元伝説アイドルが新人アイドルのガチオタやってる 作:バカイザー
この家に来て2日目にして俺は、家の家具等のセッティングを完了していた。
元々部屋にあった物は少なかったから、とても楽でした。
前世で必要最低限しか物を置かないようにしてたのが癖になってたみたいで、気付いたら今世の部屋もほとんど物がない状態。
とてもスッキリしていて誠に落ち着く。
いずれお隣の星野さんに自慢したい。それレベルにうち綺麗だから。
そういや挨拶行った時に、星野さん家のリビングに子供居たなー。
俺よりちょっとちっちゃいくらいだったし、4歳とか?
星野さん若かったけど、星野さんの子供かな。
いやそれにしては若すぎるか。
親戚とか家族の子供を預かってるとかかもしれん。
めちゃくちゃ星野さんに似てたし。
星野さんと同居してるのか、たまたま居たのかが気になる所。
ちょうど用あるし、今から行ってみるか。
寝転んでいたソファから立ち上がり、使用人に一言言って家を出る。
今さっき会話した使用人は俺が1歳の頃から世話してくれてた乳母みたいな存在の人で、一応あの家の中でも信用している人ではある優秀な人だ。
まあこの人男なんですけど。
ちなみに名前は知らない。
うちの両親が教えてくれなかったし、本人に聞いても「 使用人とお呼びください 」って返されるし。
うちの家の七不思議な、これ。
俺と両親以外の名前を誰も知らないし、使用人本人達も教えない。
匿名で仕事するのもアリだと思いますよ、俺は。これが働き方改革って奴か。
ていうか俺、さっきから星野さんの家の前に居るんだけどさ、なんかその、めちゃくちゃ入りにくい。
「 この言葉は絶対、嘘じゃない 」
なんか星野さん死にかけてる上、感動シーンぽいし。
え、これ、俺が入って大丈夫な奴…?
取り敢えず救急車か。どこ怪我したのかわからんが、あの出血量からしてまず助からないだろうけど。
そんな酷いことを考えながら消防署へと電話をした。
「 どうしたんですか、星野さん 」
消防署への電話が終了してすぐ、俺は血塗れの星野さんに駆け寄った。
ゴローちゃん曰く、こーゆー場合はまず出血箇所を探すんだっけか?
ゴローちゃんの言葉を思い出しつつ、冷静に出血箇所を探す。
あった。俺が刺された箇所と同じ腹部だな。
しかも凶器は抜かれてる。
可哀想だけど、もう…。
「 アイ!!アイぃ!! 」
星野さんの死を悟った男の子が、大泣きで星野さんに縋っている。
俺は医療知識もほとんどないし、ただ昔ちょびっとアイドルをやっていただけの一般人。
それに今はもうちょっとで6歳になるただの子供。
今の俺に出来ることなんてないし、明らか星野さんは手遅れだ。
だけど、だけど…。まだ希望を捨てたくない。
名前と顔を知っている人を見殺しにするような人間に俺は、なりたくない…!!
「 まだ諦めんな!!星野さん!!! 」
星野さんを仰向けにし、出血箇所を手で思いっきし抑える。
ちょっとでも血が体外に出るのを防げ。
ちょっとでも星野さんが生きれるように最善を尽くせ。
それが今俺に出来る最善の行動だろ…!!
死はいつか必ず皆来るもの。
だけどこんなにちっちゃい子の目の前で死なせるなんてことは、したくない。
絶対、トラウマになる。
「 ああもういい加減起きろ!なあ!!そして生きろ!おい
強く星野さんの出血箇所を押しながら、絶対言っちゃいけない言葉を連呼する。
これで怒って起きるなんて奇跡、起きないかな。流石に無理か。
もう手が、体が、冷たいのに。
* * *
暫くして警察と救急隊員が駆け付けて来た。
俺の隣に居た男の子はギリギリまで星野さんの近くに居て、そんで警察に保護された。
リビングに居た星野さん似の女の子は、星野さんを見せないように配慮されて保護。
そして俺も例外じゃなく、保護された。
そん時のことは何も覚えてない。
ただ星野さんの死亡が確認されたとは聞いた。
今日は星野さんの葬式で、ついさっきそれが終わった所だった。
だけど葬式をすると、なんだか星野さんの死をリアルに感じられた。
あの時冷たかったのは、星野さんが冷え症だからとかの言い訳も出来なくなった。
でも最期はちゃんと弔いたいし、ちゃんと出席した。
けどやっぱり辛くて、トボトボとそこら辺を歩き回って気を紛らわす。
後から知ったが、星野さんはアイドルで、ファンに刺されて死亡したのだそう。
「 アイドルやってた人の最期は刺される運命にあるのか 」と、失礼なことを考える。
俺の最期も刺されて終わったし。
それにしても俺の葬式はしたのだろうか。未だなら是非とも参加したい所だ。
「 …ん? 」
今なーとなーくだけど、声が聞こえた気がする。
勘違いかもだけど、今俺は絶賛迷子。
一縷の望みに賭けて、声がしたであろう場所へと向かう。
これもFPSゲーム一時期ガチってたからこそわかる特技だと思うんですよ、俺。
FPSゲームやる前までは、声である程度の場所把握するなんて無理だったし。
なんて考えていたら、2人の人を発見した。
やっぱり俺の耳は間違ってなかった…!!
2人が話途中なのにも関わらず、俺は2人に話しかけた。
多分こーゆー所が友達に「 ホントお前我が強いよな 」って言われる所なんだよなー。
まあでもそれで特に困ったことないし、今更それを変える気もない。
貶されてるのは知ってるし、バカにもされてるのも知ってる。
けどしょっちゅう「 空気感読めない 」って言ってる奴程空気読めてないこと多いから、実質無傷。
負け犬の遠吠えにいちいち気にする程、こっちは暇じゃないんで。
「 あのー、すいません。皆が居る所に帰りたいんですけど、帰り道教えて貰って良いですか? 」
「 あ、あの時の。 」
え、まじか。オッサンと話してたの、星野さん家に居た子供じゃん。
あの時は俺もパニクってたしちゃんと見てなかったんだけど、改めて見ると、そのー…。
めちゃくちゃイケメンなんですけど。芸能界入れるよガチめに。
わかりやすく言うと、星野さんをTSした感じ?そう考えるとますます星野さんに似てるわ。
美人一家最高だな。まだこの子が星野さんの子供かわからんけど。
* * *
「 元アイドルの傑。アイドルのアイ。2人共刺殺って、こんな偶然あるのか…? 」
片方だけならまだしも、両方だぞ。
しかもアイは傑のガチファン。
なんとなく、偶然とは思えない。
何かが俺の中で燃えた気がした。
「 傑とアイを殺した奴を、絶対に許さない。 」
オリ主
〔 名前 〕
前世:
今世:
〔 職業 〕
前世:アイドル→学生(高校生)
今世:学生(小学生)
〔 趣味 〕
前世:アイドル鑑賞
今世:ゲーム(基本なんでもやる)