僕と水泳とお嬢様   作:京勇樹

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三人目は、静歌だ!


静歌編
予想外


「なんで居るのさ……静歌ちゃん……」

 

「あ、明久さん!」

 

Aクラスに来たのは、静歌だったらしい

 

「私、立候補したんです!」

 

どうやら、交換留学生に立候補

そして、立候補したのが静歌一人だったらしい

それを聞いた明久は、静歌に一言断ってからトイレに向かい、教室に戻った

そして、放課後

 

「プールは使わないんですか?」

 

と聞いたのは、静歌だ

問い掛けた理由は、明久がジャージ姿だからだろう

明久は体操しながら

 

「男子が使う屋外プールは、普通に水だからね。泳げないことはないけど、毎年誰かしら体調崩す人が出るから、今年は控えようって決めたんだ」

 

と説明した

 

「なるほど……」

 

「それじゃあ、僕は走り込みしてくるね」

 

納得した様子の静歌にそう言うと、明久は走り出した

走り出した明久を見送ると、静歌は近くを通り掛かった女子

愛子に、屋外プールの場所まで案内してもらった

そして部活動が終わると、二人で下校した

 

「そういえば、静歌ちゃんはどこに住んでるの?」

 

「あ、はい。私は、近くのホテルです」

 

明久が問い掛けると、静歌はそう答えた

 

「そこまでは、歩きで?」

 

「はい。健康にもいいですし」

 

明久の再びの問い掛けに、静歌はそう答えた

やはり、健康面にも気を使っているようだ

 

「あ、僕の住んでる家はそこ……」

 

明久は言葉の途中で固まった

なぜならば、明久の住むアパート

その前に、二台の車が止まっていたからだ

しかも、静歌が

 

「あのベンツは……」

 

と黒塗りのベンツを見て、呟いた

 

「あのベンツ、知ってるの?」

 

明久が問い掛けると、静歌は

 

「はい。あのナンバーは、御父様のベンツです」

 

と言った

そして明久は、もう一台

白いワゴン車を見て

 

「ってことは、あのワゴン車はうちのだなぁ……なんだろ」

 

明久はそう呟くと、首を傾げながらアパートに向かった

そして、静歌と二人で入ると

 

「だっはっは! 中々な飲みっぷりだな! 東方院の!」

 

「そっちこそ! 中々ではないか! 吉井の!」

 

ガタイのいい二人の男性が、出来上がっていた

それを見た明久が両手両膝を突いて

 

「なんでさ……」

 

と呟き、静歌は何が起きているのか分からないらしく、固まっていた

すると、二人が居る居間手前のキッチンから明恵が現れて

 

「あら、おかえり」

 

と言った

更にそれに続き、もう一人女性が現れた

その女性を見て、静歌が

 

「御母様!」

 

と驚いた声をあげた

すると、静歌の母親

東方院香代子が

 

「あら、静歌ちゃん。元気?」

 

と朗らかに問い掛けた

それに静歌が答え、香代子が抱き締めているのを横目に

 

「母さん、何が起きてるの」

 

と明恵に問い掛けた

すると、明恵は

 

「いやね、本当に偶然なのよ」

 

と語りだした

なんでも、明恵達は吉井家が出資してる文月学園がキチンと運営されてるか、抜き打ちで見にきたらしい

そして東方院の方は、静歌が来た文月学園がどういう所か気になって来たらしい

そして、互いに職員室から出た時に出会い、どういう訳か、男二人が一瞬にして意気投合

近くだった明久の部屋に来て、飲み会を始めた

ということらしい

 

「なんで、そうなった……」

 

「私にも分からないわよ」

 

明久が再び両手両膝を突くと、明恵がそう言った

すると、香代子が

 

「貴方。明久君が来たわよ」

 

と言いながら、宗継の頭にハリセンを叩き込んだ

すると宗継は、明久の方に振り向いて

 

「おお、明久君。お邪魔しているよ」

 

と言いながら、片手を上げた

 

「あ、はい。いらっしゃいませ」

 

この時の明久は、そう言うので精一杯だった

そして明久は

 

「こうなったら、料理作ってやる」

 

と言って、制服の上着を脱いだ

 

「あら、明久君は料理が?」

 

「御母様。明久さんの料理は、プロ級なんです」

 

香代子が首を傾げると、静歌がそう言った

そして、数十分後

 

「どうぞ!」

 

と明久が出したのは、エビチリと回鍋肉だった

そして、明久の料理を食べて明恵は

 

「明久。また腕を上げたわね」

 

と言った

そして、東方院両親は

 

「これは……」

 

「素晴らしい……」

 

と言っていた

なお、静歌は

 

「やっぱり、勝てる気がしません」

 

と言った

なお、東方院両親の言葉を聞いて、明久が片手を突き上げていた

そして、明久が帰ってきてから二時間後に、ようやく東方院親子と明恵達は部屋から去ったのだった

そして、明久は最後にポツリと

 

「……寝よう」

 

と呟くと、シャワーもそこそこに布団に潜り込んだのだった

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