育身祭から時は経ち、12月中旬
「っぷは!」
「はい、そこまで! 悠さん、タイムは?」
「3分35秒です」
「明久君、どうですか?」
小早川先生が問い掛けると、プールサイドに上がった明久が呼吸を整えて
「ほぼ全盛期並ですね」
と答えた
すると、記録を記入した静歌が
「他の記録も軒並上がって、全盛期に近いのや一部では記録を更新してます!」
と興奮した様子だった
この聖エトワールに来てから、途中途中で予想外のトラブルが起きたものの、リハビリは順調に進んだ
その結果、年末になる前にほぼ全盛期までに回復した
これも一重に、支えてくれた皆のおかげだと明久は思った
そして、休憩を挟みながらリハビリ兼練習を続けて
「それでは、今日はここまでです!」
「ありがとうございました!」
練習が終わり、明久は何時ものように全員で帰った
そして、明久の提案で明久が料理を作り食べていた時だった(本日は明久拘りの麻婆豆腐)
「え? クリスマスパーティー?」
と、明久は首を傾げた
「うん! 12月24日の午後6時からやるエトワールの最大イベントだよ」
と明久にクリスマスパーティーを教えた人物
久住は説明した
「ほうほう……して、なしてそれを僕に教えたの?」
と明久が問い掛けると、雅が呆れた様子で
「まったく……忘れたの? 明久は来年には元の学園に帰るんでしょう?」
と言った
それを聞いて、明久は数秒してから
「あ、忘れてた」
と左手で右手の平を叩いた
それを聞いて、雅は心底呆れた様子で
「おバカなんだから……」
と溜め息混じりに呟いた
「あ、あはははは……明久先輩は、細かいことは気にしないですからね……」
巴が苦笑しながらフォローするが、明久もバカなのは自覚している
そして、明久は苦笑を浮かべながら後頭部をポリポリと掻き
「24日なら、まあ大丈夫だね。あ、だから24日は部活も無しなんだ」
と取り出した手帳を見た
その手帳の24日の欄には、部活無しの文字が
「そ♪ 準備と出席は有志だけなんだけどね」
「僕達星令会は参加が義務なんだけどね」
久住に続いて、悠がそう説明した
それに明久は、お疲れ様です。と言ってから
「クリスマスパーティー……かあ」
と呟いた
この時明久は知らなかったが、クリスマスパーティーの最後のダンスを共に踊った二人は永遠に結ばれるというジンクスが有ったのだ
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そして時は経ち、24日
「よっこいしょっと……ふう」
明久は部屋で、荷物を纏めていた
エトワールで過ごすのは、今日で最後だった
だから今日、クラスメイト達がお別れ会を開いてくれた
全員が涙ながらにお別れの挨拶をしたり、物品を渡してくれた(相当な高級品なのは間違いないだろう)
それを丁寧に梱包し、ダンボールに仕舞った
持ってきたボストンバッグには私服と制服が仕舞ってあり、追加されているダンボールにはエトワールで買ったり貰った物が入っている
「来た時より、荷物が増えたなぁ」
明久が感慨深くそう言った時、ノックが聞こえて
「はーい」
と、明久はドアを開けた
そこに居たのは、小早川先生だった
「明久君。頼まれた物、持ってきましたよ」
「ありがとうございます、美雪先生」
小早川先生が明久に手渡したのは、一着のスーツだった
明久はスーツを受け取りながら
「制服でもいいかなと考えたんですが、なんか相応しくないような気がして」
と苦笑混じりに言った
すると、小早川先生は微笑みながら
「それが正解です。他の皆さんも、着飾りますからね」
と言った
それを聞いて、明久が安堵していると
「あ、このスーツのお金は大丈夫ですよ。久住さんの親御さんから、全額頂いてますから」
と言った
どうやら、明久がポケットから財布を取りだそうとしたのを見ていたようだ
そもそも考えてみれば、一学生である明久に払える金額とも思えない
(今度会ったら、お礼言わないとなぁ)
明久はそう思いながら、一緒に渡された紙に書かれたサイズを確認していた
すると、小早川先生が
「それで、明久君は最後のダンスを誰と踊るんですか?」
と明久に問い掛けた
すると、明久が不思議そうに
「え? どういう意味ですか?」
と首を傾げた
すると、小早川先生が不思議そうに
「あら、聞いていませんでしたか? クリスマスパーティーの最後のダンスを共に踊った二人は、永遠に結ばれるというジンクスがあるんですよ?」
と告げた
「そんなジンクスが有ったんですか………」
「まあ、誰を誘うかなんて、明久君が選ぶんですからね。それでは」
明久は小早川先生を見送ると、スーツを机の上に置いて
「最後のダンスの相手か………」
そう呟いた
そんな明久の脳裏に浮かんだのは………
誰を選ぶかは、皆さん次第です!
割烹かメッセでどうぞ!
あ、数字で1~5で選んでネ!