咲VS赤木   作:かさばる

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第三話

南入――

 

 

チップ、点数状況。

 

片岡優希:21100

 

井川ひろゆき:23900

 

赤木しげる:23900

 

原村和:31100

 

清澄軍:7枚(7万点) 赤木軍:5枚(6万点)

 

 

南一局、片岡優希の親である。

 

やらたと選手交代は望ましくないと、清澄の一同は考えた。不得意な南場とは言え、それも合わせてこの子に任せたい。

 

「赤も入ってないこの麻雀で、南場の優希に満貫縛り……厳しいんじゃないか?」

 

そんなように京太郎が言う。

 

「きょーたろっ!何を言うかっ!聞こえてるじぇ!ちゃんと策はあるのだよ!」

 

 

片岡優希

{223556④⑤⑧⑨西西西}

 

 

京太郎はドラ表示を見る。

 

{裏裏⑥裏裏裏裏}

 

お?ってことは……ここから満貫。えーと、三暗刻とか?

 

 

 

{223556④⑤⑧⑨西西西} {西}

 

 

おおっ、四枚目!カンか!ますます見えるぞ!三暗刻の満貫手!ここは最悪、ドラの{⑦}は鳴いてでも……!

 

 

(ふっ、きょーたろーはきょーたろーだなっ!ここは暗槓なんてしないじぇ!)

 

 

打、{西}、そして。

 

 

「リーーチっ!」

 

 

{一98西25}

{横西}

 

 

「あらあら、分かりやすい捨て牌ね」

 

竹井久は京太郎に笑いかけた。

 

「待ちがですか?俺には分かんないですけど」

 

「ううん、そうじゃない。待ちではなくて、狙い。優希が考えている事っていう意味での狙いが分かりやすい。五巡目の{2}から、優希の打牌は全て手出し。だとするとおかしな事がある。手出し{西}切りリーチなのに{西}をツモ切っている。この時点で、手の内には{西}の槓子があった事はほぼ確定。{西}の対子を落としてリーチというのは考え難い。あるいは、暗刻から二枚切ったなんて事は国士以外で有り得ない。当然、字牌なんだからね」

 

 

では?槓子を否定して{西}を雀頭にしたって事は、その手の形は?

 

「ずばり、ピンフよ」

 

 

南家のひろゆき、優希の現物の{一}を切る。

 

 

「チー」

 

{横一二三}

 

赤木、チーだ。そして打{4}。

 

(ぐぬぬっ、一発が消えたじぇ……でもこの作戦はいけそうだじぇ!まあ今回は不発ってこと!)

 

「ロンっ!」

 

片岡優希←赤木しげる

{23456④⑤⑥⑦⑧⑨西西} {4}

 

「メンピンドラ!そして裏!」

 

{⑥} {五}

 

 

「乗らずっ!5800は6100!」

 

 

 

 

「これってー……どういう事ですか?」

 

京太郎の質問。久は答える。

 

「ピンフ手は最も裏が乗りやすい。同じ牌がほぼ雀頭くらいしか手牌に無いんだもんね。メンピンドラの三役なら、裏だったり一発だったりとの複合で満貫は結構簡単だし、跳満も決して無い訳じゃない。まあ、南場の優希だと、そんな、裏々とかなんて期待していないでしょうね。もしかしたら裏一でさえ無いと察していたのかも知れない。一発があって初めて満貫になるようなものなんだと、思っていたのかもね?」

 

 

これだっ!これだじぇ!満貫に届かない手なら敵は振り込んでくれる!ピンフだったり、待ちが多くて読みやすい手なら尚更!敵にとっては差し込む価値ありなのだ!

 

 

「リーーチっ!もいっちょー!」

 

二本場。

 

まさか、まさかこんな事があるなんてっ!

 

 

{111222333444西}

 

 

四暗刻!しかも、南場の優希ちゃんにダブル役満の四暗刻単騎!和了なるかっ?

 

 

「ポン」

 

井川ひろゆき

{横白白白}

 

「……」

 

{裏裏中裏裏裏裏}

 

「ぐうっ、ドラポンが追ってきたじぇ……」

 

 

そして、流局直前、ひろゆきの手番。

 

「カン」

 

この嶺上牌が実質の海底となった。ひろゆきはその牌を手の中に入れ、別の牌を打ち、そして流局。

 

「テンパイ」

 

井川ひろゆき

{②③④⑤⑤⑧⑨} {裏發發裏} {白横白白}

 

 

「ノーテン」

 

 

「うう、テンパイだじぇ……井川さんもそんな高かったのか……」

 

 

片岡優希

{111222333444西}

 

 

「ノーテンです」

 

 

 

三本場。

 

 

{19①⑨西北白發中25三六六}

 

 

お次は国士っ!南場の優希ちゃん絶好調っ!こんなもん{六六}の対子落としからスタートだじぇ!

 

 

そして。

 

 

「リーチっ!」

 

「ロン」

 

「えーっ!!」

 

原村和←片岡優希

{3456788四五六⑤⑥⑦} {2}

 

「2000は2900です」

 

「タンピン……、そんなあ、のどちゃんならそんなの絶対リーチするでしょお……なんで……」

 

 

「優希……気持ちは分かりますが」

 

「ほえ?」

 

「落ち着いてください」

 

「……え?」

 

チップ、点数状況。

 

片岡優希:24800

 

井川ひろゆき:25400

 

赤木しげる:16300

 

原村和:33500

 

清澄軍:7枚(7万点) 赤木軍:5枚(6万点)

 

 

南二局。

 

 

苦手な南場で、優希は自分なりに手を考えた。しかし。

 

 

赤木は。

 

「ポン」

 

{横白白白}

 

「ポン」

 

{横發發發}

 

 

なるほどな。差し込みっていう概念自体には気付いたってか。

 

 

赤木、大三元気配。しかも残った{中}はドラだから、小三元でも跳満が確定する。

 

 

これに対し、和は勝負。優希は降り。

 

 

だからなあ?嬢ちゃんよ。

 

 

「リーチ」

 

ひろゆきのリーチが入った。

 

「ふん、この辺りかな?」

 

自分が行けない時は、他人に行ってもらうまでよ。

 

「ロン」

 

井川ひろゆき←赤木しげる

{二二二六七八九九北北中中中} {北}

 

 

「リー即タテホン、中に三丁。親倍と飛びで、4枚は5枚」

 

 

 

こういうようにな?仲間同士でやれって言ってんだ。バカタレが。

 

 

チップ、点数状況。

 

片岡優希:25000

 

井川ひろゆき:25000

 

赤木しげる:25000

 

原村和:25000

 

清澄軍:7枚(7万点) 赤木軍:10枚(11万点)

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