原作が辛すぎたので幸せな世界線が見たかったと供述しており…
イントロダクション
「
「なんですかアイさん。あと本名ではなく『こんごう』と呼んでください」
「見てこれ」
そういって見せてきたアイさんの手元には、妊娠検査薬とその結果が示されていた。
そしてその表示に僕は目を見開き、アイさんは流れるように綺麗な土下座をした。
「ちょ、アイさん!?」
「本当に申し訳ないです多分時期的に無理強いしてゴムもなしでいいとか言った時だよねどうしよう金剛くんも大変な時期なのに」
「い、一旦落ち着きましょう!お茶いれますから!」
「ハイ…」と消え入るような声で冷や汗だらだらのアイさんの姿を初めて見たが、正直こんな事なろうとは思わなかった。
お茶を淹れてお互い一息ついたところで、改めて本題に移そうと思う。
「アイさん」
「は、ははは、はい!」
「堕ろす、とか考えてます?」
「・・・!!」
アイさんの言う妊娠した時期というのは僕もなんとなく想像がつく。だったら、法律的には堕胎は可能なはずだ。
そんな僕の質問に、アイさんはすごく今にも泣きそうな悲しそうな顔になる。困ったな。僕はアイさんのそんな顔も好きだけど、わざわざ悲しませる気は毛頭ない。
「わ、
「別に産むなとは言ってないですよ」
「え・・・?」
本当に泣き出したアイさんを見て、本当に出会った頃と本当に変わったなぁと思わず笑ってしまう。あの嘘を張り固めた笑顔の彼女がこんなにも本当の感情をさらけ出してくれるだなんて、誰も信じちゃくれないだろう。
「おめでとうございますアイさん。僕も嬉しいですよ」
「っ!金剛く~ん!!!」
「こ、こらっ!もう一人だけの体じゃないんですよ!」
感極まって抱き着いてくるアイさんから逆らえずに、ちょうど僕の顔に15歳にしてはよく実っている胸を押し付けられて、思わずつい赤面してしまう。
「ん~?金剛くんどうしたの~?」
「……っ!もう、朝っぱらからいい加減にしてください!」
からかってくるアイさんを引き離そうとすると僕を抱きしめる力が強くなる。そのわずかな震えを見て、僕は引き離すのをやめてアイさんを抱きしめ返す。
「…でもごめんね。金剛くんまだ
「まあ僕も思うところがないわけじゃありませんけど、そこはなんとかなります。むしろ、産むアイさんへの負担が心配です」
「それもなんとかなる!だって私と金剛くんの子供だよ?」
「それはどういう根拠ですか」
そうやって二人で笑いながら、これから起こるあらゆる困難もアイさんとなら立ち向かえるだろうと確信したのだ。
この物語は、僕たちが出会ったからこそ起こった、ある平穏な日常である。
僕は斉藤