東方黒雲録〜Traveling Black Monster〜   作:文才の無い本の虫

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オマケ〜【銀木犀の箱庭】での一幕〜


エ「黒、今日一日中"愛してる"って言って♡(あんまり言ってくれないし)」

黒「ん?いいけどどうしたの急に」

エ「何と無くかな?」


◇◇

次の日


黒「エディ、愛してるよ」

エ「くふっ・・・・・昨日限定だしもういいんだよ?」

黒「思ったことを言っただけだけど?」(慣れた)

エ「え、えっ・・・・・むきゅー」(語彙消滅)

黒「エディ?!」


3「黒の話(中編)、救世の旅」

 

 

「おじさん、この賑わいはどうしたんだ?」

 

 

「ああ、救世主御一行が来てるらしいんだ。ひと目見てみてぇなぁ」

 

 

「へぇ・・・・・取り敢えずこの果実を四つ貰えるかな」

 

 

「まいど〜」

 

 

僕は金を渡し、露店の店主から果実を受け取り、歩き出す。

 

眼の前の市場はとても賑わっていた。

 

 

『主様』

 

 

頭に梅の声が響く。

 

霊体化して斜め後ろいる彼女からの念話だ。

 

 

「どうした?」

 

 

『何者かに見られています』

 

 

さっきから視線を感じると思ったらそう言うことか。

 

まぁ気配も人間のものに偽造しているし、精々が髪の色・・・・・いや瞳の色か。

黒髪に水色は見たことが無いからね。

 

ああ、服が珍しいのか。

忘れてた。

 

 

「・・・・・ん、放って置け」

 

 

『御意』

 

 

僕は市場を練り歩く。

何処も彼処も賑わっている。

 

道の端に寄り、僕は先程買った果実を齧る。

シャクリと小気味よい音。

 

 

「・・・・・ん、美味いな」

 

 

みずみずしく、程よく甘い。

 

梅やルーミアにあげるつもりで四つ買って良かった。

 

 

「梅、一緒に食べよう」

 

 

僕は小声で梅だけに聞こえる様に言う。

 

 

『よろしいので?』

 

 

「うん。ルーミアも起こしてくれるかな」

 

 

『はい』

 

 

梅が周りに認識阻害を掛けて霊体化を解く。

 

すると彼女の影がモゾモゾと動き、金髪の少女が顔を出した。

 

この子はルーミアと言い、少し前に会った妖怪だ。

どうやら僕の・・・・・正確には梅の眷属らしい。

 

彼女は僕のことを「王様」と呼び、梅を「梅姉様」と呼ぶ。

知能は高いのだが、何と言うか抜けている感じの少女だ。

 

彼女は基本的に梅の影の中で寝ている。

寝るのが好きらしい。

 

・・・・・妖怪としてそれはどうなのだろうか。

 

 

「王様、これ食べて良いのかー?」

 

 

「うん。お食べ」

 

 

「いただきまーす!」

 

 

ルーミアは僕の渡した果実をシャクシャクと食べる。

 

梅も美味しそうに果実を食べている。

 

うん、良かった。

 

暫くして食べ終わったルーミアは梅の影の中に戻り、梅は再び霊体化した。

 

・・・・・僕、霊体化は使えないんだよな。

 

そんなことを考えながら街を歩く。

 

うーん。

 

ここら辺の市場や遺跡、古物商を回ったけどお目当てのものは無かったなぁ。

 

方法はあるのに道具が足りない、か・・・・・。

 

 

『お父さん、行ってらっしゃい!』

 

『・・・・・まぁなんだ、お前の家は此処だ。必ず、帰って来い。・・・・・旦那様、愛してるぞ』

 

 

頭に純狐と伯封の顔が、声が過る。

 

 

「純狐、伯封・・・・・会いたいなぁ」

 

 

『・・・・・主様、帰りますか?』

 

 

「いや、【聖杯】を見つけなきゃね」

 

 

――【聖杯】、万能の願望機。

 

それが僕が探しているもの。

 

願望機を求めている人には悪いが僕はその【聖杯】を願望機としてでは無く、【仙界】のアンカー・・・・・座標軸として使おうとしている。

 

エディによると【仙界】は未だ不安定で、その影響で此方に引っ張られているらしい。

本来なら異界間、世界間の移動は世界毎にある時間軸を基準に時間が変化するのだが、【仙界】には時間軸を設定出来るほど安定していない。

 

待てば良いとは思ったのだが、安定迄は百年近く掛かる。

 

それでは遅い。

 

エディに頼むのも考えたが、とても嫌な予感がしたので辞めた。

・・・・・こういう時の予感はよく当たる。

 

さて、どうしようかなぁ・・・・・。

 

うん。

 

悩んでもしょうがない。

 

取り敢えず借りた宿に帰るか。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

僕は梅とルーミアを宿に置いて夜の酒場に来ていた。

 

今日の目的は情報収集だ。

酒場の酔っぱらいの噂話は馬鹿に出来ない。

 

梅がついて来ようとしていたけどバレたら面倒臭いからと宿に待機してもらった。

 

 

ガヤガヤ・・・・・

 

 

「おい、聞いたか?救世主御一行にはえらい別嬪さんがいらっしゃるんだとよ」

 

 

「本当か?!・・・・・いっぺん見てみてえな」

 

 

「おやっさんおかわり!」

 

 

「はぁ・・・・・疲れた」

 

 

「姉ちゃん、これくれ」

 

 

「はーい、オーダー入りまーす!」

 

 

「次の目的地は・・・・・」

 

 

「なにぃ!賭けで全部スッただと?!」

 

 

「おし、飲め飲め!」

 

 

「親方、それはちょっと・・・・・」

 

 

・・・・・うーん。

 

あまり収穫は無さそうかなぁ。

 

そうして何かの穀物をつつきながら聴きに徹していると、テーブルの横に男が寄ってきた。

 

 

「相席しても?」

 

 

「どうぞ」

 

 

僕は穀物をつつくのを止め、対面に座った男を見る。

 

その男は僕より少し低い位の長身に長い黒髪の柔らかい雰囲気を纏っていた。

 

 

「済まないが此処は初めてなんだ。君のオススメを教えてくれないかい?」

 

 

男がそう聞いてくる。

 

オススメかぁ。

 

僕は喋り方を切り替えて言う。

・・・・・こっちじゃないと舐められるからね。

 

 

「・・・・・ふむ、この穀物だろうか」

 

 

「ほう・・・・・お姉さん、私と彼に飲み物とこの穀物を」

 

 

「はーい、承りました〜」

 

 

暫くして私の前にも飲み物が置かれる。

 

 

「貰っても良いのか?」

 

 

「もちろん。これも主のお導きさ」

 

 

「ふむ、ならありがたく頂戴しよう。・・・・・乾杯!」

 

 

「乾杯!」

 

 

それから、私は彼と他愛も無い話をした。

 

彼は気のいいやつで何か目的があるらしい。

 

そうやって話していると、彼の纏う雰囲気が真剣なものになり、私を真っ直ぐ見た。

 

 

「・・・・・少し、頼みがあるんだ。主では無い()よ」

 

 

!!

 

隠していたつもりだったのだが・・・・・。

 

 

「む・・・・・いつ気付いた?」

 

 

「つい先程、街で見かけた時です」

 

 

彼は畏まって言う。

 

・・・・・畏まらなくていいのに。

 

それに()はどちらかというと『化物』だしな。

 

 

「別に畏まらなくて良い。私は神と云うより『化物』に近いからな・・・・・して、頼みとは?」

 

 

「貴方に私達の旅を見届けて欲しいのです」

 

 

「・・・・・断る」

 

 

「何故ですか?」

 

 

「私は【聖杯】を求めてやって来た『化物』だ。君達の救世の旅にはついて行けない」

 

 

だけど、この気のいいやつに・・・・・僕として興味が湧いた。

 

僕は彼を真っ直ぐ見て言う。

 

 

「・・・・・だが、私は君に興味が湧いた。神でもなく化物でもない唯の()で良いなら君達の旅に同行しよう」

 

 

「良いのですか?」

 

 

「ああ。酒を酌み交わせば皆友達って言うだろう?なぁ、友よ」

 

 

「・・・・・ははっ!そうだね、友よ。そういえば自己紹介がまだだったね。私は■■■という。君は?」

 

 

そうだ、名前。

 

八雲黒は名乗れない。

 

どうしようか・・・・・。

 

あ。

 

 

『クロードってどうかな?』

 

『はい?』

 

『黒のもう一つの名前』

 

『えぇ・・・・・どういうこと?』

 

『何時か必要になると思ってね』

 

 

僕は少し前にエディが突然言った言葉を思い出す。

 

・・・・・エディ、使わせてもらうよ。

 

 

「私はクロードという。友よ、これから宜しく」

 

 

「ああ、よろしく」

 

 

僕は彼と握手を交わす。

 

これが僕と■■■――友の出会いだった。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

それから僕は友の旅に同行するために旅の一団に梅と一緒に合流した。

 

友の仲間は個性的で年齢も性別もバラバラ。

 

だけど、彼等には確かな絆があった。

 

 

「私はクロード。此方は従者の梅だ。これから宜しく頼む」

 

 

「ええ、お師匠様のご友人なんでしょう?こちらこそよろしく」

 

 

「おう!よろしくな!」

 

 

「わしのことは好きに呼んどくれ」

 

 

「あら、イケメンね」

 

 

「あ、そうそう。クロードは妻子持ちだよ」

 

 

「「え?」」

 

 

「若くね?」

 

 

「・・・・・これでも君達よりは年上なのだが」

 

 

「本当かよ?!」

 

 

「いや、でもうちにも若作りはいるじゃない」

 

 

「それにしても若すぎだろう」

 

 

「いえ、魔術などでは?」

 

 

「爺さん、わかるか?」

 

 

「む、わしは少ししか使えんからな・・・・・聞いた話では年を取らない人間も居るそうだ」

 

 

「ほーん。わかんね」

 

 

「クロードと言ったかしら?貴方強そうね取り敢えず戦わない?」

 

 

「姉さん、ちょっと抑えて!!」

 

 

彼等との旅は騒がしかったが、退屈することは無かった。

 

時に街を疫病から救い、(聖女やイエスが素手で)竜を屠り、友は神の教えを広めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして・・・・・彼等との旅に終わりが訪れた。

 

 




『クロード/黒』
エディが付けた黒のもう一つの名前。口調は舐められないように柏手様のときのように喋る。救世主御一行の助言役兼医者。純狐は妻ということになっている。
「純狐に会いたいなぁ・・・・・」

『友』
救世主御一行のリーダー。武器は下手、喧嘩は強い。茨のついていない聖なるおにいさん。
「うーん。浪費癖を治さなくてはいけないね・・・・」

『梅』
最近、Fateのサーヴァントみたいに霊体化を使いこなしている。救世主御一行の医者兼裁縫係。
「純狐様は主様の妻ではないのですが・・・・・」

『ルーミア』
梅の影の中で寝ている妖怪。黒の式神(眷属)の梅の眷属。地味に強かったりする。
「そーなのかー・・・・・Zzz」

『聖女』
撲殺☆聖女(笑)。クロードとの模擬戦で平原を穴だらけにした。
「さぁ、殺りましょう!!」

『純狐』
後に黒の妻として紹介されていたことを知って色々(修羅場)起こることに・・・・・。
「待たせ過ぎだ馬鹿者・・・・・早く帰って来い」

バッドエンド見たいですか?

  • 見たい!!(旧作の様にEX√として書く)
  • 見たくない!!(旧作に載せるかも?)
  • メリーバッドエンド!!(諏訪子ルート)
  • ラブラブ天驚拳!!(超ハッピーエンド)
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