ソードアート・オンライン 〜英雄の槍〜   作:オトマトペ

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ラスコレの今日のPVを見たときの私

「ほでゅあああああああああああああああああ!!!!」

という訳で本編スタート!


使えないな

ウォオオオオオ!!

 

ここに第一層ボス戦は攻略組の勝利で終了しボス部屋に歓喜の声が響いたのだった。

 

「タキ!」

 

振り返るとミトが片方の掌を上げて近づいて来る。

 

「よかった!勝てたよ!」

「ああ。」

 

俺はミトが上げている片手に自分の掌を合わせる。所謂ハイタッチという物だ。

 

「そうだ。アスナは…」

 

ミトは一旦離れアスナを探すが、アスナは人垣の向こう側だ。ミトからすればついさっきはゆったり話す時間がなかったのだ。そうなるのも仕方ない。俺とミトは人垣を掻き分け前に出る。

 

「あ、アス「なんでだよ!」っ!?」

 

ミトがアスナの元に行こうとしたとき、誰かが声を上げる。プレイヤー達が後ろを向けば1人の片刃曲刀(シミター)使いが怒りの表情を片手剣の剣士に向けていた。確か、アイツは…ディアベルのパーティーメンバーだ。

 

「なんで…なんでディアベルさんを見殺しにした!」

「み、見殺し……?」

 

見殺しだと?だがこいつは自分の命を張って戦ってるのを見たはずだ。現に片手剣の剣士も戸惑いを見せている。

 

「そうだろうが!お前がディアベルさんにボスのスキルのことを話してればディアベルさんは死ななかったはずだ!讃えられてたのはお前じゃなかった筈だ!」

 

片刃曲刀(シミター)使いは声を上げるがそれをアイツがしてなんになる。言わなかったら下手をすればコボルドロードの刀スキルで全滅する可能性が高い。それに鼠の攻略本にあったベータテストのボスから変更点があると考えなかった俺達にも問題がある。だが…

 

「そういえば…」「なんでだ?」「攻略本には…」

 

プレイヤー達には疑いの心が現れた。

 

「そうだ!アイツは汚いベータテスターだ!だからボスの攻撃パターンも知ってんだ!俺達も騙して隠しているんだ!」

 

短剣使いの男が片手剣の剣士を指を差し吠える。だが、そこで一人の少女…アスナが声を上げる。

 

「待って!ボスの情報はあくまでベータテストの物だったじゃない!あのボスの知識だけでは差はなかったはずよ!」

「そこの嬢ちゃんの意見に賛成だな。攻略本に頼り切って偵察を怠った責任も俺たちにある。あいつはそのリカバリーを得ていた知識で対応したとも考えられないか?」

 

アスナの意見にエギルが推察を話して疑いは減ったはずだ。

 

「違うね!あの攻略本を書いたアルゴっていう情報屋もグルだったんだ。あいつもベータテスターなんだからただで教えるわけなかったんだ!他にもいるんだろうβテスター共出てこいよ!」

 

だが、短剣使いの男は反論する。それに大多数のプレイヤー達が乗っかる。

 

「わたし…わたしは…」

 

ミトも精神的に追い詰められている。このままでは魔女狩りのようなことが起きる。そうなればSAOは正に地獄とかすだろう。

 

「そうだ!そういえばあの傷野郎もベータテスターだろ!ボスの攻撃も最初は受け止めてたんだ!それにベータテスターをビギナーがあんな派手に庇うわけないんだ!あの可愛い娘も脅されてるに決まってる!」

 

プレイヤーの1人が声を上げる。その言葉は俺に怒りという炎が灯る。だがここで爆発させるのは、得策じゃないが我慢というものはできなかった。

 

「そんな真似するわけねえだろうが…」

 

そして俺の怒りが爆発するその瞬間だった。

 

フハハ、フハハハハ!

 

そのときひとりの少年が狂ったように笑う声が聞こえた。そちらを振り向けば…

 

「お前は…」

 

片手剣の剣士が妙に太々しい顔でこちらに近づく。

 

「元ベータテスターだって?俺をあんな素人連中と一緒にしないで欲しいな。」

「な、なんだと!」

 

片手剣の剣士の言葉にプレイヤー達は呆然とし思わずこちらを見る。だが俺はこいつがやろうとしていることを理解した。

 

「SAOのベータテストに当選した連中のほとんどはレベリングの方法を知らない素人連中だったよ。今のアンタらの方がまだマシさ。」

 

奴の言っていることは出鱈目だ。レベリング初心者もいたがほとんどが経験者だ。

 

「だが俺は違う。俺は誰も登ったことのない層まで自分で登った。ボスのスキルを知っていたのもそこで散々戦ったからだ。他にも色々知ってるぜ。アルゴなんて目じゃないほどにな。」

 

片手剣の剣士が言葉を止めた瞬間その場の空気が凍りついた。

 

「………なんだよ、それ……」

 

片刃曲刀(シミター)使いは掠れた声で言った。

 

「そんなの…ベータテスターどころの話じゃない!もうチートだろ、チーターだろそんなの!」

 

周囲もチーターだのベータのチーター、という声が幾つも湧く。それらは混じり合い一つの単語を生み出した。

 

「ビーター、いいなそれ。そうだ!俺はビーターだ!その名は俺が貰う!もう元ベータテスター如きと一緒にしないでくれ。」

 

そう言って片手剣の剣士はにやりと笑いながら黒いコートを纏う。しかし、その背は酷く寂しく見える。今後はあいつのおかげで単なる素人上がりとビーターでベータテスターは2分されるだろう。

 

「待てよ!ビーターさんよ!ならその傷野郎も仲間ならさっさと連れてけよ!」

 

短剣使いの男は俺を指差しそう言う。だが片手剣の剣士は冷たく笑う。

 

「仲間?そいつが仲間だと?だとしたら滑稽だな。」

「なに!?」

「そいつはまだ強くなって利用出来そうだと思ってたんだが、盾代わりにしようとしても一瞬で離脱するし、最後の止めを刺そうとした時には先走る。」

 

 

片手剣の剣士は俺に顔を近づける。その顔はに張り付いているのは侮蔑と失望・・・に見せかけて・・・

 

「使えないな。そんな奴はいらないね」

 

片手剣の剣士はそう言い残し先へ行こうとする。

 

「おい待てよ!」

「言っておくがついて行くなら覚悟しろよ。居たんだよ。新しい階層で死んだ馬鹿が。ハハハ、ハハハハハハハ────」

 

その笑い声を聞いた片刃曲刀(シミター)使いが涙を流しながら怒りの表情で詰め寄ろうとするが仲間に止められる。

 

「待てよ…謝れよ…ディアベルさんに…謝れよ…ビィイイイイイイイイタァアアアアアアア!」

 

ビーターはこうして去っていた。それを見て片刃曲刀(シミター)使いを始め、ほとんどのプレイヤー達がその場を立ち去っていく。しかし、エギルが心配するような声をかけてきた。

 

「お前さん…タキ、大丈夫か?」

「…問題ない。」

「そんな顔して言ってるのか。顔が強張ってるぞ。」

「…ワリィな。」

「謝る事じゃないぞ。お前達とあいつは俺達を救ってくれたようなもんだ。」

 

エギルはそう言うが俺はあいつに何も出来ずおめおめと救ってもらったようなもんだ。俺はいつも、()()()()()()()()だ。俺は自分の手を顔に当てる。

 

「ああ…くそ…強くなりてえな…あいつの…黒ずくめのように……」

 

俺は自分の不甲斐なさが重く乗しかかる。黒ずくめみたいに強ければあいつ1人に背負わせるようなことはなかったはずだ。

 

「お前さんは充分に…いや、これはなんの慰めにもならねえか。」

 

エギルは俺を見てそんな言葉を溢したのを俺は気付くことはなかった。

 

☆¥%

 

行っちゃった。結局私はあの人…ビーターに全部を背負わせてしまった。

 

「アスナ…」

「私彼を追うわ。」

「えっ……」

 

うそ…私達は結局元に戻れないの…やっぱりあの時私が裏切ったから?

 

「見つけたの。彼の往く先にこの世界の生き方があるって思うから。」

 

ううん…アスナは生き方を見つけただけだ。そこにタキとエギルさんが近づいてくる。

 

「あいつを…追うのか?」

「はい。なら一つ伝言を頼めるか?あいつにはこう伝えてくれ。次のボス戦も一緒にやろう、と。」

「俺からもだ。助けられたのは礼を言う。だが、もうお前に使えないと言わせないくらいに強くなってやるから待ってろ、てな。」

「はい。」

 

タキもこれからの道を決めたようね。そこに1人の男が近づいてくる。

 

「ワイからもええか?」

「はい。」

 

これは意外だ。あれだけベータテスターを嫌っていたキバオウが彼に伝言を伝えようと言うのだから。

 

「今回は助けられたがあんさんのやり方には納得できへん。ワイはワイのやり方で攻略する、と言うといてくれ。」

「ふふ。伝えておきますね。」

 

アスナは笑うと彼らにあたまを下げた。

 

「今日はありがとうございました。」

「いや、それはこっちの台詞や。アンタがおらへんかったらワイらは全滅してた可能性もあるんや。やからな。」

「そうですか。それでは私は彼を追います。」

 

アスナは階段に向かっていく。待って…まだ私は…そのとき私は後ろから押されてふらついた。

 

「うわっと」

 

後ろを向くとタキが私に向かって手を伸ばしていた。

 

「タキ?」

「行ってこい。今しか無くなるぞ。」

 

ああ…なんでわかっちゃうの。私の心の内なんてお見通しなのかな。

 

「ありがとう。」

 

私はアスナを追う。幸いにもアスナは部屋から出る直前だった。

 

「アスナ!」

「ミト?」

「ごめん!あの時…あなたを見捨ててしまって!あなたを絶対に現実に帰すと言っておきながら無責任なことをして本当にごめん!」

 

私は頭を下げながら謝罪する。これで許して貰えるなんて思ってない。でも…何も言わないなんてことは結局はできなかった。

 

「ううん。私こそごめん。私ずっとミトに頼り切りになってた。ミトがいれば絶対に大丈夫ってずっと考えてた。ミトだって私と同じ学生なのに…」

 

アスナの告白に私は驚く。アスナも自分のことを…

 

「私、タキ君から聞いたの。ミトは人を簡単に見捨てるような人じゃないって言ってた。あれだけ人を大切にしてる人はそういないよ。そのくらいタキ君はミトのことを大事にしてると思うよ。だから手放さないでね。」

 

「うん。アスナ最後に一つだけ私からお願いがあるの…また、私と一緒に戦ってくれる?」

「もちろんだよ。ここで私達の道は違える。でも、きっとどこかでまた戦える日が来るよ。だからその日までお別れだよ。」

「わかった。またその日まで。私は強くなるから。」

「ええ!私も負けないからね!…それじゃあそろそろ行くよ。」

 

アスナは笑顔で片手剣の剣士の後を追って行った。

 

「行ったな。」

「うん…」

「彼女が追って行ったのは、あの黒ずくめだ。黒ずくめと一緒なら大丈夫だろう。」

 

多分助けてもらった彼にビーターという言葉は使いたくないはずよね。だから黒ずくめって呼んでるんだよね。私も彼に習って次からはそう呼ぶ事を決めた。

 

「ついさっきはありがとう、タキ。」

「俺は何もしてねえよ。ミトが行動した結果だ。」

「ふふ…そうだといいな。」

 

 

タキは多分認めないだろうけどタキが私の背中を押さなかったら、私はアスナに謝罪することが出来なかった。だから私はありがとうの言葉を言うよ、タキ。




というわけで第一層編やっと終了。
「本当に遅かったな。まさか半年も掛かるとは思わなかったぞ。」
すいません。俺も正直早く終わるかと。
「第二層編はとっとと終わらせろ。良いな。」
努力します。
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