ゲボ吐きそう、もうやだおうちかえるぅ!!!   作:星ざくろ

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 あけましておめでとうございます。

 新年、一発目の投稿。
 申し訳ないけど本編じゃないんだ。
 前回の小話と同じ別√のお話。
 同年の大晦日にあった出来事。
 察しのいい読者諸兄はもうお気付きかと思うが、もともと大晦日用に執筆していた話なんだ。
 よいお年を~とか言って投稿するつもりが相変わらずの遅筆を炸裂させて正月にずれ込んじゃったよ。
 素直に2025年の大晦日用に回してしまっても良かったんだけど、それも何だかな~と思い本日投稿する事に決めました。

 今年の抱負としましては、去年よりももうちょっと更新頻度上げていけたらなと思います。

 それでは、本年もよろしくお願い致します!

 という事で新年の挨拶でした。


傷つけど、■してる。

200■年12月31日

新宿区 蕎麦屋 影宮

 

 大晦日の昼時。

 

 暖冬という事もあって、例年よりも人通りの多い新宿の歓楽街。

 

 その大通りから外れた路地裏、少し奥まったところにある蕎麦屋 影宮。

 

 夜半には繁盛しているこの店も、昼間は客足が遠のき閑散としている。

 

 そもそも、そうと知らなければそこに店があるとは分からない佇まいの入り口だというのもあるだろう。

 

 一見が易々と辿り着ける筈もない。

 

 常連とも言うべき客のほとんどは夜職の人間や夜遊びの締めに訪れる酔っ払いがほとんどである。

 

 言うまでもなく、昼夜の逆転したそのほとんどが未だ夢の中の住人である事だろう。

 

 何より、今日この時に限っては人を寄せ付けない仕掛けが施されていたのもある。

 

 そんな店に物珍しくも客が二人、訪れていた。

 

 一人は学ラン姿の屈強そうな巨漢。

 

 一人は誰もが知るマルチタレントの美女。

 

 男の名は斎藤我愛熱斗

 

 女の名は不知火フリル

 

 二人の男女はカウンター席に隣り合って座り、黙々と蕎麦を啜っている。

 

 ずるずるずるずるッ!!

 

 双方、まるで啜り上げる音の大きさを競い合っているかのような豪快さだ。

 

 ずずずずずずずずッ!!

 

 器の中の蕎麦を平らげ、最後にかけ汁をこれまた豪快に啜り飲み干していく。

 

 どんッ!!

 

 「「うまい!もう一杯!!」」

 

 そして、まるで示し合わせたかのように二杯目の注文をするのであった。

 

 

 

 男にとっての女との関係性は、かつて中学時代に高専から斡旋された依頼での護衛対象であり、現在は気の置けない友人。

 

 ここ3年近く、少し面倒な事をお願いしていた間柄。

 

 女にとっての男との関係性は、襲い来る呪詛師(殺し屋)の数々を退けて命懸けで自分を守り通してくれた恩人であり、現在は気の置けない友人(ずっと懸想している想い人)

 

 クラスメイトである星野ルビーとその兄である星野アクアの血縁上の弟であり、その二人とその周りをそれとなく気に掛けて(監視して)ほしいと頼まれていた間柄。

 

 互いに色々と忙しい身の上だが、こうして時間を作りたまに密会している仲。

 

 本日は互いの近況報告と、段ボールの中身(男の兄)が事務所前に置き去りにされてからその後どうなったのかの報告がてらに、二人で年越しそばを啜りに来たわけである。

 

 「ほれべ(それで)へふぉうふんわ(夏油くんは)はいわいい(海外に)ふぁびわっはほえ(旅立ったのね)

 

 「ほう(そう)よふぇいはひえじえをふぃは(余計な入れ知恵をした)あはおんはいへひひんほあへは(バカ女に責任取らせた)

 

 「お前さんら、食べるか話すかどっちかにしたらどうだ?」

 

 「「おべんあはい(ごめんなさい)」」 

 

 店主に窘められ、しかし蕎麦を口に含んだまま謝る二人なのであった。

 

 

 

 2杯目を平らげ、二人揃ってずずずと番茶を啜る。

 

 「海外は呪霊の発生件数がこっちと比べて極端に少ないって話だし、術師の仕事から離れてのんびり過ごせばまた違った答えが得られるかもしれない」 

 

 「そうだね。医者の不養生なんて言葉もあるんだし、しばらく離れてみるのもいいのかもね」

 

 「呪霊パクパクせずに済む分だけでもだいぶ違うはずだからね。まぁ、傑が精神病んだ理由の半分くらいは怒涛の因習村ラッシュだったわけだけど」

 

 「因習村ねぇ・・・」

 

 「フリルちゃんもロケとかで田舎とか離島行くときは気を付けてね。傑があんだけ潰したんだから流石にもう無いと思いたいけどまだまだ隠れ因習村とかあるかもだし・・・」

 

 男は親友のここ数か月の任務記録を、そこに記された悍ましい記録の数々を想起する。

 

 呪霊を神として祀り、他所で攫ってきたり迷い込んだ旅人を生贄として恩恵を得る村々。

 

 中には村の幼子や余所から攫ってきた幼子を生贄に捧げる村というのもあった。

 

 攫ってきて手足を捥いだ術師を村の中で何代も家畜のように養殖して繁殖用に残した子供以外は呪霊の生贄に捧げるなどという一際悍ましい村も何件か存在した。

 

 夏油傑の、堪忍袋の緒が切れた最後の任務というのもそれであった。

 

 非術師でありながら、その所業は呪詛師のそれ。

 

 総監部の判断はともかく、男としては親友の暴走を咎める気にはなれなかった。

 

 呪霊や呪物を祀り、悪用する村々。

 

 男が女に対して危惧し警告する脅威。因習村の形の一つ。

 

 そう、これは一例に過ぎない。

 

 夏油傑が遭遇した因習村案件の中には呪霊や呪物が一切介在しないものも多数存在した。

 

 カルト。

 

 新興宗教。

 

 架空の神を信奉し、なんの意味もない生贄を捧げ続ける村。

 

 食人文化の残る村。

 

 そして、因習ならぬ―――

 

 「そうね・・・気を付けるわ」

 

 女は夏の終わりに世間を震撼させたある事件を想起させる。

 

 世界的にも有名なファッションデザイナーである各務小夜子*1とその娘達。

 

 セレブとしても有名な各務一家が、テレビ局のディレクターの手引きで東北の山奥にある寒村に誘い込まれて村ぐるみで性的暴行を受けたという事件。

 

 手引きしたのが自身とも関わりのあるテレビ局のディレクターだったという事もあり、女にとっても他人事で済ます事のできない一件だ。

 

 シシ追い祭りと称してこの性暴力を推奨するかのような因習が人知れず行われていたという事実に同じ女性としてゾッとしてしまう。

 

 男も女と同じ事件を想起していた。

 

 ちょうど近くの山奥で呪霊の祓除任務に従事していた男の親友がその惨状に偶然にも遭遇し被害者一家とその同行者を救助した一件。

 

 その任務記録に注釈として記載されていた事件の概要も任務に同行していた記録者である補助監督(正金寺美里)の嫌悪感が記録文書として整えられた筈の文脈の中にありありと浮かんでしまうほどには碌でもないものだった。

 

 同じ女性という事もあるのだろうが、それでもあの仕事人気質の人がああも嫌悪感を隠し切れない作文をしてしまうのだから余程に酷かったのだろう事は想像に難くないと男は思う。

 

 高専入学前に行なっていた呪霊目当て(経験値稼ぎ)の廃墟散策等においてもそこそこの頻度で外道働きを行なう下衆に遭遇していたのを思い出す。

 

 下衆に術師も非術師もないという事は頭では理解していても、その遭遇数はどうあっても雲泥になりがちだ。

 

 術師というのは希少な存在で非術師というものは雑多に存在している。

 

 精神的に疲弊した親友が原作同様のそういう極端な結論に行き着いてしまうのも無理からぬ事であると男は結論付けた。

 

 男なりに闇落ち要素は排除してきたつもりであったが、結局は高専から離反させざるを得なかった事にこれが世界の修正力かと愕然としたものである。

 

 変えられたこともあれば、事態の推移を少し遅らせるだけで結局は変えられなかった事も。

 

 かあさんの事だって―――

 

 と、余計な事を考えそうになったところで今考える事ではないなと男は思考を打ち切る。

 

 「そういえば、外にあったバイク。ドラスタじゃなかったけどひょっとして乗り換えたの?」

 

 「あ、うん。大型取ったからVMAXに乗り換えたんだ」

 

 「へぇ・・・じゃあドラスタはどうしたの?もしよかったら―――」

 

 「ハルにあげた」

 

 「・・・・ハルヒちゃん*2に?」

 

 「そ。前から欲しがってたんだよ。〝文スト〟*3の中でバイク持ってないのハルだけだったし、桜蘭*4の友達と夏に普通二輪の免許取りに行ってたからちょうどいいかなって」

 

 「ふーん・・・・」

 

 「・・・・ドラスタもいいけど、VMAXも中々の乗り心地なんだよね。フリルちゃん、この後暇?」

 

 

 

 男は女を後ろに乗せて首都高をバイクでひた走る。

 

 自身のライダースジャケットは女に着せている男は、レインボーブリッジで強い海風に晒されながら暖冬とは言え流石にちょっと寒いなと口には出さず、背中にピタリと引っ付く不知火フリル(カイロ)で暖を取りながら取り敢えずの目的地であるお台場海浜公園の駐車場でバイクを止めた。

 

 「どうよ、VMAXも中々いいでしょ?」

 

 「うん、とっても暖かかった」

 

 「・・・・バイクの感想聞いてんだけどなぁ?」

 

 

 駐車場を出て、海浜公園を隣り合って歩き散策する。

 

 ちらほらと人通りのある海辺を特にこれといった変装もなしに女は男と隣り合って歩いていく。

 

 本来、そんな事をすれば間を置かずに周囲に女の存在が気取られて騒ぎになるに違いないが実際のところそうはなっていない。

 

 男が以前に渡した手のひらサイズの木板に込められた結界術が人々の認識を阻害して持ち主の顔を正しく認識できなくさせているのだ。

 

 とはいえ、あくまでその場にいる人間の認識を阻害するものでしかないので電子機器には全くの無力。

 

 いくらなんでも気の抜きすぎであった。

 

 「流石になんか変装とかした方が良くない?」

 

 「そう?誰も私たちの事なんて気にしていないのに?」

 

 女は首にかけた木板を胸元から取り出し男に見せびらかす。

 

 「カメラに写ったもんまで誤魔化せるわけじゃないんだけどなぁ?」

 

 「そうなったらそうなった時だよ。別に私はそうなっても構わないもの」

 

 「僕は困るんだよなぁ。弘子ちゃんにどやされる・・・

 

 「別にそれは私に限らず、いつもの事じゃない?女たらし」

 

 「泣かした女は数知れず。どうも斎藤我愛熱斗です」

 

 「だめだこりゃ」

 

 男は懐からサングラス*5を取り出し、女の顔にかける。

 

 「流石にちょっとデカすぎるか」

 

 「そうだね、歩いたらズレ落ちちゃうかも」

 

 「あ、じゃあさ。これからそこのモールで変装道具買いがてらショッピングでもする?」

 

 「いいね。私色に染め上げてあげる」

 

 「いや、僕のじゃなくてフリルちゃんの・・・まぁいいか」

 

 色々と面倒ごとを押し付けてたのもあるし、これで気が晴れるというのならそれでいいか。

 

 男は今日一日は女の着せ替え人形に甘んじようと苦笑いを浮かべながら女と連れ立ってモールに向けて歩き出す。

 

 そんな時だった。

 

 ぞろぞろと紫色の特攻服を着た連中が走り寄って来て二人を取り囲む。

 

 「お前ら文ストのメンバーだな?」

 

 「仲良くデートかよ。ここが六破羅単代の縄張りだと知っててイチャコラしてんのかコラァッ!!」

 

 鉄パイプや釘バッドを持っているのもチラホラ見える愚連隊の一党。

 

 男は一党の服に刺繍された『六破羅単代』の文字に違和感を覚える。

 

 「六波羅探題?てかお前らその服に書いてる漢字間違ってねえか?何のつもりか知らんが大人しく京都に帰れ」

 

 「だからここはウチの縄張りだっつってんだろうが!!文ストのいぬっころがこんな所ほっつき歩いてんじゃねえぞゴラァ!!!」

 

 「ウチのチーム名の漢字はこれであってんだよ!!京都も鎌倉も関係ねぇぞオラァ!!!」

 

 「あっわざとなんだ。なんかごめん」

 

 男は考える。

 

 そもそもこいつらなんで僕らが文ストのメンバーだと?

 

 男は女に貸したライダースジャケットの背中に大きく貼り付けられた可愛らしい柴犬のアップリケの存在を思い出す。

 

 「君らもしかして柴犬のロゴ貼っ付けてるやつはみんな文ストだと思ってる?」

 

 「あ?違うってぇのかよ?」

 

 「これ普通に店で買った既製品だし」

 

 「ああ?んっだよ紛らわしい!!」

 

 「んなもん着てんじゃねえよ!」

 

 「柴犬が好きなんだ。紛らわしくてごめんね」

 

 どうにかトラブルにならずに済みそうだなと男はホッとする。

 

 「誤解も解けたみたいだし、もう行っていいかな?」

 

 「おう、いいぞ」

 

 「それじゃあ失礼するよ」

 

 男は女を抱き寄せ歩き出そうとするが、寸でのところで制止される。

 

 「おっと女は置いていきな」

 

 「迷惑料・・・いや、通行料ってなァ!!」

 

 男の眉間に皺が寄る。

 

 「お兄さんたち、その冗談は笑えないなぁ」

 

 「冗談じゃねえさ、別に俺らはお前の事をボコしてからその女を攫って行ってもいいんだぜ?」

 

 「格安で通っていいっつってんだ。痛い目見たくねえなら素直に置いてけよ」

 

 「その女は俺らで可愛がってやるからお前はとっとと失せろ」

 

 「ぷっ」

 

 あまりにもお手本のような下衆さ加減に女はつい失笑してしまう。

 

 「あ?」

 

 「この女、なに笑ってやがんだ」

 

 「舐めてんのか?」

 

 ギロリと一党の視線が女に向く。

 

 「ペロペロ」

 

 そんな状況にもかかわらず、女は怯えた素振りを見せる事もなく挑発してみせる。

 

 「おちょくってんのかあ!!!」

 

 「ぶっ殺すぞオラぁ!!!!」

 

 「こらこら、火に油を注がないの」

 

 男が女を窘める。

 

 とはいえ、これは女の男に対する信頼の現れである事も理解しているのでそう悪い気もしない。

 

 「ああ、めんどくせぇ・・・お兄さんたち、一度だけ忠告してあげる。悪い事は言わないからとっとと道を空けて僕らの事気持ちよく通してくんない?そしたらこっちも何もしないからさ」

 

 「あ?」

 

 「お前、自分の状況分かってる?」

 

 「俺ら20人相手に勝てるつもりでいんの?」

 

 一党の言葉に男はつい鼻で笑ってしまう。

 

 「桁が全然足りてねえよハゲ。てか、思い出したわ」

 

 ロクハラタンダイ。

 

 男の中では、心底どうでもいい情報。

 

 つい今しがたまですっかり忘却の彼方であったが、そういえば聞いた事のあるチーム名だった事を思い出す。

 

 「六破羅単代ってあれか。文京区(うちのシマ)で暴れて、慶三郎*6と一郎*7にボコられて摘まみだされたって連中」

 

 記憶の奥からなんとか情報を掘り起こしていく。

 

 「ティラノサウルス*8つったっけ?お前らのボス。あんまり暴れるから、結構手ひどく痛めつけたって聞いたけどその後どうよ?」

 

 「お前ら、まさか・・・・」

 

 「このジャケットは既製品だけども、別に僕が文ストじゃないなんてただの一言も言ってないんだよね」

 

 「・・・・殺ッちまえぇ!!!男も女も関係ねぇ!!!六破羅単代を舐め腐った事を後悔させてやれぇえ!!!!」

 

 一党が各々の手に持った凶器を振り上げ一斉に飛び掛かってくる。

 

 男は冷めた顔でそれらを見つめ、一言。

 

 「跪け」

 

 その言葉がまるで重力でも持つかのように一党の全てを地面へと縫い付けた。

 

 呪術を知る者が見れば、呪言を行使されたかのような惨状。

 

 しかし、それは呪言に限らず呪術を行使した結果ではない。

 

 では何か?

 

 純粋な殺意。

 

 殺気だとか闘気とでも言うべきそれを飛び掛かる一党へと叩きつけて身動きを封じたのだ。

 

 武道においては気当たりと呼ばれる技術。

 

 死線を鼻歌交じりに闊歩する一線級の術師のそれを浴びたともなれば、常人では呼吸すら儘ならなくなってしまう。

 

 「20人もいて、ただの一人も立ってられないのか?」

 

 崩れ落ち、地に伏したそれらを見下ろし男は言葉を続ける。

 

 「うちの連中ならこれくらい訳なく打ち込んでくるぞ?」

 

 そう男が言うが、流石にそれは誇張が過ぎるというもの。

 

 それでも今のように碌に呼吸も出来ず、地に伏す事は無かった事だろう。

 

 「そっちの大将がうちの平隊士二人にボロ負けしてんだからさ。君ら下っ端が総長の僕に敵うはずもないだろうにね?」

 

 男は女を姫抱きにして倒れ伏すそれらを踏まない様に足の踏み場を探しながら歩き出す。

 

 「これに懲りたら喧嘩を売る相手くらいはちゃんと選ぶ事だ。あぁ、後―――」

 

 「ダメだよ■■」

 

 辺りにずっしりと漂う嫌な気配。

 

 それは男の闘気とは別の、濃密な死の気配だ。

 

 男の背後で倒れ伏すそれらの内の一つの頭をまさに蹴り飛ばそうとしていたソレ(・・)の行動を制止する。

 

 生前と変わらぬ姿。

 

 しかし、かつて舞台上で太陽のような笑顔を湛えていたその顔は、今やこの世の全てを嘲笑うかのような酷薄な微笑のまま固定されている。

 

 男の指示に従いはするが、それが何かを話す事はない。

 

 ただこちらを侮蔑の眼で見つめるのみだ。

 

 振り返った男とソレは暫し視線を交錯させる。

 

 いつもの事だ。

 

 ドロリとソレが泥のように崩れて消え、この一幕は終息する。

 

 崩れゆくソレを見ながらほんの一瞬。

 

 ソレと女は目が合ったような気がした。

 

 「相変わらず、憎たらしい顔・・・・」

 

 男を苛むその顔が女は昔から嫌いである。

 

 

 

 

 

 「・・・何だか凄いものが撮れちゃったよ。ノブユキ」

 

 「心霊映像ってやつかこれ?・・・・いや待てゆき、この二人よく見たら」

 

 

 この時、近くで高性能ハンディカムを回しているお忍びカップルがいたのはまた別の話。

*1
出典はR18作品。調べる際は自己責任でお願いします。

*2
フルネームは藤岡ハルヒ。星野家を出奔後、住まいにしていたアパートでお隣さんだった一個下の女の子。妹分として可愛がっている。

*3
文京ストレイドッグスの略。詳細は後述。

*4
私立桜蘭学院

*5
Rayban Aviator model

*6
沢田慶三郎

*7
中田一郎

*8
正しくは寺野サウス




【斎藤我愛熱斗】
 呪術高専東京校 3年の特級術師。
 文京ストレイドッグスの総長を務めるが、呪術師としての任務で忙しく高専進学後は新年一発目の集会くらいにしか顔を見せる事がない。実務は副総長に任せきりである。
 犬王(拳王)とかいう二つ名が付けられている。 
 本編√とは色々と異なる時代を生き、立ち回り方も色々と異なる。
 どういうわけか星野家を出奔して失踪。
 この10年、血を分けた兄姉の前に姿を現す事のなかった末弟。
 いつかの誰かと似た境遇にあった不知火フリルを決死の覚悟で守り抜き、仇とも言える男と激闘の末に割に合わねぇと退散させた。
 幾人の異性から好意を寄せられている事を自覚はしている女たらし。
 夜寝苦しくて目を醒ますと■■に首を絞められている事が度々ある。
 一度、イラついてその場で首を絞め返した事があるがその時に初めて変化を見せた■■の表情が地味にトラウマ。
 週刊誌編集をしているアラサーの彼女がいる。
 

【不知火フリル】
 今を時めく売れっ子のマルチタレント。
 中学時代に商売敵から恨みを買い、呪詛師集団を差し向けられ命を狙われていた事がある。
 運よく所属事務所内に高専OBがおり、事態を把握した呪術高専が人手不足ゆえにやむを得ず当時中学生のガーネットに任務を斡旋したのが二人の出会い。ちょうど時期的に夏休みだった事も幸いした。
 血反吐吐きながらも自身を怪我一つさせずに守り抜かれ、吊り橋効果も相まって脳を丸焼けにされている。
 その後、どっかの週刊誌編集者(トンビ)に油揚げを掻っ攫われてしまう。
 出会った時から■■の事が嫌い。
 その事もあって、今年撮り終えたある映画では中々感情の乗った演技が出来たと自負している。
 現在は窓としても活動している。


【夏油傑】
 ケツとタッパのデカい女と現在絶賛海外逃亡中の身にあるガーネットの親友。
 総監部の嫌がらせで因習村ラッシュを食らわされて精神を病んでいる。
 狙って出した任務もあれば、全くの偶然だった任務もあり様々。
 女の旅に同道しながら呪霊を根絶する為の原因療法の研究を手伝う事に。
 旅の途中にスウェーデンでまたしても因習村に遭遇しSAN値を削られたりするがそれはまた別の話。


『文京ストレイドッグス』
 文京区に移住後のガーネットが妹分の安全を考慮して転校先で出来た友人、後の副総長 犬聖(剣聖) 継国縁と共に町の不良の悉くを叩き伏せて躾けたのがきっかけで出来てしまった50人からなる愚連隊とか暴走族的なアレ。
 実質的には自警団に近く、普段は町の清掃活動とかしている愚連隊とは名ばかりのボランティア団体である。
 結成時期は、かつて渋谷区を拠点に活動していた東京卍會という暴走族とほぼ同時期。
 特記事項として隊士のほとんどが特殊な呼吸法を常時使用しており、平隊士クラスですら並大抵の強さではなく、その実力を知る一部の事情通からはボランティア団体とは名ばかりの殺し屋集団とか呼ばれていたりする。
 あまり知られていないが、関東事変という抗争に見届け人の顔役の一人として総長代理の犬姫(剣姫) 藤岡ハルヒが招かれて紆余曲折の末に横浜天竺を半壊に追い込んでいる。
 特攻服はどこかの異常者の集まりの隊服に似せたものを採用。
 背中の物騒な一文字の代わりに文ストのトレードマークである可愛らしい柴犬の顔が刺繍されているが、隊士たちからは可愛らしすぎると少し不評。
 チーム名はガーネットが前世の漫画からパクって付けただけで野生の太宰とか芥川がいたりするわけではない。


【特級過呪怨霊■■■■】
 死んでほしいほど嫌いだけど、■してる。


『お忍びデートしていたカップル』
 ハンディカムを回しながらイチャついていたらとんでもない場面に遭遇。
 ついついカメラを向けていたら色んな意味でとんでもないものが撮れてしまった。
 この時の映像データは年明けすぐにカップルの友人である星野アクアのもとに届けられる事になる。
 これは全くの余談であり、当人たちは知るはずもない事だが、この場にガーネット達がいなかった場合、彼らは特攻服の一団の目に留まりとても酷い事になっていたのである意味恩を仇で返す形になってしまっている。
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