「流石にシーズン過ぎちゃってるねー」
「仕方ねえだろ。あ、でもまだ屋台はいくつか出てんな」
「サンドイッチ作ってきましたから、買うにしても後にしましょうか」
結月を締め上げた後、俺達は公園の中へと向かっていた。
散りかけで葉っぱが目立ち始めちゃいるが、それでもピンク色の花は青空によく映える。
「ゆかりん謹製サンドイッチかぁ……どうなのマスター」
「マスターはやめろっての……まぁ、結月のメシはフツーに美味いぜ」
俺もちょくちょく料理はするんだがどうやってもこいつの方が美味いメシ作るんだよな……クソ、ちょっと納得いかねえ。
一回コツを聞いた事があるのだが『愛です!』としか帰ってこなかったので諦めた。参考になりゃしねえ。
「手料理の味まで知ってるなんて、お二人とも本当に仲がいいんですね!」
「そうですそうですゆかりさんとマスターは比翼連理の強靭無敵最強カップルですので!」
「何言ってんだこのバカ……幼稚園の時からの腐れ縁だかんな、色々と知ってる事も多いんだよ」
どっかの社長みてえな事言い出しやがって。
ともあれ結月の手にはサンドイッチの入ったバスケット。俺の背負ったカバンの中にはレジャーシートとペットボトルの緑茶、そして紙コップ。
適当に空いてる場所を見つけ、シートを広げて場所を取る。
結月の作ってきたサンドイッチは結構な量があった。四人じゃちょっと食いきれねえんじゃねえのかってくらいには。
俺はともかく、結月は笑えるくらい少食だし弦巻だってそんなに食う訳じゃない。おそらくは紲星もそうだろう。だからもしサンドイッチが余ったら俺が食い尽くすことになるかな……とか思ってたんだけどなぁ……。
「いやめっちゃ食うなお前」
「もがむぐ」
「サンドイッチは逃げないから安心しなってあかりちゃん……」
両手で一つずつサンドイッチ持って食ってやがる……。
とりあえず紙コップに茶を注いで目の前に置いておく。そんなに急いで食わなくてもいいだろうによ。
「見事なまでに花より団子ですね」
「花見だっつってんのに結月のサンドイッチしか見えてねえなこいつ」
俺も多少食ってはいるが、このペースで食われると若干物足りない感じになりそうだ。紲星に食い尽くされる前に追加で何かしら買ってくるべきだろう。
「屋台でなんか買ってくるが欲しいもんあるか?」
「あたしは別にいいやー。あかりちゃんの食べっぷり見てたらそれだけでお腹いっぱいになりそう」
「ごくん。マスター先輩、焼きそばお願いします焼きそば!三人前!」
「まだ食べるんですか……?あ、ゆかりさんも特に欲しい物はないです」
「マスターはやめろ紲星。……焼きそば三つな」
サンドイッチ七割食っといてまだ食うか……。腹の中に星の戦士でも入ってんのか?