アサシンとアーチャーの力を使うエミヤ   作:影後

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クラスカード集めが終わり、志戸とルヴィアの契約も終わった。
遠坂凛には衛宮志戸から大量の現金が渡され、ホクホク顔で時計塔に帰るはずだった。
のだが、結局爺の言葉により愉冬木から空港に向かうヘリが墜落。
変わらず二人は冬木市で生活する事になった。
そして…衛宮士郎改め衛宮志戸は自身を別側面、アルターエゴと受け入れ、前前世の趣味であった歌というか、完璧に趣味に生きていた。


プリズマイリヤ2wei!
2wei!スタートする


「涙が溢れるのは 君が傍で微笑むから」

 

「抱きしめたくなるのは 君が傍にいるから」

 

クラスカード集めが終わった俺は、まぁ…何と言うか遠坂にも言われたし色々と楽しんで生きようと思う。セイバーいやアルトリアも養うし、雇われ代行者も続けるけど……こう、前前世の趣味に飛び付くのも良いかもと思ったんだ。

 

「何故に生まれて来たかなんて」

 

…これが地味に成功した、地味にじゃない成功だ。プロデューサーはいないけど、少なくとも学園にファンはできたと思う。

とりあえず、士郎を巻き込んで衛宮二人で歌ってる。偶に慎二も巻き込む。一成も巻き込む、歌が下手とか関係ない。心から歌える為に色々巻き込んだ。

 

「お兄ちゃん!!志戸お兄ちゃん!!」

 

「お兄ちゃん!!!お兄さん!!」

 

可愛い妹達も応援してくれている。

俺は士郎とアイコンタクトする。もうすぐ終幕だ。

 

「同じ時代に

今、出会えた仲間たちよ」

 

「「我等思う故に、我等あり」」

 

「新しい歴史に

漕ぎ出せ仲間たちよ」

 

「「我等思う故に、我等あり」」

 

「人生は誰も皆一度きりさ」

 

「「思いのままに」」

 

拍手喝采、今日は小さなリサイタル。

始まりは一成に音楽室借りたのが始まりで彼処から体育館に変わるのは速かったな。

何故か動画に挙げられて学園のPRに使われたのは笑った。勿論、俺と士郎は顔を隠してる。

まぁ、今日は音楽室で歌ってるだけだけど。

 

「……ふぅ、志戸。いい歌だな」

 

「あぁ…まぁな」

 

この世界じゃ、作詞作曲俺となるが申し訳ないな。本当にさ。

 

「そう言えば、志戸変わったよな。前は取っ付きにくい性格してたのにさ」

 

「はっちゃけたかな?人生楽しんだ者勝ちだ。士郎、お前は」

 

「これから一成の手伝いがあるんだよ。イリヤ達を頼むよ」

 

「…ブラウニーか」

 

士郎との関係も少なからずマシになったと思う。

せめて、このブラウニーの性格を治したいがそう上手く行かないんだな、これが。

 

「じゃあな、イリヤ」

 

「志戸お兄ちゃんは入らないの?」

 

「いや何……ちょっと、セラとリズと話すのが怖くてな。美遊、行くぞ。セイバーいや、アルトリアが腹を空かせてる。最速のメールが来た」

 

「あはは……アルトリアさん」

 

俺と美遊はすぐに家に帰った。

 

「シロウ!帰ったか!!」

 

「あぁ、ただいま。アルトリア」

 

「買い物はしてあるぞ、今日は趣味の日だったのだろう。私も聴きたいが……まぁいい。パスタを頼む!」

 

「わかった、美遊はアルトリアと……いや宿題が先だな」

 

「はい、お兄ちゃん」

 

「アルトリア、手伝ってくれないか?」

 

「良いぞ、シロウ」

 

夕飯は簡単に作り終わった。

アルトリアが積極的に手伝ってくれるからだ。

 

「しどーーー!ご飯頂戴!!!」

 

「来たな藤ねぇ!!こんなことも有ろうかと余分に作ってあるぞ!」

 

「流石志戸だぜ!切嗣さんにお世話頼まれたけど一人前なのは流石だぜ!!」

 

桜達は居ないがここは変わらない、俺の心のオアシスだ。

 

「そうだ藤村先生、次の授業の」

 

「美遊ちゃん!?予習なんてしなくていいわよ!今は志戸の作った料理を沢山食べるのが先よ!!」

 

ナポリタンとかぼちゃポタージュスープ、そしてシーザーサラダ。

落ち着いた料理を美味しく食べてくれる彼女達の笑顔は料理人として嬉しい物だ。

 

「そうだ、志戸は夏休み予定あるの?」

 

「あぁ、そうだな……美遊を海に連れていきたい。勿論、アルトリアもだけど……藤ねぇも来るか?俺以外にもあれ…監督役が欲しくてさ、何時も見れる訳じゃないし」

 

「良いじゃない!付いてくてか連れてけ!」

 

変わらない、ただ美遊が泣きそうだった。

泣かないでほしい、泣き顔は見たくないんだ。

 

「しっかし、美遊ちゃんが志戸の妹だなんて」

 

「義理だけどな」

 

「えぇ、この歳で婚約者と義理の妹を持つとは」

 

「ゲホッゲホッ」

 

待て、今アルトリアはなんて…、

 

「そうよねぇ……でも不純異性交遊は許さないわよ!」

 

「……その時は落とします」

 

待て、美遊の目からハイライトが消えたぞ。

アルトリア、なんてことを言ってくれたんだ。

てか、婚約者って何だよ!

そんな話聞いたことないぞ。

 

(……設定だそうです、いえ…キスしてますし恋人に違いはないのでは)

 

(サファイア、俺を殺したいのか!)

 

翌日、というか昨日の事は話したくない。

兎に角だ、俺は普通に生活していたんだが美遊とイリヤが誘拐された。仕方なしに何時もの死装束に着替、イリヤの魔力を追う。

 

「遠坂にルヴィアか………面倒な事をしてくれる」

 

地脈を治しに来たか?だが…ここでそんな

 

「ぶっ…!」

 

二人が

 

「「底無し沼だーーー!!!!」」

 

なんて叫んでる、やめろ……俺を笑い死にさせるな。

面白い物を見れた後、巫山戯てるのか地礼針を指した。ここって大空洞だよな、かつてアレがあった。そんな所に………

案の定逆流した、だがイリヤがアーチャーのクラスカードを使って守ったようだ。

 

「………どうしたらこうなる」

 

イリヤスフィール・フォン・アインツベルンが分身していた。

 

「……また学校は休みか。これは……退学だな」

 

俺は発煙筒を投げ込み、イリヤを回収した。

 

「……アルトリア、」

 

「シロウ、ソレは……」

 

「……イリヤスフィールだ」

 

「……どういう意味だ」

 

「……聖杯戦争かな、アルトリア。悪いな、裁定者になってくれ。家は閉める、当分はイリヤの家に。金はこのアタッシュケースに入ってる」

 

「待てシロウ、話は!」

 

俺は『顔のない王』を2つ投影し、冬木の街に隠れた。

 

「…起きないのか」

 

「わかるの」

 

「少なくとも、お前が衛宮切嗣に見つかれば殺される。奴は、家族を天秤にかける」

 

奴は魔術の世界で産まれたイリヤスフィールよりも、自分の娘イリヤを取るだろう。

俺の親父だ、それぐらい理解できる。

 

「……お兄ちゃんは」

 

「……憎いか?俺が」

 

「…………いいえ、守ってくれたから」

 

イリヤスフィールは俺の義手を静かに撫でた。

人口筋肉と俺の腕から移植した魔術回路を繋げた完全なる義手。とある人形師に作って貰った貴重品だ。

 

「……イリヤは憎いか」

 

「………殺したい、私から私を奪ったから」

 

「なら、先に魔力だな」

 

俺はイリヤスフィールの肩に触れ、自身の魔力を渡した。左腕の一件から俺の魔力は無尽蔵になった。どうやら死に近付ける程、俺は根源との接続が深くなるようで今は魔力だけなら根源から供給出来る。

 

「……ありがとう、お兄ちゃん」

 

「……イリヤスフィール、コレは聖杯戦争だ。俺がお前を守るか、それとも別の解決が出来るのな。別の解決が出来るなら俺はソレを信じるが……お前が死ぬなら俺は世界だろうが敵にしてやる」

 

「……それはイリヤの事も」

 

「さぁな、どうせ衛宮切嗣が守るさ。だが、美遊、セイバー、カレ……何でここで彼奴の名前が出てくる?!」

 

「お兄ちゃんも大変ね」

 

 

翌日、俺は泣きたくなった。

 

「うんうん…お揃いだよ!お兄ちゃん!!」

 

「何故、俺が彼奴と同じ服装にならねば………」

 

イリヤスフィールのせいで俺の服装がアーチャーと同じになっていた。背丈も足に投影したブーツで地味に近い。

 

「うんうん!白より赤だよ!」

 

「後、お兄ちゃんの事はアーチャーって呼ぶから。宜しくね、アーチャー!」

 

「…ふっ……良いだろう。私のマスターとして、頑張れイリヤスフィール」

 

「……うん、お兄ちゃん!」

 

その目は確かに彼女だった、俺の姉。

救えなかった、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと。

 

「でも……ごめんなさい」

 

〘助けてくれてありがとう、でも私一人でやります〙

 

「あの…バカが!」

 

俺はどうやら眠らされたようだ、やらかしてくれたな。まったく……

 

「マスター…負けた挙げ句裸にされるとは……見苦しいぞ」

 

「なっ!貴方は」

 

「サーヴァントアーチャー、安心しろ。私が貴様等と争う事はない」

 

「ほぉ……サーヴァントが来たとは………しかもアーチャーか」

 

不味い……そうだったな、居てもおかしくないよな。

 

「反転したセイバーか…どうした。衛宮士郎が居ないようだが」

 

「貴様に聞けば良いだけだ!」

 

「投影開始!マスター!やることはやれ!此方はセイバーを抑える!」

 

「うん!お願い、アーチャー!!」

 

干将莫耶とセイバーの約束された勝利の剣がぶつかる。不味いのは剣撃を響かせているから段々と人が来てもおかしくない。

 

「っていうか!その顔で、裸で街に出るなァァァ!!!」

 

「なっ!マスター!!!!」

 

俺は今セイバーよりも、イリヤスフィールのほうが心配だ。流石に裸は不味い。

 

「逃がすものか、アーチャー!」

 

「ええぃ……壊れた幻想、投影開始『顔のない王』」

 

 

壊れた幻想の爆発で視界は遮られたその隙に『顔のない王』で撤退する。

 

「お兄ちゃん」

 

「目立な、はあ……アーチャーじゃなくて衛宮士郎いや、衛宮志戸として聞くぞ。迷ってるな、自分はイリヤスフィールだと理解しつつも、完璧に殺す意思はまだ固まっていない。そうだろ、教えてやる。お前のクラスカードの元になったクソ野郎は少なくとも2km先から狙撃できる」

 

「…やっぱり、お兄ちゃんはそうなのね。家の中で誰よりも英霊に詳しいし、誰よりも取捨選択ができてる。なら、なんで私に」

 

「……周りがイリヤにつくなら、イリヤスフィールに一人ぐらい居ても良いだろ。お前がゆっくり休んで泣ける相手がな」

 

イリヤスフィールを膝に載せ、頭を撫でてやる。

セーフハウスだが、必要最低限の物しかない。

食事も缶詰だ。

 

「……悪いな、美遊が家にいる都合上、武家屋敷は使えない。一つ心当たりがあるが、個人的に行きたくない」

 

「お兄ちゃん、お兄ちゃんは聖杯戦争をしたことあるの?」

 

「……だな、お前ならか。第2魔法並行世界の運営。俺は並行世界の衛宮士郎さ、アルトリアいやセイバーのマスターだった。詳しいことは省くが、イリヤスフィールがどんな存在かも理解してる。第3魔法、俺は今更完成させたくない。本当ならお前を今すぐ俺の伝手で生きるための肉体を与えられる女の所に連れていきたい」

 

「……嬉しいけど、駄目。私はイリヤを殺すわ。だから、アーチャー。私を護りなさい」

 

「わかった、マスター」

 

俺はもう何も言うまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




作品コード 213-2323-2
ISWC T-917.907.328-0
我ら思う、故に我ら在り
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