僕と水泳とお嬢様   作:京勇樹

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という訳で、一人目は雅でした!


雅ルート編
来たのは


「なんで居るのさ……雅……」

 

「はぁい♪ 明久」

 

明久が問い掛けると、雅はウィンクしながら手をヒラヒラとさせた

あのダンスパーティーで明久は、雅を最後の相手に選んだ

すると雅は、顔を赤くしながら

 

『明久……貴方、この行為の意味……知ってる?』

 

と問い掛けた

その問い掛けに明久が知ってると答えると、雅は顔を真っ赤にして

 

『なら、私から言うわね……明久……私は、貴方が好きよ』

 

と言った

すると、明久も

 

『僕も、雅が好きです』

 

と答えた

そして、秘密の交際が始まったのだ

だが、明久が文月学園に戻ったので、雅は交換生に立候補したようだ

 

「あ、巴も来てるわよ」

 

「テニス部は大丈夫なのかな……」

 

雅の話を聞いて、明久は思わず呟いた

テニス部の上位実力者二名

しかも、あの育身祭以降は雅が部長

巴は副部長になったので、実質部長と副部長が居なくなっている

 

「あ、それなら大丈夫よ。同学年の子で、信用出来る子が居るから」

 

雅はそう言うと、明久を手招きして

 

「どうせ、今日から部活に参加するんでしょ? 見させてもらうわね」

 

と耳打ちした

それを聞いて、明久は

 

「分かった」

 

と言って、雅と別れてトイレに向かった

なお、トイレから戻った明久に現場を見た同級生がどういう関係なのか聞いてきて、それの言い訳に困ったのは仕方ないだろう

そして、時は経って放課後

 

「本当に来たんだ……」

 

「言ったでしょ? 行くって」

 

「また会いましたね、明久先輩!」

 

更衣室前には、雅と巴の姿があった

なお、巴は明久と同じ街に住んでいるらしい

それを聞いた時、明久が驚愕したのは言うまでもないだろう

 

「仕事は大丈夫なの?」

 

「ああ、それなら大丈夫よ。今月は仕事はマチマチなのよ」

 

明久が問い掛けると、雅は手帳を開いて見せてきた

確かに、仕事という書き込みは四ヶ所ほどしか無い

 

「マネージャーが気を効かせてくれたみたいね。交換生活に慣れるまで、仕事はあまり入れないように」

 

明久が首を傾げてるのに気付いたらしく、雅はそう説明した

 

「元々、私は学生だからね。社長もだけど、学生は学業と遊びが本分。だからこういった機会では、そっちに集中しなさい。ってね」

 

「なるほどね」

 

雅の話に、明久は納得した様子で頷いた

どうやら、いい事務所らしい

ふとその時、明久は周りに居た水泳部仲間達が視線を集中させてきていることに気付いた

 

「どうしたの、皆?」

 

明久が問い掛けると、一人が近付いてきて

 

「な、なあ、明久……その人、本物の高鷲雅なのか?」

 

と、明久に問い掛けた

すると、雅が

 

「ええ、本物よ」

 

と微笑みを浮かべた

その直後、雄叫びが上がって

 

「お、俺! 写真集持ってます! サインお願いします!!」

 

「ほ、本物だあぁぁぁぁぁ!!」

 

と殺到してきた

それに対して雅は、流石はお嬢様アイドルだろう

優雅な微笑みを浮かべながら、見事に対応していった

なお、まともに部活が始まったのは、海が来た30分後だった

そして、部活が終わった後

 

「明久……男子はプールを使わないの?」

 

と雅が問い掛けてきた

その問い掛けは恐らく、男子達が走り込みをしていたからだろう

その問い掛けに、明久は

 

「うん、そうだよ。この学校は古い歴史を持っててね、一部に旧施設が残ってるんだ。僕の教室とか、この屋外プールもね。ただ今は、屋内プールもあるんだけど、そっちは主に女子しか使えないんだよね。屋外プールも、近い内に工事する予定みたいだけど……何時になるやら」

 

と説明した

それを聞いて、雅は腕を組んで

 

「なるほどね……そういえば、この学校って……」

 

と呟き始めた

明久が首を傾げていると、校門に差し掛かり

 

「そういえば、雅はホテルに住んでるの?」

 

と明久が問い掛けると、雅は意味深な笑みを浮かべた

そして

 

「貴方の家よ、明久」

 

と、衝撃的なことを告げた

それを聞いて、明久は暫く固まった

そして、耳を小指でほじってから

 

「雅……なんか、凄いことを聞いた気がしたんだけど……もう一回言ってくれるかな?」

 

と雅に問い掛けた

すると雅は、微笑みながら再び

 

「だから、貴方の家よ。明久♪ 貴方が広い部屋で一人暮らししてるの、知ってるんだから♪」

 

と言った

それを聞いて、明久は思わず

 

「なんでさ……」

 

と呟いた

そして、家に着くと

 

「いつの間にか、荷物があるし……」

 

部屋の中には、段ボールが山積みになっていた

それらは全て、雅の荷物のようだ

 

「流石はお父様。仕事が早いわね」

 

どうやら、雅の親公認らしい

 

「雅のお父さん……それでいいの?」

 

明久はそう言いながらも、荷物を空いてる部屋に運んだ

そして、雅に部屋の説明を始めた

 

「この隣が僕の部屋。そっちの右側がトイレで、左側がお風呂。で、こっちが居間だよ」

 

「一人暮らしにしては、広いほうね」

 

明久の説明を聞いて、雅はそう言った

確かに、一人暮らしにしては広いほうだ

これは、明久の母親

吉井明恵(よしいあきえ)が理由だろう

明恵は明久の夢を応援すると言ったのだ

明久の夢

何時か、水泳で世界を取る

これは、明久の父親

吉井玲慈(よしいれいじ)に起因している

吉井玲慈

旧姓苧島玲慈(おのしまれいじ)

名前で分かる通り、彼が苧島家の一員だった

だが、玲慈は明恵に一目惚れすると家族を説き伏せて結婚した

本来だったら、玲慈が苧島財閥を継ぐ筈だったのにだ

玲慈は運動能力と頭脳に於いて、かなりの能力を有している

だがかなり剛胆な性格で、過去にはかなりヤンチャしたらしい

そんな玲慈が唯一駄目なのが、泳ぐことだった

玲慈はカナヅチらしく、溺れてしまうようだ

明久がそれを知ったのは偶然だが、何時か父親を見返したいと思っていた明久は、水泳で父親を越えることを決意したのだ

そんな明久を応援するために、明恵は伝を頼って部屋を用意

明久の姉

玲から離す策を取ったのだ

吉井玲(よしいあきら)

容姿端麗、頭脳明晰と非の打ち所が無い女性だ

だがたった一つだけ、欠点があった

それは、常識はずれなことだった

明久を異性として愛していると公言し、何回も襲おうとした

これを知ってる明恵は、明久が集中出来るように部屋を用意したのだ

そして念のために、その姉の玲をアメリカのとある大学の研究所の所長助手に推薦しアメリカに行かせた

そして、今に至る

 

「じゃあ、今日から宜しくね? 明久♪」

 

「あはは……うん、宜しく、雅」

 

こうして、二人の同棲生活が始まったのだった

 

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