遠山キンジの独白   作:緋色

7 / 168
あの世界は野生の強者がポンポン出てくる印象


高校時代
誰もが知ってるヤベエ奴


 さて――帰りてェ……。

 針の筵、悪目立ち。入学時にSランクを取った人間は良くも悪くも目立つ。

 

「あれが遠山か」「入試で教師を倒したとか」「神奈川県警のヤクザ」「鎌倉大仏事件で活躍したとか」「あの鎌倉大仏事件の?」「目があった奴を逆さ吊りにするとか」「マフィアを壊滅させたとか」「ヤクザじゃなかったか?」「警官殺しの岡田を逮捕したって聞いたぞ」「やべぇ」「中学生の逸話じゃねえ」「目を合わせたら因縁付けられるぞ」

 

 なんか別の部分が目立ってる気がするが入学早々、帰りたいぐらい悪目立ちしてる…。

 というか鎌倉大仏事件ってなんだよ…俺知らないんだが…。

 眼を逸らす様に軽く教室を見回してみると明らかに怯えられている。

 武偵校では一般教育(文部科学省が定める高等学校学習指導要領)を午前中にし、午後から専攻に別れた教育をするように分かれている。つまり一般教育を受けるクラスは専攻で分けられてないので様々な奴がいる。

 そこで問題になるのがコミュニケーションであり、現状である。

 若干の寝坊で遅めに登校した結果、そのまますぐ入学式になったため周囲に強襲科(アサルト)の同期か情報科(インフォルマ)か知らんが噂を流したのか凶悪な生徒がいると、実際どういうキャラか知られる前に噂だけが蔓延しているという迷惑な状況になっていた。

 

 おかげで隣の席の女子なんかは下手に逃げたら絡まれるんじゃないかとでも思っているのか滅茶苦茶怯えられている。

 うーん。下手に行動したら状況が悪化するだろうし、かといって放置は不味いし、学生寮の同室者は別クラスだし、自分でどうにかしないといけないのか。

 面倒クサいから放置して逃げてェ……。

 祈りが通じたのか通じてないのか忘れ物したとかで職員室に向かった担任がようやく戻ってきた事で、空気が一旦リセットされる。

 

「担任の蘭豹や。初めてのHRだし廊下側の前の方から専攻とランク含めて自己紹介していけ」

 

 そう言って自己紹介が始まる。

 ――これはチャンスではないか?

 下手な噂より実物の方が説得力あるように、自己紹介で少しおちゃらければ払拭できそうな気がする。やってみるか。

 自分の番が回ってきて立ち上がった所で空気が緊張によって引き締まった気がする。この空気嫌だなぁ。まるで一触即発の事態みたいじゃないか。

 

強襲科(アサルト)Sランクになってしまった遠山キンジです。架橋生(アクロス)やってて階級は巡査。高校での目標はモテたいのと彼女作る事です。美人の彼女募集中!よろしく~」

 

 無難な自己紹介で若干空気が緩んだ気がする。

 自己紹介も一通り終わり、連絡事項を済ませたらあとは好きにしろと担任は戻っていった。おい雑過ぎないか教師?

 

「遠山君はもっと恐い人かと思ってたよ」

「俺は喧嘩売ってこない限り恐くないと思うがな――不知火君?あと男は彼女になれねえぞ?」

 

 自由時間に入り、話掛けてきたのは不知火(しらぬい)(りょう)。同じ強襲科(アサルト)のAランクの男だ。

 周囲が遠慮してる中で平然と話しかけてくるあたりイケメン力を感じる。

 

「呼び捨てでいいよ。あと彼女は遠慮しとくよ。僕はノーマルだし」

「俺も呼び捨ててでいいぞ。女子にモテる秘訣とかあったら教えてくんね?」

「うーん。よくわかんないや」

「すげえ。適当に誤魔化してるだけなのにイケメン力を感じる……。これがモテる秘訣か――イケメン力ってなんだ?」

「いや知らないけど」

「やっぱ顔がいい奴は自然とイケメン力が付くんじゃないか?」

 

 くだらない話をしてたら自然と一人混ざってきた。

 車輛科(ロジ)武藤剛気(むとうごうき)。乗り物に関しては何でも運転出来ると言ってたが入学したばっかでその自信はどっから来るんだろう?

 

「武藤君はいきなり何言ってるの?」

「あり得るな。イケメンだとイケメン力が付くのか。イケメン力があるからイケメンなのか議論すべきポイントかもしれんが」

「イケメンだからモテるわけじゃないと思うよ?」

「そうか?男だって顔が良い女性が好きなわけじゃん」

「尚且つおっぱいが大きいと最高だな!」

「おっぱいに貴賎はないけど大きい方がモテるイメージはある」

「うん。周りの視線が痛いからこの話題一回置いとこうか。僕までそういう目で見られたくない」

「嘘つけムッツリ。イケメンはムッツリだって相場は決まってるんだ」

「よーし。今日はイケメンがムッツリかどうか掘り下げるか」

「えー。拒否権は」

「「無い」」

 

 武藤と友達になった。

 不知火?腹に一物抱えてるように見えるけど友達だと思う。

 

 

 

 

「キンちゃん。一緒にお弁当食べよ?」

 

 午後の専攻の前に昼飯どうするかと話していたら白雪がやってきた。

 

「いいけど。これから学食いくつもりだったから昼飯買って来ないと」

「あ、大丈夫だよ。キンちゃんの為にお弁当作って来たから」

「あ、その重箱はそういう事なのか。てっきり健啖家になったのかと。行き違い避ける為に今度からは前もってメールしてくれ。できれば前日に。予定空けるから」

 

 食材を無駄にすることは悪である。

 ちゃんと食べきって倒れた夏のとある日の悲劇は繰り返すべきではないし。弁当は痛むものだからな。きちんと釘を刺しておく。

 

「お前!彼女いるじゃねぇか!裏切り者!」

「彼女じゃなくて幼馴染だが?」

 

 いや幼馴染の距離感じゃないか?

 これの距離感バグってるからよくわからないんだよな。身近だったカナ姉はカナ姉だったから男女間の距離感変だと言われてもピンとこない。過去に付き合った菊代は貢ぎ体質だったから比較対象にしちゃダメだろうし。そういや矯正終わってなかったな大丈夫だろうかあいつ?

 

「別にまだ彼女じゃないけど?一応聞くけど白雪は俺と付き合える感じ?」

「そんな…!?キンちゃんと付き合うなんて…」

「やっぱ無理な感じか?」

「今夜は御赤飯だよ!」

 

 なんか色々段階すっとばしてない?あとそれは答えになってない。

 

「キンちゃんと付き合って毎日お世話してお嫁さんみたいだね。でも付き合うならお嫁さんに決まったようなものだよね。武偵高校を卒業したらキンちゃんは18歳で結婚出来る様になるから卒業と同時にゴールインして、キンちゃんは武偵企業に就職して私も一緒に就職してラブラブだと周りから祝福されつつ職場で活躍しながらも子供が出来たら私は引退して子育てを優先するべきよね。でもお役目を継がせたくないからできれば男の子がいいな。キンちゃんそっくりの子供はきっとわんぱくだけど格好良くなるだろうから「ねえ聞こえてる?おーい?」それならやっぱり飼うなら犬かな。あ、キンちゃんが猫派なら猫を飼うのもいいかも。でも猫だったらキンちゃんに猫可愛がりされてたら嫉妬しちゃうかもしれないし「紹介するとこいつは俺の幼馴染の白雪。偶にスイッチ入るとトリップするけど悪い奴じゃないから」でもキンちゃんに飼われるのは「…遠山君すごいね」「くっそ!リア充め爆発しろ!」でも外で飼ってちゃダメだよ?キンちゃんはカッコいいから他の女の子に好きになられることも多いだろうけどキンちゃんが本気じゃなければセーフだから。隠れてするのは駄目だけどお妾さんはふt――痛い!?」

「流石に長い」

 

 デコピンで話を中断させた。

 

「腹減ったし飯にしようぜ」

 

 

 次の日から女たらしの遠山というあだ名が追加されていた。

 解せぬ。




怪文章は頑張りましたが途中で力尽きました
江迎コピペ並みの文章無理だわ

追伸
確認できた限り週間ランキングに入ってました
ありがとうございます

原作何巻まで読んだ?

  • 読んでない
  • 1~10
  • 11~20
  • 21~30
  • 31~39
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。