遠山キンジの独白 作:緋色
アンケート結果的に上2つか3つ書いて6巻かな
病室にて
あの後の話をしよう。
と言っても俺はイ・ウーから生還して白雪が浮かべていた救命ボートに拾われた後は気絶するように寝てたから詳しくは知らんので又聞きであることは許して欲しい。
救命ボートで漂っていたところ海自の船隊が現れて俺たちの救助とイ・ウーの拿捕・臨検を行ったらしい。俺たちはついでで目的はイ・ウーだろうな。
わりかしどうでもいいのだがイ・ウーの扱いでロシアが所有権主張したり、アメリカが横槍いれたり、イギリスが絡んできたりと政治的に揉めまくっているそうだ。なぜかアリアがあっちこっち出向いてる所を見ると所有権あいつにあんのかな?いろいろおかしいが。
話はそれたが気を失っていた俺は管轄の問題か知らないが武偵校の
病室で目を覚ました所で政府関係者を名乗る黒服男が武偵高の先生と一緒にやってきて、イ・ウーの話を根掘り葉掘り聞いてきた。
そして「事後処理は我々が行うから今回の事は永久に他言無用」と言い残して去っている。クソ強い雰囲気を完全に隠しきってる所から法務省の武装検事だろう。万全でも今のところは勝てる気はしない。
この件で武偵高の先生に単位補填してくれないか交渉してみたら、ピラミディオンの警備を途中でほっぽり出したマイナス(俺悪くなくね?)を警備の問題点や改善案をレポートで出すことで補填+色を付けた単位にしてくれるそうだ。
嫌な夏休みの宿題である。武偵校じゃ長期休暇の宿題なんて使いまわしのプリントだけで――答案出回ってるから1日で終わるのに……。単位足りてないからやるけどさ……。
ピラミディオンで思い出したが兄さんとパトラは姿を消したらしい。多分駆け落ちだろう。――退院したら片手間に探し出して無理矢理にでも挙式を上げさせてやる。
決意を新たに、そんなこんなでデュランダルが海に漂流していたと苦情を言いに来たジャンヌを言いくるめたり、ピラミディオンの見取り図を睨みながら事件で浮かび上がった警備の問題をレポートとして仕上げていると――
「やぁやぁ!遠山侍君!頼まれていた砂金の鑑定が終わりましたよ!」
「頼んでねえし勝手に持っていっただけだろ」
砂金を勝手に持っていったらしい土御門が来た。
「古式のエジプト系魔術が掛かっていましたよ?ファラオの呪いでインディ・ジョーンズしてたんですか?」
「説明が面倒くさいが――まあ似たようなもんだ。よくわからんお宝争奪戦だったらしい」
「ふーん。どーでもいいので本題に入りますが、これなら金相場の1割増しで買い取りますよ。あ、星伽巫女から現場の写真撮ってると聞きました!それもつけてくれるなら2割増しで買い取りましょう!」
「……オカルト相場よく知らんから白雪がそれで合意するならそれでええけど。写真はケータイに入ってるから……写メ送るわ」
「コレメアドです!しかし交渉に星伽巫女挟むのは反則ですよ!?4割増しですかヒドイですね!?」
「買い叩こうとしたんかお前…」
この配置は神殿を~とか言いながら軽い考察したあとに「星伽巫女に見て貰ってから払いますね」と言って去って行った。なんだったんだあいつ。
騒がしい奴だなあと思っているとふさぁっとそよ風が窓から入り込む。……窓閉まってたよな?
「――で、なんの用事ですかね。姐御」
「見舞いよ」
「なら入り口から入ってくれません?」
「見られると面倒ですから」
別に見舞いくらい問題にならないと思うが……それはそれとして不甲斐ないとかでお仕置きされないかな?
今結構全身ボロボロなので逃げれないんですが。
「ボスを逃がしたそうですね」
「イ・ウーは解散したし、拿捕したので最低限の仕事したでしょ」
「そうかしら?拿捕したのは海自で構成員は逃げてるし、潜水艦には証拠隠滅したのか美術品ばかりだそうよ」
「んなこと言われても……」
シャーロックに誘い込まれて乗っただけで自分から攻め込んだわけでもないからな。
「シャーロックを討っただけでも良しとしましょう……よくやりました」
「褒めるだけならいらないんだけど」
「ならご褒美あげましょうか」
なら金がいい。と言う前にマキリさんは立ち上がり頭に手を伸ばしてくる。――その指鉄棒を握りつぶせますよね!?
とっさの事で思いっきり固まってしまったが、ナデ…ナデ…明らかに慣れてない感じで撫でてくる。
殺気なりなんなりは感じないので一応褒めにきたっぽい。何もなさそうですなので緊張が解けたが、それがよくなかった。
「キンちゃん。お着換え持ってきたy――誰!?」
ノックもなしに白雪がやってきてマキリさんを見て殺気を放出し始めた。
「待て、白雪お前は何か勘違いをしている。多分 きっと おそらく メイビー」
政府関係者とでも言って誤魔化すのが吉か…?いやでもこのわけわからん状況はそれ言っても誤魔化してるとしか思われないな……。
短い葛藤の間に
「ママです。息子がお世話になってます」
「何言ってんの姐御!?」
あと息子じゃねえ!?
「え?キンちゃんのお母さま!?」
「違うぞ?この人は……あー、あれだ師匠みたいな――そんなような感じで少なくともママではない」
「あら弟君を膝枕した時ママって言ってたじゃない」
「それは意識ない時だから知らん」
去年なんかあったようだがそんなこと覚えてないので妄想だろう。
「そんな……キンちゃんが私かカナさん以外で膝枕されるなんて……」
「どこに衝撃受けてるんだ?白雪は俺の事なんか誤解してない?」
そもそも膝枕することがレアだしカナにされたことはないが。
「あれ?ママ…アネ……師匠……まさかカナさん!?すごい全然わからなかった!?」
「違うよ?」
カナになったきっかけが母が死んだ後に女装して目覚めたという話を白雪にしたっけな。
いや確かに兄さんはママで姉で師匠というよくわからん属性持ってるけど。――いやママはまだないか?カナの時ママ味が強いからあるか?
「初めましてひとみです。カナでもキンイチでもありませんが、キンジのママです」
「あ、そういう設定なんだ。星伽白雪です。キンちゃんの彼女です」
「知ってる。さて、彼女さんが来たなら今日はもう帰りますね。今度時間ができたらまた来ます。それと私の事は他言無用です」
多少困惑してる風味の姐御は面倒くささが勝ったのか、さっさと退散していく。
おい入り口から出ていくなら窓閉めてけや。
「で、なんだっけ。――ああ着替え頼んでたっけ?サンキューな」
「うん。キンちゃんが入院中のお世話は任せて」
専用看護師とかよくわからない事を言ってクネクネ白雪は一旦置いとこう。面倒だし。
白雪と兄さんはなんか距離あるからさっきのが拗れることもあんまりないだろう。
「自分で出来る範囲は自分でやるよリハビリで」
「じゃあできない範囲をやるね」
そう言いながらどこから持ってきたのか病室に花を飾る。あれプリザーブドフラワーか。わざわざ作ったのかあれ?何か言いだしたいけどあまり言いたくないのかそわそわした雰囲気を出しながら一通り病室を整えた所で満足したのか決心がついたのか白雪がきりだす。
「キンちゃん様。お話があります」
「身体痛いし動く事なら無しだぞ?」
「それはまた今度……。じゃなくて緋弾について――キンちゃんはどこまで知ってる?」
「……よく知らん。持ってたバタフライナイフが急に光ったんだけど。あれのせいか?持ってていいやつかなあれ?オカルト絡みなら白雪に渡しといたほうがいいか?」
あれで光った後アリアはビームとかやりだしたし起動スイッチだったんじゃなかろうか。
「あれはキンちゃん様が持っていた方がいいかも――
「……すまねえがオカルト語はさっぱりなんだ。よくわからんが抑え込もうとして漏れた感じなのか」
その割には意思があるかのようにビームしてた気がするが?でもアリアの意思は飛んでたっぽいんだよな……。
考えてもわからん。
「……これどこに耳あるかわからんし病院で話す内容じゃねえな……?退院してから改めて聞くよ。別に急ぎじゃないんだろ?ピラミディオンのレポートも出さんといかんし」
「……キンちゃんがそう言うなら改めて時間作ってお話しますね」
「一応身体に害ないかアリアの身体は調べさせといたほうがいいだろうけど――白雪任せていいか?なんか詳しそうだし」
「キンちゃんのお手を煩わせることのないようにします」
「いやなんかあったら頼れよ?」
今一瞬覚悟が見えたけど変に喧嘩しそうで怖いなあ。
「超能力者視点でピラミディオンの警備改善点を出してくれるとありがたいんだが。ゴレム?に襲撃されたわけだし」
「一般的な結界張るだけでも効果あるから――出入り口だけでも効果あると思うよ」
「ふーん」
後日、ピラミディオンの警備改善されたそうだ。