衛宮士郎達の前にさらなる敵が姿を見せる。
命をかけて全てを守るか、はたまた《厄災》となり滅ぼすか、運命は再び始まった。
運命/Fate
「……英雄王、俺とアルトリアは」
「はっきり言おう、お前の事はわからん。我の千里眼を持ってしてもな、だが朧気ながら見えるぞ。貴様が獣となり、戦う姿がな」
獣とはBEASTの事だろう、人類悪。
衛宮士郎という存在は最後、望まれて殺された。
もし、それが憎しみなら?
俺は殉教者になどなりたくはない、だから前回も戦い続けた。全てと
「……英雄王、アルトリアとカレンがそうさせんさ。俺は、もう自分の意志では死ねないかもな」
軽口を叩こうとするが子供の方が喋り始める。
「女の僕、それに……偽物さん。そろそろ逃げませんか?僕としては受肉できたし、こんな面倒な場所からは消えたいんですけど」
そう話す子供の英雄王の上で空間が割れる。
魔法陣が形成され、何かが現れた。
「……エアを……エアを……我の許可無しに………雑種がぁぁぁぁぁ」
英雄王が叫ぶ、当たり前だろう。
自身の宝具を、自分の許可無く使われるのだ。
こいつがキレないわけがない。
「アルトリア、美遊…3秒後、宝具解放」
「うん」「わかった」
3秒後に女達が現れる。
「『卑王鉄槌』、旭光は反転する。光を呑め・・・!約束された勝利の剣!!!」
「約束された勝利の剣!!」
「…コレは俺が失い臨んだ夢の剣
『唯一つ忘れられない絆の剣』
2本の約束された勝利の剣とつ一忘れられない絆の剣が侵入者を消し去らんと迫った。
「熾天覆う七つの円環」
盾である、俺の使う贋作ではなく本物の熾天覆う七つの円環。これを出せるのは今だと、英雄王しか居ない。
「貴様……我の力を無許可に使うだけでなく、我が蔵を漁るか!雑種」
「はぁ?マジモンの英霊が3匹、それに………衛宮士郎」
「生憎、俺は貴様らの知る衛宮士郎じゃあない。だが………お前達の敵なのは確かだ。
投影開始『空を臨んだ勇気の翼(イカロス・パラスキニア)』」
背に機械のような白翼が形成され、肉体が空を飛ぶ。
「歯向かうか、衛宮士郎」
「どうだかな……妹の為だ。殺させてもらう」
慣れた手付きでMP5を投影する。
やはり銃器は消費がでかいが、そこまでの問題じゃあ無い。
「うるせぇ蝿が!」
「今は天使だ」
バーサーカーのクラスカードを夢幻召喚したような少女の腕を斬り落とし、英雄王モドキに向かう。
「神の鎖」
「無駄だよ!縛鎖全断・過重湖光
(アロンダイト・オーバーロード)!!!」
「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)」
「世界が……崩壊する」
誰かが呟く、巫山戯るなよ。
親父とやっと仲直りできて、母さんや、セラとリズとも話さなくちゃならないんだよ。
「アカシックレコード接続開始。
■■■■■■■■■」
俺は何をしたのか判らなかった。確実なのは……
俺がやらかしたという事だけだ。
「……はぁ、どでかいクレーター。また、世界超えちまった」
周りには誰もおらず、雪がふる世界。
服装は変わらず白い神父服。
クレーターの中には魔術工房。
「………偵察か」
そう思っていたら不意に爆発が巻き起こる。
出てきたのは、怒り心頭の英雄王二人とイリヤ、そして…ブルマの少女だ。
「投影開始『空を臨んだ勇気の翼(イカロス・パラスキニア)」
「あはは……君、見てたね?」
「くっ…シロウ、貴様もう少し速く来る気はなかったのか」
「目覚めたのはついさっきだ、しかし……英雄王いえ、ギルガメッシュ様。イリヤを守護していただき、感謝を」
「……ほぉ、貴様からそう言われるのは嫌いではないな。セイバーよりも、我にこそ相応しいのではないか?」
何かをくらわんとしたイリヤ達の前で大翼を広げる、煙が上がるが空を臨んだ勇気の翼には傷ひとつない。おかしい、投影の精度が狂っている。
「てめぇは……てめぇは………」
「腕が生えたのか?まるで蜥蜴だな、それとも……ホムンクルスか?」
「…衛宮士郎!」
「名前も知らない女に、呼び捨てされるのは嫌いだな。イリヤ、美遊は居るんだな」
「居る!確かに見た!」
「………撤退だ」
「え…」
「英雄王は傷付き、その少女も怪しい。俺一人でもやり会えるが……厳しいと言わざる得ない。エインワーズだったな。俺の名前はシロウ・エミヤ・オルテンシア。聖堂教会の雇われ代行者として……お前達を狩る。そして、妹を取り戻す」
「今は……敵わなくても……届かなくても……
いつか必ず助け出す!ミユはアナタ達の道具じゃない!!」
「ほざけぇぇぇ」
「……時のある間に薔薇を摘め
(クロノス・ローズ)」
止まった世界の中で俺は俺達は脱出した。
その後、此方を観察していたクロエとバゼットと合流を果たす。
「……よかった……クロ」
イリヤがクロとバゼットと出会えた安心感で気絶してしまった。
「ゲホッゴホッ」
寒さのせいか咳き込んでしまった。
手で何とか抑える。
「…」
「お兄ちゃん?」
「今行く、寒さで風邪でも引いたかな?」
_____
「……」
イリヤを寝かせたと同時にお兄ちゃんも別の教室で死んだように眠ってしまった。
当たり前だ、お兄ちゃんは私よりも投影の精度が高くて、何時も戦ってる。
「……今だけ、ごめんなさい」
私はお兄ちゃんにキスしたことはない。
お兄ちゃんの前では、お淑やかでいたい。
そう、感じてるから。
でも、私自身の魔力がそろそろ危ない。
「…ごめんなさい」
お兄ちゃんとキスをして繋がる。
「……嘘」
あり得ない程濃密な魔力、模造聖杯を埋め込んだレベルじゃない。でも…それ以上に私はお兄ちゃんに恐怖する。
「なんで……嫌……」
私はその場から逃げてしまった。
誰にも言えない、こんなの、辛すぎる。
――――――
私は起きたイリヤ、ギルガメッシュくん、ギルガメッシュさん、バゼットさんと一緒に授業をしている。
バゼットさんとギルガメッシュさんが机に座っているのは正直、何かのプレイみたいだった。
勿論言えない。
「さしあたってわかってる敵の戦力は2人」
「アンジェリカ、我と小僧のカードを使う不届き者だな」
「小僧って……僕としてはなんで……TSしたままなんですかね?!」
「何を言うか、いつか何処かの世界線に女帝ギルガメッシュが存在しない訳が無かろう。我は女帝ギルガメッシュ・リリィ。言うなれば姫ギルガメッシュなのだ」
「……巫山戯るなよ!なら
まだ大人の僕が来る方がよかった!!!」
「こら、ギルガメッシュくん喧嘩しない!」
「やはり小童はのぉ?」
「殴るぞ」
こっち来てから完璧に邪険になったよ。この2人、ギルガメッシュさんは子供のギルガメッシュくんをおちょくって……
「まぁ、一時的な協力?利害が一致してるし」
「我はシロウが気に入ったぞ、我が財にしても良い」
「……だめです」
ギルガメッシュさんは面倒な事になりそうだけど協力してくれるなら良い。
「それで…クロ、ベアトリスのカードは?」
「それは予想が付くわ」
私が言うよりも先にルビーが話す。
「雷神トールですね」
「透?」
「トール!ミョルニル=トール!知らないの!」
「北欧神話最強の神です、しかし」
「神なら僕達、それに……」
「あの程度の雑種なら、シロウなら殺せるだろ、というよりも、黒きセイバーは何処だ。アレならシロウの危機に意気揚々と飛び込むと思ったが」
「セイバーさんは判らない、あとお兄ちゃんとは合わせない、誰も、面会禁止だから」
「…その為ですか?シロウ君の寝ている部屋に結界を張ったのは」
「……ねぇ、クロ。志戸お兄ちゃんに何が」
私の予想ならセイバーさんは■■■■■。
いや、受肉してそうだったし、多分、大丈夫。
凛さん、ルヴィアさんと多分一緒に居るはず。
「つまり、対抗策は」
「なんで……」
その時、結界が破れた。入ってじゃない、内側から破かれた。
「イリヤスフィール、元気なようだな。ギルガメッシュ達も……バゼット・フラガ・マクレミッツ。さっさと手を引くべきだったな」
「シロウくん貴方は」
「馴れ馴れしく呼ぶな、俺は聖堂教会所属の代行者だ」
「……そうでしたね、コトミネ。それで」
「雷神様は俺が殺す、英雄王モドキはお前達で相手をしてくれ。簡単だろ?ギルガメッシュが二人いるんだからな」
お兄ちゃんはそういうと出ていこうとする。
「待って!」
私はお兄ちゃんを追った。すぐに分かる、何か張られた。
「クロエ、どうした?」
「なんで……なんで……動けて」
「クロエ、妹の為なら……死物狂いで何とかするさ。だからな、誰にも……言わないでくれ」
この時、抱き締めてくれたお兄ちゃんは……
はい、3eri!!
来ました、もうすぐこの物語も終わります。
無論、Grand Order編に突入しますけど、多分シロウが関わる特異点の数って少ないと思いますね。