遠山キンジの独白 作:緋色
『無限罪のブラド』
イ・ウーのナンバー2であり、欧州各国から賞金を懸けられている存在だ。特にイタリアが最高額なのはイタリアで暴れ散らかした過去でもあるのだろうか?
イ・ウー関係なので犯罪歴は隠蔽されてるらしく調べてもよくわからんが。
ハイジャックで敗北した理子の制裁?で退学?と何かを没収したあたりからイ・ウーの粛清役なのかもしれない。そうなると最低でも理子を圧倒できる実力があると推定される。
情報が少なすぎてどうしようもねえ。
なんか知らんがアリアはホイホイと理子の部屋に行ったことで今更ながらへそ曲げてるし、理子は作戦前の情報収集とかで忙しいらしいのでしばらくはどうしようもないだろう。
ゴチャゴチャ考えていても仕方がないので日常を続行する。こちとらイレギュラーな事の方が多いが学生なんだし。
そんなわけで向かった先は生物の小テスト(自由参加)である。
武偵校では仕事だのなんだので授業に出れない生徒がいるため単位制で進級や卒業の可否が決まる。去年は3学期あたりが死んでいたため進級ギリギリだった過去があるためこういう救済措置は積極的に受けて余裕を作っておきたいわけだ。
0.1単位だが、先に受けた武藤の話だとDVD見て書き取りするだけらしいのでかなり優しい内容の様だ。マジで救済措置なのだろう。あるいは先生の手抜きか。
「で、なんでいる理子」
「ダーリンひっどーい。理子も
もんて。他の女子に見られて女たらしが理子落としたとか噂話してるじゃねえか。それが狙いなのかもしれんが。
こいつはカバーストーリーとして五月丸々アメリカに捜査に行ってた事になっているので単位取りに来るのは別におかしくはないか。
突発的な頭痛を頭をもんで誤魔化していると
「騒がないで着席してください。TPOをわきまえて」
そう言いながら出てきたのは非常勤の
海外の大学を飛び級で卒業したとかで20そこそこで教師をやってる変わり種だ。非常勤として人手が足りない時とかぐらいにしか学校に来ないが、イケメンだのなんだかで女子から王子とかあだ名付けられてたりする。
見る限り女子に囲まれてるのにガチで興味なさそうなのを笑顔で誤魔化してる印象がある。むしろ男の方に積極的に話しかけてるのでたぶん同性愛者だな。男子からは女子生徒にモテててるからか距離取られてるが。でも女子に手を出してる噂もあるしどっちなんだろうか?
くだらない事を考えていると室内が薄暗くなりDVDの上映が始まったのでテストに集中する。
「ほら始まっからちゃんと座れや」
「キーくんのいけずー」
しなだれ掛かる理子を無視して流れ始めたDVDの内容を書き取る。プリントの問題もやさしいから全問正解前提で作ってるのかな?見なくても教科書読んでたら何となく答えられる範囲だし。
「キーくん理子のことさわって?」
「じゃあ、俺が良い点数取れたら可愛がってあげよう」
「今可愛がってほしーな?」
ごろにゃーんと甘えてくる理子はなんか触らないと満足しなさそうなので、頭をなでて時間稼ぎする。
こっから背中の方まで撫でて尻尾の付け根辺りをとんとんするといいんだっけ。尻尾ないけども。
「もっともっとぉー」
……。
あー、もう可愛いなこいつ!
普段はおバカキャラでやってるけど、大人っぽい一面見せたり子供っぽい一面見せたりとふとした時に見せるギャップの落差もあってファンも多いんだこいつは。
なんならCVRにも勧誘されたらしいアイドルみたいな美少女系だからな。
『やめておきましょう。私の顔とあなたの知能を持つ子供が生まれるかもしれませんよ?』
アインシュタインとマリリン・モンローの都市伝説なんかを交えたDVDは教材としてはわかりやすい。
左手で撫でながら右手で書き取りしてたからか書き間違った。
消しゴム掛けたあとにシャーペンを持ち直そうとしたら置いてたはずのシャーペンがなくなってる。落としたか?
「キーくんのシャーペンはかくれんぼしてるよ」
「なんで胸に挟んでるんだ…。単位取りに来たんじゃねーのか?」
別のシャーペン出そうとしたら筆箱なくなってるし…。
「とっていいよ?」
「おい」
「ほらほらDVDがどんどん進んじゃいますよ~?」
小悪魔っぽく笑う理子だが露骨な色仕掛しなくても別に泥棒とやらはするんだが。目的はブラドの首か有用情報取れれば最善だ。
あと逮捕されても起訴されんからやり得ではある。まあ桜ちゃん辺りには即バレして面倒くさい事になるから余計な事はやらんけども。
そこ伝えれば収まるかなこういうの。
無理かな。根本的に信用なさそうだし、逆効果かな?
理子からは
つまり利益で動くという保証が欲しいのだろう。
自己正当化終了。
そのままセーラー服の胸元に手を入れていく。
やわらかくてあたたかくてふわっとしている。
「ちなみに理子ノーブラなんだ」
「身体に悪いからブラは付けろ」
「え、はい」
ガチトーンなのを察したのかさっきまでの様子は収まった。
身体動かす職業でノーブラは身体を痛めるからよくないことだし。
シャーペンを挟んで取り出した所で「ぁん」と声を出す理子。特に声出す要素無かったろ?
そのまま小テストを受け直そうとしたところでDVDの『おわり』の文字が――
――終わってる!?
「遠山君…。何をしているのですか…?」
その声にギギギと顔を向けるといつの間にか立ってる
「なにってテスト受けてたんです…が…」
膝に頭載せてる理子だが、暗闇で気が付いて無かったが服が乱れてへそなんかが見えている。目を逸らしたいが胸元も乱れてるため――誤解ですよ!?いやあんま誤解じゃねえけど!
「キーくんのえっち」
「シバクぞ」
「じゃ、答案これで!お疲れ様でした!」
危機に気が付いたのかあっさりと理子は逃げていった。
書いてた様子ないのに全部埋めてる所を見ると、あいつどっかで回答入手して書き終わってから俺にちょっかい出してやがったな?
「遠山君。TPOって知ってますか」
「『時間や場所、場合にあった言動』という意味の和製英語ですね。知ってますけど、その説教はあいつにしてくださいよ。こっち妨害されてたんで」
言い訳にも関わらず説教と追試のコンボは理不尽だろ。理子は無罪で見逃されてるのに!
追試で誰もいなくなった
しまったな。傘持ってきてねえよ
「明日の『大泥棒大作戦』会議から仲間はずれにされたくない人は傘にお入り下さい」
どこに隠れてたのかピンクでフリフリの折り畳み傘を持って現れた理子。どうやら待ってたらしい。
「……バス停までな。それでチャラで」
「あいあい」
面倒なので近場のバス停まで相合傘することにする。
「明日作戦会議か」
「時間と場所とかは後でメールするよ」
「キーくんと相合い傘、うっれしいな。あっめあっめ降れ降っれもぉーっと降れー♪」
折り畳み傘って小さいからか相合傘すると濡れるなあ。
「くふっ。キーくんってふだんから女子を侍らせてるけどぉー「侍らせてはいない」実際二人っきりになるとけっこう面倒見いいんだよねー。ベッドの上でも優しかったもんねー?
後ろから理子に向けられる殺気!
とっさに理子をホールドしてその場から距離を取る。
一瞬前まで理子の首があったその高さをヒュゴッと、日本刀の刃が通過した。首飛ぶぞ今の!?
間一髪だが――。
「なにしてんの白雪?」
右手には抜き身の銘刀イロカネアヤメ、左手には時代劇に出てくるような緋色の唐傘をさしている白雪がいた。
「―――キンちゃん、下がってて」
――あかん。ぶち切れとる。
ストレートに助けを求めたら妹ルートで庇護対象に入るので色仕掛けで主導権握りたいイメージ
なおキーくんは色仕掛けにはあまり乗らない模様
キンちゃん強化は
-
戦闘技を増やす
-
便利スキルを増やす
-
部下を増やす
-
女を増やす