30の彼岸花君影草 1の外の秋桜   作:テネブラエ

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朝日が登り始めた頃私達はかなりの時間車の中にいた

都会の喧騒を離れ早3時間左右に振られるカーブを幾つも超えてどんどん車は登って行く

 

「早くつかないかな〜」

 

「楽しみだね」

 

「あんた達〜一様任務って事わかってる?」

 

「もち!」

 

ミズキが操縦するフォレスタがまた一つカーブを迎えその度に体は遠心力で振られて外の風景がよく見える

ガードレールは有るもののその向こう側は崖で向かい側の山が見えるほど木々が無く岩肌であることが下を見るとよくわかる

一様小さな川が流れているのは見えるがあんなのでは落ちた時のクッションになることはないだろう

その光景から一般人が見たらスリルを感じることができそうだがリコリスにとってみれば造作もない

 

なぜこんな山道を通っているのかなど考える必要もない

彼に約束を取り付けて早くも1週間がたち約束のお泊まりに行く日になったからだ

情報社会といっても電信柱すらまともに通っていなくその為携帯電話の通信マークは既に2をきっている

こんな先にある家ならきっと通販さえもまともに届くのか怪しいところだ

ではなぜ千里とエリカだけではなく私も一緒にいるかと言うと

 

「たきなちゃんも来てくれてありがとね」

 

「予定も有りませんでしたし別に構いませんよ」

 

予定も無く暇だったからただこの事に限るだろう

少し前の私なら東京本部に戻る為全ての暇な時間を銃の手入れと練習に注ぎ込んでいたが

今ではもうあの支部の方が心地いいと思え必要以上に両方ともおこなっおらず暇な時間が多くできてしまっているのだ

 

「まだかな〜まだかな〜」

 

「千里落ち着きなさい」

 

「は〜い」

 

横に座っているエリカも助手席に座っている千里もウキウキと気分を向上させているがこれは任務だ

 

「道具持って来たね?」

 

「用意済みだよ」

 

任務内容は持ち主にはバレないように山の内部を調べる

ただそれだけのことだがその目的は非常に大きい

何せガンダムだからだ

その為持って来た登山道具は特注品の物ばかりで一つでもかけると任務失敗扱いになるといってもいい

 

言うは易し行うは難し

 

とはよく言ったものだ

さて彼が言っていたことが本当ならそろそろ開けてくるはずだ

そう思っていると

 

「うわ眩し!」

 

さっきまでの木々ででき暗闇がまるで嘘かのように光が差し込む

 

「あった!」

 

畑も田んぼも果樹園は無いが開けた場所の真ん中にポツンと家が建っている

なるほどこれなら確かに帰るのは1週間のうち2日間だけなはずだ

まともに毎日帰っていたらきっと金銭的にきついだろう

そんな事を思っていると家の敷地内に入り車が止まった

 

「「「ありがとうございました」」」

 

「それじゃあ明日の朝ごろに向かいに来るから」

 

「わかった!」

 

千里がそう言い車から飛び出すと家の扉に向かって行った

全く荷物が先だろうに・・・

 

「それじゃあ荷物おろしましょう」

 

「うん」

 

エリカと車から降りバックドアを開けて荷物を下ろしていく

お泊まり用の着替え

持って来てと言われていた頂上で食べる用のおにぎりとパン

千里が眠れないからとわざわざ持ってくるはめになった枕

どうやら来訪などそうそうなくらしく布団

夜遊ぶ用のボードゲームとカードゲーム

などなどここまでが一般的な物

 

そして次からは一般的ではない物

指に乗るサイズの監視カメラは携帯電話を確認し電波マークがゼロを示していたから使えないと判断して乗せたまま

小型の発信機も持って来たが電波がまともに通ってないんじゃ意味がないから乗せたまま

トレッキングポールの形状に作られた地下構造調査用の道具、地面につけたときに超音波で中を調べる優れもの

リコリスのサッチェルバックと同じ改造を施しさらに調査結果を本部に転送するための通信機が内蔵された登山用リュック

 

「お姉ちゃん達いらっしゃい!」

 

全て下ろした時には千里が後ろにおり彼と手を繋いでいた

 

・・・こいつ・・・荷物ほっといて・・・イチャイチャして・・・

 

内心とっても一言くらい言いたいところだが下ろしている物が物だけに下手に言うことができない・・・

リコリコ帰ったら覚えてなさいよ・・・

 

そしてなかなか量のある荷物を彼が案内してくれた客間に持って行く

その際家の中を案内されたけど必要最低限の物以外家電製品が無いテレビすら存在していないところを見ると遊ぶための電化製品なんて当然無いだろう

 

それじゃあそれ以外の遊ぶ道具は?

それも無かった・・・確かに何もないとは言っていたけど・・・

あまりにも年齢にそぐわない持ち物に

 

「遊ぶ物ないの?」

 

「そんなの買っているほどお金に余裕がないんだ」

 

エリカと彼はそんな話をしていた

報告書には豪邸とか売ったって書いてあったけどこんなにお金に厳しいの?

 

そして全ての荷物を置ききりこのお泊まりは

 

「それじゃあどうするすぐにでも山に行く?今なら夕方ごろに帰ってこられるけど」

 

「「「行こっか」」」

 

いきなりの登山から始まった

 

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岩を超え林を超え川を超え獣道を進む登山になるかと思っていたけどそんなことは無かった

しっかりと整備され手すりすら作られていた道を進むのは登山というよりハイキングといった方が正しいと思う

 

そうして登ること数時間

 

「ついたよ!」

 

木々でできた影から抜けて一気に視界が開けるとそこはアヴァロンの楽園だった

 

「綺麗・・・」

 

「凄いですね・・・」

 

足元には芝が無駄に伸びていない状況で生えており

周りの木々は紅葉し

その下には秋に咲く花々が咲き誇っていた

向こう側を見ると手すりはあるものの遮ることなく絶景を見ることができるのだろうね

どれだけ手を掛ければこのような場所ができるんだろう・・・

 

「すっご〜い!」

 

千里ちゃんがキャッキャ言いながら走って崖の方まで行き手すりに捕まったのだが急に静かになる

何を見たのだとたきなちゃんと後を追いかけて千里ちゃんの顔を見たのだが顔がひくついている

原因を探すために景色を見るとそれはあった

 

「景色はいいんだけどねあの白い建物だけがちょっと残念なとこかな・・・」

 

明らか様に見た事のある白い建物

 

「まぁなんかの研究所だと思うけど・・・」

 

そう楓君は言いながら私の隣から景色を見る

 

「どうしようもないからもういいかなって思ってる」

 

・・・ごめんね・・・

あれ私達の東京支部・・・

なんてことは絶対に口には出せなかった・・・

 

それから私達が景色を堪能することもなくリコリス東京支部を見ながら

「こんなに近くだったなんて・・・」

「どうするのさこれ・・・」

「どうって・・・どうしようもないでしょ」

「取り敢えずあれは研究所という事にしておきませんか?」

「「同感」」

なんて会話を小声でしているうちに楓君は昼食にために用意をしてくれてすぐに食事になった

広げられたレジャーシートには私達が買って来たコンビニのおにぎりとパンだけではなく彼が作ってくれたおかずが入ったお弁当箱が広げられ

卵焼き

タコさんウインナー

ミートボール

ウサギ型に切られたフルーツなどなど

ピクニックやハイキングといったらこのお弁当だよねというようなおかず達が並んでいる

その味は当然の如く

 

「うへ〜負けた・・・でも美味しいよ〜」

 

「それはよかったよ」

 

とっても美味しい

 

「はぁ・・・美味しい・・・」

 

「ふふふ」

 

たきなちゃん気持ちはわかるけどそんな見てわかるほど落ち込まなくても・・・

確かに負けた気持ちになるけどさ!

 

そうやって負けた気持ちになる昼食は終わり少しだけ話をしてから下山した

 

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勝つ勝つ勝つ勝つ勝つ絶対に勝つ!

 

手札は3枚

相手も3枚

場は4枚

 

「カス!・・・こいこいします!」

 

目の前に座っている敵も必死だ何せ賞品が賞品だから

 

事の始まりは登山から帰って来てまた負けた思いがした夕食を食べた後に楓君が言った「水も貴重だからお風呂は2人ずつ入ろう」という言葉だ

当然私もエリカもすぐさま椅子から立ち2人揃って「「楓君一緒に入ろう!」」と声があがった事だった

だが言い合いをしても意味がないとすぐさま悟り花札を取って来て開始された

長々とするわけにもいかないから一発勝負勝てば天国負ければ地獄

 

どんな手を使っても勝ってやる!

たとえこの目を使ったとしても!

勝てば官軍なんだよ!

 

敵の視線がおかしくその先を見ているのは・・・ならば!

意地でも勝ってやる!

 

その結果

 

「それじゃあ行こっか」

 

負けた・・・

いや〜まさか視線をブラフで使うとはエリカもやるな〜

・・・チクショオォォ!!!・・・

 

その後流石に可哀想と思ってくれた楓君は一緒の布団で寝てくれて満足のいくお泊まりだった

 

因みに楓君の楓君は女泣かせ以上の大きさだったらしい

 

え?まじ?・・・

 

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「やっと帰った・・・

上手く隠し通せてはいると思うが・・・

さてヴェーダ世界各国の戦争状況と各国の作戦内容を提示・・・

んっありがとう・・・

さてさて何処から始めるか・・・

最初に小さいところに行ってもインパクトに欠ける・・・

だがでかいところに行っても下手をすれば世界が萎える・・・

なら・・・

歴史的に長いところに行くとしよう・・・」

 

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