ありふれた職業で世界最強 ~魔王と雷帝~   作:さまようトト

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遅くなりました。
今後の展開を考えていたら、あっという間に時間が経っていました。


LEVEL.7 訓練の日々

 

 

ゼオンと檜山が模擬戦を行い、ゼオンが勝利した日から二週間が経った。

 

 

あの模擬戦の後から、クラスメイトの中でゼオンの事を侮る者は殆どいなくなった。

 

模擬戦で実力を見せたこともそうだが、メルドさんによってゼオンの『天職』が発現したと皆に周知されたのが大きいだろう。

 

だけど、ゼオンは今まで通り僕や八重樫さん等、極少数としか関わらないため、クラスメイト達との関係は以前からあまり変わっていない。

 

まぁ、このことについてゼオンはあまり気にしていないみたいだけど。

 

 

そんなゼオンは今、僕に剣術の稽古をつけてくれている。

 

 

――ギィン

 

 

「――うっ!?」

 

 

持っていた剣を弾かれ、倒れ込んだ僕にゼオンは微笑みながら手を差し出してくる。

 

 

「今のは良い動きだったぞ、ハジメ。初めの頃と比べて格段に上達している」

 

「いたた……。そうかなぁ? あんまり実感ないけど……」

 

 

手加減してもらっているゼオンに対して、1分くらいしか耐えられていないけど。

 

 

「あぁ、間違いない。二週間前のハジメであれば、初撃で気絶していただろう」

 

「うーん、確かに言われてみればそんな気もする……」

 

 

あの模擬戦があった日以降、僕は訓練の時間にはゼオンに剣術を教えてもらっている。

 

最初はゼオンも訓練があるからと遠慮していたのだけど、ゼオンに剣術を教えていた騎士団員の方が『既に私では教えられる事がありません』と言ったことで、ゼオンは剣術訓練の時間に指導してくれるようになったのだ。

 

 

……まぁ、指導はスパルタというか、僕の限界を見極めたギリギリのレベルで行われるので、毎回ヘロヘロになるんだけど。

 

 

「――よし、午前中の訓練はこのくらいにしておこう。オレはメルド団長に訓練の件で報告があるから、ハジメは少し休んでいろ」

 

「うん、分かったよ」

 

 

そう言って、ゼオンはメルド団長の元に歩いて行った。

既にゼオンの実力は僕らの中でも頭一つ抜けているため、現在は訓練の補助をすることが多いのだ。

 

僕は、休憩しながらステータスプレートを取り出して眺めた。

 

 

======================

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:5

 

天職:錬成師

筋力:20

体力:20

耐性:20

敏捷:20

魔力:30

魔耐:20

技能:錬成、言語理解

 

======================

 

 

これが、現時点での僕のステータスである。

ゼオンに鍛えてもらったからか、当初の予想よりもステータスが伸びている印象だ。特に、魔力に関しては錬成を使いまくったお陰か、伸びが良い。

 

まぁ、これでもクラスメイト達の中では最弱のままだけど。

ちなみに、勇者である天之河(あまのがわ)光輝(こうき)は、こんな感じである。

 

 

======================

天之河光輝 17歳 男 レベル:10

 

天職:勇者

筋力:200

体力:200

耐性:200

敏捷:200

魔力:200

魔耐:200

技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解

 

======================

 

 

相変わらず高いステータスだ。

ステータスの成長率も自分の四倍程度はあるだろうか。

さすがは期待の勇者様である。

 

だけどまぁ、身近にもっと規格外な存在がいるためか、このステータスを見た時の驚きは少なかった。

 

その規格外――ゼオンのステータスがこちらだ。

 

 

======================

ゼオン・ベル 17歳 男 レベル:5

 

天職:雷帝

筋力:300

体力:300

耐性:300

敏捷:300

魔力:700

魔耐:500

技能:雷属性耐性・物理耐性・毒耐性・麻痺耐性・剣術・体術・槍術・杖術・魔力操作・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・気配遮断・威圧・言語理解

 

《使用可能呪文》

第一の術 ザケル

第二の術 ラシルド

第三の術 ジケルド

第四の術 ラージア・ザケル

第五の術 ザケルガ

 

======================

 

 

強い。それ以外の言葉が見つからない。

ステータスの成長率も僕の十倍以上ある。

 

これを見たメルド団長も、顔を引きつらせていた。

 

既にゼオンは、剣術だけでメルド団長と互角程に立ち回れるようになっていた。

 

そんなこともあり、しばらくは騎士団の方達と一緒に訓練の補助に回ることになったのである。

 

 

ただ、唯一の欠点としてレベルが上がり難いようで、現時点では僕と同じレベルになっている。

 

まぁ、このステータスであれば、あまり関係ないだろうが。

 

 

そんなことを考えていると、唐突に後ろから衝撃を受けて地面に倒れ込んだ。顔をしかめながら背後を振り返ると、そこには予想通りの面子がいた。

 

檜山(ひやま)大介(だいすけ)率いる小悪党四人組である。地球にいた時と同様に、嫌がらせをしに来たのだろう。

 

 

「……よぉ、南雲。なにしてんだ? お前が剣持っても意味ないだろ、マジ無能なんだしよ」

 

「ちょっ、檜山言い過ぎ!! いくら本当だからってさ~、ギャハハハ」

 

「なんで毎回訓練に出てくるわけ? 俺なら恥ずかしくて無理だわ!! ヒヒヒ」

 

「なぁ、大介。こいつさぁ、なんかもう哀れだから、俺らで稽古つけてやんね?」

 

 

ニヤニヤ、ゲラゲラと笑う檜山達。

だが、僕は檜山の様子に違和感を覚えた。何だか、周りを気にしているような……?

 

 

(……ああ、ゼオンが居ないか気にしているのか)

 

 

二週間前、あの模擬戦の後から、檜山はゼオンを避けていた。まぁ、あれだけ完璧に打ち負かされたらトラウマにもなるだろう。当のゼオンは興味がないのか全く気にしていないのが余計に哀れである。

 

 

「おいおい、信治、お前マジ優し過ぎじゃね? まぁ、俺も優しいし? 稽古つけてやってもいいけどさぁ」

 

「おお、いいじゃん。俺ら超優しいじゃん。無能のために時間使ってやるとかさぁ。南雲~感謝しろよ?」

 

 

見える範囲にゼオンが居ないことを確認したのだろう。

 

いつもの調子で適当なことを言いながら馴れ馴れしく肩を組み、人目につかない場所へ連行していく檜山達。それにクラスメイト達は気がついたようだが見て見ぬふりをする。

 

 

「いや、訓練相手はもう居るから大丈夫だって。僕のことは放っておいてくれればいいからさ」

 

 

一応やんわりと断ってみるが、それを聞いた檜山達は苛立ちを露わにする。

 

 

「……はぁ? 俺らがわざわざ無能のお前を鍛えてやろうっていうのに何言ってんの? マジ有り得ないんだけど。お前は、ありがとうございますって言ってればいいんだよ!!」

 

 

そう言って、脇腹を殴る檜山。

思わず「ぐっ」と呻き声が漏れてしまう。

 

この世界に来てから、檜山達は暴力にためらいを覚えなくなってきている。思春期男子がいきなり大きな力を得れば溺れるのは仕方ないこととはいえ、その矛先を向けられては堪ったものではない。

 

 

やがて、訓練施設からは死角になっている人気のない場所に来ると、檜山はこちらを突き飛ばした。

 

 

「ほら、さっさと立てよ。楽しい訓練の時間だぞ?」

 

 

檜山、中野、斎藤、近藤の四人が周りを取り囲む。

これはマズいかな、と観念して立ち上がる。

 

 

「――ぐぁ!?」

 

 

その瞬間、背後から背中を強打された。視線を向けると、近藤が剣の鞘で殴ってきたようだ。地面に倒れ込むと、追撃が加わる。

 

 

「ほら、なに寝てんだよ? 焦げるぞ。ここに焼撃を望む――《火球》」

 

 

中野が火属性魔法《火球》を放つ。直ぐに起き上がれないと判断して、地面を転がってなんとか避ける。だがそれを見計らったように、今度は斎藤がこちらに魔法を放とうとしている。

 

 

「ここに風撃を望む――」

 

「――《錬成》!!」

 

 

斎藤の魔法が発動する直前、地面に手をついて錬成を行う。対象は、斎藤の足元。

 

 

「《風球》……って、うおっ!?」

 

 

足元の地面が急に盛り上がったことで、魔法の狙いを外した斎藤。狙いが逸れた《風球》は、僕の少し上を通っていく。

 

 

「おいおい、何やってんだよ。――南雲ぉ、お前も余計な事してんじゃねえぞ!!」

 

 

そう言って、腹に蹴りを入れてくる檜山。嘔吐感が込み上げてくるが、何とか堪える。

 

 

「はっ、マジ弱すぎ。南雲さぁ、やる気あんの?」

 

 

更に蹴りを入れようとする檜山の足を掴み、片手を再度地面に触れさせる。

 

 

「錬、成……」

 

 

地面が盛り上がり、檜山の片足を飲み込んだタイミングで錬成を解除する。

 

そうすると、檜山の片足は地面と一体化して動きが封じられる。

 

 

「――何!? くそっ!! 調子乗んじゃねえぞ!!」

 

「ぐがっ!?」

 

 

檜山は空いている足でこちらに蹴りを叩き込み、ステータスに任せて力づくで拘束から抜け出す。

 

 

その後も、稽古という名のリンチが続く。

 

飛んでくる攻撃を防御しようとするが、複数人で体を拘束された状態で攻撃されてしまえば、成す術はなかった。そろそろ痛みが耐え難くなってきた頃、怒りに満ちた声が響いた。

 

 

「――何をしている?」

 

 

声の主、ゼオンの姿を見た僕は、力が抜けて意識を失った。

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

オレがハジメとの訓練を終え、メルド団長に訓練の報告をして帰って来ると、そこにハジメの姿はなかった。

 

 

(先に自室なりに移動したのか……? いや、ハジメは何も言わずに居なくなるようなことはしないだろう)

 

 

それに、オレが離れてから10分も経っていない。

訓練が終わったハジメは疲れ切っていたことから、自分から直ぐに移動したとは考え難い。

 

そこまで考えたオレは、訓練場にいるクラスメイトの視線がこちらを見ていることに気付いた。

 

 

「おい、お前」

 

「――えっ!? お、俺?」

 

「さっきまでここにハジメが居ただろう。どこに行ったか知っているか?」

 

「あ、えっと、それは……」

 

 

近くにいた男子生徒に尋ねるが、ハッキリとしない返事ばかりで要領を得ない。

 

 

「さっさと言え。何か知っているな?」

 

「な、南雲は……さっき檜山達に連れて行かれた」

 

 

男子生徒が言うには、ハジメは檜山達チンピラ四人組に絡まれ、そのまま連れて行かれたらしい。

 

 

(最近絡んで来ないと思ったが、どうやら反省していた訳ではなかったようだな)

 

 

オレは男子生徒からハジメが連れて行かれた方向を聞き出し、急いで向かう。

 

 

直ぐに、訓練施設の陰で死角になっているスペースに辿り着いた。

 

そこでオレが見たのは、ボロボロになったハジメが檜山達四人に囲まれて暴力を振るわれている現場だった。

 

 

「――何をしている?」

 

 

オレが出した声に、檜山達はようやくこちらに気付いたようだった。

 

 

「お、おい……。どうするよ、檜山」

 

「そ、そうだ、流石にアイツはやばいよな?」

 

「……」

 

 

不安になったのか、檜山に話しかける馬鹿共。

オレはそいつらを無視して、ハジメの元に向かう。

 

 

「ひっ……!!」

 

 

オレが近付くと四人組はバッと離れ、オレとハジメから距離をとる。

 

 

「ハジメ、大丈夫か?」

 

「うっ……。ゼオン……?」

 

「あぁ、すまなかったな。来るのが遅れた」

 

 

気にしないで、と言ってハジメは再び気を失った。

 

 

オレは、ハジメを一旦寝かせ、後ろを振り返る。

 

そこには、オレに掌を向けている檜山達四人組がいた。

 

 

「お、おい。俺達は南雲に稽古をつけてやっただけだ。だから、このことは言い触らすんじゃねぇぞ」

 

「そうだ、断ったらどうなるか分かってんだろうな?」

 

「ヒヒヒ、南雲ごとぶっ飛ばしちまうぞ」

 

 

「……」

 

 

本当に、こいつらは、救いようがない。

 

何も言わないオレに痺れを切らして、馬鹿共が魔法を発動する。

 

 

「「ここに焼撃を望む――《火球》!!」」

 

「「ここに風撃を望む――《風球》!!」」

 

 

オレとハジメに向かってくる複数の魔法。

 

それらに右手を向け、唱える。

 

 

「ラシルド」

 

 

――ズアッ

 

 

次の瞬間、地面から雷の巨大な盾が出現する。

 

それは檜山達が放った魔法を受け止めると、電撃を纏わせて跳ね返した。

 

 

「――はぁっ!?」

 

「嘘だろ!?」

 

 

そして、そのまま檜山達に魔法が直撃する。

 

 

「ぎゃあああ!!」

 

 

自分の魔法を受けて怯む檜山達に向けて駆け出す。

 

奴らは、檜山以外金属製の鎧を身に着けていた。であれば、この『術』がいいだろう。

 

オレは檜山に向けて掌を向ける。

 

 

「――ひっ!?」

 

 

ビビる檜山を無視してオレは呪文を唱える。

 

 

「ジケルド」

 

 

オレの掌から放出された光る球体が檜山に直撃し、檜山の体が淡く輝きだす。

それを確認したオレは、直ぐに檜山から離れる。

 

 

「うおっ!?」

 

「何だ!?」

 

「体が!!」

 

 

次の瞬間、檜山以外の三人が檜山に向かって突撃し、磁石の様にくっつく。

 

人間三人という重量を支えられなかった檜山は、取り巻き共と一緒に地面に倒れ込む。

 

これでしばらくは動けないだろう。

オレはハジメの治療をするために踵を返す。

 

 

「南雲くん!?」

 

 

その時、騒ぎを聞きつけてやってきたのだろう、白崎がハジメに駆け寄る。

 

雫や天之河、坂上も後に続く。

 

 

「これは……、どういう状況だ?」

 

 

こちらに問い掛けてくる天之河に、オレは状況を説明する。

 

 

「この馬鹿共がハジメを寄って集ってリンチしていたから、叩きのめした」

 

「ち、ちがう!! 俺達は、南雲の特訓をしてただけで……」

 

 

倒れた状態で言い訳をする檜山に、雫が冷たい表情を向ける。

 

 

「特訓、ね。それにしては随分と痛め付けているみたいだけど?」

 

「いや、それは……」

 

「言い訳はいい。いくら南雲が戦闘に向かないからって、同じクラスの仲間だ。二度とこういうことはするべきじゃない」

 

「くっだらねぇことする暇があるなら、自分を鍛えろっての」

 

 

三者三様に厳しい声で非難され、檜山達は押し黙った。その間に、白崎の治癒魔法によってハジメの傷が癒されていく。

 

 

「ん……?」

 

 

再びハジメが意識を取り戻した。傷も治癒魔法によって完全に治ったようだ。

 

 

「……あ、ありがとう。白崎さん。助かったよ」

 

 

状況を理解し、礼を言うハジメに白崎は泣きそうな顔でブンブンと首を振る。

 

 

「いつもあんなことされてたの?それなら、私が……」

 

 

怒りの形相で檜山達を睨む白崎を、ハジメは慌てて止める。

 

 

「いや、いつもじゃないから!! 大丈夫だから、ホント気にしないで!!」

 

「でも……」

 

 

それでも納得していない白崎に再度「大丈夫だから」と笑顔を見せるハジメ。それを見た白崎は、渋々ながら引き下がった。

 

 

「南雲君、何かあれば遠慮なく言ってちょうだい。香織もその方が納得するわ」

 

 

渋い表情をしている白崎に苦笑いしながら、雫が言う。それに対しても礼を言うハジメだったが、そこで水を差す者がいた。

 

 

「だが、南雲自身ももっと努力すべきだ。弱さを言い訳にしていては強くなれないだろう?聞けば、訓練のない時は図書館で読書に耽っているそうじゃないか。俺なら少しでも強くなるために空いている時間も鍛錬にあてるよ。南雲も、もう少し真面目になった方がいい。檜山達も、南雲の不真面目さをどうにかしようとしたのかもしれないだろ?」

 

 

責めるように言う天之河の発言に、ハジメは半ば呆然としたが、少しして納得したように苦笑いする。

 

天之河は基本的に性善説で人の行動を解釈する奴だ。思考パターンとしては、基本的に人間は悪いことをしない。そう見える何かをしたのなら相応の理由がある筈。もしかしたら相手の方に原因があるのかもしれない……という具合に考えが至るのである。

 

しかも、天之河の言葉には本気で悪意がない。真剣にハジメのことを思って忠告しているのだ。

 

 

だが、オレはこいつの発言に認められないところがあった。

 

 

「待て、天之河。まるでハジメが遊んでばかりいるかの様に言っているが、ハジメは今できる最大限の努力をしている。適当な事を言うのは止めろ」

 

「……そうは言うが、南雲はこの世界に来た時から、まるでステータスが伸びていないじゃないか。これは、努力不足と言われても仕方ないんじゃないか?」

 

「ステータスの伸び方は人それぞれだ。ハジメは自分のできることを模索し、生かすために日々考えて行動している。それに、ハジメの事をとやかく言うが、お前は訓練時間すら集中できていないようだが? メルド団長が苦言を漏らしていたぞ。『天之河の周りに女子生徒が集まるおかげで訓練が進められない』とな」

 

「あ、あれは、訓練の手伝いをしていただけだ!!」

 

「女子生徒に囲まれて談笑するのがお前の言う訓練なのか? だとすれば、随分と気楽な事だな」

 

「なっ!?」

 

 

オレの言葉に面食らったように驚く天之河。

 

まさか、自覚がなかったのだろうか。

 

 

「――それに、図書館でこの世界の情報を得ることを、ただ遊んでいると思っているのであれば、愚かなのはお前の方だ」

 

「な、なんだと?」

 

 

オレは狼狽える天之河に対し、言葉を続ける。

 

 

「オレ達はこの世界について、何も知らない。どんな国があるか、どこまでが人間族の領地なのか。これから戦うであろう、魔物や魔人族についてすら。知識を付けることは、未知という危険を事前に取り除くことが出来る重要な行動だ」

 

「そ、それは……」

 

「お前も、オレ達のリーダーを自称するのであれば、もう少し知識を付ける努力をするんだな。ハジメの様に」

 

 

そこまで言って、オレは立ち上がったハジメに肩を貸し、立ち去ろうとする。

 

 

何やら、ハジメは苦笑してこちらを見ていた。

 

 

「相変わらず、南雲君の事になると容赦ないわね……」

 

 

オレ達に着いてくる雫も、少し呆れたように言ってくる。

 

 

「何を言っているのか分からんな。オレは当然のことを言っただけだ」

 

 

そんなことを言いながら、オレ達はハジメを医務室に連れて行くのだった。

 

 

 




読んで頂いてありがとうございます。

もっと執筆速度を上げていきたいですが、中々難しい……。

さて、ゼオンくんのステータスですが、第四の術と第五の術で順番を迷いました。
悩んだ結果、この順番に。やっぱり、『ザケルガ』は第五の術かなって……。

では、次話もよろしくお願いします。
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