東方黒雲録〜Traveling Black Monster〜 作:文才の無い本の虫
ゆかりんはよさげなとちにめぼしをつけた!
ちかくにかくれがをつくった!
ゆかりんのてもとにはたべものがない!
「お父様と梅姉さんの御飯が恋しいわ・・・・・」
※紫は食事無しでも活動可能
「へぇー。ここが
「主様、どういたしますか?」
「うーん。そうだねぇ・・・・・」
僕と梅は諏訪の国に来ていた。
紫が旅立って少しした頃に聞いた「白い大蛇を祀る諏訪の国という国がある」という噂を頼りにここまできた。
諏訪という単語。
きっと彼女は此処に居るはずだ。
彼女は霊物だった筈だが元々白い大蛇の側面を持っていたのか後から獲得したのだろう。
・・・・・彼女では無かった場合は
僕はそんなことを考えながら魔法を使う。
「――
情報が流れてくる。
大雑把な地形、大まかな人間の量、位置、・・・・・。
・・・・・居た。
「梅」
「主様、隠蔽はお任せを」
「ありがとう」
僕は永らく使っていなかった羽を展開する。
形が変わっている気がするが後でいいや。
僕は羽を羽ばたかせ、探知魔法で見つけた霊物に近い反応を持つ神の元へ上空を経由してかっ飛ぶ。
見えた。
見覚えの無い帽子に、見覚えのある金色の長髪。
僕は神社の境内に佇むその人影の前に降り立つ。
彼女がこちらを向く。
ああ。
ああ、縮んではいるけれど間違い無い。
僕が彼女に声をかけようとしたとき、彼女は僕に飛び掛る様に抱き着いてきた。
僕の胸に頭を押し付けた彼女はくぐもった声で言う。
「・・・・・凄く、すっごく待ったんだよ・・・・・ばか」
「待たせてごめん。少し遅くなったけど、約束通り逢いに来たよ」
彼女は顔を上げ、僕を見上げる。
「うん。久し振り、黒」
「久し振り、諏訪子」
隠蔽作業を終えた梅が到着するまでの暫くの間、僕と諏訪子は再会を喜んでいた。
◇◇◇◇
その後、僕と梅は諏訪子に神社の中にある居間に案内された。
諏訪子は僕の膝の上に座り、これまでのことを話し始めた。
僕と別れてから千年近くが経っていること、その間に信仰が生まれて国が出来たこと、洩矢諏を名乗る様になったこと、ずっと僕を待っていたこと。
身長が縮んでいるのはその姿の方が消費が少ないかららしい。
僕は膝の上の諏訪子を優しく撫でる。
当の諏訪子は僕の膝の上でご満悦のようだ。
君が楽しそうで良かったよ。
「ねぇ、黒の話も聞かせてくれるかな?」
「いいとも」
僕はこれまでのことをあの
昔会った少女に会いに行ったこと、その少女が夢を叶えていたこと、『都』で数十年過ごしたこと、彼女が月に行くのを見送ったこと、自身と梅が死にかけたこと、少し答えに近づけたこと、紫という娘が出来たこと、紫と旅をしたこと、【銀木犀の箱庭】で自身を鍛え直したこと、紫が夢の為に旅立ったこと、諏訪子が居るかもしれないとこの国に来たこと(諏訪の神が諏訪子では無かった場合は
「あーうー。『僕の大切な人』だなんて恥ずかしいよ・・・・・」
「・・・・・洩矢諏訪子、主様が欲しければ私を倒して行きなさい!」
「諏訪子も梅も何言ってるの?!」
後ろから銀木犀の香りがする。
すると後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「その話、私も混ぜて貰おうかな?」
「エディ?!」
「・・・・・黒、その女誰?黒の匂いがするけど?」
光の無い瞳で諏訪子がこちらを向く。
その諏訪子にエディが話かける。
「くふっ・・・・・諏訪子、少し話そっか?」
「エディ様、私も参加しても?」
「くふふ、いいよ」
その後エディに「あ、黒はちょっとどっか行ってて♡」と言われて僕は神社から締め出された。
ご丁寧に結界まで張られている。
僕は夕焼けが差す境内で一人途方に暮れながら呟いた。
「・・・・・なんでさ」
◇◇◇◇
黒が居なくなった神社の居間には『式神』と『魔女』と『大蛇』が座っていた。
「初めましてかな?私はエディ・オスマンサス。よろしくね?洩矢諏訪子」
『魔女』が『大蛇』に話かける。
「・・・・・君は黒のなに?」
「今はまだ黒の友達だよ・・・・・諏訪子と同じ、ね?」
「!!」
『大蛇』は息を呑む。
「諏訪子、好きなんでしょ?黒のことが。――黒が欲しい、欲しくて欲しくてたまらない、自分のモノにしたい。どう?間違ってるかな?」
『魔女』は『大蛇』の欲を吐露する。
「・・・・・そうだよ。醜いでしょ?『裏側の魔女』。で、結界まで張って私をどうするつもり?」
『大蛇』の肯定と疑問に『魔女』は口を歪める。
それは悪魔の様な顔だった。
「くふっ・・・・・諏訪子、君に提案があるんだ」
「提案?」
「そう、提案。受けるも受けないも諏訪子の自由さ。私は黒のことが大好き。離したくないし、私以外のモノになって欲しくない。・・・・・でもね、私一人だけじゃ無理なの」
『大蛇』は『魔女』の提案を察する。
「まさか・・・・・」
「そう。ねぇ諏訪子、私と協力して黒を私達で捕まえよう?」
「・・・・・」
『魔女』の甘言に『大蛇』は黙考する。
その間に『魔女』は『式神』に問う。
「梅、君はどう思ってるのかな?」
「・・・・・そうですね。正直に申し上げますと私は主様が誰とヤろうと誰と結ばれようとどうでもいいです」
「え?・・・・・黒のこと好きじゃないのかな?」
「いいえ?好きで好きで好きで何よりも愛してますとも。ですが私は主様の所有物であれば、主様の近くに居られればいいのです。ほかのことは望みません」
「・・・・・」
『魔女』は『式神』が本気でそう――
「・・・・・これも一つの愛のカタチってやつだね。さて、諏訪子。決まったかな?」
『魔女』は『大蛇』に言う。
「どうするのか」と。
「私は―――――」
その答えに『魔女』は驚愕し、笑った。
「くふっ・・・・・くふふっ、あははは!!面白い、面白いよ諏訪子!!私を――と言うなんて!!いいよ私は君が気に入った!!君とはいい友達になれそうだ!!」
「あはは。いいよ、友達になろう。改めてよろしく、エディ」
「こちらこそかな?」
こうして『式神』を立会人に『魔女』と『大蛇』は歪な友誼を結んだのであった。
「・・・・・もう、日が沈んだんだけど?」
・・・・・話の中心にいた『化物』を締め出して。
◇◇◇◇
あの後、境内で途方に暮れていた僕のもとに梅が来て僕と梅は神社の屋根の上に並んで座り一夜を明かした。
梅曰くエディと諏訪子に友情が芽生えた結果話し込んでいるのだとか。
因みにその話は朝まで続いた。
「もっと撫でてください」と言う梅が唯一の癒やしだった。
・・・・・疎外感が凄い。
僕を結界まで張って締め出す必要あった?
「くふっ・・・・・女には秘密がつきものだよ?」
そうですか。
・・・・・ってか素で思考読むの辞めてくれない?!
「じゃあ、私は帰るね。また逢いに来るよ、ちゅ♡」
頬に柔らかい感触を残して彼女は帰って行った。
・・・・・また今度って言い損ねたなぁ。
「黒ー!降りてきて話そうよ!」
下から諏訪子の僕を呼ぶ声がきこえる。
僕は梅の頭を撫でるのを辞め、立ち上がる。
「うん、今行くよ。梅も行こうか」
「はい、主様」
◇◇◇◇
――『私は黒を独占したい。だけど多少の側室を許すのも女の甲斐性でしょ?』
「くふっ・・・・・私を『側室』と言うとはね。面白い娘だね?」
『魔女』は虚空に話かける。
きっと聞いているだろうと確信して。
すると虚空から黒髪サイドテールの美女が現れた。
「でしょ〜?やっぱり世界が違っても諏訪子お姉ちゃんは諏訪子お姉ちゃんだね☆」
「まあそのせいで私が苦労してるんだけどね」
「あはっ☆」
「はぁ・・・・・で、
「裏側の魔女のエディ、
「は?どういうことかな、クランドール?」
「それがねーこの世界のお兄ちゃんがとある面倒くさい神の興味を買っちゃってね。近々干渉がありそうなんだよ」
「ふうん。ソイツはどこにいるの?」
「**#/$*@っていう座標だよ☆」
「**#/$*@ね・・・・・補足したわ」
『魔女』は指を鳴らす。
「あれ?・・・・・もしかして今倒した?」
「くふっ、そうだよ?邪魔者はぷちって殺らないとね?」
「あはっ、あははは!!エディ、貴女にとって神ってその程度なんだね☆」
「クランドール、用事は済んだかな?」
「うん!世界の脅威はエディが消してくれたし、私は帰るよ〜。じゃあね、裏側の魔女」
「さようなら、世渡り上手。二度と会わないことを祈ってるよ?」
「あはっ☆・・・・・きっとまた会うよ。そんな気がする。」
そう言い残してクランドールは消えて行った。
『魔女』は思い出す。
クランドールと初めて会った時の言葉を
――『いつか気がつくよ。貴女の人生は、目が覚めているだけで楽しいって!』
「・・・・・確かに、そうだね。今の私は
『黒』
:今回はあまり出番無し。諏訪子を大切に思っている模様。締め出されていた。「・・・・・なんでさ」
『梅』
:話に熱中しているエディ達を置いて黒の元へ。一晩中撫でられていた。「主様主様主様!!」
『エディ』
:友達が出来た。神や有象無象は等しく無価値。諏訪子を気に入った。「くふっ・・・・・くふふっ」
『諏訪子』
:エディの提案に自身が正妻だと言い放つ。エディは爆笑。梅に少し吃驚。「あーうー、怖かったよ〜」
『クランドール』
:世渡り上手(世界移動)の大魔法使い。面白い世界が滅びないように様々なことを裏でしている。「あはっ☆」
バッドエンド見たいですか?
-
見たい!!(旧作の様にEX√として書く)
-
見たくない!!(旧作に載せるかも?)
-
メリーバッドエンド!!(諏訪子ルート)
-
ラブラブ天驚拳!!(超ハッピーエンド)
-
個別!!(コメント下さい。書きます)