「余計なマネは絶対するな、ええな赫鳥、緑牛」
「ええ、分かっています赤犬」
「分かってるって! ホントに」
赤犬との通信を切る。場所はワノ国。緑牛を連れて高速で移動して来た。
「緑牛。現在ワノ国に、シャンクスと赤髪海賊団が接近中です」
「何だって!? ……畜生、赤髪までは流石に想定してねぇ。やっぱ帰るか? 赫鳥」
「シャンクスは私が仕留めておきます。気にせず行って来なさい」
「ったく、世界最強の賞金稼ぎ様がそう言うなら、信用させて貰うぜ?」
私の翼から解放して、背中からクルクルと回る花を広げて降下する緑牛を見送る。私は改めて沖合を見る。
「この沖合に……シャンクスが居る。見聞色の阻害……展開。陽電子砲、エネルギー充填開始」
見聞色で分かる。沖合にシャンクスが居る。白ひげから奪ったむら雲切りを黒刀化し、陽電子砲のチャージを開始。大気圏内で放射すれば、大気と反応して大惨事になる奴。その大惨事も兵器として使う。
「3……2……1……放射『神避りっ!!!』想定内です、シャンクス」
沖合の遥か彼方から放たれた赤黒い覇気の斬撃。黒刀化したむら雲切りで触れずに押さえつける。流桜の覇気を使った触れない衝突。ヤソップの弾丸を燃やし尽くし、次はベックマンの弾丸も防ぐ。そして、エネルギーの充填完了。
「陽電子砲、発射ぁぁぁ──ー!!!」
ズゴォォォバキベガウウウウウううううゥゥゥゥゥゥッッッッッッ!??!? 、轟音と共に放たれる超高出力の陽電子砲。シャンクスはグリフォンを構えて辛うじて防いだけど、それでも余波を浴びてレッドフォース号がバラバラに砕け散る。その様が見聞色を通じて見える。まあ良い、追撃です。
(流桜、ワノ国に伝わる覇気の技法では、極める事で触れずとも攻撃が可能となる。その触れない覇気を極限まで延伸し、射撃武器に転用する)
触れない覇気を極限まで伸ばす事で、覇気を飛ばすのでは無く、悪魔で黒刀による近接攻撃を維持したまま遠隔攻撃を実行する。ブレードレンジが射撃武器並みに伸びたレーザーブレードと言った所。現状の最大射程は約100km程になる。流桜と八咫烏の能力が成す巨大な核熱と覇気の剣、それを極限まで伸ばして天空に向ける。赤黒く発光する、巨大な光の柱が雲を揺らし、空一面を赤黒に染めて稲妻を走らす。
「神は裁き、死ねえエエェ!」
陽電子砲から間髪入れず追撃。巨大な剣を振り下ろす動作による、梃子の原理を使った圧倒的な加速。超絶的な質量と破壊力、そしてスピードを持った斬撃が、ただ振り下ろされるだけで赤髪一団の大半を虐殺した。そのまま戦果確認もせずに突進。もう片腕すら失ったシャンクスを、むら雲切りで滅多斬りにする。
「死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええぇェェェェ」
「お、お頭あああっ!?? い今助けに」
「チッ死んどけ」
滅多斬りを繰り返しながら、翼からホーミングレーザーを乱射。生き残った赤髪一団を執拗に追い立て、踏み潰す。
「死ね、死ね、死ねよシャンクス、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねええええええ!!!」
「これが、世界最強の賞金稼ぎ、か」
シャンクスは両手を無くしても、尚口でグリフォンを構える。そのまま応戦する。激しい応酬が続いたけど、それでも押しているのはこちら。片足を潰し、脇腹を刻み、股間を斬り潰して、更には頭蓋をズタズタに引き裂く。ゆっくりと、しかし確実に追い詰めている。
「もう死ねよ、世界に神などいらない。お前も、ニカも」
「!? ……貴様ぁぁっ、よくもお頭を」
「聖者でも相手にしてるつもりですか?」
「何!?」
両手足を焼き尽くされてダルマになったベックマンが、それでも這いずって銃弾を浴びせて来る。その弾丸を八咫烏の高熱で燃やし尽くし、そのまま核融合爆発を発動。半径10kmが灰に還る。ベックマンも、シャンクス以外の赤髪も全員殺した。
「さぁ、後はお前だけ。お前も死ねよシャンクス」
「それは、どうかな!?」
「シャンクスうううゥゥ────ー!??!」
「麦わらですか。でも想定内です」
シャンクスの首を黒刀で刎ね飛ばそうとする、その少し前だった。ギア5と化したルフィが突撃して来たのは。ホーミングレーザーを乱射して牽制。ニカルフィはカートゥーン表現で回避すると、途轍も無い勢いでカートゥーンの拳を叩きつけて来る。でも回避は容易。回避した所にフェイントの打撃をぶつけるつもりだったらしいけど、それも想定内。バックループで思いっきり距離を取る。
「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、お前、アヒャ、アヒャヒャ、よくもシャンクスを、アヒャヒャヒャヒャ」
「へぇ、ワライタケでも食べましたか?」
「うるせえええええ────!!? 、アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
「消耗が激しいんでしょう? 無理をする物じゃ有りませんよ」
(緑牛は……残る麦わらと交戦中。なら、さっさと仕留めましょう)
「よくもヤマトを、赤鞘をぉっ、アッヒャヒャヒャヒャヒャ」
「……さて来ましたか」
雷鳴が再び轟く。赤黒い雷鳴が、天上遥か遠くに響いた。そう思った瞬間には、ほら、すぐそこ。
「だ、誰だよっお前」
「ヤハハハハハハハ、猊下に見覚えのある雷鳴が轟いたのでなぁ、来てみればまさかまさか、こんなにも面白い事になっていたとは。貴様、知っているぞ。アルメリアから聞いた太陽の神の実、ニカニカの実の能力者だな。名前は、確かルフィと言ったか」
「来ましたか、エネル」
覇王色を纏った赤黒い雷鳴の光。その中から、彼は轟きと共に姿を現わす。さて、彼を原作のエネルと同じだと思わないで下さいね。
「こ、こいつはっ、エネルだって、だ、誰だ?」
「ヤハハハハハハハ、我は神なり! 貴様も所詮は神の実を食べただけの人間。偽りの神よ、この我とマクシムが引導を渡してくれよう。アルメリアよ、小僧の相手は我が貰って行くぞ」
「ええ、構いませんよ。ではさようなら、モンキー・D・ルフィ」
原作とは違って、エネルはスカイピアに君臨していない。だから麦わらともこれが初対面になる。スカイピアも、ビルカも別に崩落していないのだ。ビルカの破壊よりも先に知己になり、ビルカの破壊は取りやめるよう説得したから。
彼は原作のエネルとは違う。覇気も能力も私が徹底的に鍛え直しておいたし、流桜の覇気も、私から若干劣るとは言え高レベルで使えるようにしてある。じゃ、私の共同研究者を舐めないで下さいね? ルフィ。
「ち、畜生、待ちやがっ」
ルフィをほっといてシャンクスの首を刎ね飛ばす。そしてシャンクスの愛刀、グリフォンを奪い取った。ニカルフィは必死に止めようとしたけど、それを覇王色に発光する雷撃が押し留める。
「貴様の相手はあくまで我だ!」
「く、クソォォッッ」
「さて、苦戦していますか? 緑牛」
「赫鳥か。赤髪はどうして、そ、それまさかグリフォンじゃねぇか。マジで仕留めやがったのかよ、本当に化け物だよなぁアンタ」
「そ、そんな、シャンクスが!?」
「世界最強の賞金稼ぎ、西の海に君臨する女王、アルメリア・ファイス。その実力は四皇にすら匹敵、いや上回るとも言われていたが、まさか赤髪すらも」
道端には養分を奪われて萎びれた、赤鞘にヤマト、そして桃の助の死体がある。どうやら赤鞘達はもう死んだらしい。緑牛は既に麦わらの船員達と交戦に入っている。
「最強だの女王だの、別に名乗った覚えは有りませんよ」
「グリフォン、それにむら雲切り。白ひげとシャンクスの獲物を奪いやがったのか。悪趣味な女が居たもんだぜ」
「海賊から武器を奪って何が悪いんです? さ、その閻魔も頂きましょう、海賊狩りのゾロ。そろそろ海兵狩りに改名しなさい」
「やってみろよ」
「さようなら、ニコ・ロビン」
「!? ……っぁぁ」
ゾロの相手はしない。彼よりもよっぽど重要な相手、ニコ・ロビンの首をグリフォンで刎ね飛ばす。首を飛ばした上で全身を焼却。案外あっさり行った。
「えっぁぁ、ろ、ロビンッ」
「お前も死ね」
返す刀でナミを殺害。胴体を真っ二つに寸断する。ふふ、上手く行きました。
「さて、後何人死にますか?」
「お前ええぇっ、よくもロビンちゃ」
「死ね」
蹴りかって来たサンジの両足を、覇王色を纏ったグリフォンで引き裂く。そのまま全身をズタズタになるまで分割した。
「く、くそぉ、逃げろ、逃げるんだぁ、こいつは、こいつは不味い!」
「うるさいんだよウソップ。お前天竜人を尻で潰しただろ。勝手にゴッドとか名乗るな、死ね」
何か言ったウソップの頭蓋をカチ割る。はぁ、これでもまだ生きてる? 全身を16分割して入念に粉砕。やっと死んだ。
「無駄にしぶとい、何なんですかこいつら」
「畜生、逃げろ、良いから逃げるんだ! もう勝負にならねぇ」
「逃してやると思ってんのかぁ? なあ!」
私が注目を集めた事で、緑牛への対処が疎かになったらしい。逃走を開始した麦わらの船員が次々と捕らえられ、養分を吸われて乾涸びていく。私は乾涸びて動けなくなったゾロの手から閻魔、序でに和道一文字を奪い取った。三代鬼徹は要らないからへし折って粉々に破壊する。
「おでんの名刀閻魔、序でに和道一文字。確かに頂きました」
「く、くそぉ、いぃ……」
「覇気に干渉する武器、いかにも興味深いですからね」
そのままゾロの首を刎ね付ける。これでゾロも死んだ。
「これで要件は済んだな。赫鳥、麦わらの奴はどうした?」
「彼ならエネルと戦闘中です。決着が着くのはまだ先でしょう」
「エネル?」
「宇宙開発における私の共同研究者です。ロギア系ゴロゴロの実の能力者で、実力は保証しますよ」
「あんたがそう言うならまあ良いさ。信用してやるが、で、これからどうする?」
「そうですね、ローとキッドの海賊団も仕留めておきましょう」
「ローとキッド、最悪の世代で名前が挙がっていた連中か……、いや、向こうから来たようだな」
「麦わら屋ぁっ。クソ、一手遅かったか」
「よりによってアルメリア・ファイスが、ビッグマムのすぐ後だってのに。海軍大将に、世界最強の賞金稼ぎが相手なんてな」
トラファルガー・ロー、そしてユースタス・キッド。ビッグマムを仕留めた海賊が、ワノ国の侍も連れて来援した。でもビッグマムとの戦いでの消耗を癒しきれていないようだ。丁度いい。
「K.ROO『死ね』何!? う、ぐぁぁっ」
「貴方のオペオペの実の欠陥は、ルームが無ければ何も出来ない事。ルームを展開するより先に仕留めてしまえば良い。貴方は弱いので、死に方は選ばせません」
K.ROOMの危険性は知っている。だからそれより先に、黒刀化した閻魔で全身を切り裂いた。鬼哭ごと縦に真っ二つに割り裂かれたロー。覇気を吸った閻魔による過剰なまでの切断により、受けた傷が一気に全身にまで広がる。そしてあらゆる所から血を吹き出して倒れた。そこから死ぬまでは早かった。
「せ、せんちょおおおお『死ね』ブギャエアァァァァッッッ!?」
ベポがスーロン化してローを助けようと突っ込んで来る。その鼻っ柱を黒刀化したむら雲切りで圧し切る。そのまま首が裂け、そしてあっさりと死ぬ。
「こいつら、好き放題やりやがって『俺も居るって事忘れてねぇか?』別に忘れちゃいねぇがなぁ、緑牛!」
キッドが作り上げようとした電磁砲に、一片の蔓が絡みついたと思うと急速に錆び付き、そして朽ち果てて行く。必死に金属を集めて電磁砲を再構築しようとするキッドと、その全てを腐食させようとする緑牛の激突。キラーが必死になって絡みついた蔓を切り落とそうとしている。そのキラーの両腕にまで、蔓が絡みついては生い茂る。そして私の持っている刀までもが、覚醒したキッドの能力に吸い寄せられる。それを私は覇気で無理矢理押し留めた。
「く、くそ、植物は相性が悪いってか」
「あばよ、そのまま錆び付いちまいな!」
「まだ終わっちゃいねぇ、付与!」
キッドはアサインを発動。緑牛に磁気を押し付けると、更に自爆覚悟の磁気激突を引き起こす。しかしそれでも緑牛は倒し切れない。磁気激突によって起きた爆発から、一片の新芽が逃れてすぐに再生する。キラーが必死に除草してもキリが無く、新芽はモリモリと生い茂ってキッドの全身を覆い尽くした。
「クソ、やめろ、ま、まだだぁっ」
「じゃあな、ユースタス・キッド」
その間、私はハートの海賊団と、キッド海賊団の船員を切り捨てる。シャチとペンギンを殺害し、返す刀に覇王色を纏わせ、数十人を纏めて切り潰した。
やがて、キッドは養分を奪い尽くされて屍になり果てた。キッドが倒れた後、キラーが後を追うのも早かった。
「こんな物でしょう、行きますよ緑牛。最後の大仕事です」
「はいよ、さっさと終わらせちまおうぜ」
「ヤハハハハハハハ、神と雖もこんな物か? 失望物だなぁ!」
「クソ、くそぉぉぉお!??」
溶岩に落ちたカイドウとマムを燃やし尽くしてきっちりトドメを刺した後、最後はルフィを仕留めるだけ。ルフィはまだギア5を維持しているけど、時折老化しては倒れ、必死に解放のドラムを鳴らしてまた立ち上がる。ギア5の勢いは明確に無くなっている。やはり消耗が激しいようだ。それに対して、エネルの消耗はまだまだ。
「辛いなら投降しなさい。公開処刑で済ませてあげます」
「ふざけんな、誰が投降なんかぁっ」
「そうですか」
必死に抗うルフィに、仲間の首を片っ端から投げつける。殺した麦わらの仲間達、それにローとキッドの首を。首に仕込んだ爆弾が起爆し、そのまま大爆発。
「ぞ、ゾロおおおおぉぉっ、サンジィィィぃぃ、う、ウソップまでぇぇっ、ろ、ロビンッッッ、ナミいいぃぃっ、トラ男おおぉっ、キッドおぉぉぉ『死ね』ウギャァァァァァ!?!!!」
ギア5は解除された。解除された所で首を刎ね飛ばした。ルフィの首が零れ落ちると、そのまま全身を何度も何度も切り裂いて108分割した。その上で燃やしておき、残った死体は海に投げ捨てる。
「これで、ルフィは死に『ドンッドットット』!?!?」
ルフィが海に落ちようとした寸前、またもや解放のドラムが鳴り響く。びびった私の隙を突いてニカルフィはまたもや復活する。でも4肢を失い、全身に傷を負った痛ましい姿だった。再び戦うのかと武器を構えた私に目もくれず、ギア5ルフィは一瞬光を放ったと思うと、凄まじい勢いで彼方へと飛んで行ってしまった。
「……逃げられましたか。はぁ、失敗しました」
「いやいや、とんでも無い成果だぜこりゃ。こいつは元帥にも褒めてもらえそうだ」
「いえ、多分元帥にはまた怒られますよ?」
「えっ? いや、流石にこれだけ成果を上げてそんな事は」
「私も庇いますから、2人で一緒に怒られましょう」
「ヤハハハハハハ、邪魔してくれたなぁアルメリア」
「すみません、エネル」
ぺこり、と頭を下げて私は言う。獲物を奪った謝罪くらいはしておくべきだと思っていた。
「いや、構わんさ。これでニカニカの実の力は分かった。流石は神の実だ、屠りがいがある。今回は良いが、次の機会は我が貰うぞ」
「ええ、構いませんよ。覚えておきましょう」
「所でさっきからよう、思ってたがニカの実ってのは一体何なんだ?」
「そこはまた後で。拿捕した海賊を軍艦に積み込んだら早く帰りますよ。それと、出来ればエネルも来てくれませんか? 元帥にも説明しておきたいんです」
「ヤハハハ、構わんぞ。今の我は気分が良いからな。確かニューマリンフォードだったか、そこまでは行ってやろう」
「ええ、ありがとうございます」
思ったけどキッドvs緑牛って割と面白いカード
覇王色に目覚めたスーパーエネルvsニカルフィも宜しく