今回はアイの心理描写に挑戦してみました!書いている時はまるでアイが生き返ったみたいで嬉しく思いしかし、横のディスプレイみたら否が応でも死んだこと思い出せれ涙が止まれないです…
感想お待ちしておりますのでよれしければ送ってください!仕事の都合で深夜しか返せないですがすべて返しますので♪
私の人生は嘘の連続だった。
嘘 一括りになってはいるが実際嘘の種類は千差万別だ。
嫌われない為の嘘、好きになる為の嘘、流される嘘、空気を読む嘘…愛する為の嘘。
それは社長に会い、嘘を本当にさせるという言葉に惹かれにアイドルになった後も同じだった。
社長に嘘を吐き、ファンにも嘘を吐き、メンバーにさえ嘘を吐き続けた。
でも本当は嘘なんて吐きたくないんだよ?
嘘を重ねて行く内に嘘と本当の境界線が曖昧になり、気がついたら自分自身さえも嘘で塗り固めていた。
自分が嘘を付く度に自己嫌悪に陥り、それさえ嘘で隠して…
そしてある日、私は恋をした。
未だにこれが本当の恋かは解らないけど兎も角私は恋をした。
そして妊娠した。
最初は堕ろそうかと思った。嘘だらけの私が母になっても生まれてくる子供が可哀そうだしね!
でも、日に日に大きくなってるお腹を見て私は次第に生みたいと考えを改めていった。
これが母性ってやつなのかな?
そこで私は社長に相談して一時的にアイドル業を休止し、紹介された病院に社長と共に向かった。
最初は不安だったけど、そこで診察してくれた先生と話してく内にその不安は解消されていった。
あの先生の名前何だっけなー…まーいっか、私人の名前覚えるの苦手だし!
でも、その先生出産日絶対立ち会うって言ったのに来なかったんだよー?次会ったら嘘つきーって言ってからかってあげるんだから…嘘つきの私が他人を嘘つき呼ばわりってとんだブーメランなんだけどね。
そして私の子、
私の可愛い子…あーやっぱり二人のランドセル姿見たかったー!
制服も見たかったし未来の恋人も見たかったなー、成長した二人と町にでたら美系親子とか噂されるかな?それとも私含めて美系兄妹とか?
アクアとルビーが生まれてからは幸せの連続だった。
おっぱい飲む時もきゃわ~♥♥だし、初めて歩いた時もきゃわ~♥♥だし、特に撮影に来たとのオタ芸した時は特にきゃわ~♥♥だった!!
…なんか俯瞰して私見ると凄く馬鹿っぽい?…まーいっか!世間では親馬鹿は悪いことではないって言うし、家の子がきゃわ~♥♥過ぎるだけだし!
そしてあの日が来た。
リョースケくん?リョウノスケくんだっけ?まあ、兎に角ファンの人が家に来て私は刺された。
痛かったなー初めての経験だったけど二度と経験したくない感じー。
でもその後は幸せでもあった。
今にでも死にそうだったけど、最後の力を振り絞って近くにいたアクアを抱きしめ私の身の丈の気持ちを上げていき最後に愛していると言った。
愛している
私が一番言いたかった言葉。
本当はずっと言いたかった気持ち。
でも怖くて、ファンに言っている嘘の愛していると同じになるんじゃないかと思って言えなかった。
最後にアクアとルビーに愛していると告げた。
これは間違いなく本心から言えた。
嘘じゃなかった。
私の…私だけの本心。
あーあの時は本当に嬉しかったなー。嘘だらけな私でも本当が言えるんだって、アイドル続けてた甲斐あったのかな?って思っちゃった。
そして私は死んだ。
意識が遠のくその瞬間までアクアの顔とルビーの声を脳裏に焼き付けながら。
これはもし、私が生まれ変わっても絶対忘れないと確信出来る位。
その後気が付いたら私は胎児になっていた。
正確には多分胎児だ、暖かい水の中に体を丸めて時折聞こえる大人の女の人の声と更に稀に聞こえる大人の男性の声。
最初私はこれが生まれ変わりかーと何処か他人事のように感じていたがそれは何日か経った後、猛烈な焦りが共に私の元へやってきた。
気を抜くとアクアとルビーの顔を思い出せなくなり、常に気を張っていてもどんどん記憶が薄れていくのを感じた。
このままだと二人の事も忘れちゃうかもと思い、私は必死に生まれ変わりたくない!子供たちの事を忘れたく無い!ってずっと願い続けた。
これは数少ない私の本当、これだけは絶対忘れたくないって。
それが通じたのかはわからないけど気が付いたら私は胎児ではなくなっていた。
死んだときと同じ姿で、服装で、外にいた。
一般的な一軒家の一室、多分これから生まれてくる子供のために作られたであろう未使用で新品のベビー用品。
隅の方にはこれでもかという位オムツが積まれており、しかし積み方が甘いのか少しの振動で揺れ動き、いつ倒れてもおかしくない。
その部屋の小さな一人用のソファに座っているお腹を大きく膨らませた女性。
私はその女性の前にいた。
私は瞬間的にその人が私の新しい母親だと思った。
しかし、突然起こった出来事に混乱していて知らない部屋にいる状況を把握したい為に目の前の女性に話かけた。
最初は「あのー…」と少し遠慮気味に声をかけたのだが無視されて諦めず何度も話かけたのだがずっと無視されたのでついムッとしてその女性の肩を掴もうとした、だけど掴めなかった。
正確言うならば触れようとした私の手はその女性を貫通したのだ。
触れようとした手はそのまま女性の肩を貫通しソファーさえも貫通したのだ。
あの時は吃驚したなー多分その体制のまま数分は動けなかったと思う。
それで数分後何とか呆然状態から解放された私は自分に落ち着つくようにと心の中で繰り返し貫通している手を戻し女性を見た。
年は多分20代前半位だろうかな?
長い腰まであるだろう黒髪を一つに束ねた髪型、体の起伏はあまり出ずスレンダーな印象が見受けられる。
服装は青と白のストライプの半袖、純白のロングスカートにその下に見えるのは靴下は黒無地の何処にでもあるようなもの。
座っている横には乱雑に置かれているタオルケット。
服装のものは買って少し経っているのか多少色褪せた感じがあるがタオルケットはまだ買って日が浅いのか精彩を放ち触れなくてもわかる位もこもこしていた。
そして最後に女性の顔を除き見た時私は絶句した。
私のママにそっくりだったのだ。
鼻も口も輪郭も何もかも、違うところがあるとするならばママは髪色と、瞳の色。その瞳は一般的な黒目だった。
もう、あの時はいきなり色んなことがありすぎてやばかったよ、でもね、人間って脳のキャパオーバーすると一周回って冷静になるんだよ?
その時の私もキャパオーバーして取り敢えず目の前の現状をシャットアウトして私の現状を確認しよーって思ったんだ。
手足は…ある、お腹に刺された跡は…無い、服装は…死んだときと同じ、好きなものは…アクアとルビー…よし、QED完了!
アクアとルビーの顔を脳裏に浮かべテンションの上がった私は無視されている現状を逆に利用してやるって奮起して決意表明の気持ちでおもっいきりジャンプしてみたの。
一度しゃがんだ体制になってから勢いをつけたジャンプをした私は、
天井を貫通して屋上の地面に半分顔を出していた。
太陽が真上にあるので今は正午くらいかなーと思いながら、
「あっ今日は晴れなんだー」
私は今日2回目のキャパオーバーを起こした。
あの後私は日が暮れるまで土竜みたいなことをしていたらいきなり体が引っ張られるような感覚が襲い、先ほどの部屋に戻された。
やっとキャパオーバー状態から復帰した私は、改めて今の現状を先ほどの部屋から移動している女性を尻目に考えた。
多分私は死んでる、それで多分生まれ変わって、でも、アクアとルビーの事を忘れたくない一心でいたら外に出れて今の場所にいるって所かな?…多分な事が多すぎて更に不安になってきちゃった。
でもこれだけは確信をもって言える。
私は幽霊になっちゃった。
自分が幽霊を自覚した後はママ(顔見てるしこのまま女性呼ばわりはどうかなと思いママと呼ぶことにした)と仕事から帰ってきたであろう旦那さんと食卓を囲っているのを眺めたり、壁を貫通して遊んだりしていた。
そして二人が別々の部屋で就寝した後何故か眠気に襲われない私は暇を持て余し、ママのお腹を見ることにした。
「お腹おっきーなー私もこのくらいあったのかな?」
一人用にしては少し大きいベットの真ん中に規則正しい寝息をしながら寝ているママと同じベットに腰かけた私は呼吸に呼応するように揺れているお腹をみて独り言を呟いた。
私は無意識に手をお腹の方に伸ばした。そうしたらお腹が少し不規則に揺れ動いた。
気のせいかなーと思い伸ばした手を引っ込めた。そうしたら不規則な揺れは収まり先ほどと同じ、呼吸に呼応した規則正しい動きに戻った。
私は少し考えた素振りを見せまた手をお腹の方へ伸ばした。
不規則に揺れるお腹。
手を引っ込める、揺れは収まる、手を伸ばす、不規則に動くお腹。
「…あはははははは!!!」
何か琴線に触れたのか、その挙動に笑いながら伸ばした手を更に伸ばした。
お腹まで到達した手はやはりその皮膚を貫通しその中にいるであろう胎児まで貫通するだろうなーと思っていた。
しかし、私の手は胎児の手であろう場所に触れた。
触れた
今まで何も触れなかったこの手
触れられたという事に今日3回目のキャパオーバーを起こした私だが今回はすぐに目の前の現実に戻された。
私の手に触れ続けていた胎児の手は私の指を握ってきたのだ。
その時、私は今までの事をまるで走馬灯のように脳裏によぎりその手を握ってくれているこの温もりを感じ、泣いた。
あの時いっぱい泣いたなーもうこれ以上ないってくらい!
泣いて、泣いて、泣き疲れてふとお腹から目線をママに移した。酷く苦しそうな顔をしていた。
両手をお腹に回していてまるで苦しみの原因はお腹からきてるって感じで、私は泣きはらした目を擦りながら、しかし握られた手は絶対離さず心配そうにママの顔を覗き込んだ。
覗き込んだ瞬間今まで苦しそうにしていた顔が更に歪み、大絶叫を上げた。
そうしたら直ぐに他の部屋から激しい物音がしその後数秒後この部屋のドアが勢いよく開き、
「大丈夫か琥珀!?」
「う゛ま゛れ゛る゛ぅ゛!!」
見るからに焦っているのを見受けられる旦那さんと産気づいているママ。
旦那さんはママの状態を確認すると電話帳にある産婦人科に連絡し、ママを励ましながら身支度を始めた。
横になるママを優しく起こし(この間私は胎児とずっと触れ合ってる)流れる脂汗を拭きながら、救急車が来るのを待った。
数分後救急車が到着し私は名残惜しい気持ちを嘘で隠ししつつ手を引こうとしたが離せなかった。
胎児がまるで放したくないとばかりに手を握り返してきたのだ。
…きゃわ~♥♥!!!
その後私は終始笑顔で救急車に乗り、そのまま分娩室に入った。
歯を食いしばり力んでいるママを尻目に私はずっと笑顔。
アイドルやってた時の笑顔より、いまの笑顔の方が絶対可愛い!
この状態が数時間続いたが、胎児の手がふと私の手から離れた。
私は再度胎児の手を探したが、その瞬間ママの声がより一層強くなり思わず吃驚しママの方を見た。
目が合った。
今まで目を力強く締め、力んでいたママの目が私をしっかり見据えている。
まるで我が子に触れないでというばかりに。
私は絶句して見つめ返したがすぐにママは力みに集中した。
「琥珀さんもうすぐ生まれますよ!」
「もう少しです!」
「頑張って!」
呆然とした私は、近くにいたナースさんの声に我に返り、ママの股の方を覗き見た。
「琥珀さんおめでとうございます!」
「無事出産完了です!」
そこには産声を上げる赤ちゃんがいた。
その子を見た時私は今までの感情が消え去り一つの感情が心を占めた。
「ほら琥珀さん。抱いてあげて下さい」
生まれた赤ちゃんは布を巻かれナースさんが持ち上げるとママの方へと連れていき抱いてあげるよう言った。
「あぁ…」
あぁ…
「私の子だ」
私の子だ
私はママと同じ言葉を無意識に紡ぎ、同時に確信した。
この子は私の子だと。