朝それなりに早い8時ごろ彼はやって来た
「僕の我儘を聞いてくださりありがとうございます」
実に礼儀正しく・・・
エリカが約束を取り付けられてから二週間ほどで彼は遊びに来た
13歳と言えばヤンチャが抜けずにいる年齢だ
その為「お邪魔します」と玄関から聞こえた時には靴を揃えずに履き捨てて部屋の中に入ってくるいや突撃してくるのか
そう最初は思っていたがそんな事はなく靴はしっかりと揃え私達がソファーに座っているのを見ると泊まるのが確定している為か背負っていたリュックサックを下ろし頭を下げた
エリカからはこの少年の本性はクソガキ
そう聞いていた為に明日の朝までの苦労は考えたくも無かった
何せ別の意味でこの部屋にはもう1人クソガキがいるからだまぁ当人にそんな事を言ったら何を言い出すかわからないから口には出さないが
「いらっしゃ〜い!」
その当人は前に侮辱されたのにも関わらず笑顔で少年を向かい入れる
「荷物は何処に置けばいいですか?」
「こっちだよ〜」
顔を上げた少年を連れて千束が泊まる部屋に連れて行く
「エリカ聞いていたのとはだいぶ違うんですが?」
「あ〜そのうちわかると思うよ」
そうして荷物を置いてきた2人が部屋に戻って来る
全員がソファーに座ると本当の家主である千束が
「それじゃあ何をしよっか・・・
本当は外に行こうと思っていたんだけど・・・」
こう言うが窓を見ると雨が激しく窓を叩いており風でガタガタと音を立てながら揺れている
「流石にこの雨じゃ無理だよね〜」
「無理ですね」
「・・・それじゃあちょっと待ってて」
そう言って持って来た物はリコリコでやった事のあるVRゲームだ
けれどもこのゲームは
「千束年齢制限がありますよ」
「あ・・・」
年齢制限ゲームでありパッケージにはR15と書かれている
こんな事ならリコリコから何か持って来ておけばよかったか?
そんな事をを思っていたのだが
「お姉ちゃん達のプレイが見たいです!」
その言葉によって私達のプレイを少年が見る図が出来上がり
そして・・・
「とりゃ!」
「すごい!すごい!」
千束がバク宙を決めて銃型のコントローラーを敵キャラに向けて弾を打ち出す
その行動に目を輝かせた少年が感想を言うたびにプレイスキルが加速して行く
・・・どうしてこうなった!?
始まりはうっかり私が前のようにアクロバットなプレイを行なってしまった事だ
その時にはついやってしまったと思った
当然だ普通学生の少女があのような動きできるはずない
その為目の前にwinnerっと表示された時には根掘り葉掘り聞かれるなと思っていたのだが
ゴーグルを外すと既に目の前には少年がいて目を輝かせながら凄い凄いと笑っていたのである
その時に少年が「お姉ちゃん達の凄いところ見てみたい!」こう言ったのが始まりだった
まずは私に謎のライバル心を抱いたエリカが側転宙返りを見せてゲームに勝利する
次に千束が前方宙返りを見せて勝利する
そして私の番になると又別のアクロバットを披露する
そうやってゲームは続いていき敵に勝つシューティング要素のあるゲームのはずが
いかにアクロバットに勝つかのゲームに変わっており少年を楽しませるために必死になったのである
まぁ2人にライバル心を抱いたのは否定しないけど・・・
「はぁ・・・はぁ・・・さすがたきなもエリカもやるじゃん・・・ゴホゴホ・・・」
「ふぅ・・・ふぅ・・・千束こそ・・・っ・・・」
「ひぃ・・・ひぃ・・・2人には負けられないから!・・・」
「お姉ちゃん達本当にすごいよ!」
「「「・・・まだまだ行くよ!・・・」」」
そうして3時間に渡りゲームをし終わった時には息も絶え絶えであった
まぁ満足そうだしいっか・・・
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「や、やめて♪・・・これ以上は私おかしくなっちゃう♪」
「弱い千束お姉ちゃんが悪いんだよ♪」
リコリスである私達3人は下着姿だけになっており寒くないようにと若干温度が上げられたエアコンの風が肌を撫でる
どうしてこうなったんだっけ?
キュキュキュっと音が部屋に鳴るなか私は机に乱雑に重なった51枚のカードをまとめて混ぜて行く
ヒンドゥーシャフルからオーバーハンドシャッフルそしてリフルシャッフルへと繋げて混ぜていく
2人のつまらない三文芝居を見ながらカードを配り声をかけた
「次始めますよ」
「「はーい」」
配り終えたカードが何枚か捨てられていき本格的に始まる
隣のエリカからカード引き千束に引かれながら思い返す
たしかゲームが終わったのが11時ごろ
その後に流石に汗が凄いから「いっそお昼だけどお風呂入ろうか」そう千束が言いかなり早い時間だが全員がお風呂に入り終わったのが13時ごろ
そして昼食を適当に済まして14時ごろ
そんな食事中にエリカが言った
「楓君の凄いところが見たいな」
そうこの言葉が始まりだった
彼はこの言葉に対し少し考えた後に
「ババ抜きなら一回も負けた事ないよ!」
こんな事を言う物だからリコリコでボドゲ大会を普段から行なっていた千束に火がついてしまったのである
そしてただババ抜きをしても面白くないからと徐に千束がマーカーペンセットを持って来て
「負けたらこれで体に落書きをして行くのはどう?」
と提案をして来て細かいルールまでもが決められる
ルールとしては一番抜けの人がビリの人の体に落書きをして行く
顔への落書きは禁止
勿論侮辱するような落書きも禁止
3番抜けの人が落書きをしている間にシャッフルをする
ルールは決まりゲームが始まったのだが・・・
正直言って舐めていた・・・
ババ抜きはイカサマをしなければ最初のカードを配るとき以外は精神的な駆け引きのゲームだ
その為運だけでは勝てるゲームではなく
リコリスとしての任務において生死の駆け引きを行なって生き残っている私達なら年下の子供相手になら余裕だろうと思いゲームを始めたけど・・・
「はいあっがり〜」
そう言った彼は机に転がっていたマーカーペンを取ると
「次は誰になるのかな〜」
ペンを掌で遊びながら決着を待つ
そして今回負けたのは
「それじゃあたきなお姉ちゃん胸出して♪」
「くっ・・・」
私だった・・・
正直言って舐めていた!
この子理不尽なほど強すぎる?!
1回戦
千束が彼に落書きされた
まぁ1回目だし別に不思議じゃない
2回戦
エリカが彼に落書きされた
まぁ連勝も不思議じゃない
3回戦
千束が彼に落書きされた
ま、まぁこんなこともあるだろう
4回戦
私が彼に落書きされた
こんな事あるのかと信じられなくなってきた
5回戦
私が彼に落書きされた
イカサマを疑うもトランプは千束が用意しており
シャッフルもしていないからイカサマの線は消える
6、7、8、9
彼が1番あがりで勝ち続ける
その度に誰かの身体に彼の名前にもなっている様々な色をした楓の葉っぱが描かれて行く
そして10回戦
千束が彼に落書きされた
その際にいちいち脱ぐのが面倒になった千束は部屋の温度を上げて服を脱ぎ下着だけでゲームを続ける
確かにめんどくさいが女性としてどうなんだろうと思いつつも私もエリカも服を脱ぎ下着だけで進めていく
11、12、13
どんなにやっても彼が勝つその度に誰かの身体が楓で染められていく
どうなっているんだこれは・・・
そもそも何故彼はカードを引く際に必ず揃う当たりのカードだけを引き続ける!?
どうしようもない状況意外になぜ揃わないカードは一切引かない!?
ましてや彼は最初に配られない限りジョーカーなんて一回も引かない!?
窓や消してあるテレビなどの反射も疑ってカーテンも閉めたし布だって被せた
それでも彼は一番にあがる
14、15
ここで彼がトイレに立った時に私達は話し合いで手を組むことにした
ルール違反の行為だがこうでもしないと勝てないだろうと判断したからだ
カードを叩いたり引っ掻いたりするのをモールス信号として送ることで有利に進める計画を3人で立てたところで彼が帰ってきて勝負を再開させる
それでも彼が一番にあがった・・・
16回戦目
エリカが彼に落書きされた
「ざーこ♪ざーこ♪」
「・・・はぁはぁ・・・」
17回戦目
千束が彼に落書きされた
「もうダメ♪・・・私彼に染められちゃう♪」
「どうしよっかな〜胸も手足も描いたしなー・・・そうだ千束お姉ちゃん少しパンツ下ろしておへその下に模様を書いていくから♪」
「えぇぇ・・・」
18回戦目
エリカが彼に落書きされた
「・・・ふぅふぅ・・・」
「ほらエリカお姉ちゃんもパンツ下ろして♪まだ両足あるけど描いてもいいよね?」
「・・・うん・・・」
19回戦目
エリカが彼に落書きされた
「ほらどうしたの勝たないと僕色に染まっちゃうよ♪」
「・・・それはそうだけど・・・」
「それとももっと染まりたい?」
20回戦目
千束が彼に落書きされた
「あぁ・・・あぁ・・・」
「ほらこれで千束お姉ちゃんは僕の物♪
でもまだまだ書く場所あるから安心してね♪」
「うん♪」
21回戦目
私が彼に落書きされた
「・・・くっ」
「たきなもこっちにおいでよ楽しいよ♪」
「千束・・・」
22回戦目
エリカが彼に落書きされた
「・・・もう・・・ダメ・・・」
「これでエリカお姉ちゃんも僕の物だね♪」
「たきなちゃん・・・ごめんなさい・・・」
23回戦目
私が彼に落書きされた
「たきなお姉ちゃんもパンツ下ろして書くから♪」
「・・・くぅぅ・・・」
「もう時期たきなもこっちに来るんだね♪」
24、25
どんなにやっても彼が一番にあがる・・・
理解不能なほど理不尽すぎる・・・
その度に誰かが彼の色で染まっていく絵が下手ならまだイタズラですむが何気に上手いからタチが悪い
その染まっていく様子は身体中に彼の証を刻まれていくようだ
彼の所持品だと教えられているように感じてしまうがそんなのは違う
26、27、28、29、30
彼は連勝を辞めない
これだけ負けて染められているのにゲームを辞めないのは年上としてのプライドと
リコリスとしての負けず嫌いが原因でせめて一矢報いたいと全員が思っているからだ
31、32、33、34・・・
そうして20時になり時間切れで勝負が終わった
これ以上続けたら明日の行動に響くだろうと皆んなが判断したからだ
大体50戦くらい行ったけど・・・
誰にも彼には勝てずに結局全員が彼の落書きで染まり尽くし
まるでそう言った漫画本や小説に出て来るように落書きが彼の物だと言う証として淫紋のように身体に書き込まれたのだった・・・
そして千束とエリカは染まってしまったが
私の身体は染まってしまったけど心までは絶対に染まらない!
「たきなお姉ちゃんお風呂たまったよ〜」
「は〜い♪それじゃあ落としてきますね♪」
「「行ってらっしゃーい♪」」
21時には夕食を食べ終わり私はお風呂に向かった
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翌日
少年は朝食を取るとお礼だけ言ってリュックサックを背負い塾に向かう
その際も「夕方にリコリコに行きますね」そう言っていた
喫茶リコリコ
綺麗で可愛らしい少女達はまだ出勤していないが他のメンバーでまわす
今日は昨日の雨が嘘のように天気が快晴となり千客万来である
そして
「千束とたきなが来ましたー!」
いつものように激しくドアを開けて入ってきた2人に来たなと誰もが目を向けるのだが・・・
誰もが目を丸くした
「・・・お前らその手足どうした?」
緑の給仕服を着た女性が店内に居る全員の総意を代弁するかのように質問する
当然だ普段なら綺麗な肌色をしているはずの手足に様々な色をした楓の葉っぱが描かれているのである
かなり絵心がある人が描いたのだろうこれはこれで一種の芸術性を感じることができる
「いやぁ〜実は〜・・・」
「つまりは罰ゲームで使っていたマーカーペンが水性じゃなくて油性だったと・・・バカでしょ・・・」
「すみません・・・・」
理由を話した結果マスターと店員は呆れていたが案外客からは新鮮だと好評だった為2人はそのまま仕事を進める
客が入っては抜けていきどんどん時間は過ぎていく
そうしてそのうち書いた張本人も塾が終わったらしく来店して来て
その際には敵討だと勢いたった客達がババ抜きを挑んでは蹴散らされる
そうして閉店間際にもなるともう店員と少年だけが残った所で4人の少女が来店した
「いらっしゃいませってフキ達か・・・」
「へー本当に落書きされてんだなw」
ニヤニヤと赤服をした少女は笑っており赤と青の店員の手足を見ながら横を通るとテーブル席でゆっくりとお茶を飲む少年の下に歩いていく
「うちのエリカが世話になったな」
「そうでもないですよ・・・敵討ですか?」
「そうだと言ったら?」
「時間的に2回しかできませんがいいですよ4人まとめてかかってきてください
ただし僕が一番あがりならほっぺに落書きさせてもらいますね」
「じょうとうじゃねーか!」
普段の彼女ならこんな遊びはしないだろうただ今回は相手は強いとはいえ遥かに年下で4体1という有利性であり
マスターにかっこいいところを見せることができる
ライバルが悔しがる様子を見ることができる
おまけで部下の敵討ができる
以上の三点から勝負を挑んだのだった
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1:とあるリコリス
いやぁ〜お泊まり無事で終わったようで良かったよwww
2:とあるリコリス
あれを無事と言うかwww
3:とあるリリベル
???
4:とあるリコリス
これでも無事でしょwww
《画像》
《画像》
5:とあるリリベル
ぶふぅwww
何があったwww
6:とあるリコリス
罰ゲームありのゲームをやった結果らしいwww
7:とあるリリベル
これは酷いwww
8:とあるリコリス
さっきさフキちゃん達とすれ違ったんだけどこれもそれ関係?
《画像》
9:とあるリリベル
やっべぇ腹いてぇwww
10:とあるリコリス
絵のタッチからいってそうだと思うwww
11:とあるリコリス
しかし原作メンバーをここまで蹂躙するなんてwww
12:とあるリリベル
エリカとんでもない男を捕まえたなwww
13:とあるリコリス
本来なら笑い事じゃあないんだけどねwww
しかし次の県外での任務に行くファーストとセカンドが揃ってこれとはサードにどんな顔して会うんだろwww
14:とあるリリベル
そりゃあ楓の葉っぱで彩られた顔ででしょwww
15:とあるリコリス
しかしこの後司令に報告書を出しに行くと言うのに・・・
16:とあるリリベル
うわぁそれは悲惨www
17:とあるリコリス
こちら代理秘書リコリス
司令ブチキレています
18:とあるリリベル
あぁやっぱり一様聞くけど何があったの?
19:とあるリコリス
以下会話です
フキ「報告書をお持ちしました」
司令「ご苦労だったそこに・・・その顔はどうした?」
サクラ「色々ありまして・・・」
司令「・・・言え」
フキ「・・・実は・・・」
後は話を聞いてもう顔真っ赤にしてさ今4人ともその場に正座させられてものすごい怒られてる
特にエリカへの説教はすごいなんてもんじゃない
それから4人が部屋から出てった後に千束とたきなに電話してさらに説教が始まった
20:とあるリコリス
当然ね私達は目立っちゃいけないのにこんな顔と身体で街中を歩いたら意味ないものね
とりあえず今回のことは反面教師にして気をつけましょう
21:とあるリリベル
そうだな・・・
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