僕と水泳とお嬢様   作:京勇樹

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中途半端ですが、更新なり


始まる大会

育身祭、当日

テニスコートの一角に、厳正なくじ引きの下でトーナメント表が作成、発表された

 

「これは………」

 

「なんともはや……」

 

発表されたトーナメント表を見て、巴と明久は茫然とした

なんと、巴と雅はトーナメント表の端と端

つまり、決勝戦で当たる

だが、巴にとっては雅よりも気になる名前があった

それは、金田彩乃だった

位置は真ん中辺りで、巴と彩乃の二人が順当に勝ち上がっていけば、準決勝で戦うことになる

巴にとっては、因縁の相手だ

しかし、負けたら巴に未来はない

だから、負けられない

負けるわけにはいかない

巴は気迫に満ちた目で、トーナメント表を見ていた

それを見た明久は、心中で

 

(なにも起きなければいいけど……)

 

と心配していた

そして、運命のテニス大会が始まった

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

「ゲームセット! 勝者、日秀巴!」

 

第一試合、巴はストレート勝ちした

相手は二年生のテニス部員で、夏の大会ではそれなりの記録を有するプレイヤーらしい

しかし、その二年生に巴はダブルスコアで勝利した

そして、試合が終わった二人は握手をしながら

 

「噂に聞いた通り、凄まじいプレイヤーね。巴は」

 

「ありがとうございます、先輩」

 

と会話していた

試合を見ていた明久は、巴がスイッチプレイヤーだったことに驚いていた

スイッチプレイヤー

それは、両手で試合が出来るプレイヤーのことを指す

巴自身は右利きだが、左手でも鋭い玉が打てたのだ

両手で打てるというのは、かなり大きい

右手では打てなくても、左手に持ちかえれば打てる

さらには、両手で打つことにより片手で打つよりも負担が軽減出きる

ただし、基本はやはり右手になるので、トラブルが起きた時は明久の対応が鍵になる

そしてもちろんだが、巴が勝ち抜いたならば雅とあの金田彩乃の二人も勝ち抜いていた

二人とも、相手にストレート勝ちだ

どうやら、現と元を含めてこの三人がテニス部の最高峰プレイヤーらしい

その後、何のトラブルもなく巴、彩乃、雅の三人は順当に勝ち上がっていった

そして、準決勝

巴の相手はやはり、あの金田彩乃だった

明久からの印象としては、かなり活発なお嬢様という印象だった

髪は肩辺りまで伸ばしたのを、後頭部で一纏めにしており、今まで見たお嬢様達の中では日焼けもしている

雅曰く

 

『かなり蓮っ葉な人ね、彩乃先輩は……性質的には、巴や明久に近いわね』

 

とのことだ

しかし、気さくな性格と面倒見がよく、更には腕もかなり立つことから、久住、悠と続く人気者らしい

しかも、このお嬢様学校にしては珍しく、外部に恋人が居るとのこと

 

閑話休題(話を戻して)

 

「どんな理由であっても、また貴女とプレイ出来るなんてね……嬉しいよ、巴」

 

「どうやら、永らくお待たせしたみたいですね………彩乃先輩」

 

二人はネットを間に挟んで握手しながら、互いの顔を真剣な表情で見ていた

そして、握手を終えると離れた

最初のサーブは巴から始まった

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

第二試合が終わり、結果は一対一で同点

第三試合に持ち越された

しかしこの時、巴はトラブルに見舞われていた

第二試合の最後辺りで、巴は前に出過ぎてボールを打った際にラケットでネットを強打

その時は試合を続行したのだが、第二試合が終わった今

念のためにリストバンドを外したら、右手首が真っ赤になっていた

 

「巴ちゃん………これは………」

 

明久は言外に、試合を辞退すべきだという表情で巴を見た

しかし、巴は首を振って

 

「先輩、テーピングをお願いします……」

 

と言った

 

「巴ちゃん………」

 

「今ここで諦めたら、私はずっと後悔します………それは嫌なんです………だから、お願いします」

 

巴の真剣な表情に、明久は巴は絶対に諦めないと悟った

だから明久は、自分に出来ることをした

スプレーをして、ハードテーピング

そして、リストバンドをつけ直した

はっきり言って、明久がやっているのはその場しのぎでしかないだろう

本来だったら、試合を棄権してスポーツトレーナーの所できちんとした処置を受けるべきである

しかし、明久としても巴を応援したい

今のままというのは、明久としても嫌だから

 

(やっぱり、何時ものメンバーで、前みたいに居たいからね……)

 

だから明久は、最善を尽くすことにした

悔いの無いように、全てが丸く収まってほしいから……

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