仮面ライダー冠 インフィニット・ライジング   作:アドゥラ

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メロン兄さんの死亡フラグブレイカーっぷりがヤバい。

北欧編って言ったけど、あんまり時間かけないかも。



……バトスピが終わって、色々と燃え尽きたぜ。


EP52.ドライフルーツ

 現地入りしていたチームと合流し、まずは地球側の遺跡を色々と見て回ること、数日……収穫は無いに等しかった。もう新年も迎えてしまった。

 そもそもなれない海外と言うこともあり、色々と体の調子が悪かったのだが……モチベーションもないので負のスパイラルに陥っているのである。

 

「ストーンヘンジも、その他もろもろも見て回ったけど収穫ないじゃんかー!」

「イギリスやノルウェー、他にもいろいろと回ったんだけどね……」

 

 ここまで収穫がないと、ホントやる気がそがれていくな。

 ベースキャンプを設置する場所を都合できたし、明日はいよいよヘルヘイムに突入する。準備だけは万全にしないと厳しいものがあるし、束にも手伝ってもらいたいんだけど……今は無理っぽい。

 

「持っていけるものには限界もあるし……データもとらないといけないし、今後はこの機会を逃したらいつ行けるかわからないんだぞ」

「それは分かっているけどさ」

 

 とりあえず、食糧は一応入れて、ヒマワリロックシードも数がいるな……シルバーと、エナジーとブラッドは確実にもっていかないと……腰のホルダーにシルバーだけは常に入れておくか。

 あとは、一応他のも。あ、サンプル採取は一応しておくか。保管ケースとか色々と持っていこう。

 

「多すぎじゃない?」

「地質調査とかまではしないけど?」

「いやそういうことじゃないって……あんまり荷物持ちすぎてもかさばるよ」

「ISにしまっていたのはどこの誰だよ」

「向こうのものを入れすぎると不具合が出るかもしれないし、持っていくものはなるべく減らした方が良いと思うよ」

「それもそうか……最低限にとどめるか」

 

 とりあえず、明日の準備を切りのいいところまで終わらせてから就寝した。

 いよいよ、突入だ……

 

 ◇◇◇◇◇

 

 寝ぼけた顔を洗い、着替えを済ませる。装備もしっかりとつけた。腰にはサバイバルナイフ、右手の腕輪の点検も済ませてある。

 バッグを背負い、ポイントへ向かう。束もいつもの服装ではなく、ピンク色のつなぎを着ている。

 

「準備はいい?」

「当たり前だろ……束、ヘルヘイムに入ったら何が起こるかわからない。それでもいいのか?」

「大丈夫。英が守ってくれるんでしょ」

「ああ……」

 

 ポイントには、すでに楯無さんたちが到着している。色々データを取るつもりなのか、パソコンとか準備してあるけど……

 

「向こう側がどういう世界か私たちは知らないし、できればこいつを持っていってもらいたいのだが」

「……ビデオカメラですか、いいですけど……束、頼めるか?」

「うん。大丈夫だよ」

「ありがたい……それじゃあスケジュールを確認しよう、無効とこちらは時刻の差はないんだよね?」

「ええ、星の並びや太陽の位置は変わりません」

 

 仮説は色々立てられるけど、それは後にしよう。大事なのは、この調査を成功させることだ。

 

「今の時刻が、午前八時……時計は大丈夫かい?」

「こちら、問題ないです」

「束さんも大丈夫。念のため、歯車の奴も合わせておいてあります」

「よし、なら12時に帰還してくれ。休憩後、再突入をするかどうかは後で考える」

「わかりました。では、行ってきます」

 

 ドライバーを装着し、サクラハリケーンを展開する。束が後ろにのって手を回してくる。さて、覚悟はできている……ローズアタッカーを展開せずに、ドライバーに装着して――いざ!

 

「突入!」

 

 エンジンを吹かせ、疾走する。そして、ブレードを叩いてクラックを開く。

 機体が浮き、回転しながら突入していく――あっという間に、見慣れた森の景色……だけど、日本から入った時よりも地形に差があるというか……石畳?

 

「……どうやら、いきなりビンゴだったみたいだな」

「だね……っていうか、これって建物?」

 

 元々、遺跡の痕跡があるのに、何も見つかっていないような不思議な場所をポイントにするつもりではあったけど……ここまでドンピシャで当たるとは思わなかった。

 遺跡の外観はアンコールワットに近いだろうか? 人が住む場所と言うより宗教的な建物に近い。

 

「……とりあえず、奥に進んでみよう」

「あ、先に目印立てておこうよ」

「そうだなぁ……この旗でいいか」

 

 荷物の中にあった旗を突き刺して、帰る場所の目安にする。とりあえず、これで良しと……あとは中に入って調べて見ないことに始まらないか。

 建物の中は、壁画のようなものが描かれているけど……なんだろうこれ?

 

「この文明の宗教かな?」

「それにしては、神秘的ではないというか……なんだか暗いな」

 

 描かれているのは一人の女王に人々が苦しめられている絵ばかりだ。

 奥の方に進んでもあまり変わらないし、なんだか気持ち悪い場所だな……

 

「……なんだろう、すごく寒い」

「ああ、長居しないほうがよさそうだ」

 

 とりあえず、束はビデオカメラで撮っているから資料はいいとして……葉っぱは、日本から行ける場所と変わりないか……ヘルヘイムの植物は、どこ行っても変わらないってことか?

 でも……世界樹の苗木や篠ノ之神社の裏のご神木は…………これって、どういうことだろうか。

 

「ねえ英……これ、あの夢で見た人じゃない?」

「夢? ああ、紅と蒼の……似ているけど、なんだか違うような気もするけど?」

 

 虐げられている民の中には紅や蒼の色のものも多い。碧が一番多いようにも見えるけど……

 そういえば、女王は黒色なんだな……光の三原色に、黒か…………あとは白が欲しいな。いないけど。

 

「なんていうか、これって戒めってやつなのかな?」

「それっぽいな……教訓として残したとか」

 

 あの夢と関連付けるなら、黒い女王を倒して世界が分裂したとかそんな感じか? 元々ここに誰か住んでいたりした場合だけど……

 しかし、黒い女王が出てこない壁画も戦ってばっかりだな……あ、白いのいた。

 

「この白い人たちってあまり見ないね」

「だな……でも、なんていうか…………他の奴に比べて、弱そうというか……他のが怪物っぽいのに、これだけ人間のままみたいな感じだな」

「うーん、他に何かないかな」

「どうだろう……向こうが祭壇っぽいし、行ってみるか」

 

 祭壇と思しき場所には、巨大な石碑があった。

 なんか字が彫ってあるけど…………さすがに読めないよなぁ……

 

「どう? 解読できる?」

「いや、さすがに無理――え?」

 

 一瞬、視界がぼやけたかと思ったら文字が自分の読める形に変わってきたような…………日本語? いや、違う。だけど僕はこれが読める?

 

「す、英? 腕輪が」

「ああ…………よく考えたら、この腕輪自体がこの森と関係があるのなら、こういう文明で作られたものだってことなんだよな」

 

 左手の腕輪が強く輝いている。おそらくはこの腕輪が、文字を僕が読みやすい形に変換しているのだろう。

 さて、読めそうだしさっそく――そこで、聞こえてきた異音に咄嗟に束を抱えて飛び退く。

 そして……石碑に光弾がぶつかり、石碑がバラバラに壊れてしまった。

 

 

「きゃっ!?」

「――誰だ!」

 

 ザッザッ、という音と共に現れたのは――結構見知った顔、須郷猛だった。

 ……よりによって、タイミングの悪い……しかも、石碑が壊されちまった。

 

「ようやく、探し物を発見できたかなと思えば……久しぶりだなぁ…………会いたかったぜ、蜂矢英」

「こっちは会いたくなかったけどね」

 

 っていうか、せっかくの手掛かりが……

 

「束、流石にむかついたからちょっと本気出すわ」

「とっととやっつけちゃって!」

「……舐められたものだな…………良いだろう、ぶっ潰してやるッ」

 

 お互い、ロックシードを構える。僕は最初からゲネシスコアを接続しておいてある。手加減なんてする気はさらさらない!

 須郷は……マンゴーか? あのアームズは僕も使い慣れている。対策はできているよ。

 

【シルバー! レモンエナジー!】

【ドライマンゴー!】

 

 ど、ドライ? どうやら話はそう単純じゃないようだけど……やるしかないかッ!

 

「変身!」

「……変身ッ」

 

【ミックス! ジンバーレモン! ハハーッ!】

【ドライマンゴーアームズ ファイトオブハンマー】

 

 音声はおどろおどろしく、勢いがない。だけども……その鎧から放たれたれている力の圧力は今までに経験したことのないものだった。

 

「……なんだ、そのアームズは」

「試作品の強化型ロックシードらしいが……細かいことはどうでもいい、俺はお前をぶっ潰す。それだけだ」

「ああ、そうかよ……」

 

 どちらから動いたかはわからないが、お互い相手に向かって駆け出して――武器がぶつかり合った。

 

「ッ!? ぱ、パワーが段違いすぎるッ」

「ほう、流石だな……俺の一撃を受け止めるか」

 

 力任せに振り上げられるマンゴパニッシャー。僕はどうすることもできずに、壁へと叩きつけられてしまった。

 

「英ッ!?」

「大丈夫だ! 束は離れていてくれッ」

 

 ソニックアローを構えるけど、相手の方が速いッ!? 慌てて、持ち手を切り替えて攻撃を受け流す。それでも、手に来る衝撃は予想以上だ――マズイ、このままだと……

 

「どうした? お前の力はそんなもんか!」

「クソッいくら強化型だとしてもパワーがでかすぎるだろッ」

「簡単な話さ、一度限りの使い捨てにした代わりに、お前のエナジーロックシード以上のパワーを手に入れたんだッ」

「――ッ、そういう、ことかよ……」

 

 ブラッドオレンジロックシードと同じようなものだと思ったけど、アレは劇的にパワーを上げているわけではない。むしろ肉体側の体力をより消耗することでパワーを引き出している。

 フレッシュアームズはおそらく、内包しているエネルギーと出力が上がっているタイプ。

 そしてドライは……使い捨てにするレベルですべてのエネルギーを使っている。それにより、エナジーロックシードを上回る力を得ている。だけど、その負担の大きさはすさまじいだろうし、コストも度外視している。

 

「お前、死ぬつもりか!? それにドライバーだって持たないぞ!」

「どうせ量産品のドライバーだ、代わりはいくらでもある。それにな、どうやら俺って奴は運がいいらしい」

 

 何を言っているんだと思ったが、次の瞬間僕を襲ったのは腹部の痛みだった。

 

「あ、アガッ!?」

「――俺はな、ロックシードとの親和性が高いらしい。どういう理屈なのかは知らねぇが……そんな負担ごとき屁でもねぇんだよ」

 

 マズイ、どうする? ジンバーレモンでは分が悪い……ホオズキとチェリーなら…………こいつだッ!

 

【ジンバーチェリー! ハハーッ!】

 

「新しいアームズか……だが、それも――ッ!?」

 

 一気に加速して、懐を切り付ける。だけど、さっきのダメージで狙いが定まらなかった……ドライバーの解除には失敗したか……

 それでも、確実に攻撃は通った。

 

「……なるほど、お前も確実に強くなっているんだな」

「そっちこそ、最初はただのチンピラだってのが信じられねぇよ」

「…………俺は粋がっているただのガキだった。だからこそ、感謝しているぐらいなんだ……俺が力に出会うきっかけを与えてくれたお前にはな。そのうえで、叩き潰し、俺の力をここに証明する!」

「へっ……やれるもんなら、やってみろッ」

 

 防御力はジンバーレモンの方が上……だけど、当たらなければいい!

 高速移動で相手の攻撃をかわし続け、こちらの斬撃を何度も与える――全然効いた様子もないけどね!?

 

「厳しすぎるってのッ……なら!」

 

 一気に加速して距離をとる。マンゴーが単純に強くなっただけなら距離を離せば――え?

 その時、一瞬だけ意識が遠のいた気がした。だけどすぐに腰を落として攻撃をかわす。なんと、マンゴパニッシャーがブーメランのように回転しながら飛んできたのだ。スライディングの要領でかわすことには聖子すいたけど、間一髪だったぞ!?

 

「ふむ、まだまだか」

「ちょっ、単純にパワーアップしているだけじゃないのかよッ」

「誰もそんなこと言っていない」

「確かにそうだけどもッ」

 

 なんだかやりにくいッ!

 しばらく見ない間にまたキャラ変わっているし……どうする? 遠距離も対応できるとか危ないぞ……いや、さっきの話が本当なら――試してみる価値はある。

 

「いいぜ、全力でぶつかってやる!」

「さあ、お前の全力を見せてみろッ」

 

 弓を引き、狙いを定めながら距離を一定に保つ。マンゴパニッシャーを飛ばしてくるけど、複数あるわけじゃない。ちゃんとタイミングを見計らえばかわせないことはない――そして、僕は飛んでくるマンゴパニッシャーの上に飛び乗った。

 

「なにっ!?」

「これで――」

「だが、俺の勝ちだッ!」

 

 いつの間にか、ナックルはブレードを叩いていたようで【ドライマンゴースカッシュ】という音声と共に黒ずんだ色のエネルギーが右足に充填されていっている……

 僕もブレードを二回たたいてオーレを発動し、再び跳んだ。

 

「ゼリャアアア――ア?」

「――悪いけど、それも予想通りってね!」

 

 相手の蹴りとタイミングを合わせてね。さっきのオーレは防御のために発動したんだ。そして、僕と英の間にマンゴパニッシャーが来るように位置取りして威力も最小限に軽減したうえで、果実のエネルギーで構築した盾で防いだ。

 そして、ドライアームズの弱点はロックシードの消耗スピードだと睨んでいる!

 

「――まさか!?」

「ペラペラしゃべり過ぎなんだよッ!」

 

【シルバースカッシュ! ジンバーチェリースカッシュ!】

 

 今度は足と、ソニックアローのブレード部分それぞれにエネルギーを充填させる。そして、僕はナックルに向かって突撃する。体を回転させて、遠心力を剣に加えて放つ、高速で動けるジンバーチェリーだからこそできる技。

 

「ハァアアアアアアアアアアア!!」

 

 時間にして、一秒にも満たなかっただろう。その一瞬で、ナックルの纏っていたアームズは消えていき、彼も倒れて――いや、倒れていない?

 たしかにヒットしたハズ、だけどなぜ!?

 

「ハァ、ハァ……さすがに効いたぜ、だけどな……使い捨ての弱点ぐらい把握しているんだよ…………もっとも、お前のスピードは予想外だったけどな」

 

 アームズが消えたわけではない……消したのだ。空中には新たなドライマンゴーアームズが浮いていて、須郷に装着された。

 そうか、アームズを解除するときには一種の力場が発生する。それを使って防御したのか。だけど、言って出来るほど簡単なことじゃないし、ダメージだって消しきれないのに……なんて奴だ…………

 

「さあ、第二ラウンドと行こうぜ」

 




再び登場、須郷猛。なんだか、作者的にも色々と変化がでかくなっていくキャラです。

あと、ちょくちょく活動報告で裏話などを公開予定。

鎧武は実質的な最終回を迎えましたが、この小説の設定には影響ナッシング。
むしろ、ある程度予想通りだった。


……俺やっぱり、ツインテールが好きなんだッ
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