遠山キンジの独白 作:緋色
あの後気絶してたので知らないが警察から出て兵庫に向かう事になったらしい。
「なぜに兵庫?」
空港のホテルにチェックインして動けない俺をSっぽい目で見るマキリさんに話しかける。
新幹線は朝になるまで使えないし時間的に飛行機もないし、拷問で死にかけた俺も休む必要があるとの事で今日は休んで朝一で動く事になったとか。
「人海戦術で警察がココ達背後関係含めての捜査をしてるけど。その中であなたが逃がした運転手は出国出来ずに
「南京町……日本三大チャイナタウンの一つか」
兵庫県神戸市中央区にあるエリアで神戸の南京町には居住者は少なく、ほぼ純然たる商業地だと聞く。
そういう事もあって逃げ込むとなると……逃がし屋でもいるのか?
「見つけ出して殺しなさい」
「死なない程度ならOKなんで捕まえましょうよ。色々聞きたいことあるんじゃないですか?」
ココ達は一応武偵として留学してきたことになっているので管轄は武偵校になっているはずだ。
そうでもなきゃこんな回りくどい事して運転手狙うよりココ達でも拷m――尋問した方が手っ取り早いだろうし。
「まあ
「どういう意味?」
「俺できませんし姐御は殺しかねんでしょ」
「殺さないように拷問はできるわ。用済みになったら殺すだけで」
「駄目です。痛めつけるのは正当な行為じゃありません」
「……それはそうだけど」
…………。
「何で桜ちゃんいるん?」
「4式班の仕事という事で呼ばれたんですよ。どうせ暴走するからって」
機嫌が悪いのかフンっと鼻を鳴らして説明する桜ちゃん。毎度の如くお目付け役らしい。
相手が死ぬべき任務だとマキリさんだけで行い、生きてても死んでてもいいが逃がしたくない場合は俺が追加され、殺しては不味い場合は桜ちゃんが追加される感じではある。
上の連中俺の事ストッパーになりえんと判断してるんか。
「ジャンヌ先輩に協力終わって帰ろうとしたら合流指示出されて――合流したと思ったら何イチャついてるんですか」
「あら。そう見える?」
若干マキリさんの機嫌が良くなったようだが、なにも良くねえ。
桜ちゃんから見たら現状、俺が姐御に抱き着かされてるが
「イチャついてはないぞ。疋殺地蔵喰らっただけで」
「何ですかそれ?」
「あー、手足が動かなくなるツボを抉られて今まったく動けねえんだ。信じられねえだろうけど俺の手足を持って見りゃわかる」
「はい?――え、ナニコレ?……脈はありますね。力む反応すらない……?」
軽く首を傾げた桜ちゃんは考えても仕方がないと判断したのか。近づいて腕を持ち上げて海牛でも持ったかのような反応をする。
「先輩の新技ですか?」
「いや俺じゃなくてマキリさんの技」
「仕事終わったら先輩のこと好きにしていいので「オイ待て」解いてあげてください」
「仕方ないわね」
トントン――グサッ
いくつかのツボを押されたと思った後に激痛が走り、逃れようと部屋の隅まで緊急退避する。
「最後のいる!?」
「いらないわ」
「
やるせない不満を叫んだあと、深呼吸して気分を落ち着かせる。
マキリさんにリベンジしかけても逃げ切られるか返り討ちに合うだけだろうしここで仕掛けるのもよくない。マキリさんはチクらんだろうけど桜ちゃんは報告書に挙げかねないしな。
携帯が再度震えたので確認すると――げ。着信履歴がずらっと並んでる。
「すまん電話来た――もしもし『――!』叫ばないでくれよ白雪。『――』逮捕はされてない。捕まったようなもんだけど『――!?』いやだから捕まってないから。ココ共の件で仕事依頼されたからそのまま移動しただけ。ほら京都で警察動かしたやん?その件。シルバーウィークは帰れんかもな。『――』いやカニはいらない。今移動中だから。あ、そうだ。レキがハイマキ迎えに行くと思うから強制的にでも休ませるように伝えといて『――』うん。任せた。おやすみー」
心配性直らんな。
まあそれはいいとして。
「明日早起きしないといけないならもう寝たいんだけど――姐御と桜ちゃんもそれでいいか?」
「そうですね」
「まあいいでしょ。シャワー浴びてくるわね」
「あぁ――いや待て待て待て待て」
立ち上がったマキリさんがバスルームに消える前にある事を思い出して止める。
「なに?」
「お前裸族なの知ってるからこの後裸で寝るから裸で出てくるのわかってるから止めてんだよ。俺が先入ってそんまま寝るから――というか別の部屋俺がとればいいのか?」
「私に 出ていけ と?」
「なんでキレてんの?女性二人なら俺が1人部屋取れば――「あなた寝坊するからダメ。同じ部屋になさい」――前科ありましたっけ?」
「変なタイミングで寝るでしょあなた」
確かにヒステリアモード切れかけるとそのまま寝ることはちょくちょくあるが――。多分反論受け付けん感じだな。
「じゃあ俺先入って即寝するから――入ってくんなよ?」
「しないわよ」「入りませんよ」
それぞれ無表情と顔を赤くしてるからたぶん大丈夫だろう。
「やってきました
異国情緒あふれる中華街もまだ開店前の時間だからか閑散としている。
適当なパンフを見る限りお昼前から活気が出るようである。
「マキリさん町に着く前にいなくなりましたけど」
「あの人はあの人で動くでしょ。こっちも動きますかねえ。悪いけど桜ちゃんは似顔絵持って表の店回ってくれ」
桜ちゃんは真面目って感じなのでガチガチの警察の気配するし、真面目女性警官は一般人が多いであろう表の方が聞き込みとしてはもってこいだ。逆に――
「私はいいですけど。なにする気です?」
「蛇の道は蛇だろ?ちょっと裏見てくる」
「怪我はさせないで下さいね」
「そこ俺の心配しない?別にいいけど」
そう言って適当に繁華街でも怪しい方へ怪しい方へと歩を進める。
ここら辺の暴力団なりギャングでも〆て情報吐かせるのが一番手っ取り早いか。アングラ系の武偵の方が詳しいか。
適当に歩きながら髪をオールバック気味にしたり小物を適当に買って自分の雰囲気を別物に変更していく。
ガラスに映る自分はチンピラ成り立てみたいな感じになった――。
もうちょっとカッコイイ感じにすべきかと思ったがまあいいか。
「よー。あんちゃん。人捜してんだけど知ってっかー?」
「あ゛ぁ?失せろよ」
「こいつよこいつ」
「誰だよこいつ。知らん」
「
「あー見かけたらな。あっち行け」
「へいへい」
一人目似顔絵に反応なし。
「よーねえさんこいつ知らねえか?」「はーいおっさん聞いてもいいか?」「ちょっと聞いてもいいかー?」
手当たり次第にこの辺に居ついている雰囲気の人間に片っ端から話かける。
二十分ぐらいすると遠くから監視する視線を感じるようになった。
話が広まって偽運転手探していると組織的な連中に伝わったようである。
徒労だったと帰るまで待つ感じかな?
ココが逮捕されたことは伝わっているだろうけど――俺の顔は何処まで認知されてるのか。
ま、関係ないか。監視してた奴に聞けば――ね?
特に考えてなかったので難産
次回で終わらせたい
クロちゃん書きたい
原作時間があるんで挿話ねじ込む?
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はよ次の巻行け
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珍道中やれ