嵐龍(元人間)の幻想入り   作:苺豆大福

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今回はアマツsideからです!それではどうぞ!


第十七話

 夢の様なものを見ていた。学校の校庭で子供達が遊んでいて、その子供達を校庭の隅で見ている少年がいた。

 少年は周りの子達とは少し変わっていた。髪は白髪で、本来黒色の目は赤く染まっていた。周りの子供はその子を気味悪がり話しかけて来なかった

 

 場面が少年の家に変わる。狭い部屋の中酒に溺れながらも酒を飲む父親。そんな父親に関心がないのか部屋の隅で本を読む少年、そんな少年を見て気分を悪くしたのか「疫病神が…」と言い残すと酒が無くなり代わりを買ってくるためか家から出て行く父親。一人になった少年は部屋に飾ってある写真を見る

 

「お母さん…」

 

 写真に写っていたのは、少年と同じ髪と目をした女性が写っていた

 

(何なんだ…?今の夢は」

 

 意識が覚醒して目を開ける。どうやら長い間意識を失っていたようで記憶が曖昧になっていて混乱しているアマツ。

 

(天狗の襲撃にあったのは覚えている。それから誘導されて」

 

瓦礫に巻き込まれた所で意識がなくなった。そして辺りから漂う血の匂いに顔を顰める。そこは血の海が広がっていた。体を二つに裂かれた者、首がない死体、巨大な塊に押し潰されたように潰れている者が多数いた。

 

(これ‥は、俺がやったのか?これを俺が)

 

信じられなかった、この光景を作り出したのが自分だと。この体になってから長くはないがそれでも自身の能力を制御できていると思っていた。だがそれは思い上がりだったとこの惨状が物語っている

 

(あ…あ…)

 

 アマツは逃げるようにその場から離れた。一刻も早くこの場から逃げたかった、自分が作り出したこの惨状から

 

「……」

 

 逃げるアマツをボレアスが見つめている。だがすぐに目を離し歩き出す。

 

「今は苦しいかも知れないが、これも試練だ」

 

 そう呟いたボレアスは、姿を闇に溶かして消えていった。

 

 人間の里には本の貸し出しを行なっている場所がある。店名を鈴奈庵と言って、看板娘の本居小鈴が本の管理をしており珍しい外の本の買取も行っている。

 

「やあ小鈴ちゃん、本を返しに来たよ」

 

 昼下がりになり人がまばらになってきた時間に男が来店してきた。常闇の様に暗い着物を着ていて瞳は月のように明るく鋭かった。

 

「いらっしゃいませ!破損がないかないか確認しますので少々お待ちください」

 

 小鈴は本を受け取り細かく中身を確認していく。その間男は店の中を見て周り新しく本を手に取り暇を潰す。

 

「確認終わりましたよ。今度はそれを借りて行きますか?」

 

 確認が終わり男に話しかける小鈴。手に取っている本を棚に戻し、男は懐から一冊の本を取り出して、「いや今日は、この本を買い取って欲しいんだ」と小鈴に本を預けた

 

「買い取りはいいですけどいいんですか?こんなに状態のいい物を売ってしまって」

 

 小鈴は問い掛けるが男は「いいんだよ私には必要ないものだからね」そう言って金を受け取るとまた来るよと店を後にした。

 

「ええと、本の題名は」

 

 黒龍伝説の書 そう書いてあった

 

 

 




セリフ少なめにしてますがどうすかね?それでは次回!

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