東方黒雲録〜Traveling Black Monster〜   作:文才の無い本の虫

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作者「寝惚けてたら出来上がった」

ルーミア「そーなのかー」(嘲笑)

作者「?!」


10「少女(妖怪)拾いました」

 

 

「主様、次は何処に向かいますか?」

 

 

「そうだね・・・・・あの山の方に行こうか」

 

 

僕と梅は歩いていく。

 

永琳との別れから少しが経った。

あの後梅は蓬莱の薬と僕の血の効果で少し成長し、不老不死に成った。

僕は保険程度に蓬莱の薬を飲み、傷を癒やした。

梅は前よりも喋る様になり、霊体化しなくなった。

蓬莱の薬の影響で魂が主軸に置かれ、感情が出やすくなったかららしい。

反面僕に主立った影響は無く、せいぜいが傷の治りが早くなった程度だ。

・・・・・僕が飲んだのって本当に不老不死の効果あるの?

 

まぁそんな感じで僕と梅は旅をしている。

 

因みに僕と梅のボロボロになった道士服は梅の等価交換によって布にしてもらい、僕が魔法なども織り込み仕立て直した。

我ながらいい出来だ。

 

さて、向こうに見える山に向かって森を歩いていると不思議なものを見つけた。

 

 

「・・・・・ねぇ、梅。これ、何だと思う?」

 

 

僕は頭2つ上の空中に浮かんでいる開いた口のようなものを指して言う。

その隙間?の中は目玉が沢山あり、不気味だ。

 

 

「主様、何かが落ちて来ます!」

 

 

「え?」

 

 

梅に言われて上を見ると隙間は少女を吐き出した。

 

ゑ?!

 

僕は咄嗟にその少女を両手で受け止める。

 

 

「・・・・・うぅ・・・・・イタいのは、もう、嫌・・・・・」

 

 

ああ、大変だったんだろう。

 

 

「大丈夫。少し休むといい」

 

 

よく見るとその少女は傷だらけだ。

打撲擦傷切傷(・・)

近くに彼女を寝かせ、手当をする。

 

そろそろ日も落ちるな。

ここら辺で休むか。

 

 

「梅、料理を頼んでもいい?」

 

 

「わかりました」

 

 

僕は梅に『畑袋』と永琳の家から貰ってきた調理器具を渡す。

 

その後、僕は霊術を駆使して彼女を治療する。

 

・・・・・この子は妖怪か。

人を食べた感じもしない。

不思議だ。

 

うーん。

 

僕は即席の札を霊力で編み上げる。

 

効果は外傷の修復に・・・・・。

 

 

「――」

 

 

これであらかたは治った。

後はこの少女が目覚めるのを待つだけだな。

 

 

「主様ー!御飯が出来ましたよー」

 

 

少し遠くで梅が手を振っている。

 

 

「ああ、今行くよ」

 

 

僕は彼女に手を振り返して治療を終えた少女を抱えて立ち上がる。

体力回復の札は貼ったままでいいか。

 

少女の小さな手が僕の服を掴む。

 

もう少し寝かせてあげようか。

 

 

「おやすみ、いい夢を」

 

 

さて、この子はどうして此処に――いや、どうして僕の所に(・・・・)来たのだろう。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

――なんで?

 

 

――わたしはニンゲンと話してみたかっただけなのに。

 

 

――ニンゲンを食べて無いのに。

 

 

――なんで石を投げるの?

 

 

――なんで斬り掛かるの?

 

 

――なんで追い掛けてくるの?

 

 

――ただ、話してみたいだけなのに。

 

 

 

 

 

 

――痛い、イタイ、イタい。

 

 

少女の――幼い妖怪の躰は傷だらけだった。

 

 

――・・・・・少し、疲れた。

 

 

少女はスキマを開く。

 

 

――どこか、遠くへ。

 

 

――わたしに優しい場所へ。

 

 

彼女の開いたスキマは偶然、とある『化物』のいる場所に繋がった。

 

極度の疲労状態だった彼女は気を失い、スキマに落ちて行った。

 

 

「え?」

 

 

――誰かの声が聞こえた気がする。

 

 

――イタイのはもう嫌だな・・・・・。

 

 

「大丈夫。少し休むといい」

 

 

――あったかい・・・・・。

 

 

――お父さんが居たら、こんな感じなのかな・・・・・。

 

 

――眠い・・・・・。

 

 

 

 

「おやすみ、いい夢を」

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「ぅう・・・・・?」

 

 

暫くして少女が目を覚ました。

 

少女の瞳の色は紫。

ヒトにはありえない色彩。

・・・・・少し、見覚えがあるきがする。

 

僕は彼女に優しく声をかける。

 

 

「おはよう。僕は八雲 黒。君は?」

 

 

「・・・・・わたし、名前持ってない」

 

 

・・・・・ああ、そう言うことか。

 

紛争地帯だったかな?

■■■の記憶で見たことがある。

 

これは何かに疲れ切った者の目だ。

 

・・・・・これは僕の自己満足だけど。

 

 

「八雲 紫」

 

 

「?」

 

 

「君の名前だよ。苗字は僕と一緒だけど・・・・・気に入らなかったかい?」

 

 

少女はぽかんとして、少ししてポロポロと涙を流し始めた。

 

 

「すまない、そんなに嫌だったなんて・・・・・」

 

 

「違うの」

 

 

「?」

 

 

「誰かから何かを貰ったのが嬉しくて・・・・・」

 

 

「・・・・・そっか」

 

 

僕は彼女――紫の前に行き、彼女が泣き止むまで彼女の頭を優しく撫で続けた。

 

 

「・・・・・紫、落ち着いたかい?」

 

 

「うん・・・・・お父さん」

 

 

「ゑ?」

 

 

おと?

お父さん?

え?

僕が?

 

 

「何となくお父さんみたいだなって・・・・・だめ?」

 

 

上目遣いで紫が言う。

 

名前付けちゃったしなぁ。

きっと身近な人や妖怪が居なかったんだろう。

・・・・・もう、お父さんにでも何でも成ってやるよ!(ヤケクソ)

 

 

「大丈夫だよ。そうだね・・・・・じゃあ今日から紫は僕の娘だ。それでいいかな?」

 

 

「うん!」

 

 

誰かに服を引っ張られる。

引かれた方を見るとムスッとした梅が居た。

 

 

「・・・・・主様、御飯冷めちゃいますよ?」

 

 

「・・・・・ごめん。梅、すまないけど紫の分ってあったりする?」

 

 

「ええ、もちろんあります。主様のお考えを察するのが従者の役割ですから」

 

 

「ありがとう、助かるよ。紫、彼女は梅。僕の従者だ」

 

 

「よろしくお願いします、紫」

 

 

「うん、梅ねぇ!」

 

 

「?!・・・・・えぇ好きに呼んでください」

 

 

紫はニコニコとしている反面、梅ねぇと呼ばれた梅は吃驚している。

・・・・・何となく小さかった梅を思い出すなぁ。

 

 

「さて、梅の用意してくれた御飯を頂こうか」

 

 

「うん、梅ねぇの御飯楽しみ!」

 

 

「・・・・・尊い」

 

 

ん?

梅?

どうして口を押さえているの?

 

その後、梅の用意してくれた御飯を三人で食べた。

紫はよほどお腹が空いていたのか「美味しい、美味しい」と言いながら3回程おかわりしていた。

始終梅はそんな紫の様子を見守っていた。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

そうして紫と出会ってから数ヶ月が経った。

 

あの後、梅が八雲 梅と名乗る許可を僕に求めたり(もちろん許可した)、「私がお母さんだよ!」とエディが来てカオスな状況になったり(紫はエディに懐いた・・・・・エディねぇ呼びだったが)、紫の服を作ったり(フリルが付いた道士服を作ってあげた)、紫に様々なことを教えたり(料理や妖術、霊術や魔法・・・・・過保護で結構です!)、目指していた山が妖怪の巣窟だったり(襲って来たので叩きのめした)、天狗と鬼と知り合いになったり(叩きのめした奴らの上司だったとか)と色々なことがあった。

・・・・・まぁ紫の経験になったのならいいかな?

 

そんなこんなで今僕達は人のいる場所に向かっている。

 

永琳達の居た『都』は辺り一帯の人が住んでいたので数十キロ圏内に人は居ない。

 

紫には軽く変化の魔法(妖力を霊力に変化させる魔法)も教えた為、もし人と会っても妖怪だとバレることは無いだろう。

 

 

「お父さん!梅ねぇ!みてみて!」

 

 

紫が僕達を呼ぶ。

言われた通りに見ると紫の掌の上には圧縮された結界が構築されていた。

・・・・・圧縮は僕が習得するのに一年かかった高等技術なんだけどなぁ。

「わたし、頑張る!」って練習したら三時間ぐらいで習得しちゃったんだよな。

 

うちの紫は俗に言う天才というやつなんだろう。

エディも「才能あるよこの子」と言っていたので間違い無い。

僕は紫を慢心しないように育てないとなぁ・・・・・。

 

と、そんなことを考えながら紫の頭を撫でる。

 

 

「紫、よく頑張ったね」

 

 

「えへへ」

 

 

・・・・・紫がさ、可愛いんだよ。

 

このまますくすくと健康に育ってほしいな。

 

ちゃっかり梅も紫を撫でている。

こう見ると彼女達は仲のいい姉妹に見えなくもない。

 

最近は紫も最初より明るくなり、梅とも仲良くなった。

 

・・・・・偶に遊びに来るエディの悪影響が無いことを祈る。

だって紫の前だろうと構わずだらけるし、紫がだらし無くなったらどうするんだよ?!

 

 

「梅、紫。そろそろ行こうか」

 

 

「はい、主様」

 

 

「うん!」

 

 

紫を置いていかない様に手を繋いで歩き出す。

 

さて、次はどんな出会いがあるのだろうか?

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

――うう?

 

 

『都』の跡地のとある『化物』と『式神』の血溜まりから新たな妖怪が産まれた。

 

金髪に赤い瞳。

 

その妖怪の顔は黒の式神によく似ていた。

 

 

――私は?

 

 

――・・・・・私はルーミア。

 

 

確固とした自我を持つ彼女は本能が求める主を捜すために動き出す。

 

 

――王様を探さなきゃ。

 

 

――王様、どこ?

 

 

彼女――ルーミアは自身の王を探し求め、漂い始めた。

何時か逢う主人に思いを馳せて。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「えぇ?!・・・・・うそ、運命が変わってる?」

 

 




『八雲 黒』
:お父さんになった。若干親ばかの匂いがする。エディに関しては慣れた。梅が紫に過保護なのを見て微笑ましく思っている。

『八雲 紫』
:黒の娘になった。姉も出来、充実した生活をしている。優しく少女。エディに少し影響されているかも?

『八雲 梅』
:八雲を名乗る様になった。妹?が出来た。紫には時に厳しく、時に優しく教育している(つもり)。

『エディ・オスマンサス』
:何故か知らんが恋敵が増えた。済まん。黒の娘とになった紫には少し寛容になった模様。

『ルーミア』
:黒の血と梅の血から産まれ落ちた常闇の妖怪。当分出番は無い。

バッドエンド見たいですか?

  • 見たい!!(旧作の様にEX√として書く)
  • 見たくない!!(旧作に載せるかも?)
  • メリーバッドエンド!!(諏訪子ルート)
  • ラブラブ天驚拳!!(超ハッピーエンド)
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