アサシンとアーチャーの力を使うエミヤ   作:影後

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イリヤだけでない、衛宮家の日常はクロエという新たな家族共に始まった。
楽しい日常、それがこの2ヶ月続いた。
だが、その中に衛宮志戸はいなかった。
アルトリアすら所在がしれない。
最後に会話したのカレンすら志戸の所在地は分からなかった。だが、とある執行者の到来と共に雇われ代行者は帰還する。


封印指定執行者対雇われ代行者

「……志戸お兄ちゃん何処いったんだろうね」

 

衛宮志戸が消息を経って2ヶ月。

家には置き手紙として

 

〘多分生きてるはずの神秘にあってくる。

最悪死ぬけどアルトリアは後追いするなよ。

美遊はアルトリアの食事を。口座の方に1000万入れたから無駄遣いするなよ。

あと、食事バランスを考えろよ。

アルトリアはジャンクフードはかり食べるなよ。

クロエが来たらプリンレシピ通りのプリンを食べさせてやってくれあと………〙

 

と約30枚に及ぶ要望とその他諸々か記載された書き置きがあり、セラとリズはこれほど思うなら消えなければ良いのにと考えていた。

クロエは色々と書かれていたことでイリヤに弄られ、美遊とアルトリアは少なくない傷を負った。

そして現在、衛宮志戸はと言うと

 

「ちぃ…投影開始!!」

 

「まだまだだな」

 

「くそ……アンタと殺し合いをしたい訳じゃないんだがな!!」

 

「なに…お前を見ているとセタンタを思い出す!!」

 

俺はバゼット・フラガ・マクレミッツの到来に備えアイルランドに飛んだ。

 

「なに…私に弟子入りしようと言うのだ。しかも、一ヶ月でクー・フーリンと生身でやり会えるほどにしてくれとは」

 

「だから殺し合いか……確かにな」

 

俺は戦い続けた、鈍った感を取り戻し、鋭い1本の剣になるために。

 

――――

 

 

「ルーン魔術は何とかか……」

 

「帰るのか」

 

「……力は得た。殺してもらうのはクー・フーリンに頼みな」

 

俺は成長した。たった一ヶ月で身長は190cmとなり、体重は110kgに増えていた。

無駄な脂肪は完全に消え、髪は赤から白髪に変わった。コレは前と変わらず投影魔術の使い過ぎだろうか。それともストレスか。

肉体はよりマッシブになり、自分自身が驚いている。

 

「戻るか」

 

俺は祖国、日本の冬木に戻った。取り敢えず、挨拶をすべきだと思い衛宮家に向かった。美遊が何時も居るわけではない。恐らくセイバーの世話をしてくれたはずだ。

 

「はい、当家に何…用で……しょうか」

 

特におかしな服装はしていない。

白色の神父服を着ているだけだ。

 

「………聖堂教会が何用で」

 

「セラ、何を勘違いしている?俺は志戸だ」

 

「………は?」

 

俺の前でセラがフリーズした。

 

「アルトリアの世話を焼いてくれたと思ったが違ったのか、まぁ良い。クロエとイリヤは居るか」

 

「いやいやいや……志戸!この2ヶ月で何が!!!」

 

「セラ…うるさ………誰?」

 

「そんなに変わったか確かに身長は20cm伸び、体重も60kgほど増えたが」

 

「志戸!貴方のそれは別人です!!」

 

「……セラ、リズ何が……は?」

 

「士郎か、確かにチビだな。……フッ」

 

何故か笑いたくなった。

 

「お前志戸かよ!何があった!!!」

 

「なに…鍛え直した、この2ヶ月俺は地獄を見て更に進化した!どうだ、この背筋、胸筋、肉体美!」

 

「いや、すげぇけど………なんでさ!!!」

 

「お兄ちゃん………うるさい……誰?」

 

「イリヤは寝坊助……誰?」

 

イリヤとクロエに誰かと聞かれた。

クロエには解ってもらえると思ったが……

 

「衛宮切嗣の弟だ。甥と姪に会いに来た」

 

「その俺も信じそうになる嘘止めろ志戸!」

 

「うそ!志戸お兄ちゃんなの?!」

 

「お兄ちゃん……イメチェン?」

 

「いや……アイルランドの光の御子の師に会った。鍛えてくれたよ、ルーン魔術も学んできたさ」

 

士郎はキョトンとしていたがクロエとセラは目を丸くしている。

 

「じゃあな、アルトリアに帰還したと伝えなくては」

 

ここに居ないなら家だと目星をつけ、急いで帰る。

 

「アルトリア!帰ったよ!!」

 

アルトリアの気配がない、それよりもドス黒い何かが……

 

「……まじかぁ」

 

俺の部屋から不穏な気配がある、それこそ怨念が集まったような物を。

 

「……アルトリア?」

 

戸を開けて入ると案の定、アルトリアがエクスカリバーする体勢でいた。

 

「ごめんって」

 

「何処に行っていた」

 

「ケルトの影の国」

 

「何のために」

 

「鍛え直すため」

 

「私じゃ駄目なのか!シロウ!!」

 

セイバーは俺の胴に抱きつき、上目遣いで見てくる。

 

「駄目じゃないけど、ケルトの影の国は世界で唯一神話の神秘が残る地だ。鍛え直すには十分すぎる場所で、」

 

「なら、何故私を置いていった」

 

「いや……アルトリアはパスポート無いし」

 

「作れば良かったろう!」

 

「それはそうだけど」

 

アルトリアは拗ねていた、俺に置いていかれたのがよほどショックだったのだと思う。コレは当分は拗ねたままだな。

 

「ごめん」

 

「謝るぐらいなら私を置いていくな」

 

 

翌日、家から呼び出しを受けた俺は衛宮家にアルトリアと共に赴いた。濃密な魔力だ。あの女が近くにいるのか?

 

「何用で?」

 

「うん、あの」

 

「お兄ちゃん、お小遣い下さい!」

 

「クロエ?!」

 

アルトリアは呆れているが俺はすぐに答えを出す。

 

「何億欲しい」

 

「待って!?」

 

「イリヤさん?!お兄様ってブルジョアジーですか?!」

 

「ごめんなさい、イリヤ。私も流石に予想外」

 

「20億ドルまでならなんとかなる、それ以上は」

 

「なんとかしないで!てか、ドル?!」

 

「ん?知らなかったか、俺は月500万程家に渡している。母さんと親父には秘密だがセラに無理やりな。この頃通帳を新しく作ったせいで隠し場所がどうとか言ってたが」

 

「何でそんなにあるの?!」

 

「株と代行者業、傭兵業、この3点だ。これだけあれば簡単に稼げるぞ」

 

「あ……思い出しましたね。イリヤ様。お兄様は教会の雇われ代行者として人外や外道魔術師を尽く殺してきた一流の殺し屋です。報酬も一流ながら仕事も一流 」

 

「志戸お兄ちゃん、怖い」

 

「そう?お兄ちゃんは私達に優しいじゃない」

 

「お前はシロウの身体すら貫いたものな」

 

「セイバーさん、それは言わないで………」

 

クロエの顔がすぐに暗くなる。

まだ引きずっているのか。

 

「兎に角、お小遣いだな。まともな話ならお前達、今度武家屋敷に来い。通帳もだぞ、300万やろう」

 

「お兄様、それ子供が持つべき金額じゃないてすよ」

 

「安心しろ、何故か株で失敗したことが無くてな。この頃スイスや世界各地に口座を開いた所だ」

 

「……うそ」

 

「………取り敢えず今5万ある。お前達、分けて使え」

 

「え?志戸お兄ちゃん」

 

いい加減にすべきか、流石に美遊の恩人を見捨てるわけにはいかない。

 

「セイバー……イリヤとクロエを捕まえろ」

 

 

「なっ!」「お兄ちゃん?!」

 

家から出て、エーデルフェルト邸に入る。

案の定、壁は崩れルヴィアもボロボロだった。

 

「おやおやコレは、ダメットさんじゃあないか?どうした、封印指定されたお馬鹿さんがこんな所に」

 

「…その喋り方、立ち振る舞い……コトミネですか!」

 

「………妹の仕事場を、そして恩人に手を出した。命の覚悟はできているんだろう?雑魚」

 

「……えぇ、此方の台詞ですよ。コトミネ!!」

 

バゼットの拳と俺の拳がぶつかる。

奴が剛の拳だとすれば、俺は柔の拳。

受け流し、胴体に蹴りを入れる。

 

「ちっ…受け身を取られたか」

 

「流石の代行者ですね、私の一撃をいなしてみるとは」

 

「……力はお前」

 

「技は貴方」

 

「「速さは……同じ!!」」

 

俺は奴の宝具を展開させる前に殺さないと行けない。出なけりゃ、決定打を放つ必要がある。

 

「流石ですね、シロウくん」

 

「ちっ……ダメットさんじゃない……バゼットさん……相変わらずの腕力だよ!!」

 

俺は黒鍵を投影し、装備する。投擲し、その瞬間同時に迫る。

 

「無駄!」

 

バゼットは己の拳で黒鍵を破壊しようとする。だが…

 

「壊れた幻想!!」

 

そう、黒鍵はいわばDランク宝具レベルの魔力塊だ。流石のバゼットもダメージを受けたのか蹌踉めいている。

 

「はぁ!」

 

「舐めるな!」

 

心臓に80km/hを越える高速の拳が入る。

 

「ゴブッ……やってくれる」

 

口から大量の血を吐くが、バゼットも目の前で大量の血を履いていた。

 

「ゲボッ……手数はそちらが上か」

 

「しかし……今更聞くぞ。何故破壊した」

 

「クラスカードの回収の為」

 

「………そうか、まぁ。殺すことに変わりないが」

 

「騎英の手綱❨ベルレフォーン❩!!!」

 

ソレは恐れていた事だった。俺とバゼットが共に一息付いた瞬間を狙ったソレに、バゼットは笑っていた。

 

「ヨセエェェミユゥゥゥゥゥ!!!」

 

斬り抉る戦神の剣(フラガラック)が飛んでいく。今ここでぶつかれば美遊は倒れるだろう。

 

「……熾天覆う七つの円環!!!」

 

熾天覆う七つの円環の展開すら無かった事にされ、俺の身体に迫る剣。

 

「……くそっ……が……」

 

腹部を貫通したフラガラックは美遊に届く事はない、だが、俺がもう戦えない。

 

「……戦友の好です。殺しはしません」

 

バゼットの言葉に怒りを覚える、憎しみも、全てを超越させる。

 

「お兄ちゃん!!」「美遊!!」

 

イリヤとクロエが来た。俺は宝具を再び投影する。

 

「無駄です、それ以上は死ぬ気ですか!」

 

「………」

 

干将莫耶を投影する。

 

「イリヤ……クロエ、セイバーをどうしたか不明だが……美遊を連れて行け。良いな」

 

「待って、お兄ちゃんは」 

 

「俺は……ここでこいつを道連れだ」

 

それは俺の切り札。俺が必ず勝てるフィールド。

 

「『I am the bone of my sword

 

(体は剣でできている)

 

Steel is my body,and fire is my blood.

 

(血潮は鉄で心は硝子)

 

Standing on many corpses 

 

(いくつもの屍の上に立ち)

 

Imprisoned for eternity

 

(悠久に囚われる)

 

Still I seek meanin in my life

 

(それでも我は生涯に意味を求める)

 

That’s my why this body

 

(だからこそ、この体は)

 

”Infinited sword works”

 

(無限の剣でできていた)』!!!」

 

 

「……固有………結界」

 

「さぁ……バゼット・フラガ・マクレミッツ。お前も、ここにある骸の一つのなる時間だ」

 

俺は嗤う、戸惑い俺に拳を構えるバゼットを見ながら。

 

「さぁ………狩りの始まりだ」

 

俺の声は自分でもわかるほど冷たく、そして愉快だった。

 

 

 

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