いや、一緒に帰らないか?ってお誘い、どう?」
「えっいやでも、僕あんまりお話しできないし、いっつもおどおどしてて面白くないから…」
「俺はきにしてないない…まだ榎本君のこと知らないからちょっとずつ話していければオーケーよ。それで返事は?」
「じゃ、じゃあおねかいします…あと」
「ん?」
「僕のことは…リョースケでいいよ…あんまり苗字は…」
「おっけ。リョースケ君ね、よろしく」
「うん、よろしく」
よかった。なんとか一緒に帰ることができる。
流石に友達1人もできないのは可哀想すぎるから声かけたけど、これからどうしようか…
「家はどっち?俺はこっちだけど…」
「僕もそっちだから大丈夫だよ?」
「よしっ、じゃあ行くか」
そんなこんなで帰り道、色々な事を話した。
何処から引っ越してきたのか、好きな食べ物、ゲームとか好きなのか、趣味とか何かあるかとか…その結果分かったことは、りょーすけくんの家はわかりやすく言えば転勤族のようだ。
転校も引っ越しもあまり珍しくないらしい。
好きな食べ物はオムライスで趣味は本を読むことらしい…
趣味の話しで少し間があったのは気になったがまぁこんな感じで思ったよりもリョースケ君と仲良くなれた。向こうも緊張が取れたのか最後の方では笑顔が見えるようになっていた。
「あっリョースケ君、今日の夜って何か用事ある?」
「えっ?特にないけど、父さんとごはん食べるくらい?」
「…そう?ならさ、今日うちにご飯食べにこない?俺今日誕生日なんだよね!だからお祝いで一緒にご飯なんてどうかなって」
そう。今日は俺の10歳の誕生日だ。いつもは母と2人で祝っている。わざわざ同級生呼ぼうとは思わなかったし、家くらいはゆっくりしたいしね、でも…
「…?」
リョースケくん。自分では気づいてないだろうけど、俺が話したり身振り手振りで何かすると体がビクッとと震えたり、顔を少し隠したりしている、それに加えてその時の怯えた顔…詳しくはわからないけど…
リョースケ君は…過去に何かあったのかもしれない…辛い過去が…
「えっと…どうかな?リョースケ君?」
「えっと…でも今日あったばかりだし…」
「今日会ったばかりだからだよ!ついでにこれからも仲良くしてくれると嬉しいなって会にする!」
「え〜そんな強引な…」
やばいっ!そんなシリアスなこと考えてて忘れてたけど…!友達を誘うのが久しぶりすぎて謎にテンションがあがっている…!
あと誕生日も前世(笑)を含めても初めてだから緊張がやばい…!ここで断られたら軽く凹みそうっ
「でも…うん…父さんに許可もらえたら行こうかな」
「本当か!リョースケパパ今家にいるいるならら行こう今すぐ許可もらおう今すぐに!」
「はっ、えっ、あっちょっ!」
俺はリョースケ君の手を軽く引っ張りながら前を歩いて行く。リョースケ君のちょっとまっ…なんて声が聞こえた気がしなくもないが問題ない。今日の誕生日の参加許可をもらいに行かなくては…
「まって流星くん!」
「どうしたの!俺はいま、冷静さを欠こうとしている…!」
「家!家もう越しちゃってる!」
「え?」
どうやらもう家を通り越しちゃっていたようだ。少し興奮しすぎていた。前世も含め30のおっさんが聞いて呆れる…
その後はなんの問題もなくリョースケ君の家に着き、父親の了承を得てようやく俺の家に向かうことができる。
と思ったらリョースケ父が私も行って良いかって聞かれた。
そう言えばその場のノリで決めちゃったから母さんになんて言おうかな…怒られないよね?ちょっと不安になってきた。
わからないからとりあえず家に行って聞いてみよう。
その後はリョースケ君とその父、榎本祐介(えのもとゆうすけ)さんと一緒に俺の家に向かった。俺とリョースケ君が適当に話して、それを後ろからニコニコと笑って見ている祐介さん、たまにリョースケ君が後ろを見て顔を合わせてたりとやってたら家に着いた。
「ただいま〜!」
「おかえり。りゅうちゃん…あら?」
「おっ、おじゃまします」
「失礼します…」
俺は学校の帰りに話したことを母さんに話した。そしたらお母さんは即OKをくれた。
ていうか普通に喜んでるな…ちょっと涙出てません?何?…りゅうちゃんが友達といるの見るの初めてだから嬉しくてって?
…うん、もうちょい交友関係とかしっかり見直しとくね。ごめんね母さん、心配させちゃって。
そんなこんなで急に人が増えたから少し準備をする為に買い出しに出かける俺、リョースケ君、リョースケパパの3人、そして家で張り切って料理をする母に別れて準備をした。
⭐︎⭐︎⭐︎
「誕生日おめでとう。りゅうちゃん」
「おっ、おめでと!流星君!」
「おめでとう。流星君」
「みんな…ありがとう!」
パンっ!パンっ!とクラッカーの音が鳴った。
飾り付けされたリビングに机の上には豪華な食事があり、チキンやホールケーキ、様々な料理が並んでいた。
みんなで料理を食べて、初対面だったけど仲良く話したり、俺とリョースケ君が話しているところに母さん、祐介さんが混ざってきて楽しい誕生日を迎えることができた。
そろそろ夜の19時になる頃に母さんが、
「じゃあ、りゅうちゃん?」
「なに?母さん?」
名前を呼ばれた俺は母さんの方へと体を向けた。
するとそこにはラッピングされた大きな箱があった、いや大きいな?俺じゃ持てそうにないぞ?
「誕生日おめでとう。プレゼントよ?開けてみて。」
「うん!わかった!」
地面に置かれた箱に近づいた俺はラッピングを外し、箱に入っている物を確認した。
それは…
「ノートパソコン…?とこれは…」
そこには13インチのノートパソコンと小さな四角の箱と、おそらく25鍵のキーボード、そしてオーディオインターフェースとヘッドホンが入っていた。
「DAWソフト!?しかも最上位版!?オーディオインターフェースもモニターヘッドホンもある!?」
「ふふっびっくりしてくれたかしら?」
「そりゃあ、うん、びっくりした…でもなんで?」
俺は転生してから音楽は碌にやってなかったし、試しで楽器を弾いた時は母さんにはみられてなかったはずなのに…
「なんでって…りゅうちゃんいっつも音楽のことになると目を輝かせるじゃない…それに」
「…?」
「自分で言ってたじゃない…音楽が作りたいって。」
「!?…俺そんなこと言ったっけ?」
「いいえ?寝言ですけど?」
寝言かぁ〜それはわからんて…
でもこれはうれしい誤算だ。
正直今世で音楽をやろうとは思っていたが、それは高校とか自分で稼げるようになってからだと考えていた。
親に買ってもらえば良いだろって?
バカだろお前…曲作るソフトにそれを動かすためのパソコン、そしてヘッドホン…確かに最低限これだけあればできるが、それでも軽く10万飛ぶんだぞ?パソコンっていってもスペック最低限だと動かせないからある程度高くないと行けない。
CPUは最低でもCore i5、メモリも最低でも8GB、これでやっと動くかもしれないレベルなんだ。
だから普通に動かすレベルだと、Core i7、16GB、ぐらいないと安定して作業ができないんだ。
そうするとパソコンだけで5万くらいぶっ飛ぶんだぞ?
しかも環境を良くしようとするともっとお金がかかる…
そんなもんを親に頼めるかってんだ。
「でも大丈夫?オーディオなんとかってもの、種類多すぎてわからなかったから定番で安いやつ買っちゃったし、ヘッドホンもネットで調べてみて良さそうなのを買ってみたけど…どうかしら?」
「うん!むしろ良すぎるくらい!でも高くなかった?無理してない?」
「子供がそんなこと気にしなくても良いんですよ。素直に喜んでくれた方が私も嬉しいわ」
「…うん!ありがとう!母さん大好き!」
そう言った俺は母親に抱きついた
母さんはそんな俺を受け止め、優しい微笑みを浮かべながら頭を撫でている。
それは他の人から見ればとても幸せそうな家族に写っているだろう。
現に祐介さんもとてもニコニコして暖かい目でこちらをみている。
リョースケ君は…
⭐︎⭐︎⭐︎
リョースケside
「…」
父さんの手をギュッと掴みながら目を逸らす…
僕…榎本亮介は今日、転校してきた。
僕の家は俗に言う転勤族って言う引っ越しが多い家なんだ。だから色々な学校に転校したし、いろんなところに住んだことがある。
でも、あんまり仲良くなれたことがなくって、僕の性格もあってか、あんまり友達がいなかった。今回もいつもと同じだと思っていたんだけど…
目の前で母親に抱きつく彼…哀川流星くん…
彼は僕の友達だ。人生で初めてだった…会って初日で仲良くなれたの。
最初は緊張で誰とも話せたりしなかったけど…
その時に席が隣の流星くんと軽く挨拶をした。
その時は少しクールな人だなって感じだったんだけど、学校が終わって家に帰ろうって時に話しかけてくれたんだ。
最初はびっくりして何も言えなかったけど、流星君は僕が話すのを待ってくれて、そしたら一緒に帰らないかって誘われたのはびっくりした…こんな人もいるんだって思った。
いつもなら大体最初に話かけて、どもってる僕に見切りつけて話しかけてこなくなるのが普通だと思ってたのに。
でもそんな流星君と仲良くなれてよかったと思う。急に誕生日だから祝ってって言われた時はびっくりしたけど…
まぁあんなこんなで誕生日パーティーに即席で参加したんだけど…
「…」
目の前の2人を見ていると…すごく胸が苦しい…
2人は関係ないけど…僕にはもう母親はいない。
別に死んだ訳じゃない…ただの離婚だ。
ただ、あの人は僕のことを愛していなかった…
いつも僕に厳しくして、言うことが聞けなかったらぶって、その後にはいつも愛してる…って言って…その時の僕はいつもその言葉だけが頼りだった…辛くても、苦しくても、あの人は愛を持って厳しくしてるんだって思えたから…でも…
あの人はそんな人ではなかった。
父は母が僕に厳しくしてたのを知らなかったみたいだ。まぁ仕方ない…母は家で家事をして、父は朝から夜まで仕事…だから、父がそのことに気付いた時はもう大喧嘩だ。
あまり怒らない父が怒鳴って母は少し怯えながら言い返している…そんな光景に僕は怖くなって泣いてしまっていた。
いや、怖かった訳じゃない…ただ…仲良くして欲しかったんだと思う…それに気づいて欲しかったから泣いたんだと、今ならそう思う。
まぁそんなことがあって結局は離婚、本来なら母に僕は預かりになるところだったんだけど、僕の教育に問題があるとかなんとかで父さんのところに行くことになった。その時の僕としてはいつも家にいない父より、厳しいけどいつもいる母の方がよかったから、少しわがままを言ったんだ…そしたら…
酷いことを言われたよ…よくわかんなかったけど…ストレスとかなんとかのための存在?都合がよかった?とか色々言ってたけど…僕にはわからなかった。僕に分かったことは…
(お前なんか愛している訳ないだろう)
すごく胸が痛かった…引き裂かれるような、死にそうなくらい痛くって、息を吸うのもやっとだった…
そこで父は母に怒鳴って、そんな僕に父は優しく抱きしめてこう言った…
「ごめんよ…リョースケ…お前をこんな目に合わせて…」
父は涙を流していた…初めて父に抱きしめられ、なんなら親に抱きしめられたのが初めてで驚いたけど、この人なら一緒に行っても良いって思ったんだ。
そんなことがあって、初めての引越しが今回だったんだ。
離婚しても苗字は変わらなかった、昔はあの人はこの苗字かあんまり好きじゃなかったらしい…なんでかは僕は知らない。
まぁともかく、引っ越しして、そこて流星君と仲良くなって、誕生日パーティーに参加して、母親が子供にプレゼントを渡して、それに喜ぶ子供。
子供を愛する母と、嬉しそうな子供…そんな関係…それは僕にもうない。
だから、目の前の光景は僕にはもう絶対訪れないことで、すごく羨ましくて…すごく妬ましい…
なんで僕には愛してもらえなかった母しかいないのに、君には愛してもらえる母がいるの?
そんな心の声が聞こえてきそうになって、僕は顔を逸らした…父さんの手を握ったのも、僕が変なことを言わないように咄嗟に握ったんだ。
⭐︎⭐︎⭐︎
流星side
母さんには抱きついている時、ふとリョースケ君たちの方に目をやった。
祐介さんはニコニコとこちらに目をやっている。
とてと暖かい眼差しでこちらを見ていて、少し気恥ずかしい気持ちになったが、まぁいい。
そしてリョースケくんなんだけど…目を逸らしてる?今、祐介さんの手を握って少し震えている…?何かあったんだろうか?…
少し不安になりながらリョースケ君の方に行こうとした時。
「そうだっ」
母さんがふと何かを思い出したかのような声を出した。抱きしめていた俺を一旦離して、リビングの奥の方へ消えてった…祐介さんも何だろうと顔を傾げている。リョースケ君だけはまだこちらを見ようとせず、少し下を向いていた。
…やっぱり何かあったのかな?話かけて…
そう思った時に母さんが帰ってきた。
「リョースケ君」
母さんがリョースケ君を呼んだ
呼ばれたリョースケ君は…
「はっえっ…えっ?」
いきなり呼ばれたことでびっくりしたような顔をしている。
下に向いていた顔を鳩が豆鉄砲喰らったような顔をして母さんに顔を向けている。
その元凶の母さんといえば…
「はいっこれ…急だったからこんなものしか買えなかったけど」
母さんの手には青色のフレームの写真立てがあった。
「えっと…これって…?」
「この後りゅうちゃんと一緒に写真撮ってくれないかしら?りゅうちゃん、友達家に呼ぶの初めてだから、その記念にって…あと」
母さんはリョースケ君のところまで行って、目線を合わせるように膝をつけた。
「友達になってくれたリョースケ君にも持ってて欲しかったから…ダメかな?」
少しおちゃめっぽく母さんがリョースケ君にそう言うと、リョースケ君がいきなり泣き始めた…ええっ!どうした!?怪我したんか?
びっくりしてリョースケ君の所に行くと、祐介さんに抱きついて顔を隠しながら泣いていた。
でも、口元は少し笑っている?どゆこと?
意味がわからず、?のマークを頭につけながら、その様子をぼうっと見ていた。
祐介さんは優しくリョースケ君の頭を撫でながら、母さんには向けてありがとうございますともう片方の手でジェスチャーしたのが見えた。
母さんもそれに笑顔で頷いている。
たぶん、2人でリョースケ君の為に何かしてあげようとしたんだろう…なんで泣いてるかは…詳しくは知らないけど。
まぁそう言うことなら俺は黙っていよう。
リョースケ君も悲しくて泣いてる訳じゃなさそうだし。
⭐︎⭐︎⭐︎
リョースケside
これはずるい…ずるいよ…明星さん…
僕はさっき、流星君のお母さん、明星さんから写真立てをプレゼントされた…急に渡されたからどうしたらいいのかわからずおどおどしてたんだけど…ふと明星さんの目を見てしまった…
その時に気づいた。
明星さんは僕の事をしっかり見て、僕の為にプレゼントをしてくれてる…そして…
明星さんの優しい眼差しが、あの時抱きしめてくれたお父さんと同じような気がして、さっきまで感じていた羨ましさとか…妬ましさが一気に無くなった…無くなったっていうより流れていったんだと思う。
明星さんが僕のお母さんのような感じがしたんだ…
だから、とても…
僕は今泣いている。
自分でも止められない、止めようとも思わない。
僕は今日初めて知った。
涙は悲しい時だけ流れるものじゃないんだって…
嬉しい時にも流れる涙があるんだって…
そして…
こっちを見て優しく笑っている流星君。
流星君…君と友達になれて…本当に良かったっ!
次回、また時が飛ぶと思います。