東方黒雲録〜Traveling Black Monster〜 作:文才の無い本の虫
作者「戦闘描写が拙くて泣く」(涙)
作者「あ゛ー話が進まねぇ!!」
作者「貼った伏線回収仕切れてない・・・・・どうしよう」
あの神隠異変の後始末からはや二週間。
時計の針は朝の6時を指すなか、諏訪子を膝に乗せて黒は月を眺めていた。
「ねぇ、黒。このままのんびりしてても良いんだけどさ、何か可怪しくない?」
「うん。もう朝の6時なのに月が真上から動いて無いね」
「・・・・・なーんかあの月から神力を感じるんだよね」
「・・・・・異変、かな?」
「行くの?」
「うん。諏訪子は待っててもらっても良い?」
「・・・・・うん、良いよ。代わりにぎゅーってして」
そう言われた黒は、膝の上の諏訪子を後ろから抱き締める。
「大好きだよ、黒」
「ああ、僕も大好きだ」
「ふふふ・・・・・帰って来たら、お帰りのぎゅーってしてあげるよ。だから早く帰って来てね?でも・・・・・遅いと
最後の方を諏訪子はハイライトの消えた目で黒に言う。
諏訪子が来れば異変は必ず解決するだろう。
代わりに異変に関わった者は――諏訪子から黒との時間を取った罪で――祟られ、死に至るが。
それを避けるためにも、諏訪子のもとに早く帰って来るためにも、黒は気合を入れる。
「うん、わかったよ」
その様子を見た諏訪子は満足そうにした後、黒の膝の上のから退く。
黒は立ち上がり、諏訪子の方を向く。
「黒、いってらっしゃい」
「うん、いってきます」
黒は境内に出て、博麗神社の方を見据える。
「梅、急ごう。嫌な予感がする」
「御意」
黒は梅を連れて博麗神社の方向へと飛び立った。
◇◇◇◇
「どう思う?」
急いで博麗神社に訪れた黒は霊夢と緋月にこの異変の見解を聞く。
「ああ、不可解だ。月が動いていない。しかもあの月は
「緋月、幻術とかでは無いってことね?」
霊夢の問いに月を睨んでいた
「ああ、月の一であった私が保証しよう」
月から連想されるもの、黒は事態に少し心当たりがあった。
月の女神、嫦娥。
初代博麗の巫女、博麗靈夢が予言した未曾有の危機。
そして『柏手様』に課された役目。
「・・・・・ってことは、霊夢、いや、
「・・・・・ええ。そうみたいね。その証拠に博麗大結界に大きな負荷が掛かっているわ。いえ、明確な攻撃ね」
「場所は?」
「あの月からよ」
「預言?約束?・・・・・それに
「ああ、ごめんね緋月・・・・・どうやら『
そう言って黒は黒色のコートを取り出して袖を通す。
黒の服装はいつの間にか道士服からスーツ風に改造されたカソックに変わっていた。
その
「・・・・・仕方無い、ワタシも力を貸そう。ワタシは今の生活が気に入っているのでな。ドリームタッグと言うやつだ」
「ふっ・・・・・ああ、頼むぞ。
「ああ、勿論だとも。遅れるなよ?
「凄く疎外感を感じるわ・・・・・でも、今回は博麗大結界の維持で私は此処から動け無いわ。二人とも、頼んだわ」
「「ああ、任せろ」」
そう言って黒と緋月は夜空に浮かぶ月に向かって飛び立った。
「・・・・・どうか、二人共無事に帰ってきなさいよ」
「主様なら大丈夫でしょう」
「梅?!貴女行かなくて良いの?」
「主様に貴女の護衛を任されましたので」
「そう、心強いわ(紫より頼りになりそうだし)」
「ぷあぁ〜よく寝たぁ・・・・・へくちっ・・・・・うーん、何故か霊夢に貶された気がするわ」
「紫様!起きてください!!博麗大結界に膨大な負荷が!!」
「ゑ?」
「梅様から黒様と緋月が月に向かったと!!」
「月?・・・・・ってことは不味いわね、急がなきゃ!!藍、幻想郷を守りなさい!!私は父さんに合流するわ!!」
「はっ!!・・・・・橙、着いてこい!」
「はい、藍さま!!」
「ふーん、月に不届き者がいるみたいね。咲夜、不届き者にお灸を据えに行くわよ!!着いてきなさい!!」
「はい」
「美鈴、紅魔館を任せるわ!!」
「わかりました」
「さぁ!!行くわよ!!・・・・・(ガツンッ)ぷぎゃっ・・・・・柱に頭打ったわ・・・・・ぐすんっ。誰よこんな柱作ったの・・・・・」(頭部から多量出血)
「お嬢様ですわ・・・・・よしよし、痛いの痛いの飛んでけ〜」(ナデナデ)
「・・・・・よし、治ったわ!!行くわよ!!」(完治、血痕も消滅)
「はい(お嬢様、今日もマジお嬢様ッ!!)」(ギャグ調)
「あれ?咲夜何か言った?」
「いいえ何も?」
◇◇◇◇
「父さんに真祖!!近道よ!!」
黒と緋月の進行方向に開いたスキマから紫が顔を出す。
黒と緋月はすかさずスキマに入り、紫の先導で複数のスキマ空間を経由しながら進んで行く。
「紫か!!助かる!!」
「妖怪の賢者、状況はどうなっている?」
「少し覗いてきたけど、めっちゃ不味いわよ?!」(テンパる)
「どんな感じに?」
「博麗大結界の境界面・・・・・要するに成層圏付近に月の軍勢が集結してるわ。その数10万!!しかも世界自体に謎の負荷が掛かってるわ!!」
「・・・・・紫、ヘカーティアに繋げるか?」
黒がそう言うと「その必要は無いわよん」とヘカーティアがスキマ空間内に現れる。
「ヘカ!!世界はどうなってる?!」
「世界中に歪みが発生してるわ。今は私が抑えているけど、並行世界でも同じことが起こってるみたいで負荷が半端ないわ」
「・・・・・まさか剪定か?」
緋月の懸念に答えるものが居た。
「いや、違うぜ」
「誰?!」
その声にヘカーティアは警戒を高める。
いきなりスキマに現れたのは銀髪の青年だった。
いや、その男には顔が無かった。
「俺はニャルラトホテプ。気軽にニャル様って呼んでくれ。まぁ、それはさて置き、この現象について説明してやろう」
「貴方が黒幕じゃないの?」
「いや、違うな。何方かと言うと、解決する側だ。今起きているのは世界樹の崩壊だ」
「なんですって?!世界樹が崩壊すれば並行世界も合わせて木っ端微塵よ?!」
「ああ、その通りだぜヘカーティア・ラピスラズリ。今回はそれを防ぐ為に俺が来た。良いか?お前等の役目は狂った月の女神をブチのめして、正気を失ったエディ・オスマンサスを止めることだ」
「エディが?!」
「エディ姉さんも関わってるの?!」
「関わってるっつーか、巻き込まれたが正しいな。まぁ良い。俺は今から世界樹の大本に行ってどうにかするから、お前等はこの世界の事だけを考えろ・・・・・じゃあな!お前等が上手く行くことを期待してるぜ!!」
そう言ってニャルラトホテプほ忽然と姿を消した。
進むのを止めずに紫がぽつりと零す。
「・・・・・消えたわね」
「・・・・・紫、緋月。取り敢えず急ぐぞ」
「ええ」
「ああ」
「黒、今回は私も手伝うわよん」
「助かる」
「皆、そろそろ博麗大結界の境界面に出るわ!!」
紫がスキマを開く。
黒達はそのスキマを通り抜け、博麗大結界の境界面――成層圏に飛び出した。
そこには月の軍勢がずらりと並んでいた。
それをちらりと見た黒は魔法で全体に音が伝わるようにし、声を荒らげる。
「月の民よ!!此処、幻想郷に如何なる要件か!!」
すると、月の軍勢の中から黒の知っている顔が現れた。
「黒師範、お久しぶりです。申し訳ありませんが、退いては頂けませんか?月夜見様の命令で地上を浄化しなければならないのです」
「浄化ということは地上の
「はい」
「・・・・・綿月依姫、黒としてではなく、此処の守護者として警告する。死にたく無ければ帰れ。今なら見逃す」
黒が黒鍵を右に一本、左に三本取り出して言う。
依姫は少し苦い表情で首を横に振る。
「・・・・・無理ですね」
「なら仕方あるまい。紫、ヘカーティア、討ち漏らしを頼む。緋月、行くぞ!」
「ああ、遅れるなよ!」
黒と緋月が軍勢に飛び込んでいく。
緋月は空想具現化で周りの雑兵を押し潰し、潰せなかったものを黒が黒鍵で仕留めていく。
「それ以上!!やらせない!!」
依姫が黒に斬りかかるが、黒は右に持った黒鍵で刃を流し、依姫を蹴り飛ばす。
依姫は咄嗟に左腕で受けたが、その蹴りに腕は軋み、依姫が覚えているよりも力強い。
「くっ?!黒師範、前よりも強くなってる?!」
「済まないが依姫。君に本気を見せた覚えは無いよ」
「後ろ?!くっ――愛宕様の火!!」
依姫は自身の能力で神霊を呼び、自身の左の肩から先を炎と化し、横薙ぎに振るう。
黒はその横薙ぎの一撃を依姫の背後に転移することで躱し、最小限の動作で右の黒鍵を振り上げた。
「遅い。その腕、貰うぞ」
「な?!、ぐあっ」
依姫の左の腕は肩口から切り落とされた。
瞬間、依姫が黒の前から腕を残して消えた。
「依姫!!」
「・・・・・姉、様?」
彼女の姉、綿月豊姫が能力で依姫を回収していた。
「月最強の依姫がやられるなんて・・・・・」
綿月依姫は確かに月、いや、この世界で最強クラスの強さを持つ。
しかし、此処は地面の無い成層圏。
さらに、
依姫のような規格外の相手には慣れている。
地上から離れ、神霊の使用に制限(地面や大気が無いと呼べ無い神霊が存在する)が掛かった依姫など、敵ではない。
「豊姫、手足の1,2本は覚悟しろよ?」
「くっ・・・・・貴方達に森を一瞬で素粒子レベルで浄化する風を起こす扇子をどうにか出来るのならね!!」
豊姫が扇子で風を起こす。
黒は「やれやれ・・・・・」と頭を振り、左の掌をそちらに向ける。
「豊姫、はたしてそれは数万年ものの"穢れ"を浄化出来るのか?」
黒は自身の妖気で風を相殺する。
豊姫が驚き、一度の瞬きの間に黒は黒鍵を仕舞い、豊姫の目前に転移する。
「ちと痛いぞ」
黒はまず、豊姫の扇子を握り潰し、豊姫の右肩を掴む。
そして、空いている方の手で豊姫の胸ぐらをつかみ、豊姫の右肩を握り潰し、引き千切った。
「あああああっ!!!」
「姉様ぁ!!」
黒は痛みに藻掻く豊姫を結界で封印し、遠くに放る。
依姫が再び切り掛かってくるが、精細を欠く依姫は黒が発動した結界に囚われ、豊姫と同じ様に遠くに放られた。
「さて、月の軍勢の軍団長も片付けた。これ以上生き物の手足を砕きたくは無いからそろそろ黒幕が出て来てくれると嬉しいのだが」
黒は纏め役が居なくなった事で散り散りに迷走を始めた軍勢を見ながらそう溢した。
「・・・・・相変わらず黒はエグい戦い方するわよね〜。昔、黒に体が一つ壊されたのを思い出すわよん」(しみじみ)
「え゛・・・・・討ち漏らしも来ないし父さん強過ぎじゃないかしら?」(ドン引きゆかりん)
◇◇◇◇
銀色の機械鎧を纏ったニャルラトホテプは世界樹の崩れかけている根本に立っていた。
「・・・・・さてと、向こうはどうなったのかねっと」
ニャルラトホテプの呟きに銀色の機械鎧――アルゲントゥムが答える。
『きっと大丈夫でしょう。向こうには全盛期の真祖とあの現象によって産まれた終わりの妖精もいるのですから』
「そうだな。さて、やるか!!」
ニャルラトホテプはそう言うと、崩れかけている部分に手を触れ、自身の存在を楔にして崩壊を押し止める。
「くっ・・・・・負荷がデカいっ!」
『・・・・・世界変動率、低下を観測。固定化を開始します・・・・・マスター、本当に宜しいのですか?』
「ああ、やれ!」
『Yes,Master――
アルゲントゥムがロンゴミニアドの【繋ぎ留める】という性質を模倣して作り出した四本の杭を浮かべ、ニャルラトホテプに崩れかけている世界樹の補填を要請する。
「――我が権能に於いて命ずる!!混沌よ、在れ!!・・・・・続けて、命ずる!!混沌よ、隙間を埋めろ!!」
ニャルラトホテプが自身の能力で
『
続けてアルゲントゥムが四本の杭でその状態を繋ぎ留め、世界樹の、崩れかけていた【概念】を上書きし、ニャルラトホテプとアルゲントゥムを起点として固定化する。
「・・・・・うーむ。どんどん感覚消えてくな」
ニャルラトホテプとアルゲントゥムの身体がどんどんと世界樹と同じ色に染まって行く。
『・・・・・機能低下、いえ、存在及び概念の鈍化を確認』
「・・・・・うん、こういう時に言うんだったかな・・・・・我が、涯に一片の悔い無し、ってね」
ニャルラトホテプはとある世界で見届けた"漢"を思い出しながら、彼の最後の言葉を呟く。
『・・・・・マスター、私は、貴方の相棒であれて、幸せ、で、した・・・・・』
――System,Shutdown
「アル、おやすみ」
『おやすみ、なさ、い・・・・・良い、夢、を・・・・・』
――・・・・・
アルゲントゥムが沈黙する。
ニャルラトホテプはもう殆ど感覚の無い手で機械鎧の表面を撫でる。
「あー。これで独りか。最後は呆気なかったな・・・・・最後はナタルの膝の上が良かったんだがね」
ニャルラトホテプは自身の身体の感覚が殆ど無くなっていることから自身の時間が残り少ないのを悟る。
そのことにニャルラトホテプは「ふぅ」と息を吐き、目を閉じようとする。
が、
「あらあら、嬉しい事言ってくれるじゃない。ネームレス、いえニャルラトホテプ?」
そのとても懐かしい美声に目を開く。
ニャルラトホテプの前には彼の最愛の、もう既に死んでしまった女性――ナターシャが浮いていた。
「な、ナタル?!」
「ふふっ・・・・・ずっと見てきたわよ、貴方の中で。とっっっても楽しかったわ」
「・・・・・そうか、それなら、俺の旅に意味はあったんだな」
「ええ、そうよ。自信を持っていいのよ。貴方は異端である前に私の愛してる一人の神様なんだから。それに、此処は寂しいでしょう?」
「確かにな」
「だから、一緒に居てあげるわ」
「良いのか?」
ナタルはそう言うニャルを抱き締め、優しく言う。
その温もりにニャルは目を細める。
残り時間ももう殆ど無い様だ。
「ええ、惚れた弱みってやつよ・・・・・愛してるわ、ニャル」
「俺もだよ、ナタル。愛してる・・・・・おやすみ」
ニャルは完全に世界樹と同じ色に染まり、
「ええ、おやすみなさい」
ナタルはニャルを抱き締め、ニャルラトホテプの中に戻る。
そうして、世界樹の楔となった彼等は水晶のようなものに包まれ、一つの柱に成った。
斯くして、ニャルラトホテプは、世界樹の守り人は愛しい女性を傍らに、永い生涯に幕を閉じた。
彼の無い筈の顔はまるで微笑んでいるかの様な安らかな表情を浮かべていた。
彼等の眠る水晶柱の前には、
桔梗の花言葉は――――永遠の愛。
「お疲れ様でした・・・・・ってね?・・・・・な、泣いてなんかいないったらいないの!!」
「世渡り上手、貴様涙もろいな」
「そう言うエディだって泣いてるじゃん!!」
「・・・・・これは尊い者への感動の涙だ」
『黒』
対真祖のスペシャリスト。規格外の身体能力と数万年の経験から培われた技術によりかなりのバグキャラと成っている。死んでも復活とか舐めてんのか?!
『依姫』
ガチのチートキャラなのだが、博麗大結界の境界面である成層圏という曖昧な舞台により無双出来なかった。あと相手が悪過ぎる。姉妹で腕をもがれた。
『ニャルラトホテプ』
色々あって今の役に落ち着いた。彼等はきっと幸せだったのだろう。
『ナターシャ』
ニャル様の最愛。ずっと側に居た。これからもずっと側に居る。
バッドエンド見たいですか?
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見たい!!(旧作の様にEX√として書く)
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見たくない!!(旧作に載せるかも?)
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メリーバッドエンド!!(諏訪子ルート)
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ラブラブ天驚拳!!(超ハッピーエンド)
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個別!!(コメント下さい。書きます)