アサシンとアーチャーの力を使うエミヤ   作:影後

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固有結界【無限の剣製】Infinited sword works

それは本来の衛宮士郎の持つ固有結界ではない。

同じ、無限の剣製の名を持つが、本来のソレよりも禍々しく、そして、無慈悲な物だった。

 

「はぁ!」

 

「どうした、バゼット」「まだ、骸はあるぞ」

 

根源と繋がった俺にとって、この固有結界はまさに扉だ。今、俺は根源という蛇口から魔力という水を最大で出している状況だ。

 

「どうした、まだまだ行けるぞ」

 

「……くっ…」

 

この中で、俺の傷は意味をなさない。

この世界で、この俺は無数にある骸の一つ。

 

「どうした、バゼット」

 

「……何故、何故ここまで!普通の人間なら恐怖する!それなのに、何故だ!心臓も、頭も、それこそ恐ろしい殺し方を与えている!なのに……何故一切恐怖がない!」

 

「………わからないのか?」

 

バゼットはわかっていないようだった。

恐怖なんて、感情なんてあるはずない。

 

「バゼット、お前は、何を攻撃しているんだ?」

 

「何を……か…………」

 

バゼットの前にあるのは同僚の死体である。

打撲痕により頭が陥没し、無惨に殺された。

 

「……くっ、幻術など、私には」

 

「………馬鹿だなぁ、なら……面白い予行をしてやるさ」

 

あたりの風景が変わる。

 

「今からアンタを殺すわけだが」

 

「――え?」

 

それはバゼット・フラガ・マクレミッツの記憶であり、記憶でない。目の前にいたシロウは消え、

知らないはずの男が立っている。

朱き魔槍を持った青い槍兵、バゼット・フラガ・マクレミッツは知らない。知らないはずだった。

 

だが、言葉を紡いてしまう。

 

「――待って、―――待って下さい。私は――私は貴方と戦う理由が――

貴方だって…私と戦う理由は!」

 

それは本来の自分ならありえない程、弱々しい声だった。涙が出そうになる、胸が締め付けられる。苦しさが止まらない。知らない…いや、知っている。

 

彼の……名は

 

「クー……フーリン」

 

「あるだろ、アンタは聖杯戦争に勝つためにここに来た。サーヴァントを全て倒すまで戦いは終わらない。アンタは今、俺と殺し合う為にここに居る」

 

違う、貴男は……貴男はクー・フーリン貴男は…私の。そう、言葉を紡ぎたかった。だが、記憶に急に靄がかかるように、紡ぐはずの言葉が消えていく。

 

「――ちが―――わた…私は貴男とは戦わない」

 

弱々しい言葉が口から出てくる。

始めに構えた拳が震えていく。

 

「そうだ、貴男とは戦わない。貴男とは戦わない、貴男とは戦わない……!」

 

「だって、だって――貴男は私のこと――知って…る……?」

 

バゼットは少しずつ近づいていく、槍兵に手を取ってもらうため、もう一度呼んでもらう為。

 

「知らねぇよ、アンタみたいな負け犬に覚えはない」

 

それは拒絶だった、バゼットの心は既に壊れようとしている。

 

「違う!知らない!こんなの……私は!」

 

「だめだろ……バゼット、まだ見ていなくちゃ」

 

「シロウ!止めろ!!もう……止めろ!!!」

 

バゼットの拳が虚空をきる。見たくない、止めて欲しい、嫌だ。普段なら絶対に感じない感情が溢れ、反らしたい視線が引き込まれる。

 

「―――――では、貴男は私の敵か」

 

「そうだ、この“四枝の浅瀬”、ルーン使いなら意味が分かろうよ」

 

そう、バゼットは知っている。理解している。

 

「……その陣を布いた戦士に敗北は許されず。

その陣を見た戦士に退却は許されない。

―――我等赤枝の騎士に伝わる一騎打ちの大禁戎だ」

 

バゼットに逃げるという考えはない。

バゼットには奥の手がある。

 

「その心臓」

 

「後より出でて先に断つもの(アンサラー)」

 

「貰い受ける!ゲイ…ボルク!」 

「斬り抉る戦神の剣」

 

バゼットは斬り抉る戦神の剣を展開した。

時間を操るその魔剣、どんな相手も先に死んでしまえば意味がない。バゼットは勝利を確信していた。

 

「――――え」

 

肉をさき、心臓を破裂させた何かを見る。

 

「ぁ―――――この、槍」

 

戦神の剣が時間を操るのなら、クー・フーリンの魔槍は因果逆転の魔槍。

ゲイボルクは真名を開放した瞬間、心臓に命中しているという結果を持つのだ。

 

「コレは……返すぜ」

 

それは鉱石の耳飾りだった。知っている、自分が持っている。否、自分が渡した物だから。

槍が抜かれ、倒れた身体で消えていく槍兵を見続ける。

 

「待って……待って……私も………持っている……の……待って………ラン……サー」

 

それは誰の記憶か、ただバゼットが苦しみが増す。嘔吐が止まらない、自分の記憶であるのに自分の記憶でない。

 

「終わりだ、バゼット」

 

「違う……貴方は違う!」

 

呪いの朱槍を持った神官がいる。

違うと、理解している。彼ではないと、だが…

バゼットの拳が震え続ける。

顔も、背丈も、違う筈なのに、纏う気配が同一だった。

 

「その心臓……貰い受ける」

「後より出でて先に断つもの(アンサラー)

 

「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ…ボルク)!!!」

「斬り抉る戦神の剣(フラガラック)!!!!!」

 

それは二人の運命を終わらせたのだ。

 

固有結界が消えていく、フラガラックが刺さった男が子供に抱きつかれる。

何か話しているようだ。でも……

 

「……」

 

身体から呪いの朱槍が引き抜かれる。

 

「………」

 

「……」

 

目の前の存在にバゼットは涙を流す、

 

「まっ……て」

 

「………」

 

 

この日、バゼット・フラガ・マクレミッツの時は止まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訳ではない

 

「……何故、私を」

 

「………アンタが死んだら、話し合いができないだろうが」

 

フラガラックによって胸に巨大な傷跡ができた男が呪いの朱槍を持ちながら話しかけてくる。

 

「俺の勝ちだ、バゼット。アンタは敗者だ。話だけでも、聞いてもらうぜ?」

 

男は朱槍をバゼットに向けて言い放った。

 

 

 

 

 

―――――

一方でバゼットに勝利した俺は美遊、クロエ、イリヤに抱きつかれていた。

因みにここでバゼットを生かしたトリックを

話そう。

まず、俺は投影したゲイボルクを一度破壊したのだ。刃がかけるだけで投影した品は消える。

ソレを利用し柄を壊し即座に投影し直した。

それで、真名開放はリセットされると共にフラガラックを回避した。フラガラックが効果を得るのは最初に投影したゲイボルクであり、二回目に投影したゲイボルクはその範疇ではない。

 

受けた代償は大き過ぎるがまぁ、問題はない。

 

「お兄ちゃん……死んじゃうと」

 

「あぁ、美遊多分あと20分もしたら出血多量で死ぬ」

 

「お兄ちゃん!全然大丈夫じゃない!!!」

 

「クロエか、正直目眩もし始めてる。イリヤがいたな、俺は最後にバゼットに話しかけるからその後多分死ぬ、死なせたくないならセイバー連れてこい」

 

そして、バゼットに話しかけ俺はゲイボルクを抱えたまま意識を失った。

目覚めた時、俺は冬木の言峰教会の中でアルトリアとカレンに治療を受けていた。

 

「忠犬、今回は一段と酷い。やりがいがある仕事だったわ」

 

「悪いな、一流の治療師がいるなら多少の無理が効くからな」

 

「シロウのソレは多少どころじゃない、良いな。それは蛮勇だ」

 

「蛮勇でも、勝てるなら勝つさ。それに……今回はバゼットを生かす必要があった。まぁ……結局行き着く先は同じだろうけどな」

 

「はぁ…忠犬、笑い事ではないわ」

 

そう、笑い事ではない。心臓の付近を狙われ過ぎたのだ。この身体はもうすぐ死ぬ。

 

「カレン…アルトリア、手伝って欲しい」

 

「……良いわ」

 

「………何をする気だ」

 

「『I am the bone of my sword

 

(体は剣でできている)

 

Steel is my body,and fire is my blood.

 

(血潮は鉄で心は硝子)

 

Standing on many corpses 

 

(いくつもの屍の上に立ち)

 

Imprisoned for eternity

 

(悠久に囚われる)

 

Still I seek meanin in my life

 

(それでも我は生涯に意味を求める)

 

That’s my why this body

 

(だからこそ、この体は)

 

”Infinited sword works”

 

(無限の剣でできていた)』」

 

固有結界を発動させ、根源と繋がる。

 

「偽・聖杯(フェイク・フィール)」

 

「聖杯を……何をする気だ!シロウ!!」

 

「この身体はアヴァロンと高い親和性を持っている。だが…アヴァロンでも今の身体は治せない。なら、聖杯を使う。贋作でも聖杯は聖杯だ。

願望器であるコレは願いを叶える事はできる筈がない。でも、宝具である全て遠き理想郷なら、この贋作聖杯で強化できる……筈だ」

 

「…何を馬鹿な!」

 

「それに……コレは根源の魔力で物質化させた物だ。これがあれば俺は何時でも完璧な状態で根源から魔力供給ができる」

 

「良いでしょう、忠犬。渡しなさい」

 

「カレン!貴女は」

 

「なら、見殺しにするか?」

 

「……く」

 

カレンが麻酔を打ち、俺の心臓が開かれる。

痛みはないが、意識がある。

 

「…………」

 

その日、俺は贋作聖杯の外装となった。

 




………あれ?シロウ、何でこうなった?あら?

まじで、これシロウだけ救いない。
四股の打ちたしか、3つが義手、義足で、身体中に傷が合って、影の国で投影使い過ぎて白髪になり、フラガラックで2度貫かれて、贋作聖杯埋め込んで……

作者はシロウが傷付く事で愉悦を得ているのか?
この私が………

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