ソードアート・オンライン 〜英雄の槍〜   作:オトマトペ

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やばいな。執筆スピード落ちて来てる。なんとかせねば


一つ賭けるか?

ドォオオオン!!

 

ドォオオオン!!

 

あれから一晩が経った。一晩中岩を蹴り続けたがヒビが岩の半分ほどまでしか入っていない。まだここで終わるわけには行かねえ!ならもっとだ。岩の核にぶつけろ。そうすれば・・・

 

「んんう・・・タキぃ・・・しゅき・・・ずっと・・・いっしょ・・・・・」

 

ミト・・・その寝言をやめてくれ・・・・可愛いすぎる。あのジジイについては俺は絶対許さない。が、ただミトがまるで猫のようなヒゲを生やしている。この状況は俺にとっては嬉しい。ただ男としてはこう・・・欲望が出てくる。その時ミトは目を覚ました。

 

「ふぁああ・・・おはよう」

「おはよう。ミト」

「ずっと岩を殴ってたの?」

「まあな。気づいたらもう朝だ」

「おつ・・・え・・・」

 

ミトはそこで岩のヒビの状況に気づいたのか目を丸くする。

 

「うそ・・・」

「嘘じゃねえ。岩の核を殴り続けただけだ」

「すごいじゃない・・・私もすぐにこんな風に割れるかな?」

「多分な。まあこんなに続けてたから疲労が溜まっちまってる。だから少し仮眠する」

 

俺は岩に持たれ目を閉じた。

 

「おやすみ。タキ」

 

俺の耳に大切な人の声が響いた。

 

☆¥%

 

タキ・・・もしかして私が寝てからずっとしてたのかな・・・そんなことを思いながら私は岩を蹴っていた。岩はまるで硬いけど私はそれでも諦めたくない。何故なら、

 

『ほっほっほ!女子も頑張るのう。その体つきが実にたまらないのぉ』

 

とっととこの老人・・・いや変態を見返したくてたまらない。そうしているうちにヒビが入る。ナーザも起きて岩を殴ってるけど2人ともタキほどにヒビが入ってない。岩を砕く際にクリティカルを当て続ければより早く砕くことができる。一体どうやってタキはヒビをあそこまで入れたのか。

 

「・・・・く」

「え、もう起きるの!?」

「ああ、すぐにでも岩を砕かねえとボス戦に間に合わねえぞ」

 

タキはすぐに岩を殴り始めた。

 

ドォオオオン!!

 

「うひゃ!?」

 

この音かなり大きい!それにヒビも入ってる!私よりSTR値は低いはずなのになぜ?

 

「どういうこと?」

「簡単なことだ。岩に対してクリティカルヒットを与え続ければ良い。ただそれだけだ」

 

タキはすぐに岩に向き直るけど、そんなに上手く行くとは思えないんだけど・・・

 

「まさか?出来ないのか?」

「無理よ」

「へえ、そうか出来ないのか」

 

ムッ・・・・タキがすこしぶきっちょに笑う。

 

「どう言う意味よ?」

「このままいけば俺の方が早く砕いて終わっちまうだろうな」

 

タキは珍しく煽ってくる。そんなこと言われたら私・・・

 

「燃えてくるじゃない!いいわ!絶対負けないわよ!」

「へえ、それじゃあ一つ賭けるか?」

「いいわよ!負けた方が勝った方の言うことを一つ言うってのは?」

「いいだろう。受けて立つ」

「上等!」

 

ゲーマーとしてこう言うので負けるわけにはいかない!だからこそ絶対に勝つ!

 

☆¥%

 

しかし、現実はそうも行かない!

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

「ゼェ、あと、少し、俺の、勝ちだ」

 

私達はずっと岩を砕こうと必死になるが壊れる気配はない。ただ1人タキの方が少しヒビが大きいかな。しかし・・・どうすればいい?その時だった。

 

「ウワァアアアアア!!」

ブモ──── !!

 

あれは・・・・アルゴ!?なんで追いかけられてる!?

 

「逃げロ!巻き込まれるゾ!」

 

ちょ、今武器なんてないから逃げるしかないじゃない!

 

「わぁあああ!」

「待て!」

 

私は直ぐに逃げるが牛型モンスター《チャージ・バウ》はその後を必死になってついてくる。

 

「なんで私なのよぉおおお!!」

「ミトに近づいてくるんじゃねえ!」

 

タキは丸越しだから横合いからキックを喰らわせるがなんのスキルもないただのキックでモンスターが止まるはずもなく・・・

 

「ぐ・・・」

「タキ!・・・ってわぁああ!!」

 

嘘!?タキのことを意に介さず私を追う。なんで!?私は攻撃してないしタンクのヘイトを集めるスキルも使ってないのに・・・

 

バサッ!

 

「!そうか!ミト!マントを首から外してこっちに寄越せ!」

「え!」

「良いから早く!」

 

私はマントを外しタキに放り投げた。しかし、《チャージ・バウ》は私を追い続ける。タキは、私のマントを闘牛士のように構え振り始めた。《チャージ・バウ》はタキを視界に入れるとそちらに進路を変えた。

 

「何してるンダ!?そのままじゃター坊が!」

「危ないですよ!?逃げてください!」

 

「見てろ!これはタイミングが分りゃ簡単だ!」

 

タキは突っ込んで来た《チャージ・バウ》をマントを使いギリギリでかわした。

 

「ウソダロ!?」

 

アルゴは驚愕する。私も少しびっくりね。まさかローマの闘牛士のようなことをするとは思わなかったから。《チャージ・バウ》何度もつっこむが全てギリギリで躱される。最後には・・・

 

「フッ!」

 

タキは鮮やかなバク宙も披露した。それを見てたアルゴは我に帰ると叫んだ。

 

「・・・そうダ!ター坊!あのじいさんが乗ってる岩に牛をぶつけてく

レ!」

「任せろ!・・・さあ、往生しろや!!変態ジジイ!」

 

モォオ!?

 

《チャージ・バウ》はまたも突っ込んでくる。私は老人が乗ってる岩を背にし待ち構える。そしてまたもギリギリにかわす。

 

ズドォン!!!!

 

『ひょ!?』

 

 

老人は驚きの声を上げる!あまりの振動だし当然よ。老人は思わず岩から飛び降りたのと同時に岩は真っ二つに割れた。

 

「よし!」

 

それと同時にタキのクエストログも進行した。多分どんな形であれ岩を砕いたわけだし結果オーライってことよね。しかし、未だに《チャージ・バウ》は健在してる。

 

「ミト!今度はお前の番だ!」

 

待って今それを投げたら・・・

 

モォオオオオオオオ!!!

 

「え、ちょっと待ってくださいぃいいいいいいいい!!」

 

私は余りの焦りからかマントを持ってまた逃げ始める。《チャージ・バウ》のヘイトは岩にぶつけられてる間にマントを持ったからか私に移ったようだった。

 

「怖い怖い怖い!!タキ!なんかアドバイスないの!」

「アドバイス?それなら《チャージ・バウ》が突進して来たら向き合ってマントを大きく振れ!突っ込んで来たらギリギリで躱すだけだ!」

「そんな簡単に言わないでぇえええ!!」

 

《チャージ・バウ》は待ってくれないしそんなすぐに出来るわけないでしょ!

 

「だったら・・・って変態ジジイ!とっとと武器返せ!」

『しかし』

「岩砕いたんだから良いだろが!」

『そんなせっかちじゃ嫌われるぞい』

「んなこと言ってる場合か!!!」

『仕方ないの・・・ほれ』

 

タキは《ウォースピア》を返して貰うとすぐに《両手槍》スキル下段技《ロウ》を発動させ牛を転ばせる。

 

「ミト岩の前に移動しろ。あとはマントをはためかせてろ」

「でも・・・」

「良いから行くぞ」

 

タキは私の手を掴み岩の前まで走る。その手を握られてるのを見てるとこんな状況だけど嬉しくなるわね。《チャージ・バウ》は立ち上がると片足を踏み鳴らして構える。

 

「ミト」

「分かった」

 

私はマントを振りはじめる。《チャージ・バウ》はすぐさま突撃を敢行する。

 

「まだだ・・・まだ・・・まだ!」

「ちょっと!もうそこまで来てるわよ!!!」

「俺を信じろ!」

 

そんなこと言われたら信じるしかないじゃない!懸命にマントを振り続けて《チャージ・バウ》がそこまで迫って来た。

 

「よし」

「え、わ、きゃあ!」

 

タキは私を押し倒して転がり始める。そして《チャージ・バウ》はまたもその頭で岩を砕いた。

 

「これでミトもクエストをクリア出来た筈だ」

「確かにログは進んでるけど前もって言ってよ!」

「余裕なかったからそこは許してくれ。ついでにこのマントも借りてぞ。おい、ナーザ!次はお前の番だ!」

 

タキは先程と同じようにナーザと協力し岩を砕き全員分のクエストを進行させた。

 

「後はこいつを倒す!」

 

モォオオオオオオオオオオ!!

 

《チャージ・バウ》はまたも突っ込んでくるが、あの程度の攻撃ではタキにダメージを与えるなど到底不可能ね。その予想通り《両手槍》スキル突進技《トラスト》で《チャージ・バウ》をすれ違い様に倒した。

 

「よし、これでクエストは全員クリアだ」

「やっぱり疲れたわ。ほとんど岩を蹴ってばっかだったし」

「しばらくはこんな苦行はしたくないですよ」

「だな。・・・さてと、賭けの結果は俺の勝ちだ」

「うっ・・・」

 

そうなのよね。結果だけ言えば私は賭けに負けた。一体何を言われるのかしら。

 

「それじゃあ罰ゲームなんだが・・・そんな身構えなくていいぞ」

「ほんと?」

「ああ、ただ猫の真似して欲しい・・・ただそれだけだ」

 

え・・・タキが珍しい・・・こう言う欲求してくれるのがすごい嬉しい。

 

「それじゃあ・・・ちょっとこっちに来て欲しい」

「ああ」

 

私はタキを連れて森に入って行った。だってあそこにいたらナーザやアルゴ、それに変態に見られるから。それは少し嫌だった。それに少し恥ずかしい。

 

「ここなら大丈夫そうね・・・ここなら他には見られないはずよね?」

「ああ、ゆっくり見てられる」

「それじゃあ・・・」

 

 

 

 

 

 

にゃあ

 

 

 

 

多分この時の私はすごい顔が赤かったと思うわ。だって猫ヒゲがついて鳴き声を上げながら手も猫っぽくしてた。だから、私は予想出来なかった。

 

「ん!?タキ!?どうしたの!?」

 

タキがいきなり私に抱き着いて来たのだ。しかし、それだけではなかった。

 

「ん!?」

 

タキはキスしてきた。広場にはアルゴやナーザもいるのにそれもおかまいなしだけどそれがすごい背徳感?みたいなものを感じて夢中になっちゃいそう。タキは名残惜しそ

 

うに唇を離した。

 

「ほんとはこういうつもりじゃなかったんだけどな。反則過ぎるだろ」

「ちょっと!いきなりキスしないでよ!」

「悪い悪い。ほんとの事だったんだからな。よかったぜ移動しといて。こんなところをほかの奴には見せたくねえ」

「タキ・・・」

 

タキは私の胸に顔をうずめる。それを見てるだけで私もうれしくなった。

 

「馬鹿ね。私はこのくらい普通にやってあげるわよ」

「ならもっとやってくれ」

「・・・にゃあ。にゃにゃにゃにゃ!」

 

私もなんだか楽しくなってきた。今思えばこういう要求をタキ・・・雅樹がしてくるのは珍しい。だからなのかな。私はこれがすごい幸せだ。

 

☆¥%

 

可愛い。ただそれしか出てこなかった。あの後は大分盛り上がったが、ナーザとアルゴを放置する訳にも行かず俺達は広場に戻って来た。

 

「あ!戻って来ました!タキさん!ミトさん!緊急辞退です!」

「どうした?ナーザ」

「もうボスのレイドが出発しちゃったんです!」

「なら今回はもう諦めるしかないんじゃないの?まだ次があるはずよ」

「ミッチー!今はそんな場合じゃないんダヨ!あいつらボスの変更点を知らない!しかも、今回は第1層とは訳が違うんダ!」

 

ボスの変更点はやっぱりこれから先もあるのか。ある程度は一緒だがやはり変更点あるか。

 

「今回はボスが()()()()()()()んだヨ!」

「・・・はあ!?」

 

前回のイルファングの変更点はまだ武器の違いと取り巻きの増加だが、今回は話のスケールが違いすぎる。これは早くしないと行けない。

 

『ほっほっほ。お主らは行ってしまうのかい?』

「ああ!早くミトの武器を返してくれ!」

『仕方ないのぉ。ほれ』

 

変態ジジイはすぐにミトの鎌を返した。

 

『そして、お主らも我が武の真髄を良く手にしたものy「そういうのいいから早くしろ」最後まで言わせんか!!』

 

この変態ジジイは・・・というかとっととスキル寄越せや

 

『ではそのヒゲを取ってやるから顔を貸すのじゃ」

 

仕方ないから顔を貸すと変態ジジイは手拭いで俺達の顔を拭きヒゲを取る。それと同時にスキルを習得したこともクエストログから分かった。俺は何を取るか悩みに悩むが今回はすぐにスロットが新しく出来ると予想して索敵を削除して埋める。これで取ってるスキルは両手槍、体術、◾️◾️の三つか。◾️◾️は普通の奴なら必要としないだろう。だが、俺にはこいつは必要だ。この先もしミトが危険になった時俺は恐らく躊躇わない・・・否、()()()()()だろう。そこで、変態ジジイが声を上げることで思考を現実に戻す。

 

『では、お主らは免許皆伝じゃ!これからも武の真髄を極めるのじゃぞ』

 

変態ジジイはやり切ったような顔をして言う。確かに俺達は岩を砕いたしスキルも得た。だが・・・

 

「それとこれとは話が違うよな!!」

『ひょっ!?』

 

とりあえずこいつはいったんシバく。そのために俺は《両手槍》スキル単発技《グレイブ》を発動させ変態ジジイを突き飛ばした。

 

「ふん」

「タキ・・・」

「ター坊・・・気は晴れたカ?」

「晴れる訳ねえだろ。なんなら蜂の巣にしてやる」

「それはまた今度ダ・・・今はボス戦に行くゾ。ゲイ坊にも声を掛けてあるから迷宮区前で落ち合うゾ。そして今回の肝はナーザお前ダ」

「え、僕ですか?」

「ああ。チャクラムが使えるお前の力が絶対に必要になる」

「僕の・・・力」

 

ナーザは呟きながら自分の掌を見る。そして、手を握りしめると同時に顔を向ける。その顔に躊躇いはもうない。

 

「やります!ぼくが役に立てるなら」

 

☆¥%

 

「やって来ましたか?いやーよかったッス」

「久々に会ったな。ゲイル」

「お久しぶりッス。タキさん、ミトさん。そして初めましてナーザさん。僕はしがない情報屋をしているゲイルというものです」

「初めまして・・・これからお世話になります」

「いやいやそんな固くならなくても」

 

ゲイルはこの前と同様にいきなりだけど現れた。迷宮区入り口で合流したことで軽く挨拶する。アルゴはゲイルに今までに見たことないくらい真面目な声で問う。

 

「ゲイ坊。マップの情報はまとまってるカ?」

「もーアルゴさんもひどいッスよ。この呼び方まるでワタシがゲイ見たいじゃないですか」

「だってゴロがいいんだから問題ないダロ。それよりも今はマップダ」

「もちろん出来てますよ」

「なら話は簡単ダ。ボスの情報は走りながら話すヨ」

 

俺達はついさっきアルゴが得た情報を走りながら聞いているがその情報は一言で言うなら・・・

 

「絶望だな。ボスが一体追加されてるのがまずい上に遠距離のブレス。しかも属性は雷か」

「これは攻略組からしたら危険すぎるわ!雷のブレスの速度なら一瞬で蹴散らしかねない!」

「安心してください!もうすぐ着きますよ!右に曲がってすぐです!」

 

言われた通り右に曲がるとボスの部屋の扉が開いていた。その奥の光景は側から見るともう戦線は崩壊している。リンドとキバオウが麻痺を起こしていたからだ。そして、ベータで見た時にいなかったボスがいる。そしてその近くには黒ずくめと・・・

 

「アスナ!」

 

この二人の近くにはもうボスが迫っている。

 

「ナーザ!早速だ!」

「はい!」

 

ナーザは《投剣》スキル単発技《シングルシュート》を放つ。ここのモンスター達の弱点は額だ。しかし、この層のボスは普通に戦っては弱点に攻撃なんて出来ない。だからこそ必要なのは、投剣だ。これならリーチを無視して攻撃できる。

 

「行くぞ」

「オッケー!」

「それじゃあワタシは残ってる取り巻きを引き受けます」

「頼むぜ」

 

ゲイルが元々のボスだと思われていたバラン将軍を引き受ける。そして、

ナーザが投げたチャクラムは見事新たなボスの額に直撃する。

 

ブモ!?

 

ボスは仰け反りその間に俺は《両手槍》スキル突進技《トラスト》を発動させボスの膝を突き転倒させる。

 

「待たせたな。黒ずくめ」

「遅いぞ・・・タキ」

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