新スーパーグレイトウォーズ   作:一芽

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第3話 ナデシコに集いし者達

道切進が本来いた世界、この世界で今、新たな物語が

まろうとしていた。

 

「…平和だなぁ」

 

少年『尾形悠真』の口から気の抜けた声が漏れる。

自分で作った朝食を食べ終えた悠真は、改めて今の平和を実感する、つい半年近く前まで国内でたくさんの戦いがあった国とは思えなかった。

ここ最近は連合軍とネオジオンの戦いのニュースはあまり聞かない。

だが、彼の平和な時間は、そう長くは続かなかった。

 

「起きたか悠真!飯食ったか!?食ったんなら今日も早く行こうぜ!」

 

突然家の扉を開き、騒がしい男が入ってきた。

 

「朝からうるさいですよ、ジロウ兄さん」

 

悠真は眠たそうな声で男に言った。

 

「だから二郎じゃないって言ってるだろ!俺の真の名はダイゴウジ・ガイだろ!」

 

その男、『ダイゴウジ・ガイ』、本名『山田二郎』であり、悠真は本名の二郎で呼んでいるのだが、本人はそれを好ましく思っていない、というより、自分の本名が平凡というのにコンプレックスを抱いているのだ。

 

「しかし、なんでこんな朝から行くんですか?」

 

悠真は面倒くさそうに聞く。

 

「そりゃあ俺達のゲキ・ガンガーを観に行くに決まってるだろ!」

 

「ゲキ・ガンガーではないですよ、あれは…」

 

ガイの言うゲキ・ガンガーとは、昔放送されていたロボットアニメである。

そして、ガイは悠真と自分だけが知るとあるものをゲキ・ガンガーと呼んでいる。

 

「じゃあ外で待ってるから飯食ったら俺にいってくれよな」

 

ガイはそう言うと扉の外に出て行った。

 

「…ハァ…」

 

悠真の口からため息が漏れた。

 

その後朝食を終えた悠真とガイ2人は、悠真の家の裏山にある洞窟へと行く。

 

悠真には血の繋がりがある家族はいない。

正確には父親らしき人物がいたのだが、その人物は、隠居の身であった『尾形秀夫』に赤ん坊の悠真を託して行方がわからなくなった。

そんな秀夫に育てられた秀夫は、悠真を優しく、時には厳しく育て、本当の祖父と孫のような絆で結ばれる関係になった。

そんな秀夫なのだが、長期間家を出ることになり、秀夫の遠い親戚であったガイが悠真の面倒を観ることになった。

ガイは悠真にとっては兄のような存在なのだが、どうにも頼り無いところがある。

秀夫もその面で心配してる様子でもあった

 

「にしてもよ、さすがにこれ以上俺達のゲキ・ガンガーをこんな所に放置しててまずくないのか?」

 

洞窟の奥へと進みながら、ガイが悠真へと言う。

悠真はゲキ・ガンガーではないと言っても無駄と思い突っ込まなかった。

 

「大丈夫だよ、それにあれは僕以外には使いこなせない」

 

そして二人は、その辺の少し大きな学校の体育館の二倍以上はあるんじゃないだろうかと思われる広い空間に出た。

 

「いつ見ても凄い迫力だよな、こいつは!」

 

ガイが子どものような喜び顔を見せて見つめているのは、その空間の真ん中に立つ、巨大な鋼の巨人であった。

 

「まったく兄さんは…それにしても、この機体を作ったこいつの生みの親の顔が見てみたいよ、文句の一つは言いたいし…」

 

悠真は巨人、いやロボットを見ため息を漏らす。

全高が20m以上あるこのロボットは、日本の甲冑を模したようなボディである。

全体的なカラーは青紫、ラインや鋭利な部分、そしてこの機体の存在感を示す頭部の三日月型の角は金色である。

両腰にある鞘には一本ずつ刀が納められていて、背部には機関砲らしき武装が二つ備えられている。

 

「そもそもこいつ、どうして僕の所に来たんだろ?」

 

悠真とこの機体が出逢ったのは1ヶ月前のことで、季節はずれの大雨で、裏山にある老夫婦のお墓が無事か確認しに行った際にに裏山の一部が崩れているのを発見、崩れた場所に開いた穴の中に入りこのロボットを見つけたのだ。

しかも、このロボットを悠真は簡単に操縦した。

元々、ロボットのパイロット専門学校にを通っていただからできたのだと思われたが、このロボットは他の人間が操縦使用とすると機能を停止してしまう。

既にガイや学校の知り合いに乗ってもらい試している。

 

「いい加減にこいつをどうするか考えないと」

 

悠真は毎日このロボットの整備をしていて、ガイはその手伝いというなの特訓の指導をしている。

 

「せっかく出逢えたロボットなんだがな…でもどうするんだ?連合軍にでも渡すのか…?もったいねえな…」

 

ガイはスーパーロボットや特別感のあるロボット好きのためこの機体をどうするか考えるときは少しテンションが下がる。

 

「さすがに軍には…このロボットが戦場で人を殺めるのは嫌だな」

 

この機体の性能の高さを知ってる悠真は、この機体が戦場に出るの恐れていた。

 

「まあ、なんだかんだ言ってお前はこいつのこと気に入ってるからな」

 

「別にそんなんじゃ…」

 

ガイは少し外れた事を言う。

 

その後、2人は機体の整備などをした。

ガイはこの機体でゲキ・ガンガーの技を再現するか考えていてばかりだったが…。

 

二人は一度家へと戻ってきた。

 

「ん?」

 

悠真は、家の扉の横にあるポストの中に入った封筒を見つけ、取り出した。

 

 

「とりあえず開けてみろよ」

 

「分かったよ」

 

ガイが急かし、悠真が封筒を開くと中には一枚の紙が入っていた。

その手紙には、きれいな日本語で長ったらしく文章が書いていた。悠真は凄い速さで手紙の内容を読んでいく

 

「………………………はぁ!?」

 

短時間で手紙を一通り読んだ悠真は、手紙の最後の文を読んで驚きの声を上げる。

「どうした悠真!?」

 

悠真は声を震わせながら応えた。

 

「このロボット……ことが………バレた…」

 

ガイは驚きの表情を見せた。

 

「おいおい!どういうことだよ!?」

 

ガイはなんとか落ち着こうとするも声は大きいままである。

唯一冷静さを取り戻した悠真は手紙の内容をガイに教える。

 

 

 

「つまり、三日前にこのロボットを起動させたときに、偶然ネルガル重工のレーダーに反応してばれたわけか」

 

ちなみにその時に機体を動かしたのはガイだから、ガイが悪いとは悠真は言わなかった。

言っても聞かないと思うからだ。

 

「うん、今になって思うと最初にこいつを起動させた僕にも責任はあるんだけどね」

 

悠真は何とも言えない顔をする。

 

「そんな気にするなよ、それでこいつは何に使うのか書いてるのか?」

 

ガイが悠真に疑問に思うことを聞く。

 

「それなんだけど、どうやら、ネルガルの新造戦艦ナデシコのクルーとして参加しないかと書いてあるんだ」

 

「ナデシコだと!?俺を平和を守る戦いへと誘われて乗ることになっていた!?」

 

実はガイは今度、ナデシコのクルーの一人として参加する予定なのだ。

 

「そうだよ。それにどうやら、この機体は一度パイロットとして登録された人間にしか操縦できないらしいんだ、今からパイロットの変更もできないらしいし、だから、僕がこのロボットのパイロットとしてナデシコの戦力になってくれないかという事らしいんだ」

 

ナデシコという単語にガイが反応した。

 

「でもさ、お前はどうするんだ?話を聞く限りじゃ強制させられてるわけじゃねえんだろ、お前と一緒に戦えるのは嬉しいがよ、もしもって時に爺さんを悲しませたくはねえからな」

 

悠真といつか共にロボットに乗って世界を守るために戦いたいと思っていたガイだが、ガイは一応元軍人で実績がある。

それに対して悠真はまだ16の少年だ、ロボットを操縦する技能があるからといって、本当の戦場を知らないパイロットとしてはまだ未熟だ。

それに悠真は尾形秀夫の大事な家族だ、危険な戦地へは送れない。

そのため、ガイは悠真がナデシコのはクルーになるのは反対だった。

2人の言葉を聴き、悠真はもう一度手紙を読み返し、告げた。

 

「よし決めた、この話に乗ろう」

 

悠真はあっさりと言う。

 

「おいおい!大丈夫なのか!?」

 

普段はただの熱血バカであるガイも、さすがにすぐに認められない。

 

「兄さんの気持ちは分かる、僕の未熟さも…だけど僕はね、こいつが他の人間が動かすのが嫌なんだ、ワガママだと知っていても、ここでこの話を受けなかったら一生後悔すると思う」

 

悠真は一息入れてまた喋る。

 

「それに、ロボットで人を守るのならロボットの戦う戦場は知るべきなんだ、甘えた考えだと言われてもいい、それでも行ってみたい」

 

悠真の将来の夢は、自分が作った機体で世界を守るという子供らしい夢だ。

だからこそ、彼はこの千載一遇のチャンスを逃したくないのだ。

 

しつこく聞いてきたためにしょうがなく一緒に来た。…そもそも、2人は今のところ行く当てもないから、断る理由もなかった。

 

「(これ以上言っても駄目だな…)その言葉、言ったからには全力でやれよ!」

 

ガイは笑顔で言うが、その目は真剣であった。

 

「当たり前じゃないか」

 

悠真はガイと同じ真剣な目つきをした笑顔で答えた。

 

 

 

 

そして、9日後…

 

 

 

 

悠真は、長崎県の佐世保にあるネルガル重工のドックの前ににいた。

 

「着いた…それにしても持って来すぎたかな…」

 

悠真は今の自分の状態を観て言う。

悠真は、両手にキャリーバッグを持ち、背中にはパンパンに膨らんだでっかいリュックサックを背負っている。

肩には鞄を掛けていた。

 

「機動戦艦なんて滅多に観れないからという理由でカメラとかプリンターまで持ってきてしまった…それにしても迎えの人遅いな」

 

悠真はかれこれ30分ほどこの場にいるが、いくら待っても出迎えの人間が来ない。

昨晩の電話では、出迎えの人間が待っていると説明があったためこの場で待っているが、いつまで経っても迎えの人間は現れない。

 

「…何時になったら来るんだ…あ、あの人かな」

 

悠真の前に1人の男が現れた。

 

「お待たせしました、尾形悠真様とお連れのお二方様ですね、案内人のプロスペクターというものです」

 

プロスペクターと名乗る男は悠真に挨拶をし、悠真も挨拶を返した。

 

「ど、どうもよろしくお願いします、それにしても遅かったですね」

 

悠真は遅かった理由を知りたかった。

 

「まあ、私もネルガルの人間として忙しい身ですが待たせたのは申し訳ございません。話は変わりますが、あなた様の元にあったあの機体ですが、ナデシコに移しておりますのでご安心を」

 

あの機体はどうやら、ネルガルの自己負担で洞窟から出され、ナデシコに移送されたらしい。

 

「ところであのロボットは何なんです?」

 

悠真はあの機体についてプロスペクターに聞いてみた。

 

「それはナデシコの中で話しましょう、それと今回はあなた方以外にも、竹尾ゼネラルカンパニーのトライダーG7とそのパイロット兼社長でおらっしゃる竹尾ワッ太様、他にもGUTSとGフォースから隊員の方など様々な方面の方が参加されておりますので」

 

トライダーG7という単語に悠真はギョッと目を開いて反応した。

 

「トライダーG7!?あのトライダーG7がナデシコに!?………あ、すいません騒ぎすぎました…」

 

つい興奮した悠真は落ち着きを取り戻し、プロスペクターに頭を下げ謝罪する。

 

「いえいえ、あなた方以外のクルーの皆さんも個性豊かな方々ばかりですから、別に大丈夫ですよ」

 

プロスペクターの個性豊かな方々ばかりというのに若干不安を覚えた悠真であった。

 

そして悠真はドックへと入り、悠真は興奮を隠せなく写真を撮ろうとしたが、ネルガルの人間に止められた。

そして、ナデシコに入った悠真は、そ用意されていた個室へと行き、荷物を出したりしていた。

 

「ハァ…写真ぐらい撮りたかったけど、駄目か…」

 

とりあえず悠真は荷物を全て出し、ナデシコの中を見て回ることにした。

 

(そういえば火星奪還作戦の為の戦艦なんだよねこれ、スーパーロボットを乗せるために、本来の1.7倍大きくなったらしいし、まあしょうがないかな…ん?)

 

悠真は、格納庫にて見覚えのある男を見つけた。

 

「こりゃあすげえぜ!トライダーG7!!あのスーパーロボットに拝めるなんて…くぅぅ!最高だぜ!!」

 

ナデシコの中にある格納庫へと来た悠真は、格納庫の中でやたらはしゃいでいるガイが目に入った。

 

「なんだ、兄さんか…」

 

「お、悠真じゃねえか!やっと着いたか!あ、お前の機体『倭猛零式』も格納庫に既にあるぜ」

 

ベラベラ喋るガイの倭猛零式という単語に悠真は頭を傾げて、すぐにあの三日月兜のあの機体だと分かった。

 

「(倭猛零式って名前なのかあのロボット…)…それにしても兄さんはどんな機体に乗るんですか?」

 

どうせエステバリスなのは知っているのだが、悠真は念のために聞いてみた。

 

「そりゃあ俺特注のスペシャルなゲキ・ガンーー」

 

「だからゲキ・ガンガーじゃねえと言ってるだろ!」

 

ガイがゲキ・ガンガーと言おうとした時、1人の男が大声で怒鳴ってきた。

その男が二人の元へと近寄ってきた。

 

「ったく何回言わせれば分かるんだ…あれはエステバリス、決してゲキ・ガンガーなどではないからな」

 

男は呆れ顔でガイを見た。

 

「へいへい」

 

ガイは面倒くさそうに返事をする。

 

「まあそんな事はいい、それよりもお前さんがあの倭猛のパイロットか?まだ16の子供と聞いていたが本当だったのか」

 

男は悠真を観た。

 

「はい、それで失礼しますが、貴方はメカニックの方でしょうか?よろしければ名前を聞かせてくれませんか?」

 

悠真は男がメカニックだとすぐ気が付き名前を聞いた。

 

「俺の名は瓜畑セイヤ(ウリバタケ・セイヤ)、ナデシコのメカニックだよろしく頼むよ。それとさっきこの馬鹿が言ったのははゲキガンガーじゃねえからな、エステバリスだからな」

 

男、ウリバタケ・セイヤは、呆れた顔でガイを見て言った。

 

「別にいいじゃねえか博士」

 

ガイは笑いながら言う。

 

「だから、いつも博士じゃないって言っただろ!」

 

2人の子供のような言い争いを観て、悠真の顔に自然と笑みが浮かぶ。

最初は堅苦しい人ばかりいると思ったが楽しくやっていけそうだと、悠真は思った。

 

するとそこに、1人の男がやってきた。

 

「まったく広いな…ん?」

 

男は悠真達と目が合った。

 

「こんにちは、失礼ですがあなたは?」

 

悠真が男に話しかけた。

男は、一瞬反応に困った顔をしていたがすぐに口を開いた。

 

「ああ…俺はアキト、天河アキトだよろしく頼む……それにしても凄いなこの戦艦、スーパーロボットまで積んでいるのか」

 

男、『天河アキト(テンカワ・アキト)』は、ガイの言ったスーパーロボットの単語に反応を示す。   

 

「お前スーパーロボットに興味あるのか?なら後で伝説のアニメ『ゲキ・ガンガー3』を一緒に観ようぜ!」

 

アキトは一瞬驚いたが、すぐに口を開いた。

 

「ゲキガンガーか……懐かしいな……って!そんな話してる場合じゃなかった!ユリカを探さないと!」

 

アキトはそう言って、どこかへ行ってしまった。

その後、エステバリスの凄さを雄真に見せようとしたガイは、エステバリスでゲキガンガーの技を再現しようとして転倒し負傷した。

少しの間エステバリスに乗れないが大丈夫らしいく、心配した悠真だが、ガイの怪我をしても元気な様子を見てひとまずブリッジへと行った。

ブリッジには艦長以外のクルーが集まっていた。

ブリッジへと来た悠真に、悠真と同い年ぐらいの少年が声をかけてきた。

 

「よう!初めましてだな、俺の名は竹尾ワッ太、竹尾ゼネラルカンパニーの若社長でありトライダーのパイロットさ。お前は倭のパイロットである尾形悠真か?」

 

悠真は、いきなりトライダーG7のパイロットである竹尾ワッ太に話しかけられて、ガチガチに固まっていた。

 

「は、はい!ど、どうもよろしくお願いします!」

 

悠真は震え声でワッ太に言う。

ワッ太は苦笑いをする。

 

「そんなに固まるなって、俺が活躍したのは小学六年の時だぜ、四年経った今じゃ仕事が少なくてよ、会社のためにも今回の計画に参加したのさ」   

 

ワッ太の話を聞く中で、悠真はなんとか落ち着きを取り戻した。

 

「そうなんですか、苦労なされてるんですね…」

 

ワッ太は会社の事は社員に任せ、い人で参加している。

そして、悠真はブリッジにいる人間のほとんどに挨拶を済ませたころにブリッジに一人の女性が入ってきた。

 

「みなさ~ん!私がナデシコ艦長ミスマル・ユリカでーす!ブイ!」

 

 

「「「………………」」」

 

ナデシコ艦長の名乗った女性『御統ユリカ(ミスマル・ユリカ)』は、元気よく挨拶をしたが、この場にいた者達は無言で反応に困っていた。

すると、彼女の後を追って1人の男が入ってきた。

彼は、女性と何か話をして一同の方を向いて言った。

 

「失礼しました、彼女は正真正銘ナデシコの艦長で、そして僕が副長のアオイ・ジュンです、皆さんよろしくお願いします」

 

一同は、真面目そうな『葵ジュン(アオイ・ジュン)』が言うのなら大丈夫だろうと心の中で納得した。

 

「では、これからナデシコについて説明をーーーー」

 

その時、艦内に警報が鳴り響いた。

 

「「「!?」」」

 

ブリッジにいた者達は急な警報に驚く。

 

「木星トカゲ起動兵器が出現、施設上空にて連合軍と交戦中です」

 

ナデシコのオペレーターである少女『星野ルリ(ホシノ・ルリ)』が状況を説明する。

 

「なんだって!」

 

悠真は突如として現れた木星トカゲに驚く。

 

 

 

場所は変わって、佐世保ドックへと急行する1つの赤い戦闘機があった。

その名は『ガッツウイングレッド』怪獣との戦闘用に改造されたライドメカ『ガッツウイング』の最新鋭機である。

そして、そのパイロットであり、GUTS新隊員の『セキシマ・ホムラ』は、木星トカゲが佐世保ドック上空へと出現したことを知らされ現場へと急行していた。

 

「チッ、木星トカゲの連中とは…面倒な奴らだ!」

 

ホムラは、GUTS代表としてスキャパレリプロジェクトに参加しろと隊長の『イルマ・メグミ』に命令された。彼女曰く、優れた戦闘技術を持つホムラが適任だったらしい。 

隊長は今回の任務のために、最新鋭のガッツウィングをホムラに与えてくれた。彼も、今回の任務には反対ではなかったが、まさか、いきなり木星トカゲと戦う羽目になるとは思わなかったのだ。

そして、施設上空へとたどり着いた彼を迎えたのは、木星トカゲの小型無人兵器、通称『バッタ』である。

 

「一匹残らず破壊する!」

 

ホムラはガッツウイングは、ニードルガンやミサイルで次々とバッタを破壊していく。このガッツウイングは、対ディストーションフィールドの装備が施されているのでフィールドの無いバッタなどは敵ではない。

その時だった。

 

「ぶっ飛べえっ!」

 

「!?」

 

突如、地上からエステバリスのワイヤードフィストが飛んできてバッタを破壊、さらにそのままホムラのガッツウィングに拳が衝突した。

機体は大きく揺れ、ホムラはエステバリスのパイロットと通信を繋げる。

 

「おい貴様!気をつけろ!」

 

こんな状態で友軍機らしき機体の攻撃が当たったのだ。

ホムラは、そんな者に腹を立てていた。

 

「え!?今の当たった!?すいません!」

 

ワイヤードフィストを飛ばしたエステバリスに乗っていたアキトはホムラに謝る。

ホムラは、明らかに軍人に見えないアキトを観て言った。

 

「貴様民間人だろ!なぜ民間人がエステバリスに乗ってる!」

 

モニターに映ったアキトの顔を見たホムラは、アキトが民間人だと気が付いた。

 

「そ、それは…」

 

アキトは民間人だとバレて言葉に詰まってた。

 

「まあ今は仕方ない!話は後だ、一気に叩くぞ!」

 

ホムラは、味方は戦力では1人でも欲しいので今はアキトについて深くは考えなかった。

 

「はい!」

 

そして2人はバッタへと攻撃する。

そんな中ホムラは、エステバリス以外のロボットに気が付いた。

 

「いけ!トライダールアー!」

 

トライダーG7である。

ホムラはトライダーG7のパイロットであるワッ太へと通信を繋げる。

 

「俺はGUTSのセキシマ・ホムラ、貴様等の味方だ」

 

ホムラは、先ほどのアキトの件のことからあらかじめ自分は味方だと言っとくことにした。

アキトのように素人ではないのは知っているのだが念のためである。

 

「こっちはトライダーG7の竹尾ワッ太だ!助太刀感謝するぜ!」

 

ワッ太は清々しいほどの笑顔で応える。

 

「では、奴らをとっとと倒すか」

 

「「おう!」」

 

ガッツウィング・エステバリス・トライダーG7の活躍でほとんどのバッタは倒された。

アキトは、なんだかんだでエステバリスを動かせていた。

だが、メンテナンス中だったコンバトラーのエネルギーはほとんど無く、最新のガッツウィングやエステバリスも次々と増える敵に対して徐々に不利になる。

 

「チッ…ミサイルも残ってねえしブレイクガンもエネルギーがほとんど残ってない、さあてどうしたものか…」

 

その時だった。

海の中から巨大な陰が現れた。

 

「あれはナデシコ!」

 

アキトはナデシコの名を叫ぶ。

そう、現れたのは戦艦ナデシコだ。

そしてナデシコが、なぜ、このタイミングで現れたのかというと………。

 

「アキト!皆さん!お待たせ!」

 

その場で戦っていた全員の回線にユリカの声が響きわたる。

 

「お待たせってこのタイミングで…」

 

アキトは呆れ顔で言う中、ユリカはそんなのを気にも留めずに…

 

「そうなの!あなたのために急いできたの!」

 

「「…………」」

 

あなた…アキトのために来たと言う。

これがその理由である。

戦場にいて血が上ってたホムラも黙るほどだった。

そして、海に集まっていたバッタ達はナデシコへと向かおうとする。

 

「馬鹿な連中だ、ナデシコに突っ込むとは」

 

ホムラは、何とも言えない顔でバッタ達を観る。

 

「敵残存兵器、有効射程距離内に入りました」

 

ルリはバッタ達が攻撃の射程距離内に入ったことを伝える。

 

「どかーんと一発いきましょう!グラビティブラスト発射!」

 

ユリカの言葉を合図とし、ナデシコの主力武装である重力波の主砲『グラビティブラスト』が放たれる。

そして、あれほどたくさんいたバッタ達は、グラビティブラストに飲まれ1匹残らず消え去った。

 

「あれがナデシコの力…」

 

ナデシコの中にいた悠真は、ナデシコの実力に冷や汗をかいていた。

 

その後、彼等はナデシコに乗艦した。

彼等はナデシコの乗艦するクルー達に最低限の自己紹介を済ませた。

ちなみにエステバリスに乗っていたアキトは、偶然エステバリスに乗ることになったらしく、戦いはやはり素人らしい。

そして、アキトはナデシコの艦長ミスマル・ユリカとは幼なじみらしく、ナデシコに戻った直後は、彼との再会を喜ぶユリカの言葉が回線に響き渡り、その場いいた全員が呆れていた。

 

「まあ、そのうち慣れるって!」

 

ワッ太はホムラの肩に手を置いて言う。

 

「そうだな…」

 

ホムラはなんとも言えぬ顔だが返答した。

 

その後、ナデシコ宇宙空間に出て、手の空いたクルー達は、夕食を取りながら他のクルー達と交流を深めていた。

そんな中、ホムラは誰かと通信機で連絡を取っていた。

 

「そうか、もう少しで合流できるのか。分かったがとりあえずとっとと来いよ」

 

堅苦しい顔ばかりするホムラが、少し表情が崩れて、笑顔を見せながら電話をしていた。

 

「すいません、どなたかと合流するのですか?」

 

悠真がホムラに聞く。

 

「ああ、Gフォースの連中だな、今連絡取ってたのはガルーダⅢのパイロットの青木一馬だ」

 

「青木一馬…?」

 

青木一馬という聞き慣れぬ名を聞いた悠真は、反応に困っていた。

 

「まあ、メチャクチャな奴だが信頼は置ける馬鹿さ」

 

「「(馬鹿とか言ってるけど…)」」

 

最後の馬鹿発言は、青木一馬を知らない悠真達からしても余計だなと思えたが、言うほどでもなかった。

 

 

 

 

「ヘックシ!誰か噂してるな…」

 

ガルーダⅢの操縦室にて、パイロットである『青木一馬』はくしゃみをした。

すると、ガルーダⅢの周辺を飛ぶ三体のエステバリスから通信が送られ、モニターにエステバリスのパイロット達の顔が映る。

 

「おいおい、しっかりしてくれよカズさん」

 

赤いエステバリスのパイロットである『昴リョーコ(スバル・リョーコ)』が呆れた顔で青木の様子を観る。

 

「大丈夫だってリョーコちゃん、それよりも早く行かねえと勝手にナデシコ火星へ向かったりするかもな」

 

「「「………」」」

 

この状況でよくもまあこんな笑えない冗談を言えるものだとエステバリスのパイロット達であるスバル・リョーコ・『天野ヒカル(アマノ・ヒカル)』・『真木イズミ(マキ・イズミ)』の三人はは思っていた。

 

「あ…すまないな、不謹慎なこと言って…とりあえず行くぞ!」

 

「(なんだかんだで話を逸らした…)」

 

リョーコが呆れる。

 

「ふぅ…」

 

ヒカルは一度精神を落ち着かせる。

 

「笑えない…実力不足」

 

イズミは先ほどの冗談をまだ根に持っていた。

 

なんだかんだで、4機はナデシコの方を目指すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「青木の奴、馬鹿やってなきゃいいが」

 

ホムラは自室で報告用の書類などを纏めていた。

 

「………何か嫌な予感がする」

 

ホムラは書類を纏めていた手を止め、目を細めて精神を研ぎ澄ませる。

すると、ホムラの脳内にいろんな声や音などのノイズが聞こえてきた…そして。

 

『ジャワアアアアアアア!』

 

「!?」

 

明らかに人間でも通常の動物でもないものの鳴き声が頭に響き渡った。

 

それと同時に艦内に警報が鳴り響く。

 

(やっぱりか!)

 

ホムラは大急ぎでブリッジへと向かう。

 

「おい!何があったんだ!」

 

ブリッジにはユリカやパイロット達など多くの者が集まっていた。

そして、ホムラが着いたことを確認すると、プロスペクターが口を開いた。

 

「ふむ…どうやら怪獣が出現したようです、しかも世界中に」

 

「「世界中!?」」

 

プロスペクターの発言に、悠真とアキトが大声を出して驚く。

 

 

「それでどういうことなんだ、怪獣が世界中に現れたって…?場所なんかもハッキリしてんのか…?」

 

地球に残った社員や家族がいることが心配なワッ太は、なんとか落ち着きを保ちながら言う。

 

 

「はい、先ほど地上と通信が入り、モンゴル、イースター島、そしてアメリカ・アフリカ・ヨーロッパ、そして日本に立て続けに怪獣が、それ以外の国々にも謎のアンノウンが出現したらしく、世界中の軍がそれらの対応に追われているそうです」

 

プロスペクターから聞かされた地球の現状に、一同の中に重い空気が流れる。

 

「だから今回のプロジェクトに反対だった軍がナデシコを追ってこなかったのか…」

 

このプロジェクトに反対する軍の人間は多かった。

そのため、今回のナデシコの行動に軍が動かなかったのはおかしかったのだ。

 

「そんなことより地上に戻らないと!地上の人達が危ない!」

 

アキトが叫ぶ。

アキトは火星のコロニーに住んでいたが、木星トカゲの攻撃で地球へと飛ばされた。

そしてその地球が火星のような危険な状態にあるのを見過ごせなかったのだ。

だが、そんな彼をホムラが止めた。

 

「駄目だ、俺達は火星に向かわねばならない」

 

そう言うホムラにアキトが掴みかかる

 

「あんたは地上の人達が心配じゃないのかよ!」

 

そんなアキトに対してホムラは、彼を強く睨みつける。

 

「いい加減にしろこの素人が……地上の人間には助けてくれる軍がいる………だがな、火星にいる人間にはその軍がいない…貴様が一番分かってるのではないのか…!?」

 

「それは…!」

 

アキトはホムラの言葉に落ち着きを取り戻す。

アキトは、火星に残された人達を絶対に助けたいのだ。

 

 

「だから俺達は火星へ行かなければならない、地上に戻りたい奴は勝手に戻れ!俺は1人になっても火星へ行く……」

 

すると、ワッ太がホムラの型に手を置く。

 

「落ち着きなって、あんたが焦っても何も始まらないだろ」  

 

ワッ太は落ち着いた笑みを浮かべて言う。

 

「…そうだな、気を使わせてすまなかったな…艦長もすまなかった、馬鹿みたいに叫び散らして」

 

ホムラも落ち着きを取り戻し、艦長であるユリカ、他のクルー達に頭を下げる。

 

「いえいえ!私達も気を引き締めて火星へ向かいましょう!」

 

ユリカはガッチガチに固まりながら言っていた。

ホムラは、もう一度アキトの方を観る。

 

「俺も怒鳴ってすまなかったな…だが安心しろ、地上にはスーパーX3や世界中のスーパーロボットがいる、そう簡単には人類は負けない、俺達が戻らなくても大丈夫だ」

 

ホムラがアキトの肩に手を置く。

 

「いや、こちらこそすいまーー」

 

アキトはホムラに謝ろうとした時、再び警報が鳴った。

 

「「「!?」」」」

 

その場にいた者達は急な警報に驚きを隠せずにいた。

 

「今度は一体何なんだ!?」

 

悠真が叫ぶ。

 

「前方にディメンションホールが出現、ホール内から多数のアンノウンが出てきます」

 

ルリが冷静さを保ちつつ、何が起きたのか説明をした。

ディメンションホールとは、ほとんどの事が謎に包まれた次元断層である。

地上、空中、宇宙空間関係なく出現し、何も出てこなければ時間がある程度経って消滅して何の問題も無くて良いのだが、近年そこから未知のアンノウンが出現する事が増えた。

そのためディメンションホールの生体反応を探知する装置などが作られたのだ。

ナデシコにもちゃんと付いている。

 

「こんな時にアンノウンとは…仕方がない、竹尾!出撃だ!」

 

ホムラの声と共にワッ太とガイが反応する。

 

「へっ、どんな奴らが来ても俺達の相手じゃないぜ!」

 

ホムラはワッ太と共に格納庫へと向かう。

 

「艦長いいのですか?あの2人をを行かせちゃって」

 

悠真は2人が出撃することについてユリカに聞く。

するとユリカは、笑顔で答える。

 

「大丈夫です彼らなら!もし何かあってもナデシコで援護しちゃいます!」

 

ユリカの発言に周りの固かった空気は崩れて、多くの者の反応は呆れる反応ばかりだった。

 

「まったく、しっかりしてよね館長」

 

ナデシコの操舵士である遥ミナト(ハルカ・ミナト)がユリカを観て言う。

しかし、ユリカの耳には入っていなかった。

 

「…俺もいくよ、不安なところもあるけどあの人の言葉を聞いたら頑張れる気がしたんだ、俺でもできることをやりたい」

 

アキトも出撃する覚悟を決める。

 

「頑張ってアキト!あなたは私の王子様なんだから!」

 

ユリカの発言に、アキトの真面目な表情は崩れた。

 

「な、何言ってんだこの馬鹿!俺はいくぞ!」

 

そしてアキトは格納庫へと向かった。

 

「俺もいくぜ!スーパーロボットと共に戦える機会なんて滅多にないからな!」

 

ガイは負傷した腕を回しながらアキトの後を追った。

 

「兄さん…まあ、止めても無駄か」

 

悠真は呆れ顔だが、どこか笑みを浮かべてガイの後ろ姿を見送った。

そんな悠真に、プロスペクターが話しかけてきた。

 

「そういえば悠真さん、あなた様の機体『倭猛零式』ですが、戦闘に出られるようにメンテナンスが完了しましたがどうなされますか?」

 

倭猛が動かせると聞いた悠真は、目を見開いてプロスペクターを観る。

 

「あの機体で戦えるんですか!」

 

プロスペクターよくわからない笑みを浮かべて説明を始める。

 

「一応は戦えますね。ただ、装備が専用の太刀二本と背部にある二門の光粒子機関砲ぐらいしか使えないのが痛手かと、元々他の装備は火星に着くまでには完成させる予定でしたので」

 

悠真はニヤっと笑みを浮かべた。

 

「それだけで充分です!僕も出ます!こんな僕でも皆さんの役に立てるように頑張ってみせます!」

 

悠真はそう言ってブリッジを出て格納庫へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、宇宙空間のトライダーG7など四つの機体はホールから出てきたアンノウンとホムラ達との戦闘の真っ最中であった。

アンノウンは小型の虫のような生命体で一匹一匹であるが小さいが数がとても多く、ガッツウィング・トライダー・2機のエステバリスは苦戦していた。

どの機体もメンテナンスが完全ではなく、ガッツウィングとトライダーは先ほどの戦闘でミサイルなどを多く消費し補給もほとんどされていないのだ。

 

「ゲキガンパァンチ!」

 

ガイの青いエステバリスの拳が、アンノウン達を次々としとめていく。

しかし、アンノウンの数が多すぎてきりがなかった。

 

「くぅ!ウジャウジャ出てきやがって!数が多いんなら合体してでかくでもなりやがれ!」

 

ガイは願望を含みながらもアンノウン達に向かって叫んだ。

 

「よし!こうなったらトライダー・バード・アタックを使う!皆は奴らを俺が指定する位置へと誘導してくれ!」

 

「解ったぜ!みんないくぞ!」

 

ワッ太の言葉を聞き、燃えに燃えまくってるガイが、アキトとホムラを先導した。

 

「まったく元気だけが売りだな…だが、成功させてみせるぞ!」

 

ホムラのガッツウイングがアンノウン達を誘導させるために飛ぶ。

 

「俺もやってやる!」

 

アキトもエステバリスを飛ばす。

三人の機体は無数のアンノウンの周りを飛ぶことでアンノウン達を挑発し、そのままのワッ太の指定した場所まで誘導した。

 

「皆!その位置からそいつ等を離れさせないでくれよ!」

 

ワッ太の言葉を聞いた3人は、アンノウン達を取り囲んで攻撃を加えながら中央へと追い詰めていく。

 

「「ギギィ!」」

 

アンノウンの群れは一点に集中していく。

 

「よし今だ!トライダー!バード!アタァァック!」

 

トライダーが光の鳥となり、アンノウン達へと突っ込む。

 

『ギギャアアア!?』

 

アンノウンの群れは叫びともにトライダーのバード・アタックで倒された。

 

「ギギィ!」

 

しかし、生き残ったアンノウンは攻撃後で隙のできたトライダーへと特攻してくる。

 

「しまった!」

 

アンノウンに気がついたワッ太は、トライダーに避けさせようとするも、避けれそうになかった…。

 

「ギギィ!」

 

アンノウンがトライダーの眼前に迫る!

その時!

 

「いっけえええ!」

 

「ギギャア!?」

 

アンノウンはトライダーの目の前で、突如現れた機体かによって切り刻まれた。

 

「あの機体は…倭じゃねえか!?…まさか…!」

 

ガイは、現れた機体…倭猛零式の姿を観て言った。

そして、ガイのエステバリスや他の機体に倭からの通信が飛ばされた。

 

「大丈夫ですか皆さん!」

 

それは倭猛を操縦する悠真であった。

倭の両手に握られた太刀がアンノウンを切り刻んだのだ。

 

「悠真…大丈夫だ、出てきたんなら覚悟は決めてるのだろ?」

 

ガイは真剣な目で悠真に聞いた。

 

「ああ!まあ、ガイ兄さんみたいに戦うーー」

 

「貴様ら!まだ来るぞ!」

 

「ーー!?」

 

悠真の言葉は、ホムラの発言でかき消された。

ホムラはガッツウイングのレーダーで地球の方から来る何かを感じ、皆に注意をしたのだ。

 

「来るって何が来るんだ!?」

 

アキトがホムラに聞いたときに、ナデシコのルリから通信が入った。

 

『皆さん、地上から3匹のGモンスターが宇宙へ向かったと報告が入りました、気をつけてください』

 

「「!?」」

 

その場にいたホムラ以外の者達に衝撃が走る。

『Gモンスター』とは、四年前に東京でゴジラがメルトダウンを起こしたときに放射能と共にゴジラの体から放出されたことにより、世界中へと散らばったG細胞を取り込み怪獣へと変貌した生物達のことを指す。

最初に確認された個体はイグアナが変貌した怪獣でアメリカで暴れまわり、最終的にはミサイルで倒された。

だが、この怪獣より凶暴な怪獣は世界中で出現し、スーパーロボットなどによって倒された。

今回世界中に出現した怪獣達もGモンスターだと思われる。

このGモンスターは生命力が高く、数が多い場合はかなりキツいものがあり、苦戦を強いられることが多い。

宇宙空間にいるナデシコの戦力でGモンスターを三匹も相手するのは危険なのだ…。

 

「来た…」

 

アキトがそう言って観た方角からは、宇宙空間へと出た3匹のGモンスターが出現した。

3匹のGモンスターはナデシコやロボット達を睨みつけた。

 

真ん中のGモンスターは鮫と恐竜を合わせたようなGモンスターで両手のヒレと巨大な背びれを揺らしている。

そして、その個体の両側にいる2匹の個体は、両方海蛇型で違いは片方が尾の先が鎌のようにっているのともう一方は尾の先が棘の付いた鉄球のようになっている。

 

「ジジャァァ…」

 

鮫型が巨大な口を開き小さく鳴く。

 

「ギキィ…」

 

2匹の海蛇型は怪しく身体をうねらせる。

 

「どうする…今の状態じゃあいつらの相手をするのはキツいぞ…くそ…!補給がちゃんとできてないときに来るなんて!」

 

ワッ太は悔しそうに言う。

 

「ひとまず作戦をーー」

 

「うわあああああ!!」

 

「ーーおい尾形ぁ!勝手に突っ込むな!」

 

ホムラが作戦を決めようとした時、倭は太刀を構えてGモンスター達へと突っ込んでいった。

 

そして、それを見たホムラはガッツウィングで悠真を追う。

 

「くそ!何やってんだよお前!うわあぁ!」

 

悠真はただただ叫ぶ。

どうやら倭は悠真の意志で動いてる訳じゃなさそうだ。

しかし、暴走してるようにも見えない。

 

「ジジャワアァァ!」

 

力強く叫ぶ鮫型は、口から青い光の球を吐き出し倭めがけて撃ってきた。

 

「うわあああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

悠真はただ叫ぶしかなかった

 

「悠真あぁ!」

 

ガイはエスエバリスで倭に接近しながら彼の名を叫ぶしかできなかった。

 

(こうなったら!)

 

ホムラは心の中である決意をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あれ……僕死んじゃったのかな?…………それにしては意識が………え!?)

 

倭のコックピットの中で目を覚ました悠真は目を疑った。

なぜなら、悠真の目の前に観たこともない何かがいたからだ。

 

 

 

 

「あ…れは巨人?」

 

アキトの言うとおりそれは巨人であった…。

 

「嘘だろ…」

 

ワッ太は目の前に巨人が出現したことに目を疑った。

 

「す、すげぇ…」

 

倭の目の前に立つ橙色と銀色の巨人は静かに攻撃の構えをとる。

 

「ズィアッ!」

 

炎の巨人『ウルトラマンイグニス』がここに降臨した。

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