第六話
一回目の半荘が終了した。一同は、ルール等、処理するべきこと、確認事項の協議に入る。
まず、基本ルールは以下の通りだ。
■このゲームのルール
■満貫をアガる度に卓の外からチップを獲得して、50枚用意されているチップが無くなったら終了。獲れるチップは、満貫で1枚、跳満で2枚、倍満なら3枚というように増えていく。また、親番の場合なら1枚増える。また、誰かが飛んだら点棒はリセット。飛ばした者は1枚獲得。チップは一枚1万点。ただし10枚目、20枚目、30枚目、40枚目、50枚目だけ2万点とし、最終的に獲得したチップが多かった側が、相手の獲得チップとの差を、相手の総合ライフにダメージとして与える。
これに加えて、先程の南4局終了直後、清澄軍の宮永咲の発言により、飛びが発生した場合は、その時の親番は流れるものとする、という裁定が加わった。この裁定によって、飛び賞チップからの、更なる親満貫、親跳満といった爆進が抑制される。
更に、協議の中、赤木しげるからの提案によって、連チャンが起こった場合等の一本場の加点を、300点ではなく1500点に変更しようという事が決定した。これによりまたゲーム性は変わる事だろう。
また、開戦時に説明が不十分だった、半荘終了毎の、区切りのタイミングでの諸々のリセットについて。これは、まず点棒は全員25000にリセット。そして、そもそもの話、選手交代はOKなのだから、座る位置の変更もOK。ただし、
{東南西北}の掴み取りなどの、ランダムによる強制的な場所替えは必要無いという決定に至った。
万全の準備を以て、200万点を賭けた攻防戦。2回戦目の半荘が開始される。
起家はサイコロで決めることとなった。
起家:赤木しげる
南家:井川ひろゆき
西家:原村和
北家:片岡優希
東1局
「おっと……カンだ」
{裏東東裏}
赤木しげる、ダブ東の暗槓。
{裏裏⑤北裏裏裏}
「おっと四つか」
跳満だ。確定。ダブ東ドラ4で跳満は確定。しかし、リーチも打てるし他にも色々手はあるのだから、簡単に倍満はいきそうだ。
その親の、跳満倍満。それを止めに来たか、北家の優希が勝負に出る。
「リーチっ……!」
「チーだ」
えっ?
赤木しげる
{横二一三}
カン二萬を鳴いて、そして、下家のひろゆきに、即。
「ロン」
赤木しげる←井川ひろゆき
{②②②③④⑤⑥} {①} {横二一三} {裏東東裏}
「18000だ。3枚」
え――?
何故――?
今のアガリ。親っ跳の18000。それとチップ3枚。それはまあ大きい事だ。しかし。
何故、倍満以上を捨てた?
最後に残ったピンズ部分は、{①-④-⑦}{③-⑥}の五面張。その辺りが、赤木にとっての上家。つまり優希。優希はリーチをしているから、優希から鳴けて、ひろゆきがカン{二}を差し込んでアガリ。それは最悪の場合だ。しかし、そんな事をせずとも、赤木は面前で張る事も十分できた。最悪の場合としては、ピンズ部分でテンパイして、ひろゆきが{二}を持ってさえいればいいのだ。そうすればどの道跳満。そして、ひろゆきの捨て牌には事実{二}があった。
不自然だ。
更に言えば、赤木はアガリの直前、{横二一三}を鳴いた際に、ドラ傍の{⑤}を強打している。明らかに勝負に行っている。
いや……?
ひろゆきが仮に赤木のロン牌を打ったとする。しかし、その際、清澄軍のどちらかがそれでアタリなら、頭ハネが起こってしまう。
そういう事?それを心配した?
いや、それは無い。可能性は低い。何故なら、ひろゆきが結局放ったロン牌は{①}。赤木の手の内で3枚使われている{②}の壁。{①}は場に既に1枚切れている。優希たちが、{①-④}の同テンなどで今待つものか。そんな訳はない。
どういう事だ……?
一本場――
一本場は1500点。ひろゆきの持ち点は残り6000。色々と考えなくてはならない条件戦だ。
しかし、ここは割とあっさりと。
「ロンです」
原村和←井川ひろゆき
{3456789北北北} {6} {中中横中}
「5200は……えっと、6700です。あっ、飛びで1枚です」
「……はい」
ひろゆき、飛び。そして親番は流れるので、次は東2局。ひろゆきの親となる。
チップ状況
清澄軍:10枚(10万点) 赤木軍:16枚(18万点)
あれ?そう言えば。
一本場が1500点に変更された。それだっていうのに、飛びが起こると親番は流れる。
ちぐはぐ……?
赤木しげる……
この男、何を考えている?
クオリティ重視。感想待ってます。