感想は忙しくて返せてないけど全部見てます。いずれまとめて返せたらなあ……
“歌姫”、“天使の生まれ変わり”などと称される国民的アイドル。初音ミク。
彼女の好物といえば何が思い浮かぶだろうか。
勿論、こんなの少しでもミクを調べれば出てくる様な簡単な質問。
これを間違える様ならモグリどころか文明人かどうかでさえ疑問に思われること間違いなしである。…何故ならそのミクの好物はミクとコラボしたコラボ商品まで売られているのだから。
そう。そんなミクの好物とは……
「ん〜!……やっぱりおネギは最高だねぇ!」
そう。それは“葱”。青色と白色で主に薬味として使われる事が多いアレである。
基本的にミクは微笑みがデフォルトである。だが一般的に知られているその微笑みが崩れる時が三度ある。とファンの中では知られている。
曰く…歌っている時。そしてアイと一緒にいる時。最後に…そう。
「ミクったらまたネギだけ食べてる」
ネギを食べる時。その時だけはとても美味しそうに頬を綻ばせてせっせとネギを食べている。そんなミクの姿に隣に腰掛けたアイがミクの美味しそうに食べる顔に破顔する。
「んー…ネギが美味しすぎるのが悪い!」
「もー……1つちょうだい」
いつもの落ち着いたミクとは違い、いつも家で居るようなテンションでネギ(醤油ベースでちょい辛め)をタッパーの中から食べるミクの姿にアイも心なしかリラックスしたようにミクに甘える。
「いーよー。はい」
「………………ん。おいしい……」
餌を強請る雛鳥のようにアイはミクの隣で口を開けて待っている。その口にミクは自分の箸でアイの口の中にネギを押し込む。箸が共有?今更の話だ。何故なら二人はルームシェア、つまり同棲しているのだから。
幼少期からほぼルームシェアしてたもんだろって?それはそうだ。
本日の2人の仕事はコマーシャルの撮影。
“一番星”アイと“歌姫”ミク。ただでさえその片方が出演するだけで全ての関心を掻っ攫ってしまう様な2人が同じ画面で映るというのだ。勿論、ただのコマーシャルだと言うのに今回使われている金も資材もコマーシャル1つ、2つ取るには大量のお釣りが来るほどだ。
勿論カメラマンのやる気も監督のやる気も並大抵のレベルではない。何度も何度も取り直し、何度も何度も最高傑作の出来で遂に昼まで来てしまった。
「監督さんも懲りないね」
「まあまあ……久々の2人一緒だもん」
本来ならもう解散できていたはずなのにとミクは一息ついて、空になった事に気がついてなかったタッパーの底を箸が掠める。
そんなミクの姿にアイは微笑ましそうにミクの髪を手櫛でとぎ続ける。よし。今日のミクの髪も絶好調だ。と。
「そういえばミク。次の歌って」
「うん。もう1人要る曲」
そうしてアイの手櫛にミクは身体を預けていると、ふとアイから声が掛かる。
次の曲。つまりミクが書いた書き下ろし曲。
いつもならソロ曲というのに今回は久々のデュエット曲。
「やったぁ!久々にミクとだね」
「………………良いの?アイ。」
正式にミクから共演の依頼がされたとして(昨日のベットの中でそういう話は喘ぎ声混じりに聞いていたが)アイの瞳に格段と綺麗にそして強い光と炎が燃えたぎる。まるでその瞳は一番星より綺麗なヒカリだななんてミクはふと思う。
けどそれ以上にミクには心配していることがある。アイはどれほど国民的アイドルといえど“B小町”というアイドルグループのリーダーである。
その分の柵が想像できないほどミクは世の中に疎いわけでは無い。
「んー?何で?」
だがそんなミクの心配を他所にアイは首を傾げる。アイにとって重要なことはミクの隣に立つこと。確かにB小町も大切な仲間である事には違いないでもそれは……ミクと比べると余りにもちっぽけで。
「それはそうと!今晩お蕎麦にしよっか」
押し黙るミクを前にアイは空気を変えると言わんばかりに声を上げる。このまま撮影が続くとどうせ終わるのは夜になるだろう。
「……………ネギ、いっぱい入れてくれるならいい」
アイとミクのお蕎麦といえばもっぱらきつねそばが主流だ。
出汁をミクが作り、その間にアイが蕎麦を茹でる。具材はシンプルにお揚げとネギ。ちなみにミクだけは蕎麦が見えなくなるぐらいネギを盛る。
「ん。じゃあ決まりね!」
「わかった」
そうやって今夜の予定を考えていたら楽屋の外から2人を呼ぶ声が聞こえる。
返事をしながら服装を整え、何事もなかったかのように楽屋を出て行くその2人の背中はまさしくアイドルの頂点に立つ存在だというカリスマ性が有ったのだった。
(………悪いこと言っちゃったかなぁ……)
アイはふと過去を思い出す。
その当時、まだ小学生の時から私たちは常に隣だったと覚えている。そんな仲の良さは今でも変わらず…ううん。もっと発展して私はミクの匂いや目で考えている事だとか今何を思っているかだとかなんとなく手に取るように分かる。
あの日。もう冬になりつつあるあの日。
今晩はお鍋にしようとミクのお母さんから財布を渡されて2人でおつかいに行った事。今でも全て思い出せる。……というかミクと一緒の事はほぼ全て思い出せる事はアイの誇りだ。
『ね〜…ミク。こんなにおネギさん買って良いの??』
スーパーで2人して買うものの紙を睨めっこしながら鶏肉、豆腐、白菜、人参……そしてネギをミクはあろう事か5、6本持ってきたのだった。
『うん。もう家にネギ無かったしこれぐらい有れば十分』
『…………………そんなにミク。ネギ好きだったけ』
ミクは確かにいっぱいネギを盛っている時の方が多かった。
この前のお味噌汁ではお豆腐よりネギの方が多いようにも見えるぐらいネギを盛っていたのを覚えている(私はそんなにネギ要らないけど)けどミクはどちらかと言えば何でも食べる。好き嫌いはしなかった筈だ。だと言うのにミクは最近ネギにハマっているらしい。
『?…アイスやマグロも好きだよ?』
ロードローラーは食べ物じゃないけどね〜。そう笑いながら言うミクにアイはどうしようもない不安を抱いだ。……それは何故かミクが遠い遠い存在のように見えたから。まるで人間がアイを含めて皆、のっぺらぼうで村人AとかBとかが喋っててそこにはmobしか居ない。なんなら自分自身も、ゲームのプレイヤーキャラ位に思っていてどことなく他人事のように言っているようにアイには聞こえた。聞こえてしまった。
『…………………ミクは、ミクだよ?』
アイは横からミクの顔を覗く。そうだった。ミクはたまに何を見ているのか分からない顔で空中を眺めている。その目には何が写っているのか。その心は何を感じているのか。……アイはそれを知りたい。アイはそれを一緒に見たい。
『アイ。ミクはいつだって…みんなのミクだよ?』
どうしてだろう。とアイは困惑する。ミクの言葉に安心とそれと同じかそれ以上の胸の痛みを覚えてしまう。苦しくて、悲しくて…でもこの痛みが何処か心地よくて。でも、今はミクに取ってもらえるこの手から伝わる熱だけがアイの道標だったのだろう。なんで私のミクじゃないの?なんでみんなのミクなの?
『あっ。一番星』
買い物の帰り。2人で買ってきた物の手提げ鞄を共有して持ちながら歩いているとふとミクが空を指差す。そこにはキラキラと輝いている一番星が見える。
『知ってる?アイ。』
そうして歩いているとミクが何かを思い出したように口ずさむ。
『一番星も私を見てるんだって』
一体どう言う事なんだろうか?と首を捻るアイにミクは小さく微笑みアイの目を見る。
『アイの目。いつもお星様みたいに輝いてる。』
どう言う意味なんだろうか。そう聞き返そうとしたアイの目に見えたミクの姿は今までに見たことのないとても優しげな…それでいて尚いつものミクだったのを覚えている。
アイはまだこの時の意味を見つけ出せていないのだ。
【多分めちゃくちゃ近い将来】
「ただいま〜」
「おかえりミク!ご飯にする?お風呂にする?それとも…わ・た・し?」
「………………………………」
「あれ?ミク?……おーい?」
「………あのさ。アイ」
「?」
「ご飯にしてから、お風呂にしてから…今すぐの事を新婚三択とは言わないんだよ?」
「きゃっ…新婚だなんて……!」
「えっ。そこ?」
「そこ〜…じゃあ正解のミクちゃんには〜」
「ああ……(諦め)」(読めた未来)
「ご飯食べた後にシて、お風呂に入りながらシて、その後またシよっか!」
「…いやじゃ、いやじゃ!!もう気持ち良くなるのは嫌じゃ!」
「子どもみたいにゴネるミクもかわいい…んっ」(ミクの頬を舐める)
「ひょわぁ!!……アイ!」
「ちょっと塩っぱいね。……あっ……でも」
「…………………」
「私以外の匂い付いてるの気に入らない。」
「そっ、それは香水の……!!」
「反論は聞かない。……一回頭パーになろ?」
「」
初音未来(初音ミク)
わかってた話だがこの後頭パーになりながら口移しでご飯食べされたミクが居たとか(ちなみにそのあと正気を取り戻したがまた頭パーにされた)
最近の悩み:身体がアイに触れれた時限定でめちゃくちゃ敏感になりつつある事
星野アイ(アイ)
多分ここのアイなら白米が苦手とか言わないんじゃないかな……
それはそれとして天才の理解者が出来てしまったせいでB小町への思い入れが大分ナーフされてる感。まあ身直に自分を超える天才が居るとこうなる。
ちなみに気がついては居ないだろうがミクの外付け良心でもある。