遠山キンジの独白 作:緋色
なんか出来た
「
「そもそもなんで追跡してんの?」
「そりゃ秘密のベールに包まれたクロメーテルさんの素顔を…あの遠山、なんでいるの?」
「ストーカー〆てくれって依頼があったからな」
CVRの女帝(なんだその変なあだ名)クロメーテルとしての活動で一番面倒なのがファンだとか自称する連中のストーカー行為だ。ストーカーしてる時点でファンじゃないと思うのだが、二人っきりになれば付き合えるとか意味わからん事を言われることもある。合法的に年収1億超えてから言えと言ったら大概黙るけど。むしろ黙らなかったら入院させるけど。正当防衛って強い。
少し前の話だが、学籍があってもどこの授業でも見かけずCVRかそこからの道筋でしか見かけないレアキャラとの事で盗撮やらストーカーやらが大量に湧いていた。隠し撮り写真が万単位で売られていたので写真集を作る羽目になった。
なんで俺が被写体なのに俺だけ損してるんだよと愚痴ったのは悪いと思うが、それで健全写真集作って売り捌くのはどうなんだろうか?いや結構な儲けになってるし、盗撮被害も減ったから結果的には成功なんだろうけど釈然としない。
ファンイベント開催されかけたりとよくわからない事になっている。
出待ちされるのはまだいい方で、ベタベタと触ろうとして来たり自宅を特定しようとして来たり、俺はアイドルじゃねえ。
ある意味弁えてるCVR内の方が落ち着けるとか色々アウトだと思う。
いや、女装してない方が楽だけど。
CVRでのクロメーテルの評価は変な風に分かれている。
元々、
正確には異性同性問わず魅了する技術だとかなんとか言ってた気がするが忘れた。
俺は男なので男を落とすとか言われてもやる気が出ない。そもそも
肌を見せる格好を諸事情によりしないクロメーテルは誇りを持ってやってる連中からあまりよく思われていない。というか二人きりの訓練とやら拒否ったのが原因な気がするが、流石に恣意的なモノの見方だろう。
そういうわけでCVR内ではハブられて、さっさと追い出されそうなものなのだが……。
「クロメーテル様!」
「様はいらない。んでどうした?」
「時間がありましたら訓練をして頂けないでしょうか?報酬はオーデコロンの新作が出たのでいかがでしょう?」
「まあ、それでいいか」
なぜだか知らないが、結構好かれているっぽいのが現状である。
なんでだ?
こうなった原因はよくわからないがCVRに通うよう命令されてから数日は滅茶苦茶ハブられていた。
当たり前だが、人間が3人いれば2つの派閥が生まれる可能性があると言われるくらい人間は集団に意識的にしろ無意識的にしろ属すものだ。
しかし、クロメーテルは特殊な存在であり、学年で分けられてるグループにも親しい人間のグループにも属していない存在だ。
「頭を垂れて蹲え」
さっさと辞めたかった俺は初対面時にイラついた状態のまま発言し、順調に敵を増やしていった。
それでも最初は
それを毎週出してたクロメーテルの除籍理由にしてCVRから自然に抜けようと思っていたのだが…。
ある日、流れが変わる出来事が起きる。
「おい。見せてみろ。――捻挫だな」
訓練の一環で演劇をしていたのだが、先輩が足を捻ったのを見て近かったので普通に対応した。
捻ったらしい足を見て、持っていた風呂敷を使い足首を固定するように処置する。
なんで風呂敷を持っているかって?携帯してると便利だから以上の理由はない。
「あ、痛くない」
「これで応急処置はした。ここは保健室あるのか?ならそこまで運ぶぞ」
「え?そこまでしていただかなくても――きゃあ!?」
「黙れ。女の身体に傷跡残るのはよくないからな」
ごちゃごちゃ五月蠅かったので、さっさと抱き上げ(俗にいうお姫様抱っこ)で運んだ。
なんかめっちゃ見られてたし、なんか周りから悲鳴みたいな声も聞こえてた気がするが、さっさと運んで医者に任せる。
素人知識で治療したら悪化することも多々あるから別に間違った事はしてないと思う。
その後もなんかゴチャゴチャやっていたが、いつの間にか付いたあだ名が
「ポンコツンデレ女帝ですの!」
「ポンコツでもツンデレでもいいけど女帝呼びはやめろ」
誰が呼んだか女帝である。偉そうな言葉遣い以外心当たりはないのだが。
女装中はストレスが溜まってるのでついつい強めの言葉を使ってしまうのだが、なぜかこれが受けているらしい。
個人的には隠す気ないのだが、ウィッグつけてるとうざったいし、スカートはなんか恥ずかしいしで動きが女性的になっているのだろうか?
気になってお付きを自称する奴らに聞いてみた所、妙に初々しい仕草でそそるとか。――そそる?
「よくわからんな」
「クロメーテル様はお美しいのですから蝶よ花よと育てられたのでは?」
どんなイメージだ。黙っていれば深窓の令嬢とでも言いたいのか。
「俺は男として育てられたし女らしくなれねーよ。なるつもりもないが」
「クロメーテル様は――ならなぜCVRに?」
「なんでって…。顔がいいからって勝手に入れられただけだからな。戦闘タイプだしここは向いてねえよ」
「いえ大人気ですし、むしろ向いてますよ筆頭も狙えます」
「そんな 評価 は いらねえ」
ホントにいらねえ。
「わかってますよ。――クロメーテル様はたったお一人の評価が欲しいんですものね?」
「毎回言ってるけど違うからな?」
「遠山様は
「責任て」
面倒な事にこれがCVRでの共通見解らしい。
前に白雪から没収した盗撮写真をCVRの連中に見られたことから話はややこしくなる。
その時に『この写真は相当な愛がないと撮れない!私の負けだ!』と盗撮ソムリエの一人が謎の発言をし、CVR有志が遠山キンジの身辺調査を勝手にやらかし、盗撮カメラやらなんやらを発見、クロメーテル用の口座の金が遠山キンジの口座に振り込まれてるなど(言われるまで気が付いてなかった。むしろどうやって調べた?)したことで一つの結論に至る。
クロメーテルは遠山キンジに惚れている(※間違い)
親友だとか恋人だとか変な方向に吹っ飛びやすいCVRはもうこれを決定事項とし。話が勝手に拡大した。
前に白雪がクロメーテルを襲撃したのもこれが噂になったからである。迷惑な話だ。
「クロメーテル様は遠山様に依頼して貢ぐのはやめた方がいいかと。気持ちはわかりますが堂々と付き合えるように動くべきかと」
「いや必要だからやってるだけで貢いではないんだが」
「利用されてるだけです!」
「いや違うけど?」
「やはりしっかりと話す必要がありますね…」
クロメーテル口座は金が溜まるが使い難いからマネーロンダリングしているだけなのだが、ストーカー退治の金額としては確かに多いけど。
というか金の動き監視してるの誰だ。早めに原因見つけて処置したい。依頼の形にしてるのこいつら対策だし。
「そういえば今日の予定は?もう予定ないなら帰るけど」
「『女帝に愛されて』シリーズの続編収録がありますね」
そういや前にそんなのやったな…。囁き音声とかそういうヤツ。
相手から秘密を聞き出すという話術授業で特に何も考えず名前を何度も呼んでお願いする呼蕩という技を使った所、それをされたいと志願者が結構出てきて面倒になった際に妥協案で出来た代物だ。――あのまま囲まれてたら本格的にヒスってたかもしれないのでしゃーない犠牲だと思う。というか思いたい。
クロメーテル名義の口座にドカッと振り込まれててめっちゃ焦ったわ。勉強用の音声じゃねえと思うんだが教材という名目で押し切られたんだよな。CVR秘蔵らしいからバレる確率は低いのかな……?
「あれまたやんの?写真集より面倒くさいんだけど」
「収録相手が十何人も争いましてようやく決まったんですよ?」
「だから何だよ。マネキンにマイク付けたアレでいいだろ」
「クロメーテル様は相手が人じゃないと棒読みだからですよ!」
「そうだっけか?」
「そうです!」
そんなこんなで収録し、クロメーテルタイムは終了である。
リスクとリターンでリターンが大きいな。流石専門職だ。金持ってる。
女優とかアイドルとか声優に進むCVRは儲かるのかな?
キンちゃんより稼いでるクロメーテル
原作ヒロイン陣そろそろ出さないとなぁ
原作何巻まで読んだ?
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読んでない
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1~10
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11~20
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21~30
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31~39