ストーリーテラー(童話•昔話)専門店 作:童話はその現世を表す
某広告の歌とオープンワールドみたいなゲーム画面がいい、ダークな童話系のゲームに感化されました。設定は面白そうだったのになぁ。
「テラー」へようこそ。当店では「真実」を探している人を歓迎いたしております。本日は初回ということなので、軽めのメニューをご用意しております。
本日のメニューは、「本当の赤ずきん」となっております。
あなたは、童話「赤ずきん」を知っていますか?······いや愚問でしたね。
日本で幼少期から育ったのなら、一度は聞いたことがあるでしょう。
お婆さんを食い彼女を騙った狼が赤ずきんを食べるが、猟師が腹をさいて助け、狼が最終的に死ぬ。
細部が異なっていても、大体ハッピーエンドで終わるのが、童話「赤ずきん」ですが、子どもの頃、あなたはこう思いませんでしたか?
「あまりに都合が良すぎると」
では、どうぞお楽しみください。
ここはどこだ?何でクソ
······狼のいびきが聞こえる。何故だ?なんで
行きたくないのに、体は確実にいびきのする方へ行っていた。······少し血の臭いがする。
······小屋が見えてきた。そして、小屋に近づくにつれ、血臭の臭いが強くなっていった。死ぬほどの忌避感を感じるが、体が、足が止まらない。
扉の前まで体が着いた。扉を開ける手が震えてしかたない。······だが、扉を開ける手が止まらない。止まってくれない。
───まるで、運命の導きのように
ガチャッ
服や血が飛び散っている室内。
気持ちよさそうに眠る、口や爪が血だらけの腹が異様なほど大きい黒い物体。
嘔吐感に苛まれるものの、黒いナニカのはらを切れるほどのハサミを持って近づく。
バチンッ!! ギャッ! ドシンッ!
中から、少女の上半身ほどの大きさをしているちだらけの
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
なぜ目を逸らしていたのだろう。婆さんのベッドに潜れる狼が少女を、老女を丸呑みできるわけないのに。
裏口の近くほうへ行くと、そこには白髪と共に「ナニカ」が、マントのように無惨に切り刻まれ、床にバラバラになっていた。
なぜ気づかなかった?老女の肉なんてものは、美味しくないだろうに。
なんて俺は馬鹿なのだろう
お疲れ様でございました。······おや?そんなに息を切らせて青い顔で···
······分かってるだろですか?
───では、あなたは本当にハッピーエンドで終わると?
お婆さんを狼が丸呑みにし、狼が彼女を騙り、赤ずきんを騙し彼女も丸呑みにする。
そのあとに、寝てしまった狼の腹を、たまたまいびきを聞いた猟師が割いて、傷ひとつ付いていない赤ずきんとお婆さんを助ける。
赤ずきんの代わりに腹に石をつめて、狼が水を飲もうと川に身を乗り出すが、石の重さで狼が川に落ちる。
お婆さんと赤ずきんは死なないし、傷ひとつ付いていない。悪者は死に、これにて一件落着。めでたしめでたしのハッピーエンド。
······そんなことが本当にあるのでしょうか。
そもそも、お婆さんのベッドに入れるくらいの大きさの狼が、老女と少女を丸呑みできるのでしょうか?······できる訳がないでしょう?
それをあなたは疑問に思わなかったと?そんな訳ございませんよね?
これが「本当」の姿です。
童話や昔話といったものは、大体がこのような子ども向けの
このように変わってしまった、作品の「真実」、オリジナルを知らせる。
それが私たち「テラー」の仕事です。
あぁ、最初に軽めと言いましたが、あれは嘘です。まず初めに耐性を見たかったので重いのを持ってきました。
───そんなに睨まれても。
ですが、少しスッキリしませんか?幼少期の疑問が解消されたのですよ?
しないですか。そうですか。残念です。
ですが、また、「真実」が知りたくなったら、いつでも「テラー」にお越しくださいね。
私たち「テラー」はいつでもあなたを待っていますよ。
この「テラー」の店員の容姿は、「ALTER EGO」エスみたいな感じかなぁと思いながら書いてました。
「ALTER EGO」半年1回開いて、診断してます。半年前の自分とどっか変わってないかなって···まぁ結局変わってないことが多いんですけどね。考え方とか捉え方はなかなか変わんないです。
いつか「ALTER EGO」の2次創作書いてみたいですね。難しそうですけど。