僕と水泳とお嬢様   作:京勇樹

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いよいよ、この作も終わりが近いです


企み

三人は外に出ると、非常階段で下に降り始めた

すると悠が

 

「今回のは、会社の乗っとりですね?」

 

と明恵に問い掛けた

すると明恵は

 

「やっぱり、気が付いてたみたいね」

 

と悠を称賛した

すると悠は

 

「なにせ、色々とタイミングが良すぎたからね……父さんとお祖父様の海外工場視察・事故、上層の動き……何より」

 

と言って、階下を見た

そこには

 

「彼等の動きがね」

 

悠をこのアパートに入居させた、河平専務とその息子が居た

すると専務は

 

「困りますな、悠お嬢様。こんな身元不明者達と行動を共にするとは」

 

と言った

その語調は、まるで言うことを聞かない子供に言い聞かせるようだった

すると悠は

 

「河平専務……貴方は、今回一連のことを計画したね?」

 

と専務に問い掛けた

すると専務は

 

「はて、なんのことやら」

 

とすっとぼけた

すると、悠は

 

「今回のことは、はっきり言ってタイミングが良すぎる……父さんとお祖父様の海外工場への視察、ヘリ事故……そして、一部上層部の代理役の選出の提案……余りにも、タイミングが良すぎだ……」

 

と言って、専務を睨んだ

そして

 

「河平専務……貴方が、会社乗っとり計画の発案者ですね?」

 

と問い掛けた

それから数秒後、専務はクックックと笑ってから

 

「いや、流石は悠お嬢様です! お見事です!」

 

と拍手した

それを聞いて、悠は

 

「専務……貴方は!?」

 

と怒りを滲ませた

しかし、専務はサラリと受け流し

 

「もう、あのような老いぼれ達は引退すべきなんだ。それなのに、長々と社長と会長の椅子に座りおって……」

 

と喋り始めた

そして、続けて

 

「企業は、若い力が引っ張るべきだ! だから、我が息子が社長の椅子に座り、会長は私がなる! そうすれば、より発展させる事が出来る!私には、その計画がある!」

 

と言った

確かに、悠の父親は既に50代後半

祖父たる桐島影章は、間もなく80になる

それに対し、専務は漸く40代後半になった、というところだろう

そしてその息子は、二十代前半

確かに、圧倒的に若い

恐らくは、専務の意志に同調した輩も居るだろうことは間違いない

 

「もはや、第一計画は最終段階だ! 後は上層部会で、私の息子が新たな社長として認められれば、全て上手くいく!」

 

高笑いしながら、専務はそう言った

それを聞いて、明恵が鼻で笑った

すると、専務は

 

「何がおかしい」

 

と明恵を睨んだ

すると明恵は

 

「いえね。貴方のその計画には、致命的な欠点があるわ」

 

と言った

それを聞いた専務は

 

「欠点などない! 私の計画は、完璧だ!」

 

と怒鳴った

しかし、明恵は指差し

 

「貴方はまだ、二人の死を確認していない」

 

と言った

それを聞いて、専務は

 

「確かに……まだ死んだという報告は受けていない」

 

と認めた

だが、専務は

 

「しかし、生きているという保証もない!」

 

と告げた

確かに、それが普通だろう

だが、明恵は

 

「けど、それは覆されたわ」

 

と宣言した

その直後、一台の黒い車が甲高いブレーキ音を響かせながら、屋外駐車場に入ってきた

それを見た明久は

 

「貴方の悪巧みも、ここまでだ」

 

と言った

そして、車の中から現れたのは

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