遠山キンジの独白   作:緋色

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一瞬ですが日間ランキング8位にいましたね
お気に入りもめっちゃ増えました
ありがとうございます


原作メインヒロインの扱いが難しい…


ティータイム

 クロメーテルとして登校し、教師に見つかった事でサボりまくってたCVRの補講を受け、ヘトヘトになりながらも午後のティータイム前には解放された。

 そのまま調査の内容を聞くはずだったのだが

 

「わたしにも一杯頼める?」

 

 なぜかアリアがいる。

 

「少々お待ちください~。お茶請けも取ってきますわ」

 

 それを見送ってから剣呑な雰囲気のアリアに尋ねる。

 

「それで何の用で?ティータイムを楽しみに来たわけじゃなさそうだけど」

「私の事嗅ぎ廻ってるから直接来てあげたのよ。今はあんたに構ってる暇はないの。邪魔するなら容赦しないから」

 

 お呼びじゃないとギンッと睨みつけられているが、アリアが目を付けてる相手は目の前にいますよ。

 気が付かれても面倒だから黙っておくが。

 構ってる暇が無いならなぜ来たのか。

 ――昨日から(キンジ)の行方がつかめてないからか。あの後、警備の武偵から苦情が来たし。浮気相手でも痴情のもつれでもねえよ。

 今日は全体的に荒れてると噂には聞いてたが(昨日の今日なので注目の的らしい)、まだ情報収集してるらしい。迷惑な事だ。

 

「紅茶ができました~。今回は春摘のダージリンです。奮発しちゃいました」

 

 敢えて空気を読まない声で、場の空気が弛緩する。CVRの得意技で場の空気を解きほぐしたな。

 CVRでは嫌いな相手の前でも相手の事が嫌いだと気取られないように美少女?美人?を維持するのは義務みたいなものだ。

 例えばCVRで男嫌いを公言してて二股野郎と毛嫌いしている遠山キンジを前にしても、いい女を演じてる生徒とかもいる。女ってのは恐ろしい生き物だ。

 

 閑話休題(それはさておき)

 

「あんたキンジのなんなの?」

 

 本人です。

 そう言ったら絶対面倒なことになるから言わないけど。

 さてどうしたものか。

 

「逆にどういう関係だと思ってるんです?」

「…それがわからないのよね。あいつと付き合ってるって噂だけどそれは違うと思うのよ。勘だけど恋人とかじゃなくてもっと近いような?」

 

 直観だけで正解に気付きかけてるの滅茶苦茶怖いな。

 というか真面目になんで付き合ってると思われてるんだ。CVRの連中が噂でも流してるのか?

 

「単刀直入に聞くわ。あんたあいつとコンビなの?」

「違いますけど」

 

 本人なので物理的に絶対あり得ないし。

 強いて言うなら一人二役(ダブルフェイス)だが。ネットの自演じゃないので掛け合いは存在しないが。

 

「ならあたしとキンジが組む事を邪魔しないで」

「元から邪魔するつもりないですが」

 

 それ以前に説明ゼロで自滅してるからな。

 依頼なり協力要請なら考えてもいいのだが。本人が改めないなら無理な話だが。 

 

「嘘じゃなさそうね」

 

 そう言ってアリアは安心したように一息ついて紅茶を飲む。

 よくわからんが解決したっぽい?

 

「それじゃ本人も納得したようだし、調査報告聞かせて。真偽は本人にチェックさせますか」

「待ちなさい。そもそもなんであんたはあたしの事を調べてるのよ?」

「……………………………………趣味」

「こっちを見て言え」

 

 いなくなってからやればよかった。

 一杯飲んだら帰る流れだったし、深く考えずに言うんじゃなかった。

 

特殊捜査研究科(CVR)ですから、美人の情報は集めたくなるんですわ。アリア様は転入してすぐに男子のファンクラブが出来ましたし、CVRのⅡ種α系からも人気なんですよ!」

「え?あんたそういう?」

「恋愛対象は女ですが」

 

 ズザザザザザッ

 

 めっちゃ距離取られた。

 椅子に座ったままで距離取るとは器用なもんだ。

 

「私はノーマルでそっちの気はないから!」

「クロメーテル様、話が進まないので揶揄うのも程々にしてください。アリア様も安心して下さい。クロメーテル様には焦がれる殿方がいますので」

「私は異性愛者(ヘテロセクシュアリティ)なんですが」

「――なら良かったわ。次揶揄ったら風穴だからね」

 

 1mmも揶揄ってないのだが?

 あとガバメント出して脅すな。強襲科(アサルト)以外では許されないぞそれ。

 

「神崎・H・アリア。専攻は強襲科(アサルト)で武偵ランクはSですね。身長142cm。誕生日は9月23日で血液型はO型ですわ。スリーサイズは「風穴」――秘密との事です」

「まあAカップ云々とかどうでもいいですし」

「Bはある!――寄せて上げればギリギリ――たぶん

 

 なんでそこで見栄張った?

 ん?秘匿通信?『パッドで嵩増ししてますわ』いやそんな情報は別に要らない。

 でも先日の体育館倉庫でヒスらなかった理由は判明したな。偽乳だったからか。

 

「使用拳銃はコルト・ガバメント2丁。刀剣は小太刀を二振り。一回の強襲で犯人連続逮捕成功回数99回、更にその全てが武偵法の範囲内で、犯人を取り逃がした事も一度もないとのこと。着いた二つ名は『双剣双銃(カドラ)のアリア』」

 

 それはすげーな。

 通常、犯罪者への強襲は一発逮捕は難しい。犯罪者は強襲されても反撃や攪乱、逃亡するため一発成功は難しく、何度も強襲をして捕らえるのが一般的だ。ここら辺は狩りをイメージして貰えば理解しやすいだろう。

 余程の入念な下調べと計画で完封するか、圧倒的な戦力で制圧する以外では一発逮捕は難しい。

 見た感じ後者のタイプだが、二つ名がつけられるほどなると余程の戦果を出してきたのだろう。

 やりあいたくねー。年下幼児体形で強いとかやりにくい事この上ないだろ。

 殴り倒すなら男の犯罪者の方が相手する分には気楽だわ。

 

「父親がハーフのイギリス人で貴族院の議員。母が日本人のクォーターですわね。母は離婚済みな上、逮捕されて864年の懲役を請求されてる凶悪h「それは冤罪よ!」

 

 急な大声で耳が痛ぇ。アニメ声で叫ばれるとキンキンするな。

 

「急に大声出さないでくれ。冤罪って根拠はあるのか?」

「濡れ衣を着せられているのよ。冤罪を掛けた連中を捕まえてママの無実を晴らすためにあたしは日本にいる。あたしには時間がないの」

 

 それ根拠になってないんだが。というよりも

 

「そんな理由があるなら、説明すれば遠山様は手伝うと思いますが?逃げるほどの情報には思えません」

 

 俺の事どう思われてるんだ?

 無料で手伝いはしないだろうが格安で依頼を受ける事はあり得るだろうが。

 

「説明できないわ。もう勢いで話しちゃったから言うけどイギリスでも王国A機密(secret A)、日本なら特I級国家機密が関わってる。あんたらも下手に武装検事や公安0課に狙われたくないでしょ?」

 

 武装検事や公安0課。

 日本で殺しも職務の仕事人に狙われる案件に首突っ込んでるってそれ――あれ?それは俺もだな。意外な共通点。

 流石に同じ組織探ってるわけじゃないだろうから関わらない方が吉か?

 

「それなら黙って巻き込む方がアウトだろうに。人巻き込んで置いてそいつは知らないから関係無いとか外野がわかるわけ無いだろ。まず説明して依頼しろ」

 

 普通は纏めて始末されるけど。

 少なくともマキリさんはそうすると思う。比較的、現場判断で物事を判断するから説得できれば首謀者だけで済むかもしれないが。

 

「でも遠山様なら『お兄ちゃん』呼びで何も聞かずに戦ってくれそうですわ」

 

 ……若干否定出来ない。

 お兄ちゃんモードだと庇護欲強いからな。

 

「嫌よ!なんであたしが――!」

「プライドと家族どっちが大切なんですか?」

「それは……」

 

 やめてくれカカシその言葉は、兄の事情ガン無視で捜索してる俺に効く。

 

「では、練習としてクロメーテル様をお姉様――お姉ちゃんと呼んでみましょう」

「なんで!?」

「お姉ちゃんと呼べないのに遠山様をお兄ちゃんと呼べるわけが無いでしょう」

「そうかも知れないけど……」

 

 まずは事情話して協力して貰うのが正道では?

 

「クロメーテルおおおおおおね―おねっ―おねえち――お姉ちゃん!!」

 

 自認が男なのでお姉ちゃん呼びは萎えるな……。

 

「無理しなくていいぞ?」

「出来るわよ!」

「よく言えました!しかし、確実性を重視するためにもっと幼さを意識して」

「おねえちゃん?」

「庇護欲を唆るよう上目遣いで」

「おねえちゃん」

「甘える様に――」

 

 俺はいったい何を見せられているんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 頭から煙を出しながら「もういい!」と逃げる様にアリアは去っていった。

 

「楽しかったか?」

「楽しめましたわ」

 

 録音してたらしい機材で音声を確認してる辺りなんか企んでいるのだろう。

 知った事ではないが。

 

「それであれで上手くいくと思うのか?」

「100%失敗するでしょうね。遠山様は甘えてくる年下には甘いですが、甘やかし範囲を越えた利用しようとする相手には大分辛辣ですし」

 

 そうだっけ?

 でも飯系とか以外奢ったことないから甘くはないと思う。――いや、甘いのかな?

 

「それはどうあれ。逆恨みされても知らんぞ」

「それは大丈夫かと。失敗した後に遠山様がフォローして成長を促すでしょうし。お兄ちゃんですし」

 

 嫌な信頼である。

 自分でも泣きつかれたらフォローしそうなので否定できないが。 

 

「天才だからスペックの高さでゴリ押しでどうにか出来てたのが悪かったのでしょうね。失敗するか導く先人に恵まれなかったからこそ、あの様に対人関係が上下関係でしか構築できなかったのでしょう。上司や後輩、下っ端にはそれで良くても同年代とはそれではやってけないでしょう。現に遠山様には逃げられてますし」

 

 まあ我儘系妹が許されるのは身内に対してだけだしな。

 焦りで空回ってるみたいだが。

 

「あの手のタイプは頼れる相手には甘えるでしょうね。そうなったらすぐ惚れますよ」

「それ困るんだけど」

 

 野良猫みたいな評価だな。

 最初警戒して、気を許したら甘えるって。

 

「――クロメーテル様のライバルを増やしてしまいましたわ!?」

「ライバルでは無いが」

「自信あるのは結構ですが、油断してると泥棒猫されますわ」

 

 それからヤイヤイ説教されたが何言ってんのかわからん。




アリアのパッドはAA小説で出てきますが公式設定っぽいです

あと原作入ってからの話、書き始めてからアリアの事妹系にしか見えなくなっててヤバい

原作何巻まで読んだ?

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