「よろしく頼むぞ、オカッパ頭」
「保科って呼んでもらいたいんすけどね、鳴海さん」
2人はそう言いながら怪獣9号を見る。なるほど、確かにこいつは怪獣というよりかはエイリアンだ。怪獣的な特徴が見えない。
先に保科から仕掛けた。上空から短刀で切り掛かり、斬撃を浴びせる。怪獣8号に攻撃した時と違って敵の柔らかい関節部分に当たらなかったため、ダメージは入らずに受け止められてしまう。彼は攻撃が通用しなかったと見ると腹を蹴り上げて一旦距離を取る。怪獣9号は後ろに下がらなかったものの保科は距離を取ることができた。
次は鳴海の専用武器による射撃による攻撃だ。彼の持つ武器は近遠距離どちらにも対応しており、装弾数が5発と少ない事と大型で取り回しの悪い点を考慮できるなら使える兵装だ。彼はある程度発射弾数を抑えて尚且つ効果を与えるため、9号の足元に発射した。今の所やつは地面にいたためこの攻撃により体勢を崩した。
鳴海はそこで合図を送り、隊員たちによる迫撃砲による攻撃が始まった。表面で爆発するし、怪獣は体を損傷したとしてもすぐに治癒することができるため効果自体は少ない。だが、目眩しによる足止めぐらいにはなった。鳴海と保科は9号があまり動けない間に体勢を整える。
しかし、9号の動きも速かった。手で何か黒いものを作り出すと2人に向けて1発ずつ発射する。No.s1により未来視が可能な鳴海はスーツについているバリアで受け止めもう1発も武器で撃墜しようと動き出したが、不意を突かれてしまった保科はバリアが間に合わず脇腹に1発喰らってしまう。その隙に9号は同じようなものを迫撃砲のある方向に投げつける。
鳴海は、保科に向かって叫ぶ。攻撃を受けた隊員たちにも通信する。
「おい、オカッパ、大丈夫か‼︎迫撃砲小隊も無事か」
「現在6名に攻撃が命中、反応ありません。ですがまだ戦闘の続行は可能です」
「了解した」
片手で脇腹を抑えながら保科は舌打ちした。傷口からは何か黒い液体が流れている。
「く………こいつ多分、なんか毒とか使って攻撃しとりわすわ。傷口がこんなんになっとる」
攻撃を武器で捌き切りながら鳴海は彼に聞く。
「どうだ、戦えそうか?」
「やれることはやれます」
保科は傷口を抑えながら言った。
「そうか、無理はすんな」
「承知の上ですよ‼︎」
保科はそう言うと鳴海の横を素早く通り抜け、戦えるように9号の懐に入り込む。もちろん9号の方も対応するように体を構え、攻撃を受け止めれるように体勢を整える。
再び斬撃が加えられた。しかし、また受け止められてしまったため、やはり効果はない。だが、これで攻撃を受け止めている9号はすぐに動けない。鳴海はその隙を見逃さずに専用武器の持ち手を変え上空から切り掛かった。攻撃は肩の関節部付近に当たり2cmほど突き刺さる。再生されるとはいえ、識別怪獣相手ならまだきいてる方だ。彼は9号の動きを予測し、先程の毒による攻撃を武器の重さによる遠心力を使い、攻撃を避けると同時に、腕を掻い潜り後方に回り込む。
追撃するように彼は保科と連携で斬撃を浴びせた。保科は前に右手で切り裂こうとし、鳴海は後方から羽の付け根に向かって攻撃する。攻撃は9号にそれぞれ命中し、保科のは腕の関節部に、鳴海の攻撃は羽の付け根に突き刺さった。
しかし、9号はすぐに保科の腕を持って投げ飛ばし、背部に突き刺さった鳴海の専用武器を軽々と引き抜く。そして武器を投げ捨てると、避けようとする彼にも反応が追いつかないほどの速度で打撃を加えた。すんでのところでバリアを貼ったが、余波により吹っ飛ばされてしまう。損傷そのものは少ないがまともにくらったらただでは済まない。
再び迫撃砲による攻撃が行われているが、以前これといったダメージは入らない。9号はお返しとばかりに飛び上がると迫撃砲陣地に毒を大量投げつける。鳴海はすぐさま落ちていた武器を取り、陣地を守ろうと素早く毒を撃ち落としいきながら9号に弾丸を放つ。今回はある程度攻撃を止めるため羽に2発撃ち込む。9号はその攻撃によりバランスを崩して攻撃を諦めた。そして、完全には撃ち落とせなかったためか迫撃砲小隊からの応答はない。やられたという訳だった。
鳴海は厳しそうな顔をしながらも武器を構えた。
怪獣8号と水竜2025型も交戦していた。8号は敵の頭を押さえつけて動かないようにしている。水竜2025型の方も抵抗しているが海中生物の怪獣のためロクに抵抗できていない。
現場付近まで来ていた斑鳩はその方向を見た。ふむ、と顎を撫でる。見た感じ8号が止めてくれていることを考えるとこちらにとっては好都合だ。これなら想定以上にうまく行くかもしれない。
彼は部下たちに指示を出した。
市川は斑鳩の指示を受けて行動を開始した。目標は怪獣8号が水竜2025型を抑えていることを利用して、FS-2の無弾頭誘導弾を命中させることだ。彼の場合8号の正体を知っているため彼がなぜ水竜2025型と戦っているのか理解しているが、周りはそうではない。なんせ得体の知れない存在であるし、後で本人に聞いた話だと不可抗力だったらしいし、保科副隊長はあまり気に留めてなかったが、防衛隊の中隊と交戦してしまっているのだ。完全に味方というわけではない。
そんなことを思いつつも彼は水竜2025型に向かってトリガーを引いた。敵は体が爆弾みたいなものなので、大火力兵器による攻撃は危険だが、小銃ぐらいならばさしたるダメージにはならない、今回は弱らせるだけの目的だから安心だ。
そして、斑鳩も戦闘に参加していた。彼の専用武器はユニ器官を利用して発電した小型レールガン、4式対獣型電磁砲。字面では協力そうな武器に見えるが。しかし、連射できるとはいえ、射程や威力はそれほど高いわけではない。しかし、1発でF-2級怪獣を倒せるほどの威力はある。前回の相模原の戦闘では修理中で使えなかったが今回はやれる。
斑鳩は撃ちやすくするためビルに上がると、その連射力を生かつつ、海竜2025型を体をなるべく傷つけないように気を遣いながら攻撃した。効果はあるようで先ほどよりも海竜2025型の動きが鈍くなっている。さらに怪獣8号が抑えてくれているおかげで撃ちやすくなっている、今度こそチャンスだ。
彼はすぐに航空部隊に連絡した。
「ルナリエ3よりウイング2へ、現在対象はほとんど動かなくなった。今度こそ当てれるぞ目標は現在野島公園付近にいる」
「This is wing2,I understand.From now on,the wing for mation will bigan attack with warhead-free guided missiles.target in near Nojima park and all aircraft begin attacking.(こちらウイング2、了解した。ウイング編隊はこれより無弾頭誘導弾による攻撃を行う。目標は野島公園付近、全機攻撃開始)
FS-2の編隊は、高度を落とし目標に胴体を向ける。ロックオンとともに誘導弾が発射された。
英語難しい