遠山キンジの独白 作:緋色
あの後、陽菜に確認させたが白雪は自分の部屋に戻っていたらしい。
次の日にでも誤解を解きに行きたかったが急な指名依頼が入り、扉の修理には桜ちゃんを代行に立たせる事にする。陽菜はバイトらしい。
本当は白雪に頼もうと思ったのだが昨日の今日の為か連絡が取れず、
「家事とか清掃は自分でしてるんですか?」
「えぇ。気晴らしになるんだ」
「最後に自分以外を家に招いたのは?」
「半年くらい前かなー?」
そんなわけで女優だかなんだかをやってる赤巻マキという人の家を調べる事をやる。
CVRの元女優とかいう結城ルリ担当教諭の知り合いだか親友だか知らんが、美人の家でやる事が盗聴器や盗撮器探しとは世も末だと思う。
いや美人だからこそなのだろうか?
ストーカーされてる気がするから女性の武偵に調べて貰いたいという依頼だったらしいのだが、注文が多く女性でストーカー対策に理解が深いからという理由で無理強いされた。
……女性じゃねえので拒否したのだが誤魔化しが効き易いとごり押しされたし、いざというときの戦力としても他に適任がいなかったらしい。
迷惑な話だ。
「見たところ最近、男が入ってますね。コソ泥か犯人でしょう」
カーペットに残る足跡を消さないようにリボルバーの弾(金に余裕ができたので予備銃として新しくたまたまセールしてた
次に自分の足跡を作り同様に写真を撮る。
マキさんの足跡も同様だ。
比較した結果、明らかに大きい足跡は歩幅も合わせると180cmくらいの男性だと思われる。現代機器便利だな。すぐ計算で出してくれる。平賀さんこういうのもっと作ってくれればいいのに。
「え゛。ほんとにストーカーいたのか」
心底驚いた声出すマキさん。いやなんで驚く?
「依頼したのマキさんですよね?」
「いやー最近なんか家の中でもみられてる気がするって、ルリちゃんと話してたら調べた方がいいってごり押しされちゃってさぁ。半信半疑だったんだけどマジかぁ」
いつにもなく強引だったのそれが理由だったのかな?
まあ知ったこっちゃないが。
「それでは家の中隅々まで探しますが、後でここ探さないでとか言わないでくださいね?」
「仕方ないね」
それで家探ししてみたら出るわ出るわ、ド素人が仕掛けたと思わしきものがたくさん。
「ここにも盗聴器ありますねー。いや付け過ぎじゃない?怖っ」
「クロメーテルさんも怖いんですが。なんでそんなに手際良く見つけられるんです?」
「盗撮なんかのストーキング被害が多くて慣れました」
「あー」
偶にある。クロメーテルの依頼の時に発信機とか見つける度にこういう事を言えば大概納得されるのはなぜだろう。
「これ頻繁に侵入してますね~。鍵変えるのと護衛を雇うかセキュリティレベル高い家に引っ越すことをお勧めします」
「どういうこと?」
「例えばこのカメラは人感センサーで反応した時に撮るんですが容量があんまりないんですよねえ。まあ一ヶ月ぐらいで交換しないと新しく撮れませんし」
「感じてた視線ってセンサーだったのか」
「敏感な人っていますよねえ」
どうでもいいことを話しながら写真等を纏めてざっくりと資料を作る。
「まあ証拠は出てるので警察に不法侵入の事実があった事を話すのと事務所かなんかを通して警備の武偵なんかを雇った方がいいですね。個人で武偵雇うとトラブルになりやすいので事務所が懇意にしてる武偵会社に頼むのが安牌かと」
「クロメーテルさんは依頼受けてくれないの?引き続きよろしくしたいんだけど?」
「生憎、警備は苦手なんですよねえ。こういう単発の捜査なら兎も角」
追跡からの襲撃とかのほうが得意なのだが、こればっかりは専門家には劣る。
そしてクロメーテルで護衛するのはいいのだが、男だとバレると死ぬほど面倒なことになるので単発の依頼以外は受けないようにしている。
「犯人捜しはしてくれないの?」
「今回の依頼は家宅捜索ですから。この証拠を使って専門家に任せた方が早いですよ。今日の所はここではなく別の場所に泊った方がいいですね」
面倒くさい事になるから言わないがクローゼットの中に誰かいるし、何が出てくるかわからんので避難させる方向で話す。
「とりあえずこれから事務所の方に証拠出して依頼を出すように説得しましょう」
「まだ、家の半分しか調べてないよね?」
「ええ、こんだけ仕掛けてるので、まだあると思いますが一人で調べて見逃すより人海戦術取った方がいいかと」
「仕方ないか」
さりげなく部屋から出て、
ベレッタの方が手に馴染むが改造銃なんて使えばすぐに特定されかねんので自重する。
「ちょ――」
「静かに。中に誰かいますので逮捕します。マキさんは通報お願いします」
人差し指で口を塞いで伝えればコクコクと頷いたので理解してもらえたようだ。
なんか顔が赤い気がするが気のせいだろう。
そのまま離れた玄関で通報するのを横目に扉に耳を当てて中の音を確認する。
カチャっと静かに扉を開く音が中から聞こえる。足音からこっちではなく窓へ向かってるな。――好都合。
「動くな!住居不法侵入の現行犯で逮捕する!」
「おやおやこれはカワイイお嬢ちゃんだ。黙って見逃がせばよが――っ」
なんか言ってたが、安物の防弾装備をしているのでとりあえず1発、鳩尾にぶち込む。
蹲った所で近づき、立ち上がって襲おうとした腕を掴んでひねり上げそのまま後ろ手に手錠をかけて拘束する。
「なめんな!」
「あまり動くと腕の骨折れますよ?」
「ぐっ」
負けを認めたのかようやくおとなしくなった犯人を警察に引き渡すまで拘束し続けた。
あの後、警察の事情聴取に対応したり、芸能事務所にスカウトされたりと面倒な時間を過ごしていたらだいぶ遅い時間になってしまった。
晩飯作るのめんどうだしコンビニでも行くか……。
いや着替えてからの方がいいか。
「白雪さん?」
「!」
帰り道に偶然、白雪と遭遇した。
はよ着替えたかったが、聞きたい事もあるので呼び止める。何故か勝ち誇って色々情報を漏らすので心情は把握しやすい。あと俺は妾ではない。
が、今回は何故かギンッと睨まれて足早に去って行った。
なんか珍しいパターンだな?いつもだと自慢風マウント取ってくるのに?
「忙しかったのか?」
疑問は脇に置いといて、一度クロメーテルの部屋で元に戻ってから、桜ちゃんから鍵を返して貰い自分の部屋に戻る。
「ただいま〜」
……誰か部屋の中弄ったな?
とりあえず確認してみたところ、盗聴器や隠しカメラが仕掛けてあった。
ま た 白 雪 か
今までより雑に仕掛ける辺り、ショックが大きかったのかな?
なら仕掛けるなよと思うが、言うだけ無駄なので諦めている。
とりあえず隠しカメラなどを破壊して無力化してからどうするか考えるか。
その前にコンビニに行って飯買ってこよ……。
ある日の光景
桜「料理の隠し味こんなに入れるんですか?」(無知)
白雪「キンちゃんの体力つけないとね」(主犯)
陽菜「これ食べた師匠のモノに耐えられるのでござろうか?」(従犯)
白雪「陽菜ちゃんこれは親切なんだよ!陽菜ちゃんから教えて貰ったレシピも有効活躍するね!」(期待大)
陽菜「星伽の料理も興味深いでござる」(期待小)
桜「料理好きなんですね」(無知)
この後、ヒスったキンジが呼蕩でトリプルノックアウトさせた為、特に何も起きなかった。
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