Tさん、芥見先生のついでに筆者のも監修してくれないかしら・・・
―――耳鳴りがする。
全身の至る所から感じる痛み。たぶん、骨は逝っていない。
何かに寄りかかっている。いや、埋まっている?叩きつけられた?
頭からどろりとした何かが垂れてくる。
酷く重く感じる瞼を開けば視界半分が赤に染まっている。
僕は今なにをしていたんだったか・・・?
空を見上げれば青に薄ら雲。
辺りを覆う砂埃を潜って男が一人歩いてくる。
襤褸の五条袈裟を纏い、右手には赤に黒の染みが付いた三節棍。
左手をグーパーと開閉させながら近づいてくる。
そうだ、僕はこの男 夏油傑と闘っていたんだっけ。
ズキズキと痛む頭に鞭打ち、ここに至るまでの経緯、その仔細を思い出す。
―――以下、回想。
【
この二人の持つ術式について、作中で描写されている事はあまりにも少ない。
分かっている事は美々子が人形と縄を用いて相手の首を吊る術式である事、菜々子がスマホというかカメラを用いて被写体に何らかの効果を与える術式であるという事だけ。
詳細な事は一切不明である。
この少ない情報から彼女らの術式について推理、対抗策を講じなければならない。
まずは美々子。
彼女の術式は人形を用いるものである事から、【
釘と金槌、藁人形を通して対象の体内に呪力を流し込む術式。
その術式効果は藁人形に埋め込む対象の体の一部、その希少性に左右される。
古式ゆかしい呪いらしい呪い。
これを美々子の術式に置き換えて考えたならどうだろうか?
対象の体の一部を人形に埋め込んで首を縄で絞める事によって伝播させる術式?
いや、大事な部分は対象と人形の間に縁を結ぶという事。
必ずしも対象の体の一部が必須とは限らない。
人形や縄に触れることも避けるべきだ。
とにかく美々子の攻撃は受けずに全回避するが吉だろう。
続いて、菜々子の術式。
こいつの対策は至ってシンプルだ。
カメラの画角に入らない。そして、カメラを破壊すること。
まぁ、言うは易しみたいなところがあるけれどこれに尽きる。
となると、優先すべきは―――
僕は息を大きく吸い込み、地面に増幅して吹きかける。
突風で舞い上がった砂埃が互いの視界を塞ぐ。
スカートがどうのと騒いでいる声から移動していないことがわかる。
直前まで菜々子のいた場所目掛けて突貫、肉薄。
「お前だな」
「んな!?」
こいつは渋谷事変で漏瑚の攻撃を一度凌いでいる。
一番情報が不足していて未知数なこいつは何もさせずに無力化する!
こちらにスマホを向けようとする手を掴み捻り上げる。
「離せよッ!!痛ッッ」
「菜々子!?」
手放したスマホを掴んで握り潰す。
「私のスマホォーッ!!!?」
潰れたスマホを地面に放り投げ、菜々子のケツに張り手!
「フガッ!!?」
丁度こちらに肉薄しつつあった美々子目掛けて菜々子のケツを引っ叩いて押し出す。物のついでに思い付きのいたずらを術式を用いて敢行。結構派手なの履いてんのね。
「ぐぺっ!?」
「うがっ!!」
お互い急には止まれず正面衝突。美々子が菜々子を押し倒す形で縺れるように倒れこんだ。
「痛ッッ・・・美々子重い!」
「痛ッ・・・重くない」
痛みに呻きながらヨロヨロと立ち上がる二人。
「はい、ちゅーもーく!これなーんだ!!」
摘まんで掲げるそれを見て、
「え?」
「はぁ!?わたしのパンッ・・・!!?」
即座に菜々子が自身のスカートを捲り上げてその中を見る。
「・・・ある」
「菜々子…はしたない…」
「複製品だしそりゃあるよ。痴女なの?」
「違わい!!」
菜々子はスカートを戻し、怒りと恥ずかしさで顔を赤らめて僕を睨みつける。
「まぁ、脱ぎたてほやほやのお前のパンツの複製なんだけどさ」
「・・・は?」
「僕の異能力、じゃなくて呪術だっけ?その術式は対象を増殖させるというものでね。さっきお前のケツを引っ叩いた時にこのパンツを増殖させた」
「は?」
「今お前が履いているパンツとあらゆる面で寸分違わず同じものって事。たとえば体臭とかもくっさ!!?」
「は?」
鼻が曲がる!!?くそが!軽はずみに顔に近づけるんじゃなかった!!!多少誇張して煽るつもりがマジで臭い!!!!
「おまっ・・・お前らちゃんと風呂入れよな!!あと洗濯しろ!!!よく見たらちょっと黄ばんでるじゃねえかこのパンツ!!!!」
「私は毎日はいってる。菜々子が最後に入ったのは3日前」
「美々子ぉお!!?」
「私は臭くないし、重くもない」
「美々子ぉ・・・」
さっきのあれ、気にしてたんだ。
「というか菜々子!?そのお尻・・・!!?」
「え?お尻って・・・なんじゃこりゃあ!!!?」
片半分のケツが馬鹿みたいにデカくなった菜々子の姿がそこにはあった。
「ケツの脂肪も増殖させた」
「嫌あぁぁぁぁああっ!!!」
「菜々子!」
呪力で体を強化して菜々子が突貫してくる。
あれ?呪力の流れが思ったよりもスムーズだ。
突き出してくる拳もちゃんと腰が入っている。
「へぇ、てっきり術式頼りかと思ったけど・・・ステゴロもやれんだね」
「舐めんな!夏油様仕込みの格闘技でお前なんてッ」
「まぁ、高峯の方がよっぽど強かったんだけど」
もう片方のケツに張り手を叩きつけようとした時、
「ッ!?」
振り上げた手首に縄が巻きつき、動きを制止させられる。
この手首だけじゃない!手首足首に縄が巻きついて!?
「
手首を締め上げる縄の先が丁度近くにあった圧壊した遊具に絡みつき身動きを封じられる。
一瞬の逡巡、油断、慢心。
その隙をついた菜々子の拳が僕の腹を打ち抜くッ!
「オラァッ!」
ズンッと呪力防御の上から腹に衝撃が響く。まったくのノーガードなら腹をぶち抜かれてただろうなと確信する。
流石に二撃三撃と食らうつもりはない。
手足の縄を強化した膂力で強引に引きちぎり菜々子の拳にこちらの拳を合わせるように迎え撃つ。
「オラァッ!!」
「無駄ァッ!!!」
僕の拳に勝てる筈もなく菜々子の拳が砕ける。
「ッ痛!」
砕けた拳を庇うように飛び退く菜々子と入れ替わるように美々子が縄に巻きついた人形を僕に叩きつけようと迫る。
先ほどの縄には驚いたがあれは例外でやはり首を吊るには接触が必要なのか?
振るわれる人形を躱し、美々子に肉薄!こいつは菜々子ほどステゴロが上手いわけでもないようだ。
すれ違いざまにケツをびたんと張り手する。勿論術式の行使も忘れない。
「ひとりぼっちは寂しいもんな茶髪。黒髪、今日からお前もケツデカだ」
「ッ!!?」
美々子と菜々子、ケツデカ部分が左右で違うから二人合わせればバランス取れたな、ヨシッ!
パンツはさすがに止めておいた。
臭くないとか言ってたけど、これで臭かったら乙女として最早言い訳できないだろうし。
なにより、僕の方が少しトラウマになった。人様の履いてるパンツを増殖させるのはもうやめよう・・・
二人は腰を落とし、僕を睨みつける。すぐに動き出せるようにって事なんだろうけどケツが際立って見えて笑ってしまう。
「笑っちゃうからその姿勢やめてくんない?ケツが強調されてるからさ」
「「んな!?」」
「安心しろよ、そんなに睨みつけなくてもちゃんともう片方も同じにしてやるから」
「ざけんな!誰も頼んでねえだろうが!!もうやだ!たすけて夏油様ぁ!!」
菜々子の言葉で思い出す!やっべ、夏油の事完全に忘れてた!弱い者いじめが思った以上に楽しくて完全に忘れてた!!
夏油はどうしてる!?
やつのいた場所に目を向けた時には鼻先に迫るイカ!!?
マトリックスよろしく仰け反ってこれを回避。そのままバク転して距離を取る。
「ごめん、心配かけたね二人とも。でももう大丈夫」
「「夏油様!」」
「私が来た」
遊びが過ぎた。これもう、人質作戦は無理だよなぁ・・・
「なんだよ、もう起きたのか。そのまま呆けてくれててよかったのに」
「そういうわけにもいかないさ我愛熱斗。たとえ君と言えど、私の家族を傷つけるのなら容赦はできない」
なんだこいつ、急に馴れ馴れしいぞ。
「別にじゃれてるだけじゃん。そのままねんねしてろよ」
「白昼夢。夢を見るくらいにはぐっすり眠らせてもらったよ。さて、じゃあやろうか」
夏油が背後に呪霊を複数呼び出し構える。
「僕さ、これからデートなんだよ。今さらだけど帰ってくんない?」
「つれない事言うなよ、君と私の仲だろう」
「初対面だけど!?」
複数体の呪霊が僕目掛けて飛び掛かってくる。
僕はポケットに手を突っ込みあるものを取り出す。
「手裏剣影分身の術!」
なんて事はない、折り紙で作った紙手裏剣だ。
それを投げるに合わせて回転の増幅と数を増殖させて放つ。
呪霊を蹴散らしながら夏油目掛けて突貫!
ステゴロで打ち合う。
「ははっ、高専時代を思い出すね!我愛熱斗!!」
「何の話!?」
いや、ホントなんの話!?
てか、こいつ!強い!
フィジカルは僕の方が上だけど、全部的確にいなされている!これが経験の差か!!
だめだ、ステゴロだけじゃ地力の差が出る!
一度大きく距離を取る。
「なんだい、つれないね」
「・・・・」
「まぁ、いいさ。それならそれで私の領分でやるだけだからね」
所狭しと溢れ出る呪霊の群れ。
あの数を相手にするのは少し手間だな。
まだ調整中なんだけど仕方がない。
「少し乱暴しようか」
迫りくる呪霊の群れ。
〝彼〟直伝のシャウトを聞かせてやる!
「イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェーーーーイ!!!!」
シャウト。
100dbを越える音波を増幅する。
地球上の大気の中で発する事のできる音の限界値は194dbであり、それ以上の音は空気を通り抜けることができず、『衝撃波』となる。
僕から放射状に放たれる衝撃波が呪霊の群れを、そして夏油を薙ぎ払う。
辺りを砂埃が包み、空を覆う帳に大きく亀裂が走る。我ながら大した威力だ。
年末の特番でご一緒させて頂いたあるお笑い芸人からご教授いただいたシャウトをもとに編み出した必殺技だ。
もともとはワンピースのエルドラゴのように収束というかレンジを絞って放つつもりで開発したものだが、今回はそれをせずに半円に近い扇状に衝撃波をばら撒いた。
さて、あそこでのびてるケツデカ二人よろしく夏油も倒れてくれていればいいんだけど・・・・
てか、一応レンジから外したつもりだったけどもしかしなくても当たってた?なんかごめんね。
二人から視線を戻した時には遅かった。
三節棍による殴打が黒く閃く!
黒閃!黒閃!!黒閃!!!四連撃!!!!
飛びそうになる意識を気合で繋ぎ止め100倍にまで増幅した拳を夏油に叩き込む。
受け止めた夏油の左腕が弾け飛ぶ。そんな事お構いなしで夏油は残る右腕でもう一振り叩き込む!
黒閃!!!!!
それとほぼ同時に苦し紛れのシャウトを放ったような気がするがそこから先の記憶はない。
気付いたらジャングルジムに叩きつけられていたのである。
回想終わり―――
今のはやばかった。
骨が無事なのは奇跡に近い。
とはいえ、かなりの重傷には違いない。
体内の正のエネルギーを増幅させて回復に努めているが、なにぶん指向性を持たせづらいので随分と緩慢な回復スピードだ。
反転術式が使えたらなぁ・・・・
てか、夏油の奴左腕治ってない?
「ははっ、ひゅーっとやってひょいか」
さっきの黒閃五連撃で覚醒でもしたのか畜生め・・・
「さて、勝負ありかな?」
「・・・・くそが」
「改めて提案をしたい。私と共に呪術師の楽園を築くのを手伝ってほしい。力を貸してくれないか?我愛熱斗」
「さっきも言っただろ。死にたきゃ一人で勝手に死んどけ」
「・・・そうだね。私はつい先ほどまで大義を語りながらその実、悟がいる以上必ず失敗すると。どこかで必ず阻まれるとそう心の奥底で確信してしまっていたんだろう。だから、無意識のうちに計画のその先の事に考えが及ばずにいたんだろう」
・・・まぁ、そりゃあそうか。あのバグキャラの隣にいたんだ。骨身に染みてるだろうよ。
「けれど、それではだめだと気付いた。君が気付かせてくれたんだ我愛熱斗」
「・・・・」
「今の計画では穴が多い。祈本里香は惜しいがもっと長大なスパンで計画を練り直すべきだろうね」
「・・・・・」
「さあ!共に行こう!」
夏油が僕に手を伸ばす。
「そこまでよ!」
「な!!?」
「・・・・」
そこに現れたのはいる筈のない・・・いや、この場にいてはいけない人だった。
「なんでここにいるんだよ、
「あとはお姉ちゃんに任せなさい、
姉は僕に一度微笑むと毅然とした態度で夏油に向かい合う。
「・・・・猿風情が私たちの語らいを邪魔するなよ」
「それはこっちのセリフよ。呪詛師風情が姉弟の語らいの邪魔をしないで」
「随分な口の利き方じゃないか。君、自分の置かれた立場をちゃんと理解しているのかい?」
「・・・そうね、私じゃあんたに指一本触れる事が出来ずに殺されちゃうでしょうね。だからついさっき呼んだの」
「?」
「五条悟を」
え?
「は?」
夏油の目が見開かれる。
「まぁ、正確には補助監督の伊地知さん。伊地知潔高さんに連絡をいれたんだけどね」
「何を言って・・・!?」
「良いの?そんなにゆっくりしていて。もうすぐ近くまで来ているかもしれないわよ?」
「・・・ブラフだろ?」
「そう思うならそこでちんたらしてたらいい。私を殺すでもいい。そしたらうちの弟はきっとこれでもかと怒り狂ってくれて大暴れしてくれるでしょうね」
「夏油!僕の家族に指一本でも触れてみろ!!その首をねじ切ってやるぞ!!!」
身体に鞭打ち無理やり動かす。ありったけの呪力を滾らせて威嚇する!
「ほら、十二分に時間を稼いでくれるだろうから、それだけあればあんた達が姿を隠す前に彼は間に合うでしょうよ。ちゃんと仇を討ってくれるわ」
「・・・・・・・・・・・・」
(ありえない。我愛熱斗は呪術についてまるで知らなかった。それなのにこの猿が高専と誼を通じている筈がない。しかし、それにしては色々と詳しすぎる。なぜ、悟の事を知っている?伊地知の事もだ。それに、この猿は私のことを呪詛師と言った。・・・待て、そうだ我愛熱斗はあの時何と言った?)
夏油が僕をねめつける。
「・・・・・・・・・・」
(呪詛師!そうだ、我愛熱斗も確かにあの時そう言った!つまり無知を装う事こそがブラフである可能性!?)
「・・・この忌々しい猿が!」
(この猿から漏出する呪力は穏やかなままだ。私に恐怖していない・・・・)
「それで?どうするの?」
「いいだろう・・・今日のところは乗せられてやるさ」
(私一人ならともかく、菜々子達がいるこの場でそのリスクは冒せない)
夏油がケツデカふたりを担いでペリカンの呪霊を呼び出す。
その口の中に二人を納めると振り返り、
「我愛熱斗、日を改めるよ。せいぜいデートを楽しんでくるといい」
「見て分かれよ。こんなボロボロで行けっかよ」
イヤミか貴様ッッ
「では、また会おう」
そう言って、今度こそ飛び去って行った。
「………あぁぁあ、怖かったぁぁあ…」
姉が膝をついて座り込む。
「ルビー!」
僕はまだ痛む体に鞭打って姉に駆け寄る。
「大丈夫、安心して脚の力が抜けちゃっただけだから。それより心配なのはあんたの方よ!」
「僕は平気だよ。フラフラだけど飯食って一晩寝れば元通りになる」
「ならよかったわ」
姉がほっとした顔をする。
「そういえば、いつの間に伊地知さんと知り合ったんだよ?」
「え?あんなの嘘に決まってるじゃない」
「は!?おいおい、まさか援軍もないのにあいつらの前に出たのかよ・・・」
勘弁してくれ、そんな事されたら心臓がいくつあっても足りないよ。
「そ、そんな事よりもうちょっと回復してからで良いからあそこで伸びてるアクア担いでってくれない?」
「アクア!!?」
幸い兄はすぐに意識を取り戻し、受け答えも問題なさそうだ。
どうにも、帳が弾け飛んだ時に発生した衝撃波の余波からルビーを守るための名誉の負傷だったらしい。
・・・ゆ、ゆるせねぇッ!夏油傑ッ!!!*1
公園の水道で血を洗い流し、念のため僕らは近くの病院に駆け込んだ。
2017年3月26日
渋谷にある和菓子屋からの帰り。
きっと臍を曲げているであろうよっちんへのお詫びの品を買って渋谷駅に向かって六本木通りを歩く。
歩きながら一昨日の出来事に思いを馳せる。
夏油傑。
完敗だった。
ちょっとは強くなったつもりだったんだ。
僕はまだまだ弱い。
こんな事では、大事な人たちを守り切れない。きっといつか取りこぼす。
強くならなければ。
誰よりも強く。
それこそ五条悟に並べるくらい強く!
夏油は言った。
祈本里香は惜しいが計画を練り直すと。
最早、呪術廻戦0の知識は当てにならないだろう。
なんなら、本編の方も怪しくなってきた。何をどこまで当てにしていいのかわからない。
それとは別に、未だ動きを見せないカミキヒカルの件もある。
いっそのこと、呪詛師にでもなった方が色々と楽になるんじゃないかと血迷いそうになる。
そんな事を考えていたのがいけなかったのかもしれない。
「や、二日ぶりだね。我愛熱斗」
「な!!?」
夏油傑が僕の前に再び現れた。
「言っただろう?また会おうって」
言ってたけれども!
「その様子だと怪我は大事無いようだね。なんなら今日、治してあげようかと思って来たんだけど」
「は!?お前まさか、反転術式のアウトプットまで出来るの?」
「ははっ、術師としてまた一皮むけたよ。切磋琢磨、君と私と悟で『三竦み』と呼ばれていた頃を思い出すね」
魔改造が過ぎる!いや、ホントなんの話!!?
「それでね、今日は君にひとつ提案をしに来たんだ」
「提案?」
「そう、猿を根絶やしにするにはまだまだ準備不足、時期尚早だからね。それで私たちはまず、小規模な村を作って文明の利器になるべく頼らず実際に生活してみることに決めた」
「え?」
「今までは、家族たちにそういう生活を無理強いはして来なかったんだ。けれど、きっとこれからの世界には必要な事だからね」
「へ?」
「君には見届けてほしいんだ。私たちの行く末を。出来る事なら共に歩んでほしいけれどね」
「見届ける?」
見届けるってなんだよ?
「そう、もう君を無理に引き込もうとはしない。君の家族にも危害を加えないと約束しよう」
「そりゃあいい。二度と僕の家族に手を出すな」
ギンッと夏油を睨み付ける。
「縛りを結ぼう。私は金輪際、君の家族に危害を加えないと誓う。その代わり、君には私たちの村に定期的に通ってもらう」
「村に通う?そもそも村ってどこにあるんだよ?」
地方とか通えない距離だと困る。
「安心してくれ、東京都内さ。ただ、交通の便はあまり良くないから送迎もこちらで請け負おう」
なら、縛りを結んでも問題なさそうか。
「・・・いいぜ、その代わりと言っちゃなんだけど一つ頼みがある」
「なんだい?」
「僕を鍛えてほしい」
「そんなことか。いいよ、私たち三人でまた『最強』を名乗れるように共に切磋琢磨していこう」
「だから何の話!!!?」
記録―――2017年12月25日
夏油傑 死亡
【枷場美々子】と【枷場菜々子】
クソガキにわからされた汚ギャルケツデカ敗北者たち。
美々子が言うには汚ギャルなのは菜々子だけ。私は臭くないし、重くない。
術式の情報がほぼほぼ無くて筆者を困らせるメスガキ姉妹。
ガキの喧嘩に親を召喚する暴挙に出る。
【夏油傑】
※Before
五条悟という『最強』への揺ぎ無い信頼ゆえに、どの様な手段を用いようとも必ず敗北すると心の奥底では確信していた。
退路は既にない。
大義の為にただ今は走り抜けるだけだ。
親友の手によって終わるその時まで・・・
※After
もう大丈夫!何故って?私が来た!!
オイルマイト!!!
クソガキの言葉にきっかけ以上の意味はない。
予期せぬ別要因で自身を見つめ直す機会を得た。
いろいろと停滞していた状態から脱し一皮むける。
以降、謎の妄言を吐いて我愛熱斗を時々困らせる。
【星野我愛熱斗】
弱い者いじめしてたら親が出てきてわからされたクソガキ。
特級呪具での黒閃5連発を今のはやばかった(血みどろ)で済ますくらいには頑丈。
以降、週に一度とかで夏油村に通う事になる。
ワンピース エルドラゴのゴエゴエの能力から着想を得た技 『シャウト』は実用に至るまで苦難の連続だった。100dbの自身の声を2倍に増幅しても衝撃波が出ず、そこから倍率を上げて10倍にしてもやはり出ず、ついには痺れを切らして増幅した音波をさらに増幅するとかいう拡張術式じみた手法(累乗)でこの問題を突破。自身が発した衝撃波で吹っ飛ばされたりしながら制御を覚えなんとかある程度実用可能な段階まで漕ぎつけた。
【星野愛久愛海】
妹を守って名誉の負傷(軽微)を負う。
実は何が何だかよくわかっていなかった。
【星野瑠美衣】
今回のMVP。
呪術について聞いた時に他にもいろいろ聞いていた。
弟から呪霊が見えちゃう眼鏡を姉権限で取り上げていたことも幸いした。
エントランスからガーネットを追うサマーオイル一味を目撃してアクアと後を追う。
一度は見失うも、近隣で帳が展開されたのを見て追いつく。
何が何だかわかってないアクアに事情説明も兼ねて眼鏡を渡した辺りで帳に亀裂が入る。あとは今話の通り。
【大槻ヨヨコ】
しくしくしく。
我愛熱斗に約束をすっぽかされて臍を曲げている。
こんな『最中』なんかで懐柔されたりしないんだからね!ぱくぱくぱく。
ヨヨコ先輩、この分だと私たちの分まで食べちゃいそうっすね・・・
と嘆くバンドメンバーたち。
七海「虎杖くん、見えますか?これが呪力の残穢です」
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いや、全然見えない
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凝!(範囲指定反転pc勢)
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オレでなきゃ見逃しちゃうね(メモ帳転写)
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本当だ混じってるよウケる(誤字報告)